【2019最新】ガルバリウム鋼板屋根の特徴とメーカー比較

全記事 一覧 | 2019.01.17

このページでわかること

  • ガルバリウム鋼板屋根が人気である理由がわかるよ
  • ガルバリウム鋼板屋根のメーカー商品ごとの違いがわかるよ
  • ガルバリウム鋼板屋根の耐久性とメンテナンスについてわかるよ
ガルバリウム鋼板屋根が人気の理由

屋根に使われている素材のひとつに、金属を用いた「金属屋根」があります。
金属屋根ではガルバリウム鋼板の屋根が人気です。
ガルバリウム鋼板の屋根は各メーカーや商品によって性能と特徴が異なります。
たとえば、メーカーの商品ごとにメンテナンス方法や保証期間が異なります。
つまり、ガルバリウム鋼板の屋根はどれも同じというわけではありません。
お客さまがガルバリウム鋼板の屋根を選ぶときはメーカーや商品を比較する必要があるということです。
こちらのページではガルバリウム鋼板屋根の特徴と、各メーカーの商品特徴について詳しく解説します。
2019年度、最新の金属屋根情報です。

主要屋根材のメリット・デメリット

  和瓦 コロニアル ガルバリウム鋼板
耐久性
価格
耐震性
メンテナンス性
施工性

弊社独自の判断となります。

1.ガルバリウム鋼板って「何」?

1-1.金属系の外装材について

金属の板である鋼板が屋根や外壁によく張られています。
金属の素材は「亜鉛メッキ(トタン)」や「ガルバリウム」「銅」「ステンレス」「アルミ」などがあります。
費用対効果の観点から「ガルバリウム」が最も使われています。
なお、「銅」「ステンレス」「アルミ」「チタン」は「ガルバリウム」より耐久性が高い素材です。
ただし、高価であるため、ほとんど使われることがありません。

建設会社や設計士から金属屋根や金属サイディングの話があれば、ガルバリウムの話だと思っていただいて間違いはありません。

1-2.ガルバリウム鋼板とは

ガルバリウム鋼板は主にアルミと亜鉛で構成された鋼板です。
「ガルバリウム」や「ガルバ」「GL鋼板」などと略されることもあります。
従来のトタンに比べてサビに強く施工性がよい特徴があります。

0.35mm厚の板がよく使われています。
0.35mmの板だと薄くて強度がないように感じますが、安心してください。
1㎜未満の板厚でも丈夫でしっかりしています。
ガルバリウム鋼板の表面はメッキ塗装されています。
ガルバリウム鋼板は戸建て住宅だけではなく、さいたまスーパーアリーナや甲子園球場などの公共施設の屋根にも使われています。ガルバリウム鋼板の耐久性

2.ガルバリウム鋼板屋根が普及した理由

2-1.新築で使われない理由

新築ではガルバリウム鋼板の屋根があまり使われていません。
はじめて住宅を建てる方の多くは屋根の素材にこだわりません。
屋根は目が届かないところであるため、優先順位が後回しになりがちです。
そのため、価格の安いコロニアル(スレート、カラーベスト)がよく使わます。

また、ガルバリウム鋼板屋根は屋根職人の中ではマイノリティである「板金工が施工する屋根材」です。
一方、価格の安いコロニアルは瓦職人でも施工できる「職人さんを選ばない屋根材」です。
屋根職人の中で大多数を占める瓦職人でも葺(ふ)ける屋根材です。
建築会社や設計士はマイノリティな素材や人を使うことを避けたがりますし、瑕疵担保にあたる10年が経過さえすれば責任が免れます。

このような理由によって、新築では金属屋根が2番目、3番目の選択肢になっています。

しかし、リフォームになると話は変わります。
施主様はインターネットを使って屋根の勉強をとてもします。
勉強していると最終的に「屋根=ガルバリウム鋼板」に行き着くはずです。
なぜなら、多くの点でガルバリウム鋼板の屋根が他の屋根材に比べて優れているからです。

ガルバリウム鋼板が戸建住宅に使われるようになって、30年以上が経過しています。
建築分野の専門家からも評価が確立されている建材です。
最近では大東建託のように、はじめからガルバリウム鋼板の屋根を選択する建設会社も増えています。

2-2.ガルバリウム鋼板のメリット

メリット
カバー工法による重ね葺きが可能(既存がコロニアル屋根の場合)
軽く地震の影響が少ない
耐久性がよい
施工性がよい
デザインが豊富
コストパフォーマンスが高い
断熱材一体型商品がある
長期メーカー保証がある

金属系屋根材

2-2.ガルバリウム鋼板屋根が人気な理由

わが国は瓦屋根が最も多く、新築ではコロニアルが最も多く使われています。
この2つを合わせると屋根材全体の70パーセントを超えます。
言うまでもないことですが、瓦屋根やコロニアルを製造しているメーカーはこれまで金属屋根を扱っていませんでした。
むしろ、金属屋根は自社製品の売り上げを脅かす存在です。

しかし、リフォーム市場はガルバリウム鋼板屋根が最も多く使われており、ガルバリウム鋼板屋根の評価が確立しています。
瓦屋根とコロニアルのシェアは年々減少し、ガルバリウム鋼板屋根の独り勝ちの様子です。

このような背景があるため、屋根材業界が大きく変わりつつあります。
かつて業界を席巻していた瓦屋根やコロニアルのメーカーが金属屋根を販売するようになったのです。

ケイミュ―/スマートメタル
鶴弥株式会社/レコルーフ
伊藤忠商事/スカイメタルルーフ
ニチハ/横暖ルーフ

上記の会社はガルバリウム鋼板以外の屋根材を主力としている大手屋根材メーカーです。
今では、これまで培ってきた自社の営業ルートを通して、ガルバリウム鋼板の屋根を取り扱うようになっています。
このことは自社商品の一部を否定し、ガルバリウム鋼板屋根の価値を認めている証拠になります。

10年後の屋根110年後の屋根1

3.「横葺き」と「縦葺き」で変わる工事金額

ガルバリウム鋼板の屋根は2つに大別することができます。
「横葺き(よこぶき)」と「縦葺き(たてぶき)」です。
ガルバリウム鋼板の屋根には屋根面に対して「横」に張る屋根と「縦」に張るタイプがあります。

3-1.横葺き

横葺きとは横長にして張るガルバリウム鋼板の屋根のことです。
「横葺き」の他、「横張り」「平葺き」「一文字葺き」ともよびます。
このタイプの屋根はメーカーによる製品(90%以上)です。
金属屋根メーカーが鋼板会社(主に新日鉄住金やJFE)からコイル状の鋼板を買い取り、工場で加工して板金工事会社におろします。
屋根の長さや形が統一された成型品として販売されています。
そのため、テイガク屋根修理では「成型ガルバリウム鋼板」とよんでいます。

横葺き屋根はニチハの「横暖ルーフ」やアイジー工業の「ガルテクト」などが有名です。
国内産だけではなく、韓国からの輸入品も流通しています。

なお、寺社仏閣の屋根はオーダーメードになるため、成型品を使わず、現場加工で施工されていることが多いです。
横葺き屋根 ガルバ

3-2.縦葺き

縦葺きとは縦長にして張るガルバリウム鋼板屋根のことです。
「縦張り」ともよびます。
縦に張る屋根は屋根の流れ長さにあわせた一枚物であり、横に継ぎ目がありません。
そのため、このタイプの屋根は成型品が少ないです。
メーカーが加工せず、板金工事会社が鋼板を入手して各現場屋根の長さに合わせて加工することが多いです。
もしくは板金工が現場加工で葺くこともあります。

代表的な屋根に「瓦棒(かわらぼう)」があります。
瓦棒は鋼板と「心木(しんぎ)」とよばれる木の棒を組み合わせた屋根です。
昔からあるトタン屋根と言った方がわかりやすと思います。
最近は心木のない「立平」を採用することが多いです。
「立平」は「心木なし瓦棒」「三晃屋根」ともよばれています。

「瓦棒」や「立平」はどちらも「縦葺き」に当てはまります。
立葺き屋根 ガルバ

3-3.横葺きと縦葺きの特徴

横葺きの特徴

・断熱材一体型がある
・和瓦風などデザインが豊富にある
・成型された形で全国に流通している
・複雑な屋根に適している

縦葺きの特徴

・横葺きより工事費が安い
・工事期間が短い
・雨漏りしにくい
・緩勾配の屋根に適用できる
・シンプルな屋根に適している

3-4.横葺きと縦葺きどちらが良いか?

多くの点で縦葺きが優れています。

大量生産品である横葺きが安くて良いと思っている方が多いです。
それは間違いです。
縦葺きは屋根の流れ長さにあらかじめカットされた屋根材を張るだけの屋根です。
そのため、横葺き比べて手間がかかりません。
シンプルな三角屋根(切妻)の戸建て住宅であれば、1日2日で仕上げることができます。

また、縦葺きは「安い」「工事が短い」だけではありません。
縦葺きは横葺きと違い、横のラインに継ぎ目がありません。
そのため、「雨漏りしにくい」特徴があります。
たとえば、横葺きには2.5寸以上の勾配(こうばい)が必要です。
しかし、縦葺きは0.5寸の勾配でも張ることができます。
縦葺きは屋根の傾斜が緩く、雨水を排水するスピードが遅くても雨漏りしにくい屋根だからです。
また、勾配は緩い方が屋根面積が少なくなるため、屋根工事の費用が安くなります。
このように、屋根の機能だけをみれば、縦葺きの方が断然優れています。
事実として、工場や駅など巨大建築物の屋根のほとんどが縦葺きです。

ただし、戸建て住宅の場合は高さ制限や敷地形状の条件によって、屋根の形が複雑になる傾向があります。
複雑な形状の屋根は屋根の流れ長さが一定になりません。
そのため、縦葺きが採用できないことが多いです。

4.新しいタイプのガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板の屋根は進化しています。
つぎに、金属屋根の歴史を振り返るとともに、新しいタイプのガルバリウム鋼板である「SGL」も紹介します。

4-1.金属屋根の歴史

金属屋根の歴史は古く、奈良時代に西大寺で使われていたことが記録されています。
もちろん、金属屋根は板金工が手掛ける工事です。
大阪城や名古屋城、東京駅、皇居でも金属屋根は使われています。
関東大震災では瓦屋根の住宅が震災で壊滅しました。
軽い金属屋根が評価され、金属屋根が急速に一般住宅で使われるようになります。
しかし、戦争中に金属屋根の産業は衰退します。
金属が軍需生産の統制品となってしまったからです。
そのため、屋根工事は瓦職人に独占されてしまいます。
板金工は職がなくなり、板金工の技術は失われます。

戦後、金属が再び建築分野で使われるようになり、板金工も徐々に増えてきました。
戦後まもなくは、ブリキが雨どいによく使われていました。
そのため、現在70歳以上の方は「板金工=雨どい屋さん」だと思っている人が少なくありません。
今でも私たちのことをブリキ屋さんとよぶ方がいます。

現在はガルバリウム鋼板の登場により、さらに金属屋根の評価が高まっています。
しかし、戦争による産業衰退の影響が今でも色濃く残っています。
現在でも板金工より瓦職人が圧倒的に多いのはこのためです。
トタン金属屋根

4-2.亜鉛鋼板(トタン屋根)

金属屋根は凍害の影響がないため、寒冷地域でよく使われています。
金属屋根が西日本より東日本でよく見かけるのはこのためです。
ガルバリウム鋼板が登場する前は金属屋根の主流は「亜鉛メッキ鋼板」、いわゆるトタンでした。
しかし、トタンは錆びやすく、断熱性もなく、雨音も大きいため、あまり普及しませんでした。

4-3.ガルバリウム鋼板屋根の登場

1982年にガルバリウム鋼板が登場します。
これにより、普及する金属屋根はトタンからガルバリウム鋼板に切り替わります。
2000年代から急速に戸建住宅でガルバリウム鋼板が使われるようになり、現在では主要な屋根材の仲間入りを果たしています。

これまで金属屋根といえば、瓦棒に代表される縦葺きが主流でした。
しかし、住宅屋根の形状が多様化し、縦葺きが適応できない屋根が増えました。
そのため現在では、メーカー品である横葺きが主流となっています。
断熱材一体型のガルバリウム鋼板屋根も登場し、断熱性や雨音の問題点も解決されるようになりました。
断熱材一体型ガルバリウム鋼板屋根

4-4.相次ぐ自然災害の影響

阪神・淡路大震災や熊本地震、大阪北部地震では瓦屋根の被害が目立ちました。
瓦屋根は崩れやすく、地震による被害が受けやすい屋根です。
西日本では瓦屋根文化が根強いこと、特に土葺き屋根が多く使われていたことが地震に大きく影響しました。
2018年に発生した大阪北部地震では、弊社への問い合わせのほとんどが瓦屋根の住宅です。

また、瓦屋根は台風で飛ばされやすい特徴があります。
こうした自然災害の影響から、軽いガルバリウム鋼板屋根に関心をもつ方が増えている背景があります。

4-5.カバー工法

カバー工法はコロニアルや金属屋根の上に軽い屋根を重ねて張る工事方法です。
古い屋根を剥がす必要がないため、費用を抑えて屋根を全面リフォームすることができます。

重ねる屋根材はガルバリウム鋼板が一般的ですが、昔は厚型スレート(いわゆるセメント屋根)がよく使われていました。
厚型スレートは旧セキスイルーフテックの「セキスイかわらU」や旧パナソニックの「ニューウェーブ」などの商品が有名です。
特に「セキスイかわらU」は歴史が古く、40年以上の販売実績がある屋根材です。
今でも古い屋根の上にカバー工法がなされたセキスイかわらUの屋根をたくさん見かけます。
(※セキスイかわらUは”問題”があり現在は販売中止にいたっています。しかし、カバー工法の実用性は実証されています。)
その後、厚型スレートよりも軽くて安いガルバリウム鋼板がカバー工法で使われる屋根の主役になります。
現在、コロニアルのリフォームでカバー工法は第一選択の方法として認められています。

このようにカバー工法は歴史が古く、実績と検証が重ねられてきた工事方法です。
屋根カバー工法について詳しくはこちら

4-6.石粒付鋼板屋根や和瓦風ガルバリウム鋼板屋根

工夫が施されたガルバリウム鋼板の屋根も登場しています。
たとえば、屋根の表面に石粒を付着させた「石粒付鋼板」があげられます。
「石粒付鋼板」は「天然石付鋼板」「自然石粒付鋼板」「ストーンチップ鋼板」とよぶこともあります。
ディートレーディングの「エコグラーニ」やリクシルの「T・ルーフ」、伊藤忠建材の「スカイメタルルーフ」が有名です。
屋根の色を石粒が表現しているため、色あせがない屋根材として人気が高まっています。
石粒付鋼板の素材を「ジンカリウム鋼板」と分類している会社もいますが、ジンカリウム鋼板とガルバリウム鋼板の品質はほぼ同じです。

その他、和瓦のように成型したガルバリウム鋼板屋根もあります。
たとえば、浅草寺では和瓦風の金属屋根が採用されています。
地震や強風は予測がつかないため、観光客や参拝者への配慮から寺社仏閣でも瓦風の金属屋根を採用する傾向が広がっています。
ジンカリウム鋼板屋根自然石粒付き鋼板屋根

4-7.SGLの登場

2013年、従来のガルバリウムにマグネシウムを添加したSGLが登場しました。
開発販売元は日鉄住金鋼板(新日鉄住金の関連会社)です。

SGLの「GL」はガルバリウムを示し、「S」はSuperやSuperior、Specialといった意味が込められています。
このマグネシウムを加えたSGLの登場により、ガルバリウムの耐久性が大幅に向上しました。
成型ガルバリウム鋼板では2016年から取り扱いがはじまり、一部金属屋根メーカーもSGLを採用しています。

たとえば、アイジー工業はこれまでの「ガルテクト」を「スーパーガルテクト」と改名し、ガルバリウム鋼板からSGLへ切り替えています。
SGL採用に合わせて保証条件も改善しました。

従来のガルバリウム鋼板 SGL
海岸5km圏内は保証対象外 海岸500m圏内は保証対象外
錆びによる穴あき保証:10年 錆びによる穴あき保証:25年

アイジー工業だけではなく、ニチハやケイミューなどの大手企業もSGLを金属屋根の素材として採用しています。
これから金属屋根を張る場合、SGLであるかどうかも注目すべきポイントです。
エスジーエル鋼板 スーパーガルバリウム鋼板

5.ガルバリウム鋼板の耐久性とメンテナンス

5-1.メーカーが推奨するメンテナンスと現実

アイジー工業では「1年に1回の目視点検」「5年に1回の業者点検」「年に数回の水洗いクリーニング」を推奨しています。
しかし、メーカーの推奨通りメンテナンスするのは不可能です。
メーカーはカタログへ記載するだけで事足りるため、非現実的なことを記載する傾向があります。
現実的には10年に1回もしくは大型の自然災害発生後にメンテナンスをおこなう程度が限界です。
あてがない方はお近くの板金工事会社にご相談ください。

5-2.ガルバリウム鋼板の耐用年数

”ガルバリウム鋼板屋根の耐用年数はコロニアルと同じではないか?”といったご質問をよくいただきます。
たしかに、コロニアルと同じである30年に耐用年数を設定しているメーカーが多いです。
しかし、屋根材には黒歴史があるため、期待できる耐用年数より低い控えめな数字に設定していると考えられます。

2000年代初頭、屋根材にアスベストの使用が禁止されました。
(この時期に販売されたアスベストが含まれないスレート屋根を「ノンアスベスト屋根」と私たちはよんでいます。)
アスベストは健康被害を及ぼしますが、耐久性能に優れていました。
しかし、当時はアスベストに代替できる素材の開発が未熟でした。
そのため、2000年代初頭の屋根(スレート)には築後10年程度でヒビや剥離などが発生しやすい商品が流通しています。
販売中止やリコールにまで発展した商品もあり、屋根材の製造販売から撤退したメーカーもいます。
築後10年程度とは正に”現在”のことです。
今現在、ノンアスベストの屋根に悩まれている方がたくさんいます。

もちろんメーカーは不具合について責任追及される立場です。
この過去にあった大きな問題が背景にあるため、期待できる耐用年数をメーカーははっきりと言い切ることができません。
このような理由から耐用年数を控えめな数字を設定していると筆者は結論付けています。

ただし、ガルバリウム鋼板屋根の耐久性が明らかに高いことは、メーカーが設けている保証年数から推し量ることができます。
たとえば、コロニアルで最も流通している「コロニアルクァッド」の保証年数はわずか2年です。
最上級の「コロニアルグラッサ」でも保証年数が10年となっています。

その一方、SGLの屋根であるアイジー工業の「スーパーガルテクト」は穴あき保証が25年も設けられています。
中には伊藤忠建材の「スカイメタルルーフ」のように、保証年数を50年に設定している屋根もあります。

保証年数を比べると、明らかにガルバリウム鋼板の屋根が優れています。

コロニアルクァッド スカイメタルルーフ
メーカー保証2年 メーカー保証50年(穴あき)

なお、コロニアルとガルバリウム鋼板屋根は不具合発生のメカニズムが異なります。
コロニアルは経年劣化により水を含み、剥離をおこします。
さらにヒビや割れがおこりやすい屋根材です。
一方、ガルバリウム鋼板の屋根はそのような不具合がありません。
ガルバリウム鋼板屋根が抱える一番の問題は「サビからの穴あき」です。
穴あきさえなければ、ガルバリウム鋼板屋根から雨が漏れることはありません。
つまり、サビや穴あきさえ気を付ければよい屋根とも言い換えることができます。
ガルバリウム鋼板の耐久性

5-3.ガルバリウム鋼板屋根の塗装の必要性

多くのガルバリウム鋼板屋根はウレタン系塗料が塗られているため、およそ10年から15年度で色があせます。
余談になりますが、屋根は塗装をおこなう必要があると思い込んでいる方が多くいます。
しかし、色あせは屋根の品質とは関係がありません。
色あせは見栄えの問題です。
屋根塗装をおこなう際はこちらの記事を参考にしてください

色あせが気になる方はクロメートフリーやフッ素系塗料などの耐候性の高い商品をご利用ください。
フッ素商品は20年の塗膜保証がメーカーから設けられています。

特にフッ素商品について特筆するべきことがあります。
筆者は15年経過したフッ素タイプのガルバリウム鋼板の屋根にのぼったことがあります。(下記画像)
たしかに色あせが軽微でした。
屋根の色あせが気になる方はフッ素系塗料のガルバリウム鋼板屋根をおすすめします。
ガルバリウム鋼板屋根の塗装の必要性

6.金属屋根メーカーランキング

日経ホームビルダーの2019年1月号に採用したい建材メーカーランキングの2018年度版が公開されました。
ハウスメーカーと工務店の勤務者から回答を得たランキングです。
結果はアイジー工業はアイジー工業が3年連続1位を獲得し、金属サイディング部門でも1位でした。
弊社とは関係がない評価です。

1位 アイジー工業(3年連続)
2位 JFE
3位 ニチハ
4位 リクシル
5位 セキノ興産
6位 淀川製鋼
7位 月星商事
8位 元旦ビューティ―
9位 タニタハウジングウェア
10位 三晃金属工業

金属屋根のメーカーは20社以上あります。
そして、メーカーによって特徴や耐用年数、保証内容が異なるということに注目してください。
つぎに、各主要メーカーの屋根の特徴を解説します。
金属屋根メーカー

7.各屋根材メーカー製品の特徴

7-1.ガルバリウム鋼板屋根ができるまでの流れ

金属屋根メーカーは20社以上ありますが、金属屋根メーカーが鉄やアルミの原材料から金属屋根を製造しているわけではありません。
「新日鉄住金」や「JFE」などの製鋼会社が生産したガルバリウム鋼板のコイルを各金属屋根メーカーが仕入れて、成型加工して販売しています。
あるいは、韓国から輸入された成型ガルバリウム鋼板を輸入して販売している業者も存在します。
韓国から輸入された商品は「ポスコ」の鋼板が使われています。
ポスコの鋼板はガルバリウム鋼板と組成が若干異なるジンカリウム鋼板が使われています。(ただし、品質はガルバリウム鋼板と同じ)

耐久性に優れたSGLは新日鉄住金が供給している鋼板です。
JFEの鋼板を成型加工しているメーカー商品や輸入商品はSGLではありません。
したがって、ガルバリウム鋼板として分類されている屋根であっても、仕入れ先の鋼板会社によって素材に違いがあるということです。

7-2.アイジー工業「スーパーガルテクト」

アイジー工業は住宅用金属建材のトップメーカーです。
金属屋根だけではなく金属サイディングも取り扱っています。
アイジー工業の主力商品はSGLを採用した「スーパーガルテクト」です。
2016年に発売されました。
ガルテクトシリーズは発売から30年近く経つ人気ブランドです。

特徴
鋼板の質 SGL(厚さ0.35㎜)
断熱材 ポリイソシアヌレートフォーム
硬質ウレタンフォームとポリイソシアヌレートフォームに違いはこちら
塗装 標準品はウレタン(塗膜は傷がつきにくい「ちぢみ塗装」)
フッ素商品あり
保証内容 穴あき保証25年
ただし、他社に比べて保証の対応内容が手厚い
スーパーガルテクトの保証内容はこちら

スーパーガルテクト

7-3.JFE鋼板「極みMAX」

JFE鋼板は製鋼会社であるJFEグループに属するメーカ―です。
製鋼会社のグループ会社が金属屋根を成型して販売しています。

横葺きの成型ガルバリウム鋼板屋根だけではなく、縦葺き用の鋼板コイルも取り扱っています。
「極みMAX」とよばれる鋼板が人気で、テイガク屋根修理の縦葺きは「極みMAX」をよく使います。
同社が取り扱う成型ガルバリウム鋼板「プレーゲル」は30年以上の施工実績があり、ガルバリウム鋼板屋根の評価を確立させた屋根のひとつです。

特徴
鋼板の質 クロメートフリーのガルバリウム鋼板
断熱材 断熱材なし
塗装 標準品はウレタン(特殊骨材を配合しており耐候性が高い)
フッ素商品あり
保証内容 穴あき保証25年

7-4.ニチハ「横暖ルーフαs」

ニチハは窯業系サイディングのトップメーカーです。
ニチハの「横暖ルーフαs」は2017年に新発売されたニチハの屋根材です。
ニチハの金属屋根はSGLを使っています。
なお、ニチハは2008年に横暖ルーフメーカーであったチューオーを完全子会社化し、金属屋根を販売するにいたっています。
「横暖ルーフαs」以外に「横暖ルーフs」という商品があります。
いずれも小売リ価格も同じです。
テイガク屋根修理では「横暖ルーフαs」をおすすめします。
「横暖ルーフαs」は屋根上下のジョイント部分にまで断熱材が行き届きます。(下記画像)
一方、「横暖ルーフs」は断熱材が行き届いていません。

特徴
鋼板の質 SGL(厚さ0.35mm)
断熱材 断熱材一体型/硬質ウレタン
塗装 標準品はウレタン
フッ素商品あり
保証内容 穴あき保証25年

横暖ルーフ ニチハ

7-5.リクシル「Tルーフ」

リクシルはニュージーランドの石粒付鋼板屋根メーカーであるAHI ROOFING社の商品を輸入販売しています。
AHIの屋根材は120か国で取り扱われています。

特徴
鋼板の質 ガルバリウム鋼板(厚さ0.39mm)
断熱材 断熱材なし
塗装 石粒付鋼板
保証内容 製品保証30年
美観保証10年

Tルーフ

7-6.ケイミュー「スマートメタル」

ケイミューのスマートメタルは2017年に販売されたSGL屋根です。
ケイミューの主力製品はコロニアルですが、2017年にSGLの金属屋根を取り扱うようになりました。

特徴
鋼板の質 SGL(厚さ0.35mm)
断熱材 発砲ポリエチレン3mm
塗装 ポリエステル樹脂(ニスクプロコート タフ)
フッ素商品なし
保証内容 穴あき保証25年(新築限定)

スマートメタル

7-7.稲垣商事「ヒランビー」

稲垣商事は金属屋根材の卸会社として有名です。
住宅用金属屋根では横葺きの「ヒランビ―」と縦葺きの「スタンビー」が人気です。
JFEのガルバリウム鋼板を加工販売しています。
太陽光パネルを金属屋根に取り付ける際、取り付け金具を金属屋根に挟み込んで太陽光パネルを設置することが多いです。
しかし、ヒランビ―で用いる太陽光パネルの金具は屋根に穴をあけずに、屋根下地(野路板)に直接打ち込むことができる仕様になっています。
太陽光パネルの固持力確保して取り付けるにはベストな金具です。
そのため、テイガク屋根修理では太陽光パネルの取り付けを前提としたガルバリウム鋼板屋根の工事は「ヒランビ―」をおすすめしています。

特徴
鋼板の質 クロメートフリーのガルバリウム鋼板
断熱材 断熱材なし
塗装 標準品はウレタン(特殊骨材を配合しており耐候性が高い)
フッ素商品あり
保証内容 穴あき保証25年

ヒランビー和み

7-8.マックス建材「マックス瓦」

マックス建材のマックス瓦は和風デザインのガルバリウム鋼板屋根です。
マックス瓦の特徴は鋼板の厚みです。
厚みは0.62mmあり、他の成型ガルバリウム鋼板屋根に比べて約1.5倍以上の厚みがあります。
他の屋根材よりも優れた耐久性が期待できます。

特徴
鋼板の質 ガルバリウム鋼板
断熱材 断熱材なし
塗装 ハイフッ素(フッ素含有率85%)
保証内容 製品保証25年

マックス瓦

7-9.ディートレーディング「エコグラーニ」

ディートレーディングは石粒付鋼板屋根を取り扱う会社です。
商品では「エコグラーニ」が有名です。
なお、石粒付鋼板屋根は韓国製品が多いです。
エコグラーニも主に韓国から輸入されています。

特徴
鋼板の質 ジンカリウム鋼板(ガルバリウム鋼板と同質)
断熱材 断熱材なし
塗装 石粒付鋼板
保証内容 製品保証30年

エコグラーニ

7-10.伊藤忠建材「スカイメタルルーフ」

伊藤忠建材は「オークリッジプロ」などのアスファルトシングルを取り扱うメーカーとして有名です。
2015年に金属屋根も取り扱うようになりました。
商品名はスカイメタルルーフです。
韓国製の石粒付鋼板屋根です。
スカイメタルルーフは製品保証が50年、美観保証が30年あります。
金属屋根の中では最長の保証期間です。
ただし、施工後30年を過ぎた場合、年数ごとに保証割合が変動します。

特徴
鋼板の質 ジンカリウム鋼板(ガルバリウム鋼板と同質)
断熱材 断熱材なし
塗装 石粒付鋼板
保証内容 製品保証50年
美観保証30年

スカイメタルルーフ

7-11.その他 屋根材メーカーと主力商品

・中山化成「ニュールーフィックス」和風ガルバリウム鋼板屋根
・日新製鋼建材「月星タイトルーフ」和風ガルバリウム鋼板屋根
・日本ルーフ建材「さいわいルーフ
・セキノ興産「ダンネツトップS&Sルーフワイド
・昭光通称「Cガード
Cガード

8.一番大切なことは工事品質

8-1.質の高い板金工事ができる会社を見つける

ガルバリウム鋼板の屋根には高品質な商品から価格重視の商品までたくさんの種類があります。
しかし、どんなに品質がよくても、工事品質が悪ければ意味がありません。
結局のところ、質の高い工事ができる板金工事会社を見つけることが一番大切なポイントになります。
板金工事会社について詳しくはこちら

8-2.瓦職人と板金工

瓦屋根と金属屋根は同じ屋根でも全く別々の人が工事をおこないます。
瓦屋根は瓦職人、金属屋根は板金工がおこないます。
つまり、屋根材ごとに工事に携わる職人が異なるということです。
ただし、コロニアルやアスファルトシングルは簡単に工事ができるため、瓦職人でも板金工でも工事ができます。

屋根業界では3:1で瓦職人が板金工より多い印象です。
しかし、屋根工事が素材よって分業されていることを一般の方は知りません。
そのため、金属屋根の工事を瓦屋根工事会社に尋ねる方が少なくありません。
瓦屋根工事会社も板金工事を喜んで引き受けます。
なぜなら、下請けの板金工に発注するだけで、工事受注ができるからです。

望ましくないケースは、瓦職人による金属屋根工事です。
瓦屋根の工事が少ないとき、瓦職人が金属屋根工事をおこなうことがあります。
もちろん職人の中には手先が器用で瓦も板金もできる人もいます。
しかし、1つの分野を専門にしている職人技術にはかないません。
この関係は「そば屋」が提供する「うどん」のようなものです。
おいしい「そば屋のうどん」もありますが、それでも「うどん屋のうどん」の方がおいしいはずです。

安く確かな技術の金属屋根工事をおこなうには、板金工事会社に相談することが適切です。
ガルバリウム鋼板屋根の工事は板金工事会社へ

8-3.板金工事会社のホンネ

ガルバリウム鋼板屋根はメーカーごとに耐久性や保証内容が異なります。
そのため、本来はお客様は予算や将来のメンテナンススケジュールにあわせて適切なガルバリウム鋼板屋根を決める必要があります。

しかし、幅広いラインナップで商品をすすめることができる業者が少ないです。
ひとつのメーカーや商品しか提案することができない業者ばかりです。
理由は以下の通りです。

・あるひとつの商品の仕入れ値が安い
・余った在庫を使いまわしできる
・他の屋根材を施工したことがない(使い慣れている商品が質がよい工事ができる)
・保管倉庫の邪魔になる
・メーカーの営業担当と仲がいい

どれも合理的な理由です。
しかし、ガルバリウム鋼板屋根はここ数年で大きく進化しています。
そのため、幅広い商品知識や経験に基づいて使用する商品は選定されるべきです。
業者から勧められた商品だから良い商品であるとは限らないということです。
もちろん、金額だけで決めてしまうことも危険です。

複数の屋根材を取り扱っている工事会社から提案してもらうことが重要です。

たとえば、テイガク屋根修理では8社以上のメーカーのガルバリウム鋼板屋根を取り扱っています。
お客様のご希望や屋根の状況にあわせて、ご提案する商品を変えている会社です。
定額屋根の取り扱い金属屋根 ガルバリウム鋼板屋根の保管倉庫

9.テイガク屋根修理のガルバリウム鋼板屋根 施工例


スーパーガルテクトの施工例

東京都練馬区で雨漏り屋根の修理工事を行いました。
現場は建築後35年が経過しています。
屋根はコロニアルと瓦棒葺きの2種類の屋根が使われています…続きを読む


横暖ルーフの施工例

兵庫県西宮市にお住まいのお客様から雨漏り屋根の修理工事に関するお問い合わせをいただきました。
既存の屋根はパラペット付きの瓦棒屋根です。
雨漏りの影響で屋根の構造部にまで腐食が進行しています…続きを読む


エコグラーニの施工例

神奈川県茅ケ崎市で屋根リフォームを行いました。
お客様はインターネットで屋根のリフォーム会社を探しており、弊社のホームページを偶然、ご覧いただいたようです。
現在でも多くのお客様がハウスメーカーや地元の工務店、不動産会社を最初に頼ります。
見知らぬリフォーム工事会社に連絡することは、多少の不安があるからです。…続きを読む


月星タイトルーフの施工例

兵庫県神戸市で外壁の金属サイディングと屋根の葺き替え工事をいたしました。
定額屋根修理では屋根工事だけではなく、外壁塗装や金属サイディング張り工事も得意としています。
屋根工事は足場を設ける必要があるので、屋根工事と合わせて外壁工事を行うことは少なくありません。
現在、屋根の葺き替えなどに使用する素材はガルバリウム鋼板が主流です。…続きを読む

 

10.まとめ

・ガルバリウム鋼板屋根は販売から30年以上が経過し、評価が確立しいる屋根材です。

・ガルバリウム鋼板屋根はリフォーム分野で最も多く使われています。

・ガルバリウム鋼板屋根を取り扱っていなかった屋根材大手メーカーも、次々にガルバリウム鋼板屋根を取り扱うようになっています。

・従来のガルバリウム鋼板の品質をさらに高めたSGLが最近の主流です。

・ガルバリウム鋼板屋根を施工する業者は板金工事会社です。瓦屋根工事会社ではありません。

・金属屋根のメーカーは20社以上あり、各メーカーの商品ごとにデザインや価格、耐久性、保証内容が異なります。

・ひとつのメーカーもしくはひとつの商品しか扱いがない板金工事会社が多いです。屋根材の選択肢が少ないことは望ましいことではありません。

・お客様のご予算やメンテナンススケジュールに基づいて、使用するガルバリウム鋼板屋根を決めることが望ましいです。

・たくさんの商品を提案ができる板金工事会社にご相談ください。

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