スレート屋根(コロニアル)の部分修理や差し替え交換にかかる費用

スレート屋根はその製造年代によって耐用年数や修理方法が変わります。
アスベストを含むものと含まないものではその特性が大きく異なります。
この記事では、それらの違いを詳細に解説し、スレート屋根の修理方法や費用、さらには部分修理の効果や全面改修の必要性についても触れています。
スレート屋根の修理やリフォームを考えている方、その特性や寿命を知りたい方にとって、必読の情報です。

スレート屋根の寿命と特徴
5:00

スレート屋根の寿命と特徴

どこよりも詳しいスレート屋根の全情報 – いったいどんな屋根なのか?

スレート屋根のすべて

スレート屋根の製造された年代を調べる

3種類あるスレート屋根

簡単に割れるスレート屋根
屋根ののぼっただけで簡単に割れるスレート屋根が存在する

スレート屋根は大きく3種類に分かれます。
アスベストを含むスレート屋根と、含まないスレート屋根です。
さらにアスベストを含まないスレート屋根は、2000年半ば前と後で細分化できます。
一般的に、アスベストを含むスレート屋根は丈夫で長持ちします。
一方、アスベストを含まないスレート屋根は短命です。
なかでも2000年代初頭に製造されたスレート屋根は、当時の技術が未熟だったこともあり、築後10年程度でひび割れや欠けなどが目立ち始めることがあります。

3種類に分けられるスレート屋根

スレート屋根 耐用年数
アスベストあり 30~40年
アスベストなし(~2000年半ば) 15~20年
アスベストなし(2000年半ば~) 20~30年

スレート屋根の修理方法

差し込み式によるスレート屋根の補修
差し込み式によるスレート屋根の補修

それでは、ひび割れたり、欠けたりしたスレート屋根をどのように修理すればよいでしょうか?
3種類のスレート屋根で対処法が変わります。

シーリング補修 テープ補修 差し替え
(部分交換)
差し込み補修
アスベストあり
アスベストなし
(~2000年半ば)
× × ×
アスベストなし
(2000年半ば~)
× ×

アスベストを含まないスレート屋根は傷みやすく、差し替え(部分交換)のような屋根に負荷を与える行為はNGです。
スレート屋根メーカーであるケイミュー株式会社が取り扱っているリコロニー(ガルバリウム鋼板)などで差し込んで補修することをおすすめします。

部分交換をおすすめしない理由

スレート屋根の部分交換
スレート屋根の部分交換

スレート屋根の一部を差し替えた屋根をよくみかけます。
テイガクは部分交換を推奨していません。
交換の際には、スレーターズリッパーとよばれるスレ―屋根の釘を外す道具でスレート屋根をはがします。
スレーターズリッパーを用いると、古いスレート屋根を固定している釘を無理矢理外すことになるので、屋根の防水シートであるルーフィングに穴をあけた状態してスレート屋根を交換することになります。
雨漏りを引き起こさない考えにおいて、ルーフィングに穴をあけた状態を放置することは避けたいです。
部分交換をするくらいなら、シーリング補修のほうが有効です。

スレート屋根の部分修理費用

スレート屋根の修理費用

屋根材10枚程度

項目 修理費用
シーリング補修 2~6万円
テープ補修 2~6万円
差し替え(部分交換) 4~8万円
差し込み修理 6~10万円

屋根10㎡程度

項目 修理費用
差し替え(部分交換) 18~20万円
差し込み修理 14~18万円


差し込み修理は、古い屋根にガルバリウム鋼板を接着剤で貼るだけの工事であるため、廃材処分費が発生しません。
屋根の面積が10㎡を超える場合は、差し込みによる修理をおすすめします。
修理の対象面積が30㎡を超えると、屋根カバー工法や屋根葺き替えなどの屋根の全面改修を検討することをおすすめします。

最新の屋根リフォーム費用と単価はこちら

屋根リフォーム費用

スレート屋根の修理は差し込み式がおすすめ

リコロニーで補修した屋根
リコロニーで被せた屋根

古いスレート屋根に「コの字型」のガルバリウム鋼板の鉄板を張る補修方法です。
手軽にスレート屋根が修理でき、見た目も綺麗です。
これからのスレート屋根の修理方法のスタンダードになると思います。

Q

屋根の修理に足場は必要なのか?

A

テイガクは従業員と職人さんの安全確保のために、足場を必要としています。

スレート屋根の全面改修

葺き替えと屋根カバー工法も検討

スレート屋根の部分修理を検討されている人は、屋根葺き替えと屋根カバー工法も検討してください。
スレート屋根を部分修理しても、効果は限定的です。
部分修理は屋根の下にある防水シートであるルーフィングを敷き直す工事ではないからです。
ルーフィングも屋根材と同じく耐用年数があり、未来永劫、防水性が持続するものではありません。
5年10年のタイミングで本格的な全面改修の工事が必要になる可能性があります。
スレート屋根の全面改修は、金属屋根で葺き替えもしくはカバー工法で改修するのが一般的です。
安心安全な屋根工事をお求めの方は、建築板金工事会社に部分修理の費用とあわせて、全面改修の見積書を作成してもらってください。

スレート屋根(コロニアル)の部分修理に関する記事一覧

スレート屋根(コロニアル)に関する記事

屋根カバー工法の費用と相場
スレート屋根・棟板金補修費用
シリコン系塗料でコロニアルの屋根塗装する工事費用
屋根の遮熱塗装の費用と補助金
この記事を書いた人
著者 前川 祐介
前川 祐介 代表取締役社長
テイガク サイト制作責任者
宅地建物取引士
建築物石綿含有建材調査者
著者経歴

大阪府堺市生まれ。千葉県立船橋東高校→法政大学→サノフィ(旧アベンティスファーマ)株式会社を経て、父親が経営する板金工事会社である昭和ルーフリモ株式会社へ入社。
中央工学校夜間建築学科卒業。年間100棟以上の屋根と外壁工事に携わった経験を活かし、テイガク記事の執筆とユーチューブ動画撮影をおこなっています。趣味は日本史学。

運営会社

昭和ルーフリモ株式会社は2001年設立の板金工事会社です。
これまでの金属屋根と金属サイディング工事件数の合計は20,000棟を超えます。
板金工事は足場を組み立てるため、外壁塗装の工事事業にも注力しています。

国土交通大臣許可(般-25)第22950号
許可を受けた建設業:板金工事業/屋根工事業/塗装工事業 他

代表前川が本音で解説「板金工事会社とは?」

トップへ戻る
テイガクの類似サイトにご注意ください
テイガクの類似サイトにご注意ください