屋根カバー工法の費用相場|25坪の費用・坪別早見表と施工実例【2026年】

屋根カバー工法の費用はいくら?25坪前後で90〜120万円

屋根カバー工法の費用は、一般的な25坪前後の2階建て住宅のスレート屋根(屋根面積70㎡前後)で、90〜120万円、平均約110万円が目安です(足場代別)。
同じ条件で屋根葺き替えをおこなうと、約45〜65万円高くなります。
この記事では、屋根工事専門のテイガクが、坪数別の早見表、実際の施工例と金額、屋根材ごとの価格差、追加費用が出るケースまで解説します。

25坪で90〜120万円(平均約110万円)

この記事で分かること

25坪の費用 90〜120万円(平均約110万円)
葺き替えとの差 約45万円安い(葺き替え平均155万円)
アスベストを含むスレートなら約65万円安い
工事日数 約1週間(葺き替えは約2週間)
費用が変わる主な理由 屋根の形、屋根材のグレード、施工仕様、依頼する会社
※足場代は含まれません

屋根カバー工法が葺き替えより安い理由

はがしたスレート屋根
はがしたスレート屋根

屋根カバー工法が安いのは、古い屋根を「はがさない」からです。
屋根カバー工法は、既存の屋根などを撤去せず、その上にルーフィング(防水シート)と軽い金属屋根を重ねて張る工事です。
新しい屋根材を張る工程は、カバー工法も葺き替えも同じです。
違うのは、葺き替えにだけ「屋根材の撤去と処分」と「屋根下地の工事」が加わるという点です。

葺き替えだけで発生する費用(例)

工事項目 内容 単価
スレート屋根の
撤去・処分
古いスレートをはがす職人の手間、運搬、産業廃棄物としての処分費 3,000円/㎡
(アスベストあり+1,800円/㎡)
野地板
重ね張り
既存の野地板の上に、新しい合板を重ねて張る下地工事 2,900円/㎡
※単価税抜

特にアスベストを含むスレート屋根では、飛散防止の養生や特別な処分が必要になります。
カバー工法なら、アスベストを含む屋根材を撤去せずそのまま覆うため、こうした追加費用がかかりません。

25坪のスレート屋根で比べた葺き替えとの費用差

延床25坪前後の住宅(屋根面積約70㎡)で比べると、カバー工法は葺き替えより約45万円、アスベストを含むスレートなら約65万円安くなります。
葺き替えはカバー工法の約1.5倍の費用になる、と覚えておくと価格の目安になります。

延床25坪前後の住宅(屋根面積約70㎡)

比較項目 屋根カバー工法 葺き替え
(スレート・石綿なし)
葺き替え
(スレート・石綿あり)
工事費用の目安 約110万円 約155万円 約175万円
撤去・処分費 0円 約21万円 約34万円
野地板の重ね張り 0円 約20万円 約20万円
工事日数 約1週間 約2週間 約2週間
屋根の寿命 約25年延びる 約40年延びる 約40年延びる
※足場代は含まれません

テイガクでは、野地板が健全ならカバー工法、野地板の傷みが広い場合は葺き替えを基本提案しています。
テイガクの実際の見積書を見ながら内容を比較解説している動画もあるので、こちらもぜひチェックしてみてください。

屋根カバー工法の費用に差が出るポイント

屋根カバー工法は、同じ建物でも会社によって見積額に数十万円の差が出ることがあります。
その差は、主に次の4つから生まれます。

費用に差が出るポイント

費用に差が出るポイント

見積額に差が出るポイント 費用への影響 差が出る理由
①用いる屋根材は何か 大 屋根の素材グレードによって最大約40%も
②建物の形状や周囲の環境 大 屋根の形や勾配で施工難易度が変化
③どのような施工仕様にするか 中 工事品質を保つために採用したい部材・施工方法で変わる
④どのような会社に依頼するか 大 外注だと15〜30%高くなることも

「建物の形状や周囲の環境」以外は、お客様の選択で大きく変わる内容です。
品質を保ったまま費用を抑えるコツは、屋根材や施工仕様を削ることではなく、適正な価格で直接施工する会社を選ぶことです。
まずは、費用への影響が大きい「屋根材」から見ていきましょう。

屋根材ごとの費用相場と坪数別の早見表

屋根カバー工法で用いることができる屋根材は多種多様です。
古い屋根の上に被せる屋根材が何であるかで、屋根リフォーム費用は変わります。
屋根材別の屋根面積70㎡の場合の費用の目安は次のとおりです。

屋根面積70㎡の場合の費用

新しい屋根材 費用の目安(屋根面積70㎡)
アスファルトシングル(韓国製) 約93万円
アスファルトシングル(国産) 約94万円
石粒付き鋼板(韓国製) 100万円
石粒付き鋼板(ニュージーランド製) 約107万円
断熱材一体型ガルバリウム鋼板(国産) 110万円
断熱材一体型エスジーエル鋼板(国産) 125万円
断熱材一体型エスジーエル鋼板・フッ素(国産) 140万円
※足場代は含まれません

カバー工法で使う金属屋根の種類

カバー工法の場合、軽くて耐久性の高い金属屋根がおすすめです。
金属屋根は1㎡あたり約5〜7kgと、スレートの約3分の1の軽さで施工できるので、既存の屋根の上に重ねても建物への負担が小さく、地震の揺れへの影響も抑えられます。
金属屋根は、大きく「輸入品の石粒付き金属屋根」と「国産の断熱材一体型金属屋根」の2種類に分けられます。

石粒付き金属屋根(主に輸入品)

石粒付き金属屋根

石粒付き金属屋根は、鋼板の表面に石粒が付いた屋根材で、価格が安いことが強みです。
一方で、国産の金属屋根ほど板金部材の種類が多くありません。
石粒があるため細かい切断や折り曲げがしにくく、施工方法も国産品に比べて簡素になりがちです。
商品ごとに施工方法が大きく異なるため、その商品の施工に慣れた業者を選ぶことが大切です。

断熱材一体型金属屋根(国産)

断熱材一体型金属屋根

断熱材一体型金属屋根は、屋根材の裏側に断熱材が付いた国産の金属屋根で、カバー工法のスタンダードです。
2階の暑さ対策にもなります。
素材はガルバリウム鋼板と、マグネシウムを加えて耐食性を3倍超に高めたエスジーエル鋼板の2つがあります。
エスジーエル鋼板は塩害による錆びに強く、海に近い地域でも使いやすい素材です。

金属屋根のカバー工法の費用相場|坪数別の早見表

次の表は、テイガクの単価表の基準価格(屋根面積70㎡)をもとに、金属屋根のカバー工法の費用相場を、坪数とグレード別にまとめました。
※屋根の形や必要な部材の違いも見込んで、幅を持たせた金額にしています。屋根の形がシンプルな住宅では、表の金額より安くなることもあります。

坪数・屋根材別の費用相場

延床面積の目安 屋根
面積
石粒付き鋼板 断熱材一体型
ガルバリウム鋼板
断熱材一体型
エスジーエル鋼板
断熱材一体型
エスジーエル鋼板・フッ素
15〜20坪 50㎡ 71万円 79万円 89万円 100万円
25坪前後 70㎡ 100万円 110万円 125万円 140万円
30〜35坪 90㎡ 129万円 141万円 161万円 180万円
40坪前後 110㎡ 157万円 173万円 196万円 220万円
※足場代は含まれません

自分の家の費用を計算する目安式

屋根面積がわかっていれば、次の式でおおよその費用を計算することができます。
屋根面積がわからない場合は、Googleマップから屋根面積を算出できるテイガクの屋根面積計算アプリ(無料)もご利用ください。

新しい屋根材 目安式(諸経費込み・足場代別)
石粒付き鋼板 屋根面積 × 約1.4万円
断熱材一体型ガルバリウム鋼板 屋根面積 × 約1.6万円
断熱材一体型エスジーエル鋼板 屋根面積 × 約1.8万円
断熱材一体型エスジーエル鋼板・フッ素 屋根面積 × 約2.0万円
※足場代は含まれません

【テイガクの実例】坪数別の屋根カバー工法の費用と施工例

◾️15〜20坪(屋根面積41〜60㎡)の施工例

詳細を見る 閉じる
工事後の屋根
施工地域 横浜市鶴見区
屋根面積 47㎡
屋根の形 片流れ
(下屋根あり)
屋根材 テイガクルーフ
金額 73万円
工事後の屋根
施工地域 東京都練馬区
屋根面積 49㎡
屋根の形 寄棟
屋根材 スーパーガルテクト
金額 88万円
工事後の屋根
施工地域 東京都国分寺市
屋根面積 56㎡
屋根の形 切妻
屋根材 スーパーガルテクト
金額 70万円
工事後の屋根
施工地域 千葉県船橋市
屋根面積 60㎡
屋根の形 複合屋根(8面未満)
屋根材 スーパーガルテクトフッ素
金額 90万円

◾️25坪前後(屋根面積61〜80㎡)の施工例

詳細を見る 閉じる
工事後の屋根
施工地域 東京都
武蔵村山市
屋根面積 67㎡
屋根の形 寄棟
屋根材 テイガクルーフ
金額 88万円
工事後の屋根
施工地域 埼玉県坂戸市
屋根面積 70㎡
屋根の形 複合屋根
(8面未満)
屋根材 スーパーガルテクト
金額 95万円
工事後の屋根
施工地域 東京都国分寺市
屋根面積 75㎡
屋根の形 切妻
(下屋根あり)
屋根材 横暖ルーフαプレミアムS
金額 108万円
工事後の屋根
施工地域 大阪府枚方市
屋根面積 79㎡
屋根の形 片流れ
(下屋根あり)
屋根材 スーパーガルテクト
金額 99万円

◾️30〜35坪(屋根面積81〜100㎡)の施工例

詳細を見る 閉じる
工事後の屋根
施工地域 東京都多摩市
屋根面積 81㎡
屋根の形 複合屋根
(8面未満)
屋根材 テイガクルーフ
金額 108万円
工事後の屋根
施工地域 東京都町田市
屋根面積 86㎡
屋根の形 寄棟
屋根材 スーパーガルテクト
金額 114万円
工事後の屋根
施工地域 千葉県流山市
屋根面積 90㎡
屋根の形 複合屋根
(10面以上)
屋根材 スーパーガルテクトフッ素
金額 152万円
工事後の屋根
施工地域 東京都北区
屋根面積 94㎡
屋根の形 切妻
屋根材 スーパーガルテクト
金額 109万円

◾️40坪前後(屋根面積101〜120㎡)の施工例

詳細を見る 閉じる
工事後の屋根
施工地域 東京都町田市
屋根面積 104㎡
屋根の形 複合屋根
(12面以下)
屋根材 横暖ルーフαプレミアムS
金額 152万円
工事後の屋根
施工地域 千葉県市川市
屋根面積 107㎡
屋根の形 複合屋根
(8面以上)
屋根材 テイガクルーフ
金額 144万円
工事後の屋根
施工地域 千葉県流山市
屋根面積 113㎡
屋根の形 切妻
(下屋根あり)
屋根材 スーパーガルテクト
金額 136万円
工事後の屋根
施工地域 埼玉県鶴ヶ島市
屋根面積 114㎡
屋根の形 寄棟
屋根材 スーパーガルテクト
金額 134万円

テイガクではプランでわかりやすく屋根材選びが可能

テイガクでは、屋根材と部材の仕様をセットにして、金属屋根のグレード別に4つのプランを用意しています。
予算と、これから何年住み続けるかに合わせて選べるので、屋根材選びに迷う方も比べやすくなっています。

建物の形状や周囲の環境で変わる費用

屋根面の数が多い複合屋根
屋根面の数が多い複合屋根

建物の形状や周囲の環境は、お客様が選べない項目です。
例えば、屋根面数が多いと施工は複雑になり、リフォーム費用は高くなります。
屋根材を切断する回数や手間、端材の量が増えるためです。
建物の駐車場や前面道路が使えない場合も、資材の運搬に手間がかかり、費用が割高になります。
現地調査では、屋根の形や道路の状況などを確認してもらいましょう。

費用に影響が出る建物の形状や周囲の環境

価格差が出るポイント 理由
屋根面の数が多い 屋根材の切断と板金部材が増える
急勾配の屋根 屋根の上にも足場(屋根足場)が必要になる
天窓がある 天窓まわりの板金交換が必要になる
ドーマー(屋根の上の小窓)がある 壁との取り合い部分の板金が増える
屋根に太陽光パネルがのっている パネルの取り外しと再設置が必要になる
建物の前に車を停められない 資材の運搬に手間がかかる
3階建て 足場の面積が増える

【テイガクの施工実例】屋根の形で費用は変わる例

屋根の形によって、同じような屋根面積でも価格に差が出るパターンを実際に見てみましょう。
テイガクの過去の実績から、同じ屋根材を使用し、屋根面積が40㎡台の事例をピックアップしました。

同じ屋根材・屋根面積が40㎡台の事例

事例 地域 屋根の形 イメージ 屋根面積 屋根工事費用
① 大阪市東淀川区 切妻 切妻 42㎡ 67万円
② 大阪市東淀川区 寄棟 寄棟 47㎡ 90万円
③ 大阪市東淀川区 寄棟 寄棟 43㎡ 92万円
④ 東京都世田谷区 切妻(下屋根/ドーマー) 切妻(下屋根/ドーマー) 46㎡ 91万円
⑤ 東京都江戸川区 複合屋根(屋根面14面以上) 複合屋根(屋根面14面以上) 49㎡ 124万円
※足場代は含まれません
※施工地域をクリックすると施工例詳細ページへ遷移

屋根面数が多くなると価格は高くなる

屋根面の数が多く、形が複雑になるほど価格は高くなります。
もっともシンプルな切妻は、棟が頂上の1本だけで、屋根材を切る場所も少なく済みます。
寄棟になると四隅に斜めの棟が加わります。屋根面が14面以上ある江戸川区の複合屋根は、49㎡でも124万円かかりました。

下屋根やドーマーがあると高くなる

下屋根やドーマー(屋根の上に突き出た小窓)があると、壁との取り合い部分の板金が増えるため、価格は高くなります。

現地調査でわかる追加工事と費用

野地板の重ね張り

屋根の形のほかに、屋根の傷み具合によって費用が変わることもあります。
例えば、野地板の一部が傷んでいる場合は、その箇所を重ね張りしてカバー工法をおこなうことがあります。
現地調査で屋根の状態を確認してわかる追加工事は、主に次の3つです。

追加工事 内容 費用の目安(税抜)
野地板の重ね張り 雨漏りなどで野地板が傷んでいる 2,900円/㎡
雨どいの交換 雨どいが劣化している 縦どい2,900円/m
軒どい3,900円/m
破風板の板金巻き 木の破風板が傷んでいる 3,800円/m

屋根を長持ちさせる9つの施工仕様と費用の目安

長持ちする屋根にするための施工仕様をすべて取り入れても、追加費用は約12〜15万円です。
今回取り上げる9つの施工仕様は、どれも屋根の耐久性や止水性(雨水を止める性能)を高める工事なのでぜひ採用してほしいです。

9つの施工仕様と費用の一覧

施工仕様 必要最低限の仕様 推奨仕様(例) 追加費用の目安
(屋根70㎡・棟20m)
1. 下り棟の納まり 直打ち 屋根本体立ち上げ
リブ付きC型捨て谷
+約3,000円
2. 棟板金の下地 木下地 金属下地エスヌキ +約8,000円
3. ケミカル面戸 なし あり +約2,000円
4. 換気棟 なし あり +約2.8万円(1本)
5. 軒先の板金 通常の軒先板金 セットバックスターター +約5,000円
6. ケラバ板金 幅の小さい板金 古いケラバを隠せる
幅の広い板金
+約10,000円
7. 雪止め金具 非純正品 メーカー純正品 +約30,000円
8. ルーフィング Pカラー ニューライナー
粘着式タディスセルフ
+約2.8〜3.2万円
9. 屋根本体の留め具 鉄釘 ステンレスビス55mm +約3.5万円

それぞれの施工仕様の役割

1. 下り棟の納まり

屋根本体の立ち上げ

下り棟は雨水が集中する部位です。
棟板金内部の下地が水に濡れると、棟板金がはがれやすくなります。
棟板金の被害を最小限に抑えるには下地を濡らさない設計が大事です。金属屋根の棟板金の仕上げ方では、屋根本体の立ち上げ(エスヌキ工法)、リブ付きC型捨て谷がおすすめです。

下り棟の内部構造 おすすめ度 工事負担額(参考)
屋根本体に直打ち ★ 0円
屋根本体の立ち上げ(エスヌキ工法) ★★★ +約3,000円
リブ付きC型捨て谷 ★★★ +約3,000円

2. 棟板金の下地

アルミ製の棟板金下地

棟板金は、住宅の中でも台風で飛ばされやすい部分です。
テイガクのエスヌキは、錆びにくいアルミ製の下地です。
木下地のように年数とともに釘が浮くことがなく、強風に強い棟になります。
テイガクでは条件付きで30年保証をお付けしています。

棟板金の下地 おすすめ度 工事負担額(参考)
木下地 ★★ 0円
樹脂下地 ★ +約4,000円
金属下地(エスヌキ) ★★★ +約8,000円

3. ケミカル面戸

ケミカル面戸

ケミカル面戸は、棟板金の内側に入れるスポンジ状の部材です。
ケミカル面戸を板金の中に入れるだけで、飛躍的に板金部材の止水性能が高くなります。
石粒付き金属屋根のような空気層がある屋根に棟下地を直打ちで仕上げる場合、ケミカル面戸は特に必要です。
ケミカル面戸の取り付け費用は数千円で収まることが多いので、ぜひ取り付けを検討してください。

ケミカル面戸 おすすめ度 工事負担額(参考)
あり ★★ +約2,000円

4. 換気棟【特に重要】

換気棟

換気棟は、屋根裏にこもった熱と湿気を外に逃がすために、棟に取り付ける板金部材です。
カバー工法は古い野地板をそのまま使うため、結露から野地板を守ることが屋根全体の寿命につながります。
最近の新築住宅では、ほぼ標準で付いています。
1本あたり約2.8〜2.9万円の負担増になりますが、絶対にケチってはいけない部材です。

換気棟 おすすめ度 工事負担額(参考)
内部樹脂製(リッジベンツ・半間) ★★★ +28,000円
内部鋼板製(半間) ★★★ +29,000円

5. 軒先の板金(セットバックスターター)

軒先セットバックスターター

セットバックスターターは屋根の軒先部に取り付ける板金部材です。
屋根カバー工法をおこなうと、屋根の高さが高くなるため、雨水が雨どいへ適切に流れるようにこの部材を取り付けます。
屋根の段差が解消され、屋根から雨どいへスムーズに雨水が入ります。
セットバックスターターに変更する費用はおよそ5,000円です。

セットバックスターター おすすめ度 工事負担額(参考)
あり ★★ +5,000円

6. ケラバ板金

古いケラバ板金

屋根の端(ケラバ)に取り付ける板金です。 幅の広い板金を使うと古い屋根の端まで覆い隠せるので、見た目が整い、横から吹き込む雨にも強くなります。

ケラバ板金の選定 おすすめ度 工事負担額(参考)
大きいサイズ ★ +10,000円

7. 雪止め金具(メーカー純正品)

雪止め金具

雪止め金具は、屋根に積もった雪が一気に落ちるのを防ぐ金具です。
屋根材メーカーの純正品は屋根材にぴったり合う形状なので、しっかり固定できます。
他の会社の現場で、スレート屋根専用の雪止め金具を無理矢理、ガルバリウム鋼板に取り付けている屋根を見かけます。適合していない雪止め金具を用いると、毛細管現象により屋根内部に雨水が入り込むおそれがあります。

雪止め金具の選定 おすすめ度 工事負担額(参考)
メーカー純正 ★★★ +約30,000円

8. ルーフィング【特に重要】

ルーフィング

ルーフィングは、屋根材の下に敷く防水シートで、雨漏りを最終的に止める重要な役割があります。
耐久年数は製品によって約10年から30年以上まで差があります。
パミールやノンアスベストのスレートは割れやすいため、タッカー(ホチキスのような留め具)を打たずに貼れる粘着式を使います。
ここではテイガクの単価表から、代表的なルーフィングの参考価格を紹介します。

代表的なルーフィングの商品 おすすめ度 工事負担額(参考)
Pカラー(耐久性10年) × 0円
エコルーフ(高分子系) ★ +7,000円
PカラーEX+/ゴムアス ★★ +21,000円
ニューライナー ★★★ +28,000円
タディスセルフ(粘着式) ★★★ +32,000円

9. 屋根本体の留め具(ステンレスビス)【特に重要】

ステンレスビス(長さ55mm)

屋根本体を張り付ける留め具はステンレス製をおすすめします。
横葺き金属屋根は、留め具の箇所に水が溜まりやすい屋根材です。ビスや釘に水が触れてしまうと留め具が錆びてしまいます。 屋根カバー工法では、古いスレートが3枚重ねになる部位があるため、下地にしっかりと固定できる55mmの長さのビスをおすすめします。

留め具 おすすめ度 工事負担額(参考)
鉄釘 × 0円
鉄ビス ★ +25,000円
ステンレスビス55mm
(ディスゴ処理)
★★★ +35,000円

費用の内訳|実際の見積書で見る単価

屋根カバー工法では、屋根工事の費用とは別に足場代がかかります。
足場代は「足場を架ける面積×750円(税抜)」で、2階建ての住宅なら約15〜20万円が目安です。
「一式」とまとめられた見積書では、どこにお金がかかっているのかがわかりません。
テイガクでは、すべての工事項目を単価×数量で開示しています。

屋根カバー工法の費用A(石粒付き金属屋根)

石粒付き金属屋根

【相場参考】建物イメージ

建物 木造2階建て築25年
屋根面積 80㎡
屋根面 6面
下屋根 あり
使用屋根材 石粒付き金属屋根
工事項目 単価 数量 小計税抜
足場工事(養生シート含む) 750円/㎡ 270㎡ 202,500円
ルーフィング(ゴムアス) 1,100円/㎡ 80㎡ 88,000円
石粒付き鋼板(韓国製) 6,400円/㎡ 80㎡ 512,000円
軒先板金 2,650円/m 20m 53,000円
ケラバ板金 2,200円/m 17m 37,400円
棟板金 2,900円/m 16m 46,400円
雨押え板金 2,900円/m 8m 23,200円
板金下地(木下地) 600円/m 24m 14,400円
下り棟の納まり(直打ち) 0円/m − −
換気棟(内部樹脂製・半間) 28,000円 1台 28,000円
屋根本体鉄ビス留め 350円/㎡ 80㎡ 28,000円
資材搬入搬出費 40,000円 1式 40,000円
管理諸経費 6% − 64,374円
消費税 10% − 113,727円
端数調整 − − −1円
合計(税込) 1,251,000円
※単価はテイガクの屋根リフォーム単価表(税抜)です。
管理諸経費は屋根面1面ごとに工事合計金額の1%です。

屋根カバー工法の費用B(断熱材一体型エスジーエル鋼板)

断熱材一体型エスジーエル鋼板

【相場参考】建物イメージ

建物 木造2階建て築25年
屋根面積 80㎡
屋根面 6面
下屋根 あり
使用屋根材 断熱材一体型
エスジーエル鋼板
工事項目 単価 数量 小計税抜
足場工事(養生シート含む) 750円/㎡ 270㎡ 202,500円
ルーフィング(ニューライナー) 1,200円/㎡ 80㎡ 96,000円
断熱材一体型エスジーエル鋼板(スーパーガルテクト) 6,900円/㎡ 80㎡ 552,000円
軒先板金 2,650円/m 20m 53,000円
ケラバ板金 2,200円/m 17m 37,400円
棟板金 2,900円/m 16m 46,400円
雨押え板金 2,900円/m 8m 23,200円
金属下地(エスヌキ) 1,000円/m 24m 24,000円
屋根本体立ち上げ(エスヌキ工法) 150円/m 32m 4,800円
換気棟(内部鋼板製・半間) 29,000円 1台 29,000円
屋根本体ステンレスビス留め 500円/㎡ 80㎡ 40,000円
資材搬入搬出費 40,000円 1式 40,000円
管理諸経費 6% − 68,898円
消費税 10% − 121,719円
端数調整 − − −917円
合計(税込) 1,338,000円
※単価はテイガクの屋根リフォーム単価表(税抜)です。
管理諸経費は屋根面1面ごとに工事合計金額の1%です。

見積書でチェックしたい3つのポイント

POINT
  • 屋根材の商品名が書かれているか
    屋根材・ルーフィング・棟板金の下地は、商品名や素材まで確認しましょう。「9つの施工仕様」の表と照らし合わせると、省かれている仕様がわかります。

  • 工賃が単価に含まれているか
    屋根本体の単価に工賃を含めるかは会社ごとに違います(テイガクは材料費と施工費の合計)。単価だけで比べないようにしましょう。

  • 相場から大きく外れていないか
    相場の1.5倍を超える見積書は不要な費用を、極端に安い見積書は仕様の省略を疑いましょう。2〜3社から相見積りを取ると安心です。

安さだけで選ぶと二重の費用に|カバー工法の失敗事例

屋根カバー工法の失敗で一番高くつくのは、やり直しの工事です。
価格だけで会社や屋根材を選び、数年でもう一度屋根工事をすることになると、最初の工事費がまるごと無駄になります。

実例:カバー工法の翌年に屋根がはがれ、葺き替えで合計約300万円

カバー工法後にはがれた屋根

約100万円で屋根カバー工法をおこなった翌年に、台風で屋根がはがれてしまったお客様がいます(テイガクの施工ではありません)。
結局、古い屋根ごと撤去する葺き替え工事に約200万円かかり、2回の工事で合計約300万円を支払うことになりました。
大きな自然災害による被害は、メーカーや施工会社の責任を問えず免責となるケースが多いです。
施工ミスが原因だったとしても、それを証明するのは難しく、裁判には時間と費用がかかります。

こちらの動画は、約15年前にカバー工法で屋根のリフォーム工事をおこなった建物で雨漏りが発生した現場です。こちらもぜひ参考にご覧ください。

失敗による工事費用を防ぐ5つの確認ポイント

工事仕様を落として10万円安くなった見積書を選んでも、数年後に葺き替えが必要になれば、追加で150〜200万円かかります。
屋根カバー工法は「安い工事」ではなく「葺き替えより撤去費がかからない分だけ合理的な工事」です。
下地を確認し、適切な屋根材と施工方法を選んで、はじめてその価値が出ます。

POINT
  • 野地板が傷んでいないか
    傷んだ野地板では屋根を固定できず、強風ではがれます。部分的なら重ね張り、傷みが広ければ葺き替えを選びます。

  • 既存の屋根材の確認
    パミールなど割れやすいスレートには、タッカー(ホチキスのような留め具)を使わない粘着式ルーフィングを使います。

  • 屋根勾配の確認
    2.5寸未満の緩い屋根に横葺きを張ると雨漏りのおそれがあります。
    縦葺きの金属屋根で施工します。

  • 屋根材の選定
    粒落ちしやすい屋根材を選ぶと、早期に劣化します。品質が安定した国産の断熱材一体型の金属屋根を選び、海沿いの地域では錆びにくいエスジーエル鋼板を選びましょう。

  • 施工方法の確認
    見積書で留め具、棟の下地、ルーフィングの商品名が書かれているか確認しましょう。鉄釘、木の棟下地、耐久10年のルーフィングで仕上げると、10年ほどで不具合が出やすくなります。

屋根カバー工法の費用を抑える方法

品質を落とさずに費用を抑える一番の方法は、建築板金工事会社に直接依頼することです。
屋根材や仕様を削るのではなく、「中間マージン」と「二度払い」をなくすことを考えましょう。

1. 建築板金工事会社に直接依頼する

長い金属屋根材を保管する倉庫

金属屋根のカバー工法を実際に施工するのは、建築板金工事会社です。
多くのリフォーム会社は、屋根工事を板金工事会社に外注しています。
外注の場合、直接工事と比べて15〜30%程度費用が高くなる傾向があります。
板金工事会社かどうかは、資材を置く倉庫があるかで見分けられます。
金属屋根は1枚3m以上の長尺なので、広い倉庫がないと材料を保管できません。
Googleマップのストリートビューで、会社の住所に倉庫があるか確認してみてください。

依頼先 屋根工事の形態
塗装会社 外注
ハウスメーカー 外注
リフォームショップ 外注
家電量販店・ホームセンター 外注
訪問販売 外注
建築板金工事会社 自社施工

2. マッチングサイトを経由しない

業者紹介サイト(マッチングサイト)経由で契約すると、施工会社は工事金額の10〜15%を紹介手数料として運営会社に支払います。
その分は、見積額に上乗せされるのが一般的です。

業者紹介サイト(マッチングサイト)経由で契約
業者紹介サイト(マッチングサイト)経由で契約

3. 外壁工事と同時におこない、足場代を1回にする

足場代は2階建てで約15〜20万円かかります。
外壁塗装や外壁カバー工法と同時におこなえば、足場は1回で済みます。

4. スレートに何度も塗装をせず、適切な時期にカバー工法を選ぶ

スレート屋根の塗装は、主に美観を保つためのもので、屋根の寿命を大きく延ばすものではありません。
屋根塗装を2回したあとにカバー工法をすると、合計の費用は1回の葺き替えより高くなります。
テイガクでは、ノンアスベストのスレートは築20年、アスベストを含むスレートは築35年を、カバー工法を検討する目安としています。

ノンアスベストのスレートは築20年、アスベストを含むスレートは築35年

5. 火災保険と補助金を確認する

台風や雹(ひょう)など自然災害で屋根が壊れた場合は、火災保険で修理費が出る可能性があります。
経年劣化は対象外です。
自治体の補助金は、屋根カバー工法では5万円程度と少額のことが多く、施工会社が地元業者に限られる場合もあります。
補助金を優先して業者を選ぶと、総額や品質で不利になることがあるため注意が必要です。

6. 検討は早めに

資材価格と人件費の上昇で、テイガクの屋根リフォーム価格はコロナ前の2020年と比べて約1.3倍になっています。
劣化を放置して野地板まで傷むと、カバー工法ができず葺き替えになることもあります。
費用面だけでなく業者の見極め方まで知りたい方は、屋根カバー工法の業者選びもご覧ください。

工場・倉庫の屋根のカバー工法と費用

撤去せずに操業を続けながら屋根を改修

テイガクでは、工場・倉庫のカバー工法もおこなっています。
屋根を重ねるカバー工法なら、撤去せずに操業を続けながら改修できます。
費用は、屋根面積200㎡までの小規模施設で1㎡あたり約12,000〜15,000円、200〜1,000㎡の中規模施設で1㎡あたり約10,000〜13,000円が目安です。

屋根材を撤去しないメリット

  • アスベストを飛散させない
    2004年頃より前の波型スレートの多くはアスベストを含みます。撤去しないので、建物内への飛散や除去費の心配がありません。

  • 操業を止めずに工事できる
    屋根を開けないため、雨の日でも建物内に雨水やほこりが入りにくくなります。

  • 工期が短い
    屋根面積200㎡ほどなら約2週間で完了します。

屋根カバー工法の費用でよくある質問

屋根カバー工法の施工単価はいくらですか?

A

屋根材本体(材料費と施工費の合計)は、1㎡あたり6,200〜8,500円(税抜)です。 ルーフィングや板金部材、諸経費まで含めた屋根工事費用を屋根面積で割ると、テイガクの実例では1㎡あたり約1.3万〜2.5万円(税込・足場代別)です。 屋根の形が複雑なほど、1㎡あたりの単価は高くなります。

25坪前後の家の屋根カバー工法はいくらですか?

A

延床25坪前後(屋根面積約70㎡)のスレート屋根で、90〜120万円(平均約110万円・諸経費込み・足場代別)が目安です。 屋根材や屋根の形で金額は変わるため、坪数別の早見表もあわせてご覧ください。

50坪の家の屋根カバー工法はいくらですか?

A

延床50坪前後の住宅は屋根面積が140㎡前後になることが多く、約200〜280万円(足場代別)が目安です。テイガクの実例では、126㎡で222万円(スーパーガルテクトフッ素)でした。これに足場代約20〜25万円が加わります。

屋根カバー工法に補助金は使えますか?

A

自治体によっては使えますが、補助額は5万円程度と少額のことが多いです。 対象となる施工会社が限られる場合もあるため、補助金だけで業者を選ばないよう注意してください。

記事をもっと読む

1.

屋根カバー工法とは?

2.

屋根カバー工法のメリットとデメリット

3.

スレートの点検と工事のタイミング

4.

屋根カバー工法の施工方法と工事手順

5.

屋根カバー工法の費用と相場

6.

見積り書の見かたと注意点

7.

屋根カバー工法をおこなう業者の選び方

8.

おすすめのメーカーと屋根材

9.

屋根カバー工法の失敗例

10.

屋根カバー工法の工事日数

11.

トタン屋根をカバー工法するときの工事手順

12.

野地板(コンパネ)増し張り屋根カバー工法について

13.

屋根カバー工法で断熱効果や遮熱効果は得られるのか?

14.

大型台風に耐えられる屋根カバー工法をおこなうには

15.

日本最古?の屋根カバー工法

16.

セットバックスターター屋根カバー工法で用いたい板金部材

記事をもっと見る

本記事の著者・監修者

著者 前川祐介
前川 祐介

株式会社テイガク 代表取締役社長
「屋根と外壁のリフォーム工事テイガク」Webメディア運営責任者

大阪府堺市生まれ。千葉県立船橋東高校→法政大学経営学部→サノフィ(旧アベンティスファーマ)株式会社を経て、父親が経営する建築板金工事会社(現・株式会社テイガク)へ入社。最終学歴、中央工学校夜間建築学科。2022年に代表取締役社長に就任。年間1,000棟以上ある現場での施工経験を活かし、Webメディア「テイガク」での記事執筆、YouTubeでの動画撮影をおこなう。2026年4月、初の著書となる『いちばんよくわかる 屋根の教科書』(クロスメディア・パブリッシング)を出版。趣味は日本史学。宅地建物取引士・建築物石綿含有建材調査者