換気棟(棟換気)の価格はいくら?取り付け費用・交換の相場

換気棟の価格相場

換気棟の設置費用は、一般的に1箇所あたり2万5000円〜4万円程度が目安です。
金額は換気棟のサイズ(長さ)によって変動します。
さらに、換気棟には主棟に取り付ける一般的なタイプだけでなく、片流れ屋根用や方形屋根用などの特殊な形の屋根に対応した商品もあるため、採用する製品の仕様によっても費用が上下します。

換気棟工事の相場価格

テイガクの換気棟交換費用

換気棟を設置するテイガクの職人

テイガクの換気棟交換の費用は、2026年3月現在、半間サイズ1台で28,000円(税抜)になります。
テイガクは屋根リフォーム業者のため、換気棟の工事は単体でおこなうケースは少なく、屋根工事や棟板金交換とあわせて交換するケースがほとんどです。
そして、古い換気棟の撤去・処分て交換することがほとんどです。
一方、新築の場合は「増設(新規取付)」となり、既存換気棟の撤去や下地補修が不要なため、リフォームとは工事内容が異なります。
このように、リフォームと新築では換気棟の工事内容や費用の考え方が変わる点に注意が必要です。

テイガクの換気棟取り付け単価

換気棟(交換) 1台 半間タイプ(約900mm) 28,000円(税込30,800円)
換気棟取り付けのみ 1台 半間タイプ(約900mm) 24,000円(税込26,400円)
※2026年3月現在の価格です

換気棟のサイズと種類

換気棟のサイズ

換気棟のサイズ
出典:ケイミュー株式会社HP

換気棟のサイズは「0.5P・1P・2P」といった表記で示されます。
Pの数字が大きくなるほど換気棟も長くなります。
目安として、0.5Pは約90cm、1Pは約1.8m、2Pは約3.6mほどの長さです。

住宅では1Pサイズがよく使われ、屋根の大きさや必要な換気量に応じて複数設置されます。
サイズが大きくなるほど空気の通り道も広くなるため、屋根裏にこもった熱や湿気をより多く排出できます。

ただし、単純に大きいものを付ければよいわけではなく、屋根面積や小屋裏の広さに合わせて適切な数やサイズを選ぶことが大切です。

換気棟のサイズ

サイズ表記 呼び方 長さの目安
0.5P 半間サイズ 約90cm
1P 1間サイズ 約1.8m
2P 2間サイズ 約3.6m

換気棟の種類

S型換気棟
S型換気棟(出典:株式会社トーコーHP)
高換気Swing
高換気Swing(出典:株式会社トーコーHP)

換気棟にはさまざまな製品がありますが、代表的なメーカーとしては業界シェアの高いトーコー株式会社の製品が広く使用されています。
トーコー株式会社の換気棟には、標準的なタイプの「S型換気棟」と、風の力を利用して換気性能を高めた「高換気Swing」などがあります。

S型換気棟は施工がしやすく、一般住宅で広く採用されているスタンダードなタイプです。
一方、高換気Swingは風の流れを利用して効率よく空気を排出できる構造になっており、防水性能や換気性能を高めた設計が特徴的です。

例えば1Pサイズの場合、S型の有効開口面積は約170cm²程度なのに対し、高換気Swingは約438cm²と大きく、より多くの空気を排出できる性能を持っています。
サイズ感は同じなのに、換気性能は製品ごとに違うという点も重要です。

トーコー株式会社の換気棟

S型換気棟 高換気Swing
特徴 標準的な換気棟 防水性能・換気性能が高い新構造
1P 有効開口 170cm²程度 438cm²(約2.6倍)
価格(目安) 1P:約4,700円/本(販売サイト例) 1P: 約12,000円/本(発売時参考価格)
同じサイズの換気棟でも換気性能が大きく異なる

国産屋根材メーカーの専用換気棟

換気棟の開口面積が重要

アイジー工業の「スーパーガルテクト」やニチハの「横暖ルーフ」など、金属屋根には屋根材ごとに専用の換気棟が用意されています。
ただし、各メーカーの換気棟はすべて同じ性能ではなく有効開口面積には違いがあります。
これは、換気できる空気量や湿気の排出量がそれぞれ異なることを意味します。
つまり、同じ金属屋根であっても、換気性能には差があるということです。

一般的に、有効開口面積が大きいほど、屋根裏にこもった熱気や湿気をより多く外へ逃がすことができるため、換気棟としての性能は高いといえます。
屋根材を選ぶ際は、デザインや価格だけでなく、各製品の有効開口面積にもぜひ注目してください。

各屋根の換気棟の有効開口面積

屋根材 有効開口面積
シルキーG2 約120㎠(1P)
横暖ルーフ 約118㎠(1P)
スーパーガルテクト 約170㎠(1P)
屋根材ごとに換気棟の性能が異なる

外国製の換気棟は全く構造が違う

樹脂製の換気棟

日本の換気棟と海外の換気棟では、構造や性能、施工方法が大きく異なります。
海外製の換気棟には、ハニカム構造の樹脂部材を取り付けて空気を排出させるタイプです。
樹脂製の換気棟はアスファルトシングルや石粒付き金属屋根で採用されることが多い換気棟です。
ガルバリウム鋼板だけで加工された日本製の換気棟とは異なり、樹脂の数ミリの小さな穴から排気をする構造となっています。
取り付けがとても簡単で部材費用も安いことから、日本製の換気棟よりも安く取り付けができます。
筆者としては、穴の内部に雨水やほこりが滞留し、換気機能の低下を懸念しているため、大きな開口で空気を換気できる日本製の換気棟を評価しています。
ただし、海外製の換気棟で実際に大きな問題が発生したという事例は、筆者の知る限りありません。
換気棟は、設置しないよりも設置した方が望ましい設備ですので、換気棟は積極的に設置することをおすすめします。

換気棟の価格が決まる要因

換気棟のサイズや商品以外にも、換気棟の費用は変わります。

換気棟の交換か新設か

換気棟交換は古い換気棟の徹去処分が必要

換気棟の工事費用は、「新しく設置するのか」「既存のものを交換するのか」で大きく変わります。
新設の場合は屋根に開口を作る加工や下地処理、防水処理などの工程が必要になるため、作業量が増え費用も高くなります。

一方、既存の換気棟を同サイズで交換するだけなら、既存の開口を利用できるため施工時間が短くなり、費用を抑えられるケースが多いです。
ただし、劣化状況によっては下地補修が必要になるため、交換でも追加費用が発生することがあります。

屋根の勾配や屋根材の種類

スーパーガルテクト専用の換気棟

屋根の勾配や屋根材によっては、使用する換気棟の種類が変わります。
スレート屋根の換気棟は横葺き金属屋根の日本製換気棟と比べて安いです。

屋根の形状

方形屋根と専用の換気棟
片流れ屋根の開口部

屋根の形状によって、最適な換気棟の種類は異なります。
一般的な平型の換気棟に比べると、特殊な施工が必要な「片流れ屋根」や、専用の部材を用いる珍しい「方形(ほうぎょう)屋根」用の換気棟は、施工の手間や部材の価格から設置費用が割高になる傾向があります。

テイガクが実際に行った換気棟の工事例

テイガクが実際に施工した、換気棟の工事例をご紹介します。
屋根リフォームと同時に換気棟を新しく設置した工事例と、換気棟の交換・換気棟の設置を行った工事例の2つをご紹介します。

屋根カバー工法と換気棟の設置

icon
既存の屋根

工事前の屋根はアスベストを含むスレート屋根でした。築20〜30年で、経年劣化による色褪せや割れが見られました。

icon
ルーフィング施工

今回はカバー工法を行うので、古い屋根の上から防水シート(ルーフィング)を敷きます。今回はニューライナーを使用しました。高グレードなルーフィングで丈夫です。

icon
スーパーガルテクト施工

新しい屋根材は「スーパーガルテクト」を使用しています。軽量な上に、断熱材が付いており断熱性にも優れています。

icon
下屋根にスーパーガルテクト設置

トラブルが起きやすい棟部分の工事にテイガクは力を入れています。樹脂下地ではなく、テイガクオリジナルの金属下地「エスヌキ」を使用することで、飛ばされやすい棟をしっかり固定できます。また棟部分の屋根材を立ち上げて、S字型の金属下地を設置しているので、棟内部に雨水が入りにくいです。

icon
棟部分の屋根を折り曲げる

今回のリフォームでも換気棟を設置しました。オプション工事になりますが、換気棟は屋根裏換気と室内の温度を快適に保つのに効果的なのでおすすめです。テイガクでも屋根リフォームと同時に換気棟の設置を行う方が多いです。

icon
棟部分にエスヌキ設置

雨どいの交換も行いました。古い雨どいを放置せず、リフォームすることで、屋根の排水機能を高められます。

下屋根にもエスヌキ設置

以上で屋根カバー工法と、換気棟設置、雨どい交換工事の完了です。

icon
既存の屋根

工事前の屋根はアスベストを含むスレート屋根でした。築20〜30年で、経年劣化による色褪せや割れが見られました。

icon
ルーフィング施工

今回はカバー工法を行うので、古い屋根の上から防水シート(ルーフィング)を敷きます。今回はニューライナーを使用しました。高グレードなルーフィングで丈夫です。

icon
スーパーガルテクト施工

新しい屋根材は「スーパーガルテクト」を使用しています。軽量な上に、断熱材が付いており断熱性にも優れています。

icon
下屋根にスーパーガルテクト設置

トラブルが起きやすい棟部分の工事にテイガクは力を入れています。樹脂下地ではなく、テイガクオリジナルの金属下地「エスヌキ」を使用することで、飛ばされやすい棟をしっかり固定できます。また棟部分の屋根材を立ち上げて、S字型の金属下地を設置しているので、棟内部に雨水が入りにくいです。

icon
棟部分の屋根を折り曲げる

今回のリフォームでも換気棟を設置しました。オプション工事になりますが、換気棟は屋根裏換気と室内の温度を快適に保つのに効果的なのでおすすめです。テイガクでも屋根リフォームと同時に換気棟の設置を行う方が多いです。

icon
棟部分にエスヌキ設置

雨どいの交換も行いました。古い雨どいを放置せず、リフォームすることで、屋根の排水機能を高められます。

下屋根にもエスヌキ設置

以上で屋根カバー工法と、換気棟設置、雨どい交換工事の完了です。

その他の換気棟工事例

換気棟だけ“単独”で後付けは?

足場を組んだテイガクの工事現場

換気棟だけを後付けで取り付けるのはあまりおすすめできません。
換気棟の設置には、足場が必要になります。
足場を組んでしまうと工事費用はどうしても高くなります。
そのため、外壁塗装や屋根の葺き替えなど、足場を組む工事を行うタイミングで換気棟を設置するのがおすすめです。
屋根工事と同時に施工すれば、足場費用を別途負担する必要がなく、効率よく換気棟を取り付けることができます。

換気棟の取り付けはテイガクで

テイガクの施工管理者

換気棟の設置は、屋根の構造や屋根材に合わせて適切に施工することが重要です。
野地板の開口方法や防水処理、棟板金の納め方が不適切だと、十分な換気効果が得られないだけでなく、雨漏りの原因になることもあります。
そのため、換気棟の工事は屋根専門の経験豊富な業者に依頼することが大切です。

テイガクでは、屋根専門工事会社として年間1000棟以上の屋根工事を手がけており、それぞれの屋根の状態や形に合わせた換気棟の施工を行っています。
葺き替えやカバー工法などの屋根リフォームとあわせて、最適な換気計画をご提案することも可能です。
換気棟の設置や屋根の換気でお悩みの方は、ぜひテイガクまでお気軽にご相談ください。

換気棟に関する他の記事はこちら

換気棟とは

本記事の著者・監修者

著者 前川祐介
前川 祐介

株式会社テイガク 代表取締役社長
「屋根と外壁のリフォーム工事テイガク」Webメディア運営責任者

大阪府堺市生まれ。千葉県立船橋東高校→法政大学経営学部→サノフィ(旧アベンティスファーマ)株式会社を経て、父親が経営する建築板金工事会社(現・株式会社テイガク)へ入社。最終学歴、中央工学校夜間建築学科。2022年に代表取締役社長に就任。年間1,000棟以上ある現場での施工経験を活かし、Webメディア「テイガク」での記事執筆、YouTubeでの動画撮影をおこなう。2026年4月、初の著書となる『いちばんよくわかる 屋根の教科書』(クロスメディア・パブリッシング)を出版。趣味は日本史学。宅地建物取引士・建築物石綿含有建材調査者