カラーベストへの葺き替えメリットとリフォーム単価

全記事 一覧 | 2017.04.27

目次

1.カラーベストとは
2.カラーベスト・グラッサについて
3.カラーベスト・グラッサの塗り替えについて
4.カラーベストの葺き替えリフォームについて
5.カラーベストのデメリット
6.カラーベストのメリット
7.カラーベストの葺き替え単価
8.定額屋根修理のカラーベスト葺き替え事例
9.まとめ

化粧スレートは新築の戸建住宅で最も使用されている屋根材です。
一方、化粧スレートにはたくさんの種類があります。
商品ごとに品質や単価が異なり、デザインも様々です。
今回は化粧スレートのひとつ「カラーベスト」について、定額屋根修理の葺き替えリフォームの実例と合わせて解説します。

 

1.カラーべストとは

カラーベストは屋根材メーカー最大手であるケイミュー株式会社が販売する化粧スレート屋根全般の総称です。
ケイミューは「松下電工」と「クボタ」の外装事業部が統合して設立された会社で、化粧スレート市場では90%以上のシェアを占有しています。f
カラーベストは昭和36年の販売以来、頻繁に品質改良が繰り返されており、2016年現在、合計で12種類のラインナップがあります。
そのカラーベストのラインナップの中に「コロニアル・シリーズ」があります。

「コロニアル・クァッド」と「コロニアル・グラッサ」「コロニアル・グランデグラッサ」の3種類の商品が販売されています。

特に「コロニアル・クァッド」が低価格で最も普及されているため、現在では一般に「コロニアル」と言えば「コロニアル・クァッド」を示します。

「コロニアル」は流通量が圧倒的に多いカラーベストの主力商品です。
そのため、「カラーベスト」は「コロニアル」とよく言い換えられています。
定額屋根修理のホームページでも「カラーべスト」や「化粧スレート」を「コロニアル」に置き換えて表示しています。
このページだけはカラーベストで統一しています。
画像参照:ケイミュー株式会社

カラーべストとは

2.カラーベスト・グラッサについて

ケイミューの販売する屋根材に「グラッサ」の名称が付くものがたくさんあります。
「コロニアルグラッサ」「スペリアルIIグラッサ」「セイバリーグラッサ」「コロニアル遮熱グラッサ」「グランデグラッサ」「プラウドナチュラルグラッサ」などです。
実は「コロニアル・クァッド」以外の全ての商品名に「グラッサ」が付いてます。

「グラッサ」とは「グラッサコート」の略称で、屋根表面の特殊塗膜のことです。
グラッサコートを施した屋根は約30年経過しても、色あせがしにくい優れた耐候性が確認(ケイミュー独自試験)されています。
下位品質のコロニアル・クァッドの塗膜は2層構造ですが、グラッサコートの塗膜は3層構造になっています。
「コロニアル・クァッド」の色あせ保証が2年であるのに対し、「グラッサコートされたカラーベスト」は10年です。
画像参照:ケイミュー株式会社

カラーベストグラッサ

3.カラーべスト・グラッサの塗り替えについて

「カラーベスト・グラッサ」は10年ごとに部分補修を含めたメンテナンスをメーカーは推奨しています。
30年が経過した場合は、状況次第で部分補修、再塗装、もしくは交換することを推奨しています。
色あせ保証は10年です。

「グラッサコートされたカラーベストは塗り替えの必要がないのか?」
20年後30年後の屋根の様子が気になります。

残念ながら、この質問に対して明確な答えが出せません。
理由が2つあります。

ひとつ目の理由は「グラッサコートされたカラーベスト」の販売開始が平成16年であり、実証がないことです。
ふたつ目の理由が、メーカーが発表している「メンテナンス時期の目安」と「保証期間」が短いからです。

たしかに、従来の「コロニアル」に比べて色あせの保証期間は大幅に延長していますが、成型ガルバリウム鋼板屋根の色あせ保証は下位品質の製品でも15年あり、石粒付きの鋼板屋根に至っては30年です。
他の屋根材と保証期間を比べると、やや耐候性に不安が残ります。

「カラーベスト・グラッサ」が販売されて現在まで10数年が経過しているので、そろそろ実情に即した耐候性の推察ができる頃です。
これから多くの事例を集めて、「カラーベスト・グラッサ」の有用性を明らかにすることが望まれます。

カラーべスト・グラッサの塗り替え

4.カラーベストへの葺き替えリフォームについて

「カラーベストで屋根を葺き替えるのはお勧めしますか?」
原則、カラーベストを用いてリフォームすることはお勧めできません。
カラーベストはリフォーム工事によるメーカー保証(色あせ保証を除く)が認められていないからです。
葺き替えだけではなく、重ね葺き(カバー工法)も同様で、メーカー保証が認められていません。
(※定額屋根修理でカラーベストによるリフォームを行う際は工事会社の施工保証は発行いたします。)

新築物件のみメーカー保証が認められています。
カラーベストは新築の戸建て住宅専用屋根材と言い換えられます。

カラーベストはデリケートな素材であり、野地板が綺麗なフラットでなければ葺くことができません。
屋根面をフラットにすることは手間と費用がかかります。

尚、屋根の葺き替えリフォームでは成型ガルバリウム鋼板屋根を弊社はお勧めします。
ほとんどの成型ガルバリウム鋼板屋根は新築とリフォーム問わず、15年から30年のメーカー保証が適用されています。

カラーベストへの葺き替え

5.カラーベストのデメリット

5-1.リフォームで使用すると工事費が高くつく

カラーベストは商品単価が安く、施工性も良いため、新築分野では最もお勧めできる屋根材です。
一方、カラーベスはデリケートな屋根材であるがゆえに、リフォーム分野では「野地板の張り替え」が必要になります。
カラーベストの単価が安くても、「野地板の張り替え」費用が発生するためカラーベストの工事費が高額なります。
具体的に、以下の工事方法で施工することがメーカーから認めらておりません。

5-1-1.直接下葺き材張りカバー工法

既存屋根の上に新しくカラーベストを重ね張りするカバー工法は認められていません。
カバー工法いついて詳しくはこちら
屋根の段差を完全に解消しない限り、カラーベストを新しく張っても、カラーベストのあばれや割れを生じさせます。
カラーベストリフォームの注意事項1

5-1-2.野地板増し張りカバー工法

既存の屋根上に新しい野地板を増し張りして、新しいカラーベストを重ね張りするカバー工法は認められていません。

カラーベストリフォームの注意事項2

5-1-3.既存野地板の上にカラーベストを張る

既存の屋根材を撤去後、既存の野地板の上に新しくカラーベストを張ること認められていません。
経年劣化した下地は歪みやたわみが生じているため、カラーベストを新しく張っても、あばれや割れを生じさせます。

カラーベストリフォームの注意事項3

5-2.金属屋根より重い

カラーベストの重さは和瓦(陶器瓦)の約半分です。
既存の屋根がカラーベスト(コロニアル)の場合、新たにカラーベストを重ねて張ると和瓦相当の重量になります。
和瓦は建築基準法上「重い屋根」に分類されるため、住宅の構造計算に影響を及ぼします。
尚、ガルバリウム鋼板屋根の重さはカラーベストの1/4です。
住宅の耐震性の改善を最重視する場合、ガルバリウム鋼板屋根が最適です。

カラーベストのデメリット

5-3.断熱効果がない

カラーベストには断熱効果がありません。
屋根の断熱効果を重視する場合は、赤外線反射塗料が配合された「コロニアル・遮熱グラッサ」の使用をお勧めします。
その他、断熱シートを張るなどの対策があります。
特に断熱シートと空気層、棟換気を組み合わせた「熱シャット工法」は最も断熱効果を高めることができる工事方法です。

カラーベストの断熱効果

6.カラーベストのメリット

カラーベストのメリットについて取り上げます。

6-1.色あせない(カラーベスト・グラッサシリーズのみ)

グラッサコートされたカラーベストは長期間の色持ちが期待できます。

6-2.カバー工法ができる(重ねられる側)

既存の屋根がカラーベストであればカバー工法によるリフォームが選択できます。
カバー工法は費用対効果が高い屋根のリフォーム方法です。
和瓦やガルバリウム鋼板屋根(重ねられる側)はカバー工法ができないため、リフォーム工事は葺き替えのみになります。
和瓦や成型ガルバリウム鋼板と比べて耐用年数は短いですが、リフォーム方法の選択肢が多く、メンテナンス計画が立てられやすい屋根材です。

ただし、既存カラーベストの劣化状況によってカバー工法ができないのでご注意ください。

6-3.ブランド力がある

ケイミューは技術力だけではなく歴史も長い会社です。
住宅メーカーや設計会社、施工店から絶大な信頼が得られている会社です。

6-4.施工性が良い

カラーベストは施工性が良く、施工できる会社がたくさんあります。
地震や台風などの災害時に早急な対処がしやすいメリットがあります。

6-5.低価格、種類・デザインが豊富

カラーベストは他の屋根材より低価格で施工ができます。
そして、カラーベストのラインナップは増え続けており、様々な特性や形、色が豊富に用意されています。
メーカーのホームページでは施工例がたくさん掲載されており、工事後のイメージがしやすいこともメリットになります。

カラーベストのメリット

7.カラーベストへの葺き替え単価

定額屋根修理によるカラーベストへの葺き替え時の既存カラーベスト撤去費用は以下の通りです。
参考にカバー工法(重ね葺き)の単価も掲載いたします。
カバー工法の工事価格を基準にした場合、アスベストが無いカラーベストの葺き替えは約1.3倍程度、アスベストが有るカラーベストの葺き替えで約1.4倍程度、工事費が高くなります。
詳しい屋根葺き替え工事費用についてはこちら

工事内容 撤去・処分工事価格
既存カラーベスト撤去工事(アスベスト無し) 2,800円/㎡
既存カラーベスト撤去工事(アスベスト有り) 4,200円/㎡
カバー工法(重ね葺き) 0円

カラーベストへの葺き替え単価

8.定額屋根修理によるカラーベスト葺き替え事例

定額屋根修理でカラーベストを使用したリフォーム工事をご紹介します
お客様からのご要望があり、「カラーベスト・グラッサ」へ葺き替えました。

8-1.現場調査

既存の屋根瓦は積水化学工業株式会社が販売していた「セキスイかわらU」です。
「セキスイかわらU」はカバー工法ができるスレート系屋根材として人気を博した屋根材です。
私たち施工会社は「U瓦」や「セキスイ瓦」と略して呼ぶことが多く、セキスイ瓦は30年近く販売されてい屋根材です。
しかし、ノンアスベストで再販売されたセキスイ瓦の中で不具合報告が多発する製品が流通し、現在ではセキスイ瓦自体が販売終了になっています。
セキスイ瓦を販売する部門は消滅し、現在ではメンテナンスだけを対応する部門が残されています。
セキスイ瓦の詳しい情報はこちらをご覧ください。
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8-2.下地調整

お客様からご要望をいただき「カラーベスト・グラッサ」へ葺き替えました。
「カラーベスト・グラッサ」を選んだ理由は「松下電工」と「クボタ」の商品力とブランド力に信頼があったからです。
画像は下地調整後の様子です。
カラーベストはとてもデリケートな屋根材です。
新築の屋根面のようなフラットな状態で葺くことが前提条件になります。
野地板を張り替え、垂木(たるき)で屋根面を調整し、更に野地板を増し張りします。
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8-3.下葺き材張り

野地板の上に下葺き材を張ります。
カラーベスト自体は断熱効果がありません。
しかし、今回の現場では野地板を2重して空気層を設けた上、換気棟を取り付けて熱気と湿気を放出する「熱シャット工法(遮熱シートは未使用)」を採用しました。
この工法は断熱と結露防止の効果が期待できます。
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8-4.カラーベスト本体張り

カラーベスト本体を張り、棟板金を取り付けてカラーベストの葺き替えリフォーム工事が完成です。
新築のような綺麗な屋根に仕上がりました。
定額屋根修理では金属屋根だけではなく、カラーベストの葺き替え工事も請け負っています。
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9.最後に

・カラーベストはケイミュー株式会社が販売する化粧スレート屋根の総称です。
カラーベストのラインナップにある「コロニアル」が主力商品であり有名です。

・カラーベストは主に新築屋根で使用されます。
カラーベストへの葺き替えリフォームは大がかりになります。

・カラーベストを使用した屋根リフォームを行う場合、メーカー保証が適用されません。(色あせ保証除く)

・カラーベストには12種類の商品があり、品質や価格、デザインはそれぞれ異なります。
特に「カラーベスト・グラッサ」と呼ばれる耐候性に優れた特殊塗料(グラッサコート)を用いた屋根材がお勧めです。

・既存屋根がカラーベストの場合、金属屋根による屋根カバー工法(重ね葺き)もしくは葺き替えが可能です。
金属屋根によるリフォームは15年から30年のメーカー保証が適用されます。

・カラーベストでリフォーム工事を行う際は、施工会社による工事保証制度を設けている会社に工事を依頼してください。
定額屋根修理では工事保証制度を設けています。カラーベストのリフォーム工事でも適用されます。

 

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