屋根材は大きく分けると4種類!




14種類の屋根材比較
異なる価格と耐久性能
※このページは主に戸建て住宅を対象にした内容です。
※商品や施工方法、会社や人によって見解が変わります。ひとつの参考としてご覧ください。
屋根材は大きく分けると4種類!
屋根材は大きく分けると4種類にわけられます。
「瓦」「スレート(コロニアル)」「金属屋根」「アスファルトシングル」の4つです。
しかし、瓦の素材には陶器やセメントがあり、金属屋根の素材もガルバリウム鋼板やトタンがあったりします。
そして、屋根の製造年代や張り方によっても屋根の耐久性や雨漏りのしやすさが変わります。
これから屋根材選びをおこなう人は、屋根材の種類にあわせて屋根材の素材や屋根材の張り方も注目してください。
※筆者の経験に基づく評価です。商品や施工方法、施工技術、製造年代によって、屋根材の評価は大きく変わります。参考としてご覧ください。
屋根材名 | 現在製造 | 耐震性 | 耐風性 | 耐久性 | 価格 | 詳細リンク |
---|---|---|---|---|---|---|
⑤ 第一世代(アスベスト入り) スレート |
× | 〇 | △ | △ | 〇 | 詳細は こちら |
⑥ 第二世代(アスベスト無し) スレート |
× | 〇 | × | × | 〇 | 詳細は こちら |
⑦ 第三世代(改良型) スレート |
〇 | 〇 | ? | ? | 〇 | 詳細は こちら |
⑧ 厚型スレート (セキスイかわらU) |
× | 〇 | △ | × | △ | 詳細は こちら |
※セキスイかわらUはアスベスト無しの商品です。
屋根材名 | 現在製造 | 耐震性 | 耐風性 | 耐久性 | 価格 | 詳細リンク |
---|---|---|---|---|---|---|
⑭ アスファルトシングル | 〇 | ◎ | × | △ | ◎ | 詳細は こちら |
2017年の統計ではじめて金属屋根がシェア1位に!
※アスファルトシングルは「その他」に含まれています
住宅を建てる時、屋根材や屋根の形にこだわる人が少ないです。
初期コストや間取りが優先され、その結果、耐久性が低い屋根材が選ばれがちです。
特に分譲住宅は密集して建築される傾向があり、近隣の採光確保のために、メンテナンスしにくい6寸以上の勾配や、雨漏りしやすい複雑な屋根の形になることが多いです。
そのうえ、「屋根は一生もつものと思い込んでいる人」が多いです。
屋根のメンテナンス費用について何も考えずに、住宅を古戸建てや分譲戸建てを購入した人もいるでしょう。
ノンアスベストのスレートの素材や、瓦の耐風性能、軒ゼロ住宅など、屋根に関する問題がさまざまな形となって現れてきています。
「こんなことになるなら屋根材についてもっとよく調べれば良かった」
と悲しむことがないよう、このページでは屋根材の種類について詳しく解説をします。
これから住宅を建てられる人、住宅を購入する人、屋根のリフォームする人の参考になれば嬉しいです。
瓦は最も古く伝統的な屋根材であり、そして、既存住宅で最も多く使われています。
安価で大量生産ができるスレート(コロニアル・カラーベスト)が登場する1980年代前半までは屋根材市場の過半を占めていました。
1995年に阪神・淡路大震災、2019年に令和元年台風などの相次ぐ瓦の被災によって、瓦に対するイメージが悪化し、現在、瓦の流通量は下落傾向です。
一番の問題は瓦の張り方です。
従来の瓦の張り方は地震や強風で崩れやすい張り方で仕上がっています。
そのため、2021年には瓦を強固に張る方法(ガイドライン工法)が義務化されます。
急減する瓦の需要を挽回すべく、瓦製造業界では軽量防災瓦の開発などの取組みが進んでいます。
瓦は耐久性の点で優れています。
これから新築で戸建て住宅を建てる人でお金に余裕がある人は、瓦屋根にすることを筆者はおすすめします。
最近は耐震性能と耐風性能に厳しい基準が設けられているため、安心して瓦屋根を用いることができます。
一方で、既存住宅の多くの瓦屋根は既存不適合です。
ほとんどの建物が耐震性能と耐風性能に劣る仕上がりになっています。
古い瓦の屋根は、他の屋根材よりも崩れり、飛ばされたりするリスクが高い状態です。
大規模な災害に被災した際、瓦屋根はたいてい、大きく崩れ落ちます。
そのため、古い瓦屋根の住宅にお住いの人は、屋根の葺き替え工事をできるだけ早期に検討して欲しいです。
耐久性が高い
通気性が良い
伝統的かつ格調の高いデザイン性
耐震性に劣る
耐風性に劣る
被災後のメンテナンス性に劣る
価格が高い
おなじみの陶器製の屋根材です。
お茶碗と同じ素材でできています。
耐久性や通気性の点で優れており、50年~60年程度の屋根機能の維持が期待できます。
色はあせることなく、色鮮やかな状態が半永久的に続きます。
屋根の張り方は大きく湿式工法(しっしきこうほう)と乾式工法(かんしきこうほう)に分けられます。
湿式工法の一部には、屋根瓦を大量の土を用いて瓦を固定する方法があります。
この湿式工法は土葺き(つちぶき)ともよばれ、屋根がかなり重くなるため現在では用いられていません。
従来の乾式工法も屋根の固定する力が十分でないことが相次ぐ強力な台風で明らかになり、2021年から瓦を強固に固定するガイドライン工法が義務化されることになりました。
50年〜60年
8,000円〜11,000円/㎡
いぶし銀とよばれる炭(シャーペンの芯)のような色彩が特徴で、まさにいぶし瓦は日本の和瓦とよべる美しい屋根材です。
瓦の最終の製造工程が陶器瓦といぶし瓦で異なります。
陶器瓦はガラスのような釉薬(ゆうやく)で着色とコーティングをして最終仕上げをします。
一方、いぶし瓦は釉薬をつかわないで仕上げをします。
釉薬をつかわないため、耐久性は陶器瓦よりも若干弱い印象があります。
実際に筆者が屋根の上にのぼる時、陶器瓦よりいぶし瓦の方が神経をつかいます。
いぶし瓦は陶器瓦と違って変色します。
しかし、「色あせ」というよりは「色むら」であり、筆者個人としては素朴で素敵な風合いだと評価しています。
40年前後
8,000円〜9,000円/㎡
セメントを固めて瓦のようなフォルムに仕上げた屋根材です。
1980年代から90年代に流通した屋根材が対象となります。
セメントが主成分なので、基材は灰色です。
そのため、表面は塗料で着色されています。
年月か経過すると「色あせ」します。
重量は陶器瓦やいぶし瓦とほぼ同じです。
セメント瓦をコンクリート瓦とよぶ人もいます。
コンクリート瓦といえば、オーストラリアのモニエル社が技術提供したことで普及したモニエル瓦が有名です。
現在、モニエル社はBMIグループとしてグローバル化し、世界で最も大きな屋根製造メーカーとして知られています。
セメント瓦は陶器瓦と比べて安さ以外のメリットが少ないです。
そのため、セメント瓦は国内では、ほとんど製造されなくなっています。
輸入もされなくなっています。
40年前後
6,000円〜8,000円/㎡
2007年に販売された新しいタイプのセメント瓦です。
商品名ではケイミューのルーガが当てはまります。
陶器瓦の半分の重さで、陶器瓦よりも割れにくい特徴があります。
施工方法はガイドライン工法に沿っており、耐風性にも優れた工事ができる屋根材です。
意匠も瓦のような厳かな雰囲気があるため、最近、人気が高まっています。
販売開始から15年近く経過している現状から、従来のセメント瓦と同等の耐久性が期待できる屋根材です。
30年〜40年
9,000円~10,000円/㎡
強力な繊維質であるアスベストを含ませたセメントを主成分とする屋根材です。
厚みは5mm程度です。
現在流通しているスレート系の屋根材には、発がん性の影響から、アスベストは含まれていません。
従来の瓦やセメント瓦よりも安価で軽量、そして施工性に優れていることから急速に普及しました。
主に都心部や都心郊外の戸建て住宅で用いられています。
本来、スレートとは石(花崗岩)のことであり、ヨーロッパではスレート(石)を屋根材として用いている歴史があります。
本来(石)のスレートと同じように平べったい板のようなフォルムに似せて製造したことから、日本独自に置き換えられて認知されるようになりました。
化粧スレートやコロニアル、カラーベスト、平板(へいばん)スレート、軽量スレートとよばれることがあります。
スレート系の屋根材は製造年月で大きく耐久性能と改修費用が異なります。
背景にアスベストの有無が関わっています。
テイガクでは、アスベストが含まれているスレートを第一世代と分類しています。
アスベストを取り除いた直後に販売されたスレートを第二世代とし、第二世代を改良したスレートを第三世代としています。
また、スレートに厚みをもたせて瓦に近い形状にデザインした厚型スレートも普及されています。
商品としてはセキスイかわらUが有名です。
スレートは価格が安く、複雑な屋根でも工事ができる施工性に優れています。
一方で断熱性と通気性がないため、野地板などの屋根下地材が傷みやすいデメリットがあります。
屋根材自体の耐久性も他の屋根材比べると劣ります。
以下は第二世代のスレートを評価です。
価格が安い
施工性に優れている
応急処置が比較的容易にできる
割れや欠けなどの不具合が多発する
断熱性がない
通気性がない
色あせし、苔が生える
メーカー保証が短い
リフォームでは保証が付かない
太陽光パネルの設置は雨漏りリスクが高い
1980年代半ばから1990年代後半に製造されたスレート屋根です。
住宅供給不足の高度経済成長期に重なり、都市部や都市部近郊の戸建て住宅で急速に普及されました。
商品名では旧クボタのニューコロニアルやアーバニーなどがあげられます。
30年程度の屋根機能の維持が期待できます。
築後40年が過ぎると屋根としての機能はほぼ期待ができません。
30年以上が経過した屋根の場合、カバー工法などの改修工事ができず、葺き替え工事になることが多いです。
葺き替え工事はアスベストを処分する費用が加わるため、かなり高額な工事金額になります。
30年〜35年
販売中止
1990年代後半から2000年半ばに製造されたスレート屋根です。
屋根材全体のなかでも不具合が多い問題の屋根材です。
具体的にはヒビや割れ、欠けなどの不具合があげられます。
商品によっては、消費者庁よりリコールされた屋根材もあります。
商品名ではコロニアルNEOやパミールなどが当てはまります。
規制がはじまったアスベストにかわる代替品の製造技術が未熟だったことが背景として考えられます。
建築後の初期段階では何もないことが多く、築後10年~15年前後で不具合が顕著に現れる特徴があります。
15年〜25年
販売中止
2008年以降は第二世代のスレートを改良した第三世代のスレートが登場します。
コロニアルクァッドやコロニアルグラッサなどが当てはまります。
製造開始からまだ10年程度しか経過していないことから、屋根材としての実力は評価が難しいです。
25年〜30年
5,000円~6,000円/㎡
スレートに若干の厚みをもたせて、瓦に近い形状にデザインさせた屋根材です。
商品ではセキスイかわらU(積水屋根システム)やニューウェーブ(旧松下)などが有名です。
平べったい平板スレートと違い、空気層が形成されるのが特徴です。
この商品も他のスレート同様、アスベスト入りとノンアスベスト(アスベスト無し)の商品があります。
ノンアスベストのセキスイかわらUは、極めて割れやすく不具合が多い屋根材として知られています。
このノンアスベストの問題を受け、セキスイかわらUは40年近くの販売実績があったにもかかわらず、販売中止にいたりました。
10年~20年(ノンアスベスト品)
販売中止
金属屋根は2000年代までは瓦やスレートに次ぐ第3の屋根材でした。
しかし、近年は急速に普及が広がり、現在では最も多くつかわれている屋根材となっています。
背景として素材の革新があります。
1980年代までの金属屋根の素材といえばトタンでした。
その後、耐久性に優れたガルバリウム鋼板が登場し、実績と評価が確立され、着実に施工棟数を伸ばして今にいたっています。
最近は、ガルバリウム鋼板を改良したエスジーエル鋼板が登場し、エスジーエル鋼板で仕上げる機会が増えています。
また、屋根表面に石粒を付着させた石粒付き鋼板や、屋根の裏側に断熱材を付着させた断熱材一体型など付加価値の高い屋根材もあります。
金属屋根は張り方にも注目してください。
金属屋根は縦葺き(たてぶき)と横葺き(よこぶき)に分けられます。
新築の戸建て住宅では縦葺き、リフォーム工事では横葺きの金属屋根が人気です。
金属屋根は縦葺きと横葺きでメリットとデメリットが異なります。
まずは縦葺きと横葺きの違いを確認してください。
そのうえでメリットとデメリットを比較してください。
屋根の流れに沿って縦方向に張る屋根材です。
昔のトタンの屋根はまさに縦葺き(たてぶき)になります。
昔は瓦棒(かわらぼう)とよばれる木と金属を組み合わせた屋根が一般的でしたが、近年は金属だけで仕上げる立平葺き(たてひらぶき)が採用されています。
トタンが使われることは少なく、鋼板にはガルバリウム鋼板が最も多く採用されています。
縦葺きはシンプルな形の屋根に適しています。
逆をいうと、複雑な形の屋根には適していません。
また、勾配(屋根の傾き)が緩くても仕上げることができるので、屋根面積が少なくて済み、その結果、施工費用が安くなるメリットがあります。
費用が安くすむため、新築戸建て住宅で普及が拡大しています。
価格が安い(スレートと同等)
耐震性に優れている
勾配が緩くても施工ができる(=屋根の面積を少なくできる)
応急処置が比較的容易にできる
施工期間が短い
断熱性がない
通気性がない
メーカー保証が付かない(一部)
複雑な形状の屋根には適さない
※商品や施工方法によって評価が変わります。
屋根の流れに沿って横方向に張る屋根材です。
屋根のリフォーム現場で採用されることが多いです。
スレートをカバー工法でリフォームする場合はほぼ100%近く横葺きの金属屋根を用います。
横葺きは複雑な形の屋根に適しています。
都市部などの住宅密集地は日射制限の影響で屋根の形が複雑になりがちなので、おのずと横葺き屋根が適用されることが多いです。
横葺き金属屋根はかん合式とオーバーラップ式の2種類に分けられます。
オーバーラップ式の屋根材は金属屋根の表面に石が付着した石粒付き鋼板で採用されていることが多いです。
横葺きは金属建材メーカーによる製造品が多くを占めているため、製品保証が設けられている商品が多いです。
もちろん、メーカーや輸入販売元によって保証内容は異なります。
耐久性が高い
耐震性に優れている
耐風性に優れている
断熱性に優れている
施工性に優れている
長期のメーカー保証が付く(リフォーム含)
価格が比較的高い
部分的な張り替え処置ができない
※商品や施工方法によって評価が変わります。
施工業者について
金属屋根と瓦屋根では、施工をおこなう業者および職人さんが異なります。
金属屋根は板金工事会社、瓦屋根は瓦葺き工事会社が実際の工事をおこないます。
瓦棒(かわらぼう)は縦の凸っとしたところに芯木(しんぎ)とよばれる木の棒と鋼板の2つで仕上げる屋根です。
既存の建設されている古い金属屋根の住宅の過半数が瓦棒であり、素材はトタンであるはずです。
最近はガルバリウム鋼板で瓦棒の屋根を仕上げることが多いです。
他の縦葺き屋根と違い、狭小地でも工事ができるメリットがあります。
しかし、木と金属の相性が悪く金属を腐らせてしまう原因になるため、現在は金属だけで屋根を仕上げる立平が縦葺きのスタンダードな屋根材となっています。
なお、瓦棒葺きは太陽光パネルの設置に適した屋根であると筆者は評価しています。
30年前後(ガルバリウム鋼板)
5,500円~7,000円/㎡
立平(たてひら)は金属だけで仕上げた屋根材です。
ガルバリウム鋼板の耐久性の認知が拡がり、最近は新築住宅でも採用されることが多くなっています。
あらかじめ施工に必要な屋根の長さを計測し、必要な長さの屋根を工場で製造し、工場から持ち運んだ立平屋根をそのまま張り付けるといった手間がかからない施工方法ができます。
30年~35年(ガルバリウム鋼板)
5,500円~7,000円/㎡
かん合式の横葺き金属屋根は屋根の中で最も人気の屋根材です。
上下の屋根を引っ掛けあわせて張る構造の屋根で、屋根を張り付ける留め具(釘やビス)が外に露出しません。
屋根全体が一体化するため、風で飛ばされにくい構造になります。
ただし、屋根を固定する留め具については、亜鉛メッキ釘ではなく、ステンレスビスで固定することを強くおすすめします。
近年、台風による屋根の被害が急増しています。
そのことから、テイガクでは「エスジーエル鋼板」「断熱材一体型」「横葺きのかん合式」この3つを満たした商品をおすすめしています。
商品ではアイジー工業のスーパーガルテクトが当てはまります。
さらにテイガクでは、「アルミ型材の下地」「ステンレスビス」を用いた施工を推奨しています。
20年の変退色保証が付いた「フッ素」塗膜の屋根材もあります。
フッ素鋼板について
2022年はじめ頃から、フッ素を用いるEV車の需要が拡大し、フッ素塗膜の原料が大幅に値上がりしています。
その影響を受け、2022年6月現在、フッ素塗膜鋼板の製造に制限がかかっています。
フッ素塗膜の屋根材の製造を停止する屋根材メーカー、あるいは大幅な値上げに踏み切る屋根材メーカーが相次いでいます。
将来、フッ素をもちいた建材が生産されない可能性が高いです。
30年~40年(エスジーエル鋼板)
6,700円~8,000円/㎡
オーバーラップ式は上下の屋根を重ねて外側からビス留めする屋根です。
その結果、留め具(ビス)が外に露出します。
留め具の位置が少しでもずれると屋根の固持力が弱まるため、施工技術が不十分で屋根を仕上げた場合、強風で屋根がはがれるなどの不具合が生じてしまいます。
施工者の工事技術に依存しやすい屋根材です。
断熱材一体型の商品はなく、屋根材と屋根の下地である野地板の間にできる通気層で断熱効果を求める商品です。
また、商品の多くが屋根の表面に石粒を付着させている石粒付き鋼板とよばれる鋼板が用いられています。
石粒付き鋼板の屋根は海外製品(韓国あるいはニュージーランド製)です。
鋼板の耐久性はガルバリウム鋼板と同等です。
エスジーエル鋼板の商品はありません。
なお、石粒付き鋼板は屋根の色があせにくくデザイン性が高いこと、雪止め金具を用いずとも雪を止めることができるメリットがあります。
全ての石粒付き鋼板がオーバーラップ式というわけではありません。
石粒付き鋼板の屋根の中にはかん合式タイプの商品もあります。
30年~35年(ガルバリウム鋼板)
6,000円~9,000円/㎡
かん合式とオーバーラップ式どっちがいい?
かん合式とオーバーラップ式それぞれメリットとデメリットがありますが、テイガクでは安定性の高いかん合式の金属屋根をおすすめすることが多いです。
スレートの屋根に差し込んで張るガルバリウム鋼板製の屋根材です。
ノンアスベストの問題を受け、新しい改修方法の提案として開発・製造されています。
商品ではCガードやリコロニーが知られています。
しかし、一般的なカバー工法と違い防水シート(ルーフィング・下葺き材)を新設しないこと、雨押え板金やケラバ板金などの屋根のウィークポイントは手を付けずに塗装で仕上げることなど、屋根の改修内容や屋根機能の維持の点では不十分な仕上がりになる屋根材と評価できます。
この商品を用いるリフォーム会社には、雨漏り保証などの工事保証を設ける会社は存在しないはずです。
長期の耐久性を期待することは難しく、応急処置の屋根材としてとらえましょう。
既存屋根の寿命による
4,500円~5,500円/㎡
アスファルトシングルはアスファルトを主成分にした屋根材です。
やわらかく簡単に折り曲げられるシートの形になっています。
シングルと略してよぶことが多いです。
アスファルトシングルはアメリカでは80%以上の住宅で使用されています。
スレートよりも安く施工性にも優れているため、最近は分譲の戸建て住宅で採用が急速に拡大しています。
危ないことに変わりはありませんが、他の屋根材よりも落下による事故のリスクが低いため、高層マンションの斜面の仕上げ材として張られていることが多いです。
価格が安いことが一番大きなメリットです。
また、表面は石粒を付着させているため、色あせが進みにくいです。
一方で耐久性は他の屋根材より短命です。
価格が安い
耐震性に優れている
施工性に優れている
応急処置が比較的容易にできる
長期のメーカー保証が付く(リフォーム含)
断熱性がない
通気性がない
耐風性に劣る(商品による)
耐久性が比較的低い
アスファルトシングルは施工が簡単な屋根材で、アメリカではDIYで施工する人が多いです。
施工は「釘」と「接着剤」を用いて張ります。
接着材に屋根材の固持力を頼ることから、経年劣化が進むと風ではがれやすくなります。
台風が多くかつ巨大化しているわが国において適している屋根材か、評価が分かれています。
25年~30年
4,800円~5,500円/㎡
主にバルコニーのテラスやカーポートなどでつかわれる屋根材です。
フラットな形のものは2mm~3mm厚のものが多いです。
波型のものは1mm厚以下のものが多く、より簡易的な屋根材という位置づけになります。
住宅用の屋根とは違い、雪や風の影響が受けやすく耐久性は他の屋根材よりも期待ができません。
10年~20年
2,000円~4,000円/㎡
セキスイかわらUの改修用として取り扱われている屋根材です。
セキスイかわらUをはがさず、上からかぶせて仕上げます。
防水シート(ルーフィング・下葺き材)を新設せず、雨押え板金やケラバ板金などの屋根のウィークポイントは交換せずに塗装で仕上げる施工となります。
屋根の長期的な機能維持の点では、大きな期待ができない施工方法です。
既存の屋根材による
7,000円/㎡
A
「横葺き」「かん合式」「エスジーエル鋼板」「フッ素」の4つを満たす条件の金属屋根がおすすめです。
商品では「横暖ルーフαプレミアムS」であり、弊社のリフォーム工事でも用いる機会が増えています。
横暖ルーフαプレミアムSについてはこちら
A
「樹脂繊維混入軽量セメント瓦」がおすすめです。
商品では「ルーガ」が当てはまります。
ルーガについてはこちら
A
「軽量防災瓦」がおすすめです。
従来の瓦よりも10%から20%程度軽く、ガイドライン工法に従った風災と震災に強い瓦です。
軽量防災瓦についてはこちら
A
縦葺きの金属屋根である立平葺きが費用対効果が高い屋根材です。
立平葺きについてはこちら