ガルバリウム鋼板で外壁リフォームをする人が増えています。
外壁カバー工法とよばれる工事をおこなうことが多いです。
外壁カバー工法は外壁塗装に比べて2.5倍~3倍程度、工事金額がかかる工事です。
テイガクの平均工事請負金額は、足場代を含む総額で250万円(消費税込み)前後です。
なぜ、これほどの高額工事にも関わらずおこなう人が増えているのでしょうか?
理由は簡単です。
「外壁塗装よりも優れている点が多い」からです。
このページでは、ガルバリウム鋼板による外壁リフォームをお客様が決めた理由についてご案内いたします。
ガルバリウム鋼板を用いた外壁リフォームについて
ガルバリウム鋼板とは?
ガルバリウム鋼板とは、ガルバリウムとよばれる合金で鉄板をメッキさせた鋼板のことです。
30年以上昔は亜鉛でメッキさせたトタンの外壁材、20年以上昔はアルミの外壁材が主流でした。
しかし、最近はトタンよりも錆に強く、アルミよりも価格が安い、ガルバリウム鋼板の外壁材が金属外壁の分野では最も普及し、人気も高くなっています。
新築だけではく、リフォームによる工事でも採用されることが増えています。
外壁カバー工法による外壁リフォームが人気
ガルバリウム鋼板を用いたリフォーム方法は、重ね張りもしくは張り替えの2パターンです。
重ね張りは、古い外壁の上にガルバリウム鋼板の外壁材を重ねて張る工事です。
外壁カバー工法とも呼びます。
張り替えは、古い外壁をはがして新しいガルバリウム鋼板の外壁材に張り替える方法です。
はがす手間や、雨仕舞の養生、廃材処分費がかさむため、工事費用は外壁カバー工法の2倍以上かかります。
そのため、外壁カバー工法の方が人気です。
テイガクでは、ガルバリウム鋼板を用いた外壁リフォームは、95%が外壁カバー工法によるリフォームを選択されています。
ガルバリウム鋼板の外壁材が選ばれる理由
ガルバリウム鋼板の外壁材が人気である主な理由は以下の通りです。
-
軽量で施工性に優れている
-
豊かなデザイン
-
断熱性や遮音性が向上する
ガルバリウム鋼板による外壁リフォームの費用
一般的な15~20坪の建物で、ガルバリウム鋼板による外壁リフォームをする場合の費用の目安は足場代を含む総額で250万円(消費税込み)前後です。
ただし、縦張りか横張りか、フッ素鋼板かどうか、雨漏りが生じているかなどによって工事費用は大きく変わります。
工事金額に大きな違いが生まれる最も大きな要因は、どこの工事会社に依頼するかです。
工事業者を紹介してくれる紹介サイトや家電量販店、塗装会社などは、紹介や仲介、外注で利益を得る構造になっているので、工事金額は割高になります。
ハウスメーカーや不動産会社を経由する工事も同様です。
訪問販売会社による工事も、多額の営業費用が工事代金に上乗せされるため、高額になる傾向があります。
ガルバリウム鋼板を取り扱う工事は、建築板金工事会社です。
直接、建築板金工事会社に依頼するかどうかで大きく工事金額は変わります。
適正価格で専門性の高い提案をお求めの人は、建築板金工事会社にガルバリウム鋼板を用いた外壁工事を依頼しましょう。
ガルバリウム鋼板の外壁リフォームを決定した理由ランキング
テイガクのお客様がガルバリウム鋼板の外壁材で外壁リフォームをした理由をランキング形式で案内します。
1位:直張りサイディングだから
直張りサイディングであることを理由に、ガルバリウム鋼板で外壁リフォームをおこなう人が最も多いです。
直張りサイディングとは、窯業(ようぎょう)サイディングの張り方です。
2000年以前に施工された窯業サイディングの外壁の多くは、一言で言い表すと「不適合品」です。
現在と「張り方」が全く違います。
当時の窯業サイディングの張り方の多くは、「直張り」です。
通気層を設けず外壁下地に直接、窯業サイディングを張って仕上げていました。
湿気の逃げ道がなく、外壁材にダイレクトにダメージを裏側から与えられ、窯業サイディングが割れたり、反り返ったりするようになります。
そして、直張りは、雨水が外壁内に入り込むと、雨漏りのリスクが格段に高くなります。
窯業サイディングとは? 20年前と今とでは全く特徴と構造が違います!
窯業サイディングの外壁
施工時期 | 通気層 |
---|---|
2021年~ | あり |
~2020年 | なし |
品確法の制定後に外壁の張り方が激変
品確法とは「住宅の品質確保の促進等に関する法律」のことです。
2000年4月1日に施行されました。
この法律ができてから、建築会社は建物を建ててから10年間、雨漏りに対する責任を負うことになりました。
そのため、この法律の制定後、建築会社は外壁材に通気層を設けるようになり、雨漏りにしくい外壁通気工法がスタンダードな張り方になりました。
裏を返せば、それまでの建物は雨漏り保証がない雨漏りがしやすい張り方で外壁材を張っていたといことです。
直張りサイディングの場合、外壁塗装によるメンテナンスは、一時しのぎにすぎません。
室外側だけ塗装による塗膜でコーティングしても、窯業サイディングの内部の腐食を抑えることはできません。
これから20年30年安心して過ごされたい人は、外壁カバー工法や外壁張り替えなどのリフォームを検討してください。
ちなみに、窯業サイディングの厚みも昔と今では全く違います。
窯業サイディングが発売された当初、厚みは「12㎜」でした。
12㎜は薄く、今ではひび割れやや反り返りの不良が生じやすい厚みとして知られています。
12㎜厚の窯業サイディングは2008年以降、製造されていません。
2024年現在、JIS規格(日本工業規格/JIS A 5422)では、窯業サイディングの厚みは最低14㎜以上と引き上げられました。
そして現在、15㎜~16㎜の窯業サイディングが市場の過半数を占めています。
2位:デザインがかっこいいから
ガルバリウム鋼板のデザインが好きで、外壁リフォームをおこなう人が増えています。
最近は金属がもつメタリックを活かしたシンプルモダンなガルバリウム鋼板が人気です。
テイガクでは、アイジー工業のビレクトやガルスパンを用いて外壁リフォームする頻度が増えています。
車とガルバリウム鋼板の外壁の相性は抜群で、愛車のためにガルバリウム鋼板の外壁リフォームを選ぶお客様もいらっしゃいます。
その他、レンガや木目調のガルバリウム鋼板をお求めになるお客様もいます。
最近はインクジェットの技術も進んでおり、本物に近い華やかで美しいデザインが登場しています。
外壁塗装ではせっかくの柄が塗りつぶされてしまい、経年劣化の古めかしさは、外壁塗装で隠すには限界があります。
新築に近い外観が再現できる点もガルバリウム鋼板による外壁リフォームが指示される理由のひとつです。
3位:雨漏りしたから
雨漏りをきっかけに、ガルバリウム鋼板による外壁リフォームを実施されるお客様もいます。
これは第1位の直張り外壁にもつながります。
ガルバリウム鋼板の外壁材を張る際、胴縁(どうぶち)とよばれる下地材を取り付けて通気層を設けます。
雨漏りが酷い場合は、胴縁を取り付ける前に、透湿シートとよばれる防水シートを外壁に張ります。
通気層は外壁内部の湿気を外に逃がす役割だけではなく、外壁侵入した雨水を外に排水させる役割があります。
胴縁と通気層の組み合わせによる外壁リフォームは、かなり高い確率で雨漏りを解消させてくれます。
もちろん、外壁塗装では得られない処置です。
4位 1度で済ませたいから
リフォーム業者の選定や見知らぬ職人の出入り、足場を含めた近隣居住者対策などにストレスを感じる人、意外と多くいるはずです。
また、1度で済ませられる外壁リフォームは、ランニングコストの点でも有利です。
生涯に外壁塗装を3回おこなうと、その時点でガルバリウム鋼板のカバー工法よりコストが高くなります。
高齢が原因で認知力が低下してしまうと、思うように外壁リフォームをおこなうことができなくなります。
悪徳リフォームの被害者の多くが高齢者です。
長期にわたるメンテナンスが不要で、人生で最後の外壁リフォームを期待される人は、ガルバリウム鋼板の外壁リフォーム工事を検討してください。
約30年後の金属サイディングはどうなってるの?塗装は不要?
5位 快適に過ごしたいから
断熱材一体型のガルバリウム鋼板の外壁材は、外壁材のなかで最も断熱性能が高いです。
モルタル外壁はもちろん、窯業サイディングやALCよりも断熱性能にガルバリウム鋼板の外壁材は優れています。
言うまでもないことですが、外壁カバー工法でガルバリウム鋼板の外壁材を重ねて張ると、断熱性能が向上します。
外壁材が2倍の厚さになるので、当たり前と言えば当たり前の話ですね。
特に夏場は一定以上の効果が期待できます。
外壁材の断熱性能を確認することができます
断熱性能等級を定める数値が住宅性能表示制度によって求められるようになり、外壁材メーカーは各商品の断熱性能を示す熱貫流抵抗および熱貫流率を公開しています。
外壁材メーカー(ニチハやアイジー工業など)のホームページにアクセスすることで、各外壁材の断熱性能を把握することができます。
幹線道路沿いの建物で、車やバイクの音が気になる人は、遮音性を高める目的として、ガルバリウム鋼板の外壁リフォーム工事を検討されるのもよいでしょう。
また、耐震性を高める金具を取り付けてガルバリウム鋼板の外壁材を張る工事もあります。
旭トステムのサポートカバー工法が知られています。
耐震補強金具はガルバリウム鋼板の外壁材で隠れるため、美観も気にする必要がありません。
ガルバリウム鋼板で外壁リフォームをする手順
築20年の外壁を外壁カバー工法でリフォームします。
外壁補修をおこないます。
ALCの外壁にひび割れが多数、発生していました。
外壁に透湿防水シートと胴縁を取り付けます。
破風板を板金巻きしました。
塗装でも施工が可能ですが、板金巻きにすると30年以上、安心できる仕上がりになります。
金属サイディングを張ります。
今回使用した商品はアイジー工業の「ビレクト」です。
ガルバリウム鋼板製の金属サイディングです。
テイガクの大阪府豊中市に在籍する施工管理者と職人さんが手がけました。
ガス給湯器を脱着して元に戻します。
窓枠や玄関扉周りはシーリングを充てんします。
軒天などのガルバリウム鋼板が張れないところは、塗装で済ませます。
テイガクのシーリング剤について
テイガクでは2024年10月より、工事に使用するシーリング材に、耐候性・速乾性に優れた「SRシール H100」を採用いたします。(SRシール H100の詳細はこちら)
ご希望のシーリング材がございましたら変更は可能ですので、担当の施工管理士にご相談ください。
スタイリッシュな四角い樋に、軒樋も縦樋、両方を交換しました。
工事完成です。
毎日、自宅に帰るのが楽しみになる外観に仕上がりました。
もう一度、新築で建物を建築した気持ちになります。
外壁塗装では味わうことができない経験です。
テイガクで施工した外壁リフォーム例
兵庫県伊丹市 – 通気工法による屋根葺き替えと金属サイディングで外壁カバー工法
日付:2024年4月
兵庫県伊丹市 – 通気工法による屋根葺き替えと金属サイディングで外壁カバー工法
日付:2024年4月
東京都杉並区 – ガルステージシャインとガルテクトによるカバー工法
日付:2024年3月
東京都杉並区 – ガルステージシャインとガルテクトによるカバー工法
日付:2024年3月
神戸市灘区 – ニチハの屋根と旭トステムの金属サイディングでカバー工法
日付:2023年9月
神戸市灘区 – ニチハの屋根と旭トステムの金属サイディングでカバー工法
日付:2023年9月
東京都大田区 – タイル調の金属サイディングで外壁カバー工法
日付:2022年3月
東京都大田区 – タイル調の金属サイディングで外壁カバー工法
日付:2022年3月