【ニチハ屋根材】パミールの正しいリフォーム方法

全記事 一覧 | 2018.02.26

このページでわかること

  • パミールでよく発生する2つの不具合について詳しく解説します
  • パミールに適した2つのリフォーム方法を詳しく解説します
  • ニチハが勧める屋根材アルマについて詳しく解説します

「パミール」と名付けられた商品の屋根材があります。
1996年から2008年にニチハより製造された屋根材です。
屋根の種類は軽量スレートに分類されます。
ニチハは窯業系サイディングで知られる大手外壁材メーカーです。
施工後10年前後で不具合が見つかることの多い屋根で、最近ではテレビでも報道されました。
現在は販売されていません。
定額屋根修理では「パミール」関連のご相談を毎月たくさんいただきます。
このページでは「パミールの不具合例」と「適切なリフォーム方法」を中心に案内します。

1.「ニチハ パミール」とGoogle で検索すると

ニチハ パミールを検索

インターネット検索サイトで「ニチハ パミール」と検索すると、「ニチハ パミールに関連するキーワード」がGoogleサイト上で表示されます。
ニチハ パミール 裁判
ニチハ パミール クレーム
ニチハ パミール テレビ
ニチハ パミール 不具合
ニチハ 屋根材 クレーム
どれも眉をひそめてしまうような検索結果です。
いわゆる、インターネット上における炎上状態とも言えます。
Yahoo!知恵袋でもエンドユーザーの悲痛な叫びが書き込まれています。

Yahoo!知恵袋より

築10年弱の住宅です。3年ほど前から屋根材(ニチハのパミールA)の表面が剥がれ触ってみるとかなりもろくなっている状況。

先日ハウスメーカの10年目点検でも原因は知らされず全て葺き替えと言われ唖然としております。製造メーカのニチハに問い合わせしても、経年劣化の一点張り。全く聞き入れてもらえずハウスメーカと交渉してくれとの事。今時こんな無責任な事があってよろしいのでしょうか。建築時、ニチハは一流会社でもあり、30年は持つということで信用し信頼して採用したノンアスベストのパミールA、だまされた自分がいけないのでしょうか。これからどのように交渉すらか悩んでおります。何かいい方法はないでしょうか。消費者センター、裁判・・・・・・。

ニチハ パミール

2.屋根材パミールが販売された時代背景

パミールは1996年から2008年に販売された屋根です。
屋根にアスベストの使用が法律で禁止された時期と重なります。
アスベストは粘着性が高く、建材の強度を確保するにはとても優れた素材でした。

パミールの販売会社であるニチハは外壁材最大手メーカーとして知られています。
しかし、屋根材マーケットでは「クボタ」や「松下」と比べ、シェアが低い会社でした。
得意の外壁材と、アスベスト規制により改良した屋根材をセット販売することで、マーケットシェアの拡大を考えていたのかもしれません。
ニチハはノンアスベスト製品のスレート屋根第一号として「パミール」を販売しました。

この時期は、ニチハだけではなく、スレート系屋根材を取り扱うメーカーは相次いでノンアスベスト屋根材を販売しています。
ところが、ここで大きな問題が発生します。
多くのノンアスベスト屋根材が施工後数年で「層間剥離」や、「ヒビ割れ」といった不具合報告が消費者より相次いぎました。
中にはスレート屋根材がズレ落ちて、少しの振動でスレート屋根材が滑って落下する事例も報告されています。
これはパミールだけに限りませんが、不具合が顕著に発現したのが「パミール」です。

不具合の理由はアスベストに代替できる製品開発や、長期使用の検証が不十分であったからと推測できます。
もちろん、この頃に販売されていた全てのスレート系屋根材が不良品であるというわけではありません。
今でも十分な耐久性を確保しているスレート系屋根材はたくさんあります。
しかし、この時期に販売されたスレート系屋根材は「現在の製品」や「アスベスト入りの製品」と比べて耐久性が低い印象があるのは事実です。

メーカー側は製造責任を否定しています。
屋根本体の不具合は経年劣化によるものとしたスタンスを崩しません。
その背景にあるのはリコールを認めてしまうと、損害賠償責任で会社が存続できなくなるからでしょう。
スレート系屋根材のメーカー保証は5年程度です。
そのため、建築後10年が経過した時点で不具合に気づき、泣き寝入りになることが少なくありません。

パミールの不具合

3.屋根材パミールでよく報告のある不具合例

パミールでよくある不具合についてご案内します。
お客様からよくいただくパミールのご相談は主に2つあります。

3-1.層間剥離

ひとつは層間剥離による不具合です。
多くのパミールで現れる不具合です。
私たちはこの層間剥離を「ミルフィーユ現象」と名付けています。
フォークでサクッと簡単に刺すことができそうです。
雨などの水分がパミール基材へ吸水され、乾燥後に硬化した結果、屋根材の端部が剥がれたり、浮き上がった状態になります。
層間剥離 パミール 

3-2.釘の腐食

釘頭の腐食もパミールによくある不具合のひとつです。
釘頭が錆びて無くなってしまう現象が確認されています。
釘が効かなくなったパミールはズレ落ちます。
言うまでもないことですが、外れた屋根は近隣への物損事故や人身事故の原因になります。
ニチハはパミール本体の不具合と釘の不具合には因果関係がないと見解を示しています。
パミールだけではなく、棟板金で使った釘も抜け落ちるからです。
ラスパート釘(屋根材「パミール」付属品)に関するお詫びとお知らせ

この問題は公的な広報でも案内されており、釘はリコールされています。
国民生活センター:ニチハ「屋根材付属釘【無償処置に関するお知らせ】」※2018年2月現在リンク切れ
消費者庁:ニチハ「屋根材付属釘」 – 交換

釘の製造元・若井産業株式会社は明確な責任が釘にあるとの言及は避けています。
ニチハ株式会社納入のパミール釘に関するお詫びとお知らせ
現在に至るまでで腐食の原因が解明されず、両者の見解が平行線をたどっています。
争いが継続されているのかもしれません。

パミール 釘の凋落

3-3.パミールのダブル不具合

パミール本体の「層間剥離」とパミール専用釘の「腐食」。
パミールはこの2つの大きな不幸がダブルで発生した屋根材です。
パミールといえばミルフィーユ現象ばかりが取り上げられていますが、釘の腐食についても決して見過ごしてはいけません。
パミールをつかっている屋根は、パミール本体と棟板金の釘の腐食状況のふたつを必ず点検しましょう。
パミール 棟板金修理

4.簡単にパミールを見分ける方法

パミールは軽量スレート屋根材に分類されます。
軽量スレートはどれもデザインが似通っていていて、屋根の外側から見分けるのが難しいです。
しかし、簡単にパミールを見分ける方法があります。
パミールの屋根先は凸凹の形をしており、凸と凹の幅が等間隔になっている特徴があります。
このデザインはコロニアルなど他の軽量スレート屋根とは異なります。
パミール 見分け方

5.パミールに関するニチハの対応

パミールの問題については住宅建設会社や屋根工事施工店にとっては周知の事実です。
そのため、ニチハとしても施主様への対応を求められます。
状況によってはニチハからサポートを得られることがあります。
ニチハからは以下にあげる2つの回答が施主様宛にあるでしょう。
その2つの回答のポイントを解説します。

5-1.「アルマ」を使ったカバー工法をすすめられる

アルマはニチハのアスファルトシングルです。
アスファルトシングルとはシート状になった屋根材です。
アスファルトシングルについて詳しくはこちら
パミールのリフォーム方法として、アスファルトシングル「アルマ」のカバー工法をニチハはよくすすめます。
既存のパミールの上にアルマを重ね張りする工事方法です。
アスファルトシングルは施工が容易で低価格が特徴の屋根です。
しかし、耐久性やメンテナンス性(不具合発生の少なさ)が他の屋根材と比べて劣ります。
屋根材の耐久性のイメージ:アスファルトシングル<軽量スレート<金属屋根の順番
定額屋根修理でもアスファルトシングルを施工することはできますが、基本的にはおすすめはしません。

パミールがつかわれている住宅にお住いの家主様はまだまだ働き盛りの方が多いです。
これから30年は現在のお住まいで過ごすかもしれません。
屋根のリフォーム工事は一生に一度で済ませたいはずです。
そのため、定額屋根修理では、パミールのリフォーム工事では金属屋根の使用をおすすめします。

5-2.住宅を建設した会社に相談するようすすめられる

屋根の不具合について、「施主様の住宅を建設した会社」を窓口にするようニチハから持ち掛けられることがあります。
住宅建設会社は屋根の改修工事の受注ができ、ニチハにとっては得意様と手を組んでクレームの対応ができるので、両者の関係はウィンウィンになります。
しかし、施主様にとっては不都合があります。
住宅建設会社が請け負う屋根工事は仲介工事契約になることです。
必ずしも住宅建設会社の写真が屋根にのぼって屋根を施工するわけでありません。
結局、中間マージンが入る屋根工事となり、工事料金が高額になります。
施主様自身が質の高い屋根工事会社を選択する余地もありません。

5-3.ニチハのサポートに頼らない選択も

住宅建設会社との接点が既にない施主様も多くいます。
例えばハウスメーカーの三井ハウスはパミールをよくつかっていいましたが、三井ハウスはすでに廃業しています。
その他、ニチハの製品を不信をもち、関りを持ちたくないといった施主様も少なくありません。
そのような場合は、屋根のリフォーム時期と割り切って、施主様自身が屋根の工事会社を探してください。
アスファルトシングル メリット デメリット

6.屋根のリフォーム会社の正しい見つけ方

6-1.屋根の専門工事会社に相談する

パミールのリフォームについては、屋根の専門工事会社に直接、ご相談ください。
屋根の専門工事会社に依頼すれば「専門性の高い提案」よる「安い工事」が実現できます。
現在はインターネットを用いて屋根の工事会社の情報を得ることができるので、パミールのリフォーム実績の有無もチェックできます。
いくつかの候補の会社を見つけたら、相見積もりを工事会社にお願いしましょう。
事情をしっかりニチハの担当者に伝えれば、ニチハも気持ちよく応じてくれるはずです。

6-2.金属屋根を専門にする工事会社に相談する

屋根の専門工事会社は「陶器瓦屋根」と「金属屋根」の工事会社に大きく分別されます。
アスファルトシングルのアルマを除くと、パミールのリフォーム方法は金属屋根を用いたカバー工法が最も多く、次に金属屋根への葺き替えが多いです。
金属屋根の工事はパミールのリフォームを検討するうえでは欠かせません。
定額屋根修理のパミールの施工例一覧
しかし、「陶器瓦屋根」の工事会社は金属屋根の工事が得意ではないため、カバー工法でははなく、葺き替えをすすめます。
葺き替えではコロニアルなどの軽量スレート屋根材をすすめるでしょう。
コロニアルは改修時ではメーカー保証が得られないため、弊社では原則おすすめしていません。

パミールのリフォーム工事は金属屋根を専門とする板金工事会社にまず相談してください。
例えば、関東と関西地区にお住いの施主様は定額屋根修理にお尋ねください。
その他の地域の施主様は日本建築板金組合(日板協)に所属している板金工事会社などを参考にしてください。
なお、アスファルトシングルと軽量スレートは陶器瓦の工事会社でも金属屋根の工事会社でも施工することができます。
金属屋根と板金工事会社の関係について詳しくはこちら

パミール リフォーム前パミール リフォーム後

7.パミールのリフォーム方法 カバー工法

パミールをリフォームする方法は「カバー工法」と「葺き替え」に分けられます。
カバー工法は2つの方法があります。
「直接下葺き材張りカバー工法」と「野地板増し張りカバー工法」です。
カバー工法について詳しくはこちら

7-1.直接下葺き材張りカバー工法

「直接下葺き材葺き張りカバー工法」はパミールの上に下葺き材と新しい屋根材を張る方法です。
比較的パミールの劣化が進行していない建築後10年から15年程度の屋根で適用することが多い工事方法です。
2018年より、パミールの上に張る下葺き材はカバー工法専用の下葺き材、もしくは粘着式下葺き材を定額屋根修理はおすすめしています。
粘着式下葺き材はシール型の下葺き材です。
田島ルーフィングのタディスセルフが有名です。
ボロボロになったパミールを合一化させるのに最適です。
タッカー(釘のようなもの)をつかわず、シールで張るタイプであるため、パミールに負担を与えない下葺き材です。
直接下葺き材張りカバー工法施工例はこちら
パミール カバー工法

7-2.野地板増し張りカバー工法

「野地板増し張りカバー工法」はパミールの上に野地板(構造用合板)を張り、その上に下葺き材と新しい屋根材を張る方法です。
新しい野地板を張る手間が増えるので、直接下葺き材張りカバー工法に比べて工事金額が割高になります。
パミールの損傷が激しい場合や、既存の下地にまで悪影響が及んでいる場合に適用します。
野地板増し張りカバー工法施工例はこちら
パミール 野地板増し張りカバー工法

7-3.カバー工法でおすすめの屋根材

新しく張る屋根材として、ニチハではアスファルトシングル:アルマによるカバー工法を推奨しています。
定額屋根修理では金属屋根を張るケースが多いです。
しかし、アスファルトシングルの耐久性に不安を覚える方には軽量金属屋根をおすすめします。

使用屋根材 リフォーム費用 おススメ度
 アスファルトシングル △~〇
成型ガルバリウム鋼板
石粒付き鋼板
ガルバリウム瓦棒

 

8.パミールのリフォーム方法 葺き替え

パミールの劣化が著しく進行している場合は葺き替えを選択します。
パミールを全面撤去し、新しい屋根材に張り替えます。
葺き替えには既存屋根の撤去費用が発生します。
通常のカバー工法に比べ1.3倍から1.5倍の費用になります。
パミールの葺き替えのメリットとデメリットについて詳しくはこちら

8-1.葺き替えでおすすめの屋根材

葺き替えでは成型ガルバリウム鋼板をおすすめします。
成型ガルバリウム鋼板とは金属屋根メーカーによる加工商品のことです。
アイジー工業の「スーパーガルテクト」やニチハの「横暖ルーフα」などが有名です。
これらの成型ガルバリウム鋼板はリフォームで使用しても、メーカー保証が得られます。
最近のメーカー保証は25年の穴あき保証が主流です。
一方、軽量スレートはリフォームで使用した場合、メーカー保証が得られません。
軽量スレートは新築専用の屋根材として認識してください。

使用屋根材 リフォーム費用 おススメ度
成型ガルバリウム鋼板
軽量スレート
ガルバリウム瓦棒
ルーガ

8-2.パミールは葺き替えとカバーどっちがいい?

パミールの劣化が進行し、既存屋根の下地にまで影響を及ぼしていない限り、カバー工法によるリフォームで十分です。
定額屋根修理でリフォームをおこなったお客様の80%が、金属屋根によるカバー工法を望まれています。
ご予算に余裕のある施主様は葺き替えを選択してください。
パミール剥がし 葺き替え

9.パミールの塗装について

パミールの塗装は無意味です。
軽量スレート屋根材の塗装は主に美観と品質の維持が目的です。
塗装をしたところで、耐久性の向上や雨漏りの改善には効果がありません。
また、塗装前の高圧洗浄の影響で、パミールの品質が更に悪化します。
塗料メーカーの中にはパミールの塗装を推奨していない会社も存在します。
パミールの塗装

10.定額屋根修理のパミールのリフォーム

定額屋根修理では毎月5棟から10棟のパミールをリフォームしています。
適切な施工方法でご満足いただける工事をご提供いたします。
ニチハと施主様との間に入り、屋根工事専門家としてのアドバイスも承っております。

川崎市麻生区で行った三井ハウスの屋根リフォーム

東大阪市|パミール屋根のリフォーム-【定額屋根修理】

柏市屋根カバー工法と外壁塗装リフォーム-定額屋根修理

鶴ヶ島市|屋根リフォームと雨漏り修理-【定額屋根修理】

奈良市|屋根リフォームと雨漏り修理-【定額屋根修理】

川崎市川崎区のパミールのリフォーム-定額屋根修理

ニチハ・パミール屋根の リフォーム 横浜市 – 定額屋根修理

船橋市|屋根材パミールのリフォーム-【定額屋根修理】

11.まとめ

・2000年初頭のアスベスト規制直後に販売された軽量スレート屋根の中には、現在の製品やアスベスト入り製品に比べてぜい弱な製品が流通しています。

・パミールはノンアスベスト屋根材で、不具合報告が相次いでいます。

・パミールの主な不具合は「層間剥離」と「釘の腐食」です。

・パミールは塗装によるリフォームを決して行わないでください。

・パミールは「カバー工法」もしくは「葺き替え」によるリフォームをおすすめします。

・80%の施主様が費用対効果が高いカバー工法のリフォームを希望されています。

・パミールは金属屋根を用いたリフォームを前提に検討してください。

・パミールのリフォームを行う工事会社は、住宅を建設した会社に頼らず、お客様自身で探して相見積もりをとって選定することをおすすめします。
その際、パミールの工事実績の有無も必ずチェックしましょう。

・屋根の工事会社は「瓦屋根」と「金属屋根」に大きく分けられます。金属屋根は「板金工事会社」がおこなう工事です。「瓦屋根工事会社」がおこなう工事ではありません。

・パミールのリフォームは板金工事会社にご相談してください。

・状況により、ニチハよりサポートが得られるケースがあります。

・関東地区と関西地区にお住いの施主様は定額屋根修理にご相談ください。
お客様がご満足できる工事のご提案を行うことをお約束いたします。

定額屋根修理では屋根に関する様々な情報を記事形式でご案内し、各記事をカテゴリー別に整理しています。
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