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波型スレート屋根とは?アスベスト含有の見分け方と寿命について

公開

波型スレートとは?

波型スレート
築40年が経過した波型スレート、部分的にこれまで補修を繰り返してきたが、今回、全面改修をおこなうことに

波型スレートとは、その名の通り波型の形状をしたスレート屋根です。
工場や倉庫の屋根材として用いられています。
外壁材としても用いることができます。

セメントでできた屋根
成分がセメントなので、雨が降ると吸水し黒く変色する

波型スレートは戸建住宅のスレート屋根(平板スレート)と同じセメントでできています。
屋根の強度を高める補強材として、2004年以前はアスベストが用いられていました。
現在はアスベストに代わり、繊維を用いてセメントを強化させています。

波型スレートの構造

サイズと形状

波型スレートは小波(こなみ)大波(おおなみ)といって、波の形状が小ぶりの小波と、波の形状が大きな大波の2種類があります。
小波は外壁で用いられ、大波は屋根と外壁両方で用いられます。
屋根で用いられる波型スレート、つまり大波スレートの平均的なサイズは長さ約180cm、幅約90cmです。
畳み1枚くらいの大きさのものを重ねて張っていきます。
厚みは6mm弱で、戸建て住宅の平板スレートよりは若干分厚いです。

波型スレートの構造

鉄骨造の内側。波型スレートの直下にある鋼材がC型鋼。
鉄骨造の内側。波型スレートの直下にある鋼材がC型鋼。

波型スレートは主に鉄骨造の建物で用いられます。
一般的に鉄骨造の建物に波型スレートを張る場合、鉄骨部材に引っ掛けるようにして屋根を仕上げます。

鋼材の母屋に波型スレートをのせて、フックボルトで固定する仕上げが一般的
鋼材の母屋に波型スレートをのせて、フックボルトで固定する仕上げが一般的

屋根を構成する構造材である母屋(もや)に引っ掛けて波型スレートを直接取り付けます。
もちろん鉄骨造なので、母屋は鋼材です。
鉄骨造の母屋は断面を見ると英語のCの形をしていることから、C型鋼(Cチャン)ともよばれます。

フックボルトの頭の部分
フックボルトの頭の部分

波型スレートの上に飛び出している金具はフックボルトとよばれるもので、C型鋼に引っ掛けて波型スレートを固定する金具です。
屋根にのぼると、たいていフックボルトは赤くなって錆びてしまっています。

鉄骨造の屋根と戸建住宅の屋根の構造と大きく異なります。
戸建住宅の場合は、母屋の上に垂木(たるき)、その上に野地板(のじいた)があり、野地板の上にルーフィング、屋根仕上げ材と続きます。
母屋に直接張り付ける波型スレートの屋根は野地板もルーフィングもありません。
戸建て住宅の方が複雑であり、実は工場や倉庫の屋根は思っている以上にとてもシンプルな構造です。

波型スレートの寿命

寿命は30年から40年

築35年が経過した波型スレート。浮きが確認でき、雨水が室内側に入り込みやすい状態になっている。
築35年が経過した波型スレート。浮きが確認でき、雨水が室内側に入り込みやすい状態になっている。

アスベストが含まれている波型スレートの耐用年数は30年から40年程度です。
スレートは水分を吸水する素材です。
雨の吸水を繰り返すことで徐々に柔らかくなり、浮きいたり反ったりしはじめます。
そして、最終的には雨漏りを引き起こします。

雨が降った日に波型スレートの建物を室内側から見上げると、波型スレートは黒く変色します。
変色は吸水によるものです。

台風による被害が増加傾向

強風でケラバが破壊された波型スレートの屋根
強風でケラバが破壊された波型スレートの屋根

近年、強風による波型スレートの被害が相次いでいます。
築年数が相当年数経過した波型スレートの屋根は、スレートや棟、ケラバを固定する力が弱くなります。
そんな状態で大きな風が吹くと、屋根が欠けたり、はがれ落ちたりします。

高度経済成長期に建築された工場や倉庫の屋根は、そのほとんどが波型スレートです。
その頃に建築された波型スレートの建物はとても多く、現在、改修が迫られている状況の建物が多いです。

アスベスト含有の見分け方

波型スレートにアスベストが含まれているかどうかは、建物の築年数から判断することができます。
1931年~2004年に製造された波型スレートにはアスベストが含まれています。
波型スレートのアスベストの含有区分は「レベル3」です。
飛散しにくい成形材として、最も発じん性(飛散性)が低いレベルになります。
アスベストが含まれているからといって、すぐに撤去処分を求められるレベルではありません。

葺き替えかカバー工法か?

葺き替えとカバー工法の大きな違い

テイガクによる波型スレートのカバー工法の様子
テイガクによる波型スレートのカバー工法の様子

基本的には葺き替えが望ましいです。
屋根が完全に元に戻り、耐震性の心配もありません。
同じスレートで葺き替えをおこなう場合、税務上、修繕費扱いの損金処理もできます。

1枚10メートル近くある金属屋根を荷揚げして張り付けるので、工期は思っている以上に短い
1枚10メートル近くある金属屋根を荷揚げして張り付けるので、工期は思っている以上に短い

しかし、アスベストの処分費用と撤去に伴う人件費は節税以上の費用負担となります。
そして、葺き替え時は工場や倉庫の営業ができなくなります。
そのため、葺き替えではなく、金属屋根を用いたカバー工法で屋根を仕上げることがほとんどです

カバー工法のメリットとデメリット

アイコン メリット
  • 工事金額が安い

  • 工事期間が短い

  • 営業の支障を最低限に抑えられる

アイコン デメリット
  • 屋根が重くなり耐震性に影響が及ぶ

波型スレートの部分補修について

工場のオーナー様自ら補修をした跡
工場のオーナー様自ら補修をした跡

波型スレートの上に同じ形状の波型トタンや波型アクリル板などを張って補修をすることもできます。
しかし、築年数が相当経過している波型スレートを部分的に補修をしても、他の部分も同時に劣化が進んでいます。
部分的な補修をおこなう価値がほぼ期待できません。

アイコン 波型スレートは屋根の中で最も危険な屋根

波型スレートは屋根の中で最も危険な屋根です。
波型スレートの部分補修をおこなおうとして、波型スレートの上にのぼる人がいるはずです。
素人は波型スレートの上に決してのぼらないでください。
波型スレートの下には野地板がないため、波型スレートが腐食しているとそのまま突き抜けてしまい、命を落とす危険があります。

大型建築物の屋根は金属屋根の時代へ

折板(せっぱん)とよばれる金属屋根で屋根カバーをおこなう工事が増えている
折板(せっぱん)とよばれる金属屋根で屋根カバーをおこなう工事が増えている

現在建築されているほとんどの波型スレートの建物にはアスベストが含まれており、金属屋根のカバー工法で改修をおこなうケースが増えてきています。
また、新築の大型建築物でも金属屋根が増えています。
技術者の数や技術力の向上、費用対効果の点で、折板屋根を用いた工事は消費者にとって最も有益な屋根工事となりつつあります。

テイガクは金属屋根専門の工事会社であり、これまで数多くの波型スレート屋根の改修工事を手掛けてきています。
これから波型スレートの改修工事を計画している人は、是非、テイガクにご相談ください。
お見積書までは無料です。

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この記事を書いた人
著者 前川 祐介
前川 祐介 テイガク サイト制作責任者
宅地建物取引士
著者経歴

大阪府堺市生まれ。船橋東高校→法政大学→サノフィ(旧アベンティスファーマ)株式会社を経て、父親が経営する板金工事会社である昭和ルーフリモ株式会社へ入社。年間100棟以上の屋根と外壁工事に携わった経験を活かし、テイガク屋根修理の記事を執筆しています。

運営会社

昭和ルーフリモ株式会社は2001年設立の板金工事会社です。
これまでの金属屋根と金属サイディング工事件数の合計は10,000棟を超えます。

国土交通大臣許可(般-25)第22950号
許可を受けた建設業:板金工事業/屋根工事業/塗装工事業 他

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