【屋根の構造】覚えて絶対損をしない屋根構造と部材用語 22選

全記事 一覧 | 2018.01.29

このページでわかること

  • 屋根の構造がわかります
  • 見積り内にある工事項目の名称の意味がわかります
  • 屋根工事業者さんが言っている意味がわかります
屋根の構造について

住宅建築物の構造の中で、屋根に関する用語はとても多いです。
屋根を構成する部材の名称など、屋根に関する用語の数は100種類以上あります。

このページでは、これから屋根工事を控えている方向けに最低限知って欲しい屋根の用語をご案内します。

1.屋根の構造や屋根に関する用語を知ろう

「妻側の垂木が腐っているから、そこは下葺き材と野地板を剥がして補強します。」

屋根工事業者からこんな表現で話しをされたても、素人にはサッパリ意味がわかりません。
全く馴染みがない用語ばかりです。

残念ながら、工事内容を素人の方が分かるように表現できない業者や職人さんがいるのも事実です。
今回、定額屋根修理の筆者がお客様と打ち合わせをする際によく使う用語を22個、選別しました。
これらの用語を理解した上で屋根工事業者さんとの打ち合わせに臨んでください。
しっかりと下準備を整えておくと、以下のような恩恵が得られるはずです。

・業者や職人さんの言ってる意味がよく分かる

・打ち合わせがスムーズに進む

・業者や職人さんの態度が変わります(屋根に関する知識がお客様にあると、業者は襟を正して接客を行います)

2.木造住宅の屋根構造について

小屋組(こやぐみ)

屋根の構造のことを小屋組(こやぐみ)と言います。
小屋の中を小屋裏と言い、一般的には屋根裏や天井裏と言わています。
小屋裏の中には小屋束(こやつか)が立てられ、その上には母屋(もや)と呼ばれる木材が水平に取り付けられています。
一番外側の母屋を軒桁(のきげた)と言い、一番てっぺんの母屋を棟木(むなぎ)と言います。
新築工事で行う上棟式(じょうとうしき)はこの棟木を取り付ける儀礼のことです。
木造住宅の屋根構造について

屋根の下地

母屋の上には垂木(たるき)と呼ばれる木の棒を取り付けます。
垂木の上には野地板(のじいた)と呼ばれる板を張り、その上には
下葺き材(したふきざい)と呼ばれる防水シートを張ります。
一般的に「屋根の下地」と言えば「垂木」と「野地板」「下葺き材」の3つを表します。
屋根の下地

屋根の仕上げ

下葺き材の上には屋根の仕上げ材を張ります。
陶器瓦金属屋根コロニアルなど屋根本体のことです。
陶器瓦では瓦を引っ掛ける瓦桟(かわらざん)もしくは桟木(さんぎ)と呼ばれる木の棒を取り付けて、陶器瓦を引っ掛けるようにして屋根瓦を葺(ふ)きます。

雨水が屋内に侵入しないような防水処置のことを雨仕舞い(あまじまい)と言いますが、雨仕舞い部分には水切り板金とよばれる板金が用いられます。
板金にはたくさんの種類があります。
例えば、屋根と外壁が接合する壁際には雨押さえ板金が取り付けられ、異なる向きの屋根と屋根が結合する取り合い部には谷どい板金が取り付けられます。
これら板金も屋根瓦同様、大切な部材です。

屋根の仕上げ

3.屋根の構造や屋根に関連する用語

1.葺く(ふく)

屋根材を張って仕上げる行為のことです。

屋根を葺く

2.雨仕舞い(あまじまい)

防水の納りのことです。

通常、屋根や外壁で雨水を防ぐ部位には水切り板金が取り付けられます。
そのまま板金と呼ぶことが多いです。

屋根では棟板金(むねばんきん)谷どい板金軒先板金雨押さえ板金天窓板金などがあります。
外壁では土台板金や見切り板金などがあります。

板金が正しく取り付けられておらず、建物内部に雨水が浸水する時、専門家は「雨仕舞いが悪い」と表現します。
雨仕舞い

3.勾配(こうばい)

屋根の傾斜のことです。
傾きが緩い勾配を緩勾配、傾きが急な勾配を急勾配といいます。
勾配は1~10の寸単位で表し、10寸勾配は直角になります。
一般的な住宅では3寸から5寸勾配が多く採用されています。
屋根の勾配は北側斜線などの建築基準法を元に定めることが多いです。
屋根の構造上、急勾配であればあるほど水はけが良くなるため防水能力が向上しますが、屋根面積が増えます。
また、6寸以上の場合は屋根に足場を組み立てなければ屋根工事ができません。
屋根の勾配について詳しくはこちら
勾配

4.妻(つま)

切妻屋根で、雨樋が取り付けられていない面を妻側(つまがわ)と呼びます。
妻はケラバとも呼ばれます。

一方、雨樋が取り付けられている面は平側(ひらがわ)と呼びます。
平側のことを軒側と呼ぶこもあります。
妻側の屋根先には破風板、平側の屋根先には鼻隠しと呼ばれる板が取り付けられます。
例えば、寄棟屋根は東西南北の軒側4面全てに鼻隠しがあり、雨どいが取り付けられます。
妻

5.切妻(きりづま)と寄棟(よせむね)

いずれも屋根の形のことです。
屋根面が2面でできた「への字型の屋根」を切妻と呼びます。
皆さんおなじみの△屋根です。
屋根面が4面でできた屋根を寄棟と呼びます。
屋根面が1面でできた屋根を片流れ(かたながれ)と呼びます。
屋根面と屋根面がL字やT字になって、異なる方向から接合する屋根を複合屋根と呼びます。
下の画像は異なる方向の寄棟と寄棟が接合した複合屋根です。
屋根の形について詳しくはこちら
つくば市 屋根修理 リフォーム

6.軒先(のきさき)

屋根の先端部分のことです。
外壁から軒先までの長さを軒の出(のきので)と言います。
金属屋根やコロニアル屋根の軒先には軒先板金(のきさきばんきん)と呼ばれる板金を取り付けます。
軒先板金はケラバ唐草(からくさ)軒先役物(のきさきやくもの)などとも呼ばれます。
軒先の下地には広小舞(ひろこまい)と呼ばれる木下地が使われます。
軒先の裏面には屋根の構造部材の垂木や野地板を隠すために、軒天(のきてん)と呼ばれる白いボードが張られます。
軒先板金

7.棟(むね)

屋根のてっぺんのことです。
陶器瓦屋根では瓦が用いられますが、金属屋根やコロニアルでは画像のような棟板金(むねばんきん)と呼ばれる金属製の板金が用いられます。
板金の素材はガルバリウム鋼板が用いられます。
また、棟には小屋裏の自然換気を目的にした換気棟とよばれる穴の付いた棟板金を取り付けることが多いです。

棟板金は風などの影響を受けやすいため、よく飛ばされたりします。
原因は棟下地の腐食です。
棟下地は貫板(ぬきいた)と呼ばれる木材が用いられます。
木製の貫板は経年と共に腐食するため、最近では樹脂製品を用いることが多いです。
棟板金の交換工事について詳しくはこちら
棟板金

8.庇(ひさし)

小庇霧よけとも呼ばれます。
出窓のなどの開口部や勝手口などからの雨水を防ぐために壁にとりける小さな屋根のことです。
玄関先の庇は玄関ポーチと呼ぶことが多いです。
庇の仕上げには板金が張られることが多いです。
最近ではアルミやガラスなどの既製品の庇が使われる場面が増えています。
庇の修理工事について詳しくはこちら

庇

9.ガルバリウム鋼板

主に屋根や外壁で用いられる金属素材のです。
ひと昔前はトタンが金属素材の主流でしたが、現在ではガルバリウム鋼板が主流です。
屋根本体はもちろん、棟板金雨押さえ板金などの板金でも用いられます。
ガルバリウム鋼板屋根について詳しくはこちら
ガルバリウム鋼板

10.カバー工法

重ね葺き被せ工法などとも呼ばれています。
コロニアルの代表的なリフォーム方法です。
既存の屋根材上に新しい屋根材を被せて張る工事方法です。
既存の屋根材の撤去処分の費用がかからないので、低コストで工事ができます。
新しく張る屋根材は軽量であるガルバリウム鋼板を用いることが多いです。

コロニアルだけではなく、アスファルトシングルや波型スレート屋根、折半屋根でも適用できるリフォーム方法です。
屋根カバー工法について詳しくはこちら
カバー工法

11.下地調整

重い陶器瓦の屋根は年月の経過とともに屋根面が歪みます。
特に土葺き屋根では屋根面が激しく歪みます。
屋根材は屋根面が綺麗なフラットな状態でなければ葺くことができません。
そのため、屋根面をフラットにするための下地調整を行う必要があります。
垂木を用いて屋根面が水平になるように調節します。
このことを「レベルを合わせる」とも言います。
下地調整

12.瓦棒(かわらぼう)

屋根の流れに沿って、縦方向に葺かれる金属屋根のことです。
立葺き屋根(たてぶきやね)とも呼ばれます。
緩勾配でも葺くことができる屋根で、バルコニーを乗せる屋根としてもよく使用されています。

瓦棒は金属鋼板と垂木を組み合わせて、板金工が現場加工により施工します。
昔は「トタン」をよく使っていたので、瓦棒のことをトタン屋根と呼ぶ人が多いです。
最近はガルバリウム鋼板が用いられます。
瓦棒の改修について詳しくはこちら
瓦棒葺き

13.板金工(ばんきんこう)

金属系の建材を加工して取り付ける職人さんのことです。
建設業の許可でも板金工事業は独立した専門分野の工事として認められています。

金属系屋根材は板金工職人さんが携わるお仕事です。
メーカー品である成型ガルバリウム鋼板屋根や現場制作の瓦棒屋根は板金工職人さんが施工します。
陶器瓦屋根職人さんが行う屋根工事とは全く必要とする技術が異なります。

分かりやすく例えると、うどん屋さんとラーメン屋さん位違う工事分野です。

屋根工事会社だからといって全ての屋根工事を請け負うことができると思うことは大きな間違いです。
依頼する屋根工事会社の専門分野まえしっかり見極めてください。
板金工

4.屋根を構成する部材の用語

14.垂木(たるき)

おおよそ幅4cm×高さ6cn×長さ3mの木の棒です。
主に垂木は小屋組み(こやぐみ)を構成する母屋の上に取り付けられます。
その他、垂木は瓦棒屋根を構成する芯材としても用いられます。

垂木は安く扱いやすい木材であるため、屋根だけではなく造作物を作る時の「木の棒」として頻繁に使われます。
ホームセンターで販売している「木の棒」はだいたい垂木です。
垂木は私たちにとって身近な木材です。
垂木

15.野地板(のじいた)

屋根を葺くための下地になる板です。
厚さは1.2cm程度のものがよく使われます。
通常、野地板は垂木の上に張ります。
昔の野地板(およそ40年前)はバラ板と呼ばれる幅20cm程度の杉材が用いられていました。
最近の野地板は構造用合板を使うのが一般的です。
構造用合板の大きさは91cm×182cmで、畳と同じサイズです。
構造用合板は耐水合板とも呼ばれます。
野地板について詳しくはこちら
野地板

16.下葺き材(したぶきざい)

屋根の防水シートのことです。
ルーフィングシートとも呼ばれます。
アスファルトを原料にしているものがよく使われます。
40年近く昔の住宅ではトントンと呼ばれる薄い板を下葺き材として使っていました。

下葺き材メーカーの田島ルーフィングでは17種類の下葺き材を取り扱っています。
商品ごとに品質や価格が異なります。

下葺き材は屋根の防水機能を維持するために重要な建材です。
しかし、屋根材が仕上がってしまうと目に見えなくなるため、下葺き材の品質は見過ごされがちです。
屋根のリフォーム時には下葺き材の種類にまでこだわってください。
ルーフィングシートについて詳しくはこちら
下葺き材

17.コロニアル(化粧スレート)

ケイミュー株式会社が取り扱う化粧スレートの商品名です。
流通量が多い商品であるため、化粧スレートのことをコロニアルと呼び表す人が多いです。
その他、カラーベストとも呼ばれています。
コロニアルは新築の屋根材で最も使用されています。
ケイミュー株式会社が化粧スレート市場の大半を占有しています。
コロニアルのリフォームについて詳しくはこちら
コロニアル

18.アスベスト含有屋根

20年以上昔のスレート系の屋根にはアスベストが含まれている可能性が多いです。
コロニアルやセメント瓦、波型スレートが該当します。
アスベストが含まれている屋根は処分に特別な対処が必要なため、処分費が高くなります。
アスベストが含有されているコロニアルは軽量の金属系屋根によるカバー工法を選択してください。
カバー工法はアスベストを封じ込めることができ、より経済的に工事を行うことができる工法です。アスベスト含有屋根

19.破風板(はふいた)

軒先にある板のことです。
モルタルの外壁では破風板がモルタル塗りされて外壁と一体化し、露出されていないことが多いです。
雨どいを取り付けるための下地板として用いられる場合は鼻隠しと呼ばれます。

破風板は主に木製品が使用されていますが、最近では窯業製品が選ばれるようになっています。
ガルバリウム鋼板で巻いて改修することもあります。
破風板は雨風の影響が受けやすい板なので、定期的なメンテナンスが必要であり、リフォームの対象となることが多いです。
破風板の改修について詳しくはこちら
破風板

20.軒天(のきてん)

軒先の裏面に取り付ける白いボードのことです。
軒天井軒裏天井などとも呼ばれます。
軒先の裏側から雨が侵入しない目的のために取り付けられます。
主にケイカル板が用いられます。
軒天は雨風の影響で剥がれたり、捲れたりすることが多く、リフォームの対象となることが多いです。
軒天の改修について詳しくはこちら
軒天

21.水切り板金

屋根の仕上げには屋根本体だけではなく、水切り板金と呼ばれる板金部材がたくさん使われます。
外壁と屋根の壁際には雨押え板金を取り付け、軒先には軒先板金を取り付けます。
異なる2面の屋根が結合する部位には、画像のような谷どい板金が取り付けられます。
谷どい板金の断面は逆への字型をしています。
構造上、谷どい部分は雨が集中しやすい部位であるため、谷どい板金は極めて雨漏りが発生しやすい部位です。
谷どい板金部分は雨漏りが最も発生しやすい部位です。
水切り板金

22.雪止め金具

軒先に取り付けられる金具のことです。
落雪防止の目的に取り付けられます。
隣家との距離が短い場合は必ず取り付けるようにしましょう。
雪止め金具の改修について詳しくはこちら
雪止め金具

 

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