目 次
施工後20年が経過してわかってきたこと
2022年6月現在の最新知見です
こちらの記事は、2022年6月現在のテイガクの最新知見となります。
昔と比べ、施行方法や使用資材は時間の経過とともに創意工夫が図られています。
あらかじめご理解のうえ、参考にしてください。
テイガクは創業から20年以上が経過している建築板金工事会社です。
これまで金属屋根と金属サイディングを中心に少なくとも10,000万棟以上の物件を手掛けてきましたた。
長い年月と数多くの物件をこなすことで、最近になって分かってきた事実があります。
それはガルバリウム鋼板屋根の錆びに関する新たな問題です。
従来、錆びに強いと言われてきたガルバリウム鋼板屋根ですが、「釘打ち部の錆びやすさ」をテイガクでは最近、問題視しています。
結論をのべると、金属屋根は「ステンレス製のビス」を用いて固定させることをおすすめしたいです。
2022年6月現在、金属屋根の施工方法にはステンレスの素材が欠かせないという結論にテイガクは至っています。
ガルバリウム鋼板屋根の錆びは留め具から
筆者は仕事柄、雨漏り現場に訪れることが多いです。
これまでは、築後30年が過ぎた瓦屋根やスレート屋根、トタン屋根の雨漏り現場が多かったです。
理由はシンプルです。
今のような横葺きのガルバリウム鋼板屋根がほとんど普及されていなかったからです。
しかし、横葺きのガルバリウム鋼板が20年前から徐々に人気を博するようになり、最近、横葺きのガルバリウム鋼板の雨漏り現場に立ち会う機会が増えいます。
普及が拡大しとことにより、横葺きのガルバリウム鋼板屋根の雨漏りが増えてきました。
「ガルバリウム鋼板の錆びから始まる穴あき」が原因です。
当然、屋根に穴が空くと、雨漏りリスクが極端に高くなります。
屋根の留め具は従来、「亜鉛メッキ釘」もしくは「亜鉛メッキビス」などの鉄製の留め具で屋根を固定するケースが多かったです。
つまり、「鉄」で屋根を固定させていることが多かったです。
言うまでもないことですが、鉄は錆びやすいです。
鉄の釘を用いることと屋根の耐久性に因果関係があると、テイガクでは現在、結論づけています。
横葺き金属屋根の張り方
ここでは、金属屋根でもリフォームで最も用いられている横葺き金属屋根の特徴をおさらいします。
現在、横葺き金属屋根は留め具が外に露出しない「かん号式」がよく用いられています。
2022年に文部科学大臣賞を受賞したスーパーガルテクトも、「かん号式」による止水性が評価された屋根材です。
「かん号式」の屋根は、釘やビスなどの留め具が屋根の中に隠れる設計になっています。
留め具打ち込む「溝」があり、そこに釘やビスを用いて屋根材を張ります。
外側から溝に雨水が入りこむことはないように設計されていますが、100%入り込まない施工を実現することは難しいです。
長い年月の経過によって、屋根の棟部分やケラバ部分、雨押え部分から、屋根の留め具を打ち込む溝に入る可能性があります。
しかも、一度、溝に入り込んだ雨水は排水経路がなく、釘打ち部に滞留することになってしまいます。
その結果、留め具を錆びさせてしまいます。
この事象は金属屋根にとって致命的な問題です。
屋根カバー工法後に起きた雨漏り
屋根カバー工法後、約20年が経過し、雨漏りが起きた現場を紹介します。
使用された屋根材は横暖ルーフ(ガルバリウム鋼板の屋根)です。
写真でわかる通り、屋根の留め具部分に雨水が入り込んで、留め具がことごとく錆びてしまっていました。
留め具は「亜鉛メッキの鉄くぎ」が使われていました。
釘まわりに水たまりができていたよで、釘打ち部のガルバリウム鋼板に2センチ程度の穴が開いていました。
この問題は大きく2点あります。
1:釘に全く屋根を固定させる力が働いておらず、屋根がはがれやすい状態になっていること
2:金属屋根の下に雨水が容易に入る込む状態になっていること
結局、屋根カバー工法15年目で屋根を葺き替えることになってしまいました。
今回の屋根葺き替えは2重になった屋根を張りかえる作業なので、通常の葺き替え工事よりも多額の出費が必要となります。
ビスによる耐風性能強化
この記事ではステンレスの重要性にフォーカスしていますが、せっかく留め具にこだわるのであれば、留め具は釘ではなくビス(ねじ)に変更することをおすすめします。
釘よりもビスは、しっかりと屋根を固定する力が働きます。
今後、温暖化の影響で風の勢いが増していく傾向が予測されています。
安心と安全な工事を実現させるためにも、ビスによる屋根材の固定をおすすめします。
テイガクはステンレスのビス留めで施工しています
現在、テイガクでは横葺きの金属屋根だけではなく、立平葺きなどの金属屋根も含めてすべてをステンレス製ビス留めで施工いたしております。
加えて、棟板金や雨押え板金などの金属屋根の弱点になる部位の下地は、金属下地を取り付けています。
腐食や変形がしやすい木下地や樹脂下地を用いておりません。
屋根で用いる鋼板については、ガルバリウム鋼板よりも錆びにくいスーパーガルテクトのようなエスジーエル鋼板をおすすめいたします。
これも長く安心できる屋根工事をお客様に提供したい思いがあるからです。
テイガクでは関東と関西を中心に、すべての屋根工事で一貫した品質の工事をお客様にご提供いたします。
ぜひ、この記事をご覧いただき、テイガクの施工方法にご共感や興味を持たれたお客様は。お気軽にお問い合わせください。
お見積りの作成までは無料です。