





テイガク(昭和ルーフリモ株式会社)は、
新しい棟板金の取付方法「エスヌキ工法」の
特許を取得いたしました。
01 エスヌキ工法とは?

工法名:エスヌキ工法
発明の名称:棟下地、およびそれを用いた屋根
特許番号:特許第7288691号
40年雨漏りさせない棟板金
テイガク(昭和ルーフリモ株式会社)は、新しい棟板金の取付方法「エスヌキ工法」を開発しました。
棟板金の下地に、エスヌキ(テイガクオリジナルのアルミ貫板)を用いて、この取り付け方法を行うことで、従来よりも長持ちする棟板金工事を可能にしました。
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棟板金の腐食による棟板金の飛散を防ぐ
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棟板金内部に入り込む雨水から起因する雨漏りを軽減
エスヌキ工法の3つの強さ

オリジナル棟下地で、クリアランスを確保、従来よりも金属屋根を高く立ち上げ。雨水の侵入を防ぎます。

釘ではなくビスで強固に固定。内側の木にビスを貫通させないため、釘穴からの腐食を起こしません。

棟下地はアルミ製。ビスはステンレス製(電食防止パッキン付き)腐食に強い素材で長持ちさせます。
よく分かる動画
テイガクの「エスヌキ工法」をアニメーション動画でわかりやすく解説します。
従来の棟板金の工事方法とどこが違うのか?
普段は目にしない棟内部の仕組みをご覧ください。
※近日公開予定

02 棟板金の工事とは?
棟板金について知ろう

雨漏りしやすいのは「下り棟」
戸建て住宅において、屋根の最も高い部分で、2つ以上の屋根面が接続する場所を「棟」と呼びます。 棟には、「主棟」と「下り棟」があり、雨水が棟内部に集中して入り込みやすいのは「下り棟」です。

屋根の要「棟板金」
「棟板金」は、棟をカバーし、水や風による影響を最小限に抑える板金部材です。 棟板金の取り付け方法によっては、棟板金の内部へ雨水浸透度合いが大きく変わってきます。
よく行われている工事方法とは?
従来の棟板金の工事方法について解説します。
CASE 1 直打ち工事

現在、多くの屋根材で取り入れられている方法です。
「直打ち」は、棟下地(貫板)に直接、屋根材と棟板金を釘打ちして固定します。施工が簡単で屋根工事の費用を抑えることができます。

雨が降ると、釘打ち部から、雨水が入り込みやすく、下地を腐食させます。 釘は錆びを引き起こし、屋根材や棟板金に穴を生じさせます。棟板金にまつわる不具合や雨漏りは、屋根本体に棟板金の下地を直打ちしていることに起因します。
- 棟板金の中に雨水が入り込むことによる木部の腐食と雨漏り
CASE 2 L型捨て谷

屋根内部に捨て谷とよばれる板金部材を取り付けて、下り棟に集中する雨水を排水させる方法です。
断面がL字型の板金部材を取り付けることが多いです。
この工法は金属屋根だけで採用されます。

直打ちよりも屋根の機能上、安全な棟の仕上げ方法です。
しかし、捨て谷から雨がオーバーフローするリスクや、虫やゴミが捨て谷に入り込んで排水が期待通り進まない可能性があります。
また、受け木の上にある貫板が木の場合、水に触れるので腐食しやすいです。
- 捨て谷から雨水がオーバフローするリスクがある
- 貫板が木の場合、腐食する可能性が高い

L字型の捨て谷ではなく、より止水性と排水性に優れたC字型の捨て谷も一部メーカーから用意されています。
L捨て谷と同様に板金部材を取り付けて、下り棟に集中する雨水を排水させる方法です。
断面がC型の板金部材を取り付け、金属屋根で包み込むように立ち上げます。
CASE 3 屋根本体立ち上げ

金属屋根の「折り曲げ加工」という特性を活かした工法です。
金属屋根は立ち上げることで、止水性能を高めることができます。
「受木」と呼ばれる下地の高さまで、金属屋根を立ち上げ、棟板金を被せ釘打ちします。

受木よりも高い位置まで金属屋根を立ち上げることができないため、雨水が棟内部に侵入する可能性があります。
屋根は勾配があるため、棟板金下地の選定が極めて困難です。
また、水上側と水下側の立ち上げ高さが変わります。
金属屋根の施工で再現したい工法ですが、職人さんの技術などに依存するため、理想的な仕上げが難しいです。
金属屋根と棟板金下地を一つのビス(釘)で固定するため、釘穴からの棟板金下地の腐食が進行するリスクがあります。
- 高度な施工技術を必要とする
- 釘穴からの木部腐食を抑えられない
屋根の不具合箇所で一番多い棟板金
近年の大雨や強風などで、棟板金の飛散や剥がれといった不具合が多発しています。



03 よく分かる解説
エスヌキ工法の仕組み

テイガクオリジナルの棟仕上げ工法です。
棟に沿って受木を取り付け後、金属屋根を2 cm以上の高さに立ち上げます。
受木に、テイガクオリジナルの棟下地(貫板)を取り付け、棟板金を被せます。
パッキン付きのビスで強固に固定します。

エスヌキ工法は、通常の立ち上げよりも更に高い、2cm以上の立ち上げのため、雨水が棟内部に入り込みづらい設計です。
直接、ビスを貫通させないため、釘穴からの腐食も起きません。
エスヌキ工法のココに注目!
CHECK 1 2cm以上の金属屋根の立ち上げ

今までの金属屋根の立ち上げは、水上側や水下側で高さの調整が必要で、建築板金職人さんの技術に左右される問題点がありました。
テイガクの棟下地(貫板)は、クリアランス部が確保されているため、金属屋根が立ち上げやすいです。
職人さんの技術に依存しない、期待以上の立ち上げ高さが確保できます。
- 職人さんの技術に依存しないから、安定した施工が可能
CHECK 2 棟下地は腐食に強いアルミ材

木や樹脂が一般的な棟下地とは違い、テイガクはアルミ製。雨水による腐食を防ぐために素材もこだわっています。
- 棟板金下地の腐食を大幅に抑えられる
CHECK 3 ステンレスのビスでしっかり固定

腐食に強いステンレスのビスで強固に固定します。
屋根材に直接貫通しない位置にビスを打つため、釘穴からも腐食も防ぎます。
アルミ金属と棟板金金属を固定する力は凄まじく、強風による棟板金飛散リスクが大幅に低減できます。
- 棟板金の飛散リスクが大幅に低減する
エスヌキ工法による施工例
04 お問い合わせ
エスヌキ工法に関する技術提供・取材依頼について
この新技術に関してご興味がある同業者の方へ、部材や施工技術の共有、コンサルティングを行っております。取材のご依頼も受け付けております。是非、お気軽にお問い合わせください。
テイガク広報部
E-mail:public-relations@roofremo.com
直打ち工法の実際の現場

直打ちで仕上げられた棟板金の現場写真です。
屋根に穴を空けて直接棟板金の下地を固定します。

スレート屋根や、表面に石粒が付着しているアスファルトシングルや石粒付き金属屋根は、横走りしにくいから問題がないという意見を聞くことがあります。
しかし、どの屋根材も下り棟の下地内部に雨水が入り込むことは避けられません。
L捨て谷工法の実際の現場

伊藤忠建材のスカイメタルルーフ(石粒付き金属屋根)は、他の屋根材と異なり直打ちではなく捨て谷仕様に施工方法を統一しています。

石粒付き金属屋根では、この捨て谷仕様の施工方法をテイガクでは推奨しています。
屋根本体立ち上げ工法の実際の現場

屋根本体を折り曲げる、立ち上げ加工は、建築板金の技術に依存しています。

屋根を立ち上げて折り曲げた内部に、下地を入れて棟板金を取り付けます。