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屋根瓦の種類と名称について

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スーパーガルテクトによる屋根葺き替え工事の施工前写真

屋根材として使われる瓦の多くが陶器(粘土)瓦です。
30年程前にはセメントを主成分にしたセメント瓦が流行しました。
最近はセメントに樹脂繊維と気泡を含めたハイブリッド瓦が人気です。
ここでは各屋根瓦の種類と名称、耐久性について、ご説明します。

瓦のシェア

屋根材の出荷統計

グラフはフラット35(旧住宅金融公庫)のデータを元にした屋根材の出荷統計です。
阪神淡路大震災の発生後、瓦のシェアが低下しました。
2002年はアスベスト屋根の使用が禁止され、再び瓦のシェアが上昇しました。
近年は金属屋根のシェアが急上昇し、相対的に瓦のシェアが低下しています。
背景として相次ぐ地震や台風の影響があります。
しかし、瓦の販売実績は過去50年を振り返ると他の屋根と比べ物にならないほど多く、現在、建築されている戸建て住宅全の約50%が瓦屋根です。

陶器瓦の種類と名称

屋根に使われる機会の多い陶器瓦は耐久性が高く、屋根材のなかでは最も長くつかえる屋根材として評価されています。
人によっては、色が限られているようなイメージがあるかもしれません。
しかし、実は色のバリエーションが多いのも特徴です。

陶器瓦といぶし瓦の違い

陶器瓦いぶし瓦はいずれも土が主成分の粘土瓦に分類されます。

陶器瓦(釉薬で色をつける)
陶器瓦(釉薬で色をつける)

粘土瓦は、粘土を瓦の形にして、高温で焼き上げて作ったものです。
その中で、焼き上げる前に釉薬(ゆうやく、うわぐすり)をかけて、色を出すものが陶器瓦で、様々な色合いが出せ、変色もほとんどありません。

いぶし瓦(いぶして色をつける)
いぶし瓦(いぶして色をつける)

一方、いぶし瓦は、釉薬を使わずに、瓦の焼き上げの最後にいぶして、色を出すことから、いぶし瓦と呼ばれています。
いぶし瓦はネズミ色と銀色の中間のような色で、時間が経つと色ムラが出ますが、それが建物の“味”にもなります。

J型・F型・S型の違い

陶器瓦には、J型(和型)、F型(平板型)、S型(スパニッシュ型)の3つの種類があります。

J型(和型)の瓦
J型(和型)の瓦

J型(和型)は昔ながらの瓦で、古い家屋の屋根でよく見られる形です。
JAPANの頭文字を取って、J型と呼ばれています。

F型(平板型)は平らな板のような凹凸のない瓦で、和風住宅だけではなく、洋風住宅にも使われています。
Flatの頭文字を取ってF型になったという説と、フランス瓦を参考にしたのでF型になったという説があります。
F型にもいくつか種類があるので、住宅の雰囲気に合わせて、選ぶといいでしょう。

S型(スパニッシュ型)はSpanishのSから名前がついた瓦で、スペイン瓦を日本の風土や住宅のデザインに合わせて改良したものです。
凹凸がある屋根で、洋風住宅に使われることが多いです。

軽量防災瓦について

陶器瓦で最近注目されている瓦が、軽量防災瓦です。
軽量防災瓦は従来の瓦よりも重さが(少しだけ)軽く、台風や地震に強い作りの瓦として宣伝されています。
最近の新築住宅で仕上げらている陶器瓦の大多数が軽量防災瓦です。
なかでも軽量防災瓦のF型は和風住宅にも洋風住宅にも合うため、人気です。

陶器瓦の耐用年数

陶器瓦はメーカーや種類にもよりますが、いぶし瓦で40年程度、それ以外は60年~100年とみなされることが多いです。
しばしば瓦が半永久的に使える、メンテナンスの手間が不要と言われるのは、そのような耐用年数の長さが背景としてあげられます。
ただし、かなり大きな台風や地震時では、他の屋根材よりは「ずれ」や「めくれ」などの部分的な不具合が生じやすい傾向があります。
そのため、部分的な修繕が求められることが多いです。

セメント瓦の種類と名称

セメント瓦は現在は販売されていない屋根材です。
その一方で、そろそメンテナンスが必要な時期に来ているセメント瓦葺きの住宅が増えています。

セメント瓦とは

セメント瓦(モニエル瓦)
セメント瓦(モニエル瓦)

セメント瓦はセメントを主成分とした屋根瓦のことです。
見た目を自由に成型できるため、陶器瓦と区別がつきにくく似ています。
しかし、陶器瓦とは違い、年数が経つと色あせが発生します。
セメント瓦の一部にはアスベストが使われているため、葺き替え時にアスベスト処分料金が追加でかかってしまいます。

 セメント瓦の葺き替えについては、こちらもご覧ください。

関連記事 セメント瓦の葺き替えと工事費用

セメント瓦とモニエル瓦とコンクリート瓦の違い

セメント瓦コンクリート瓦モニエル瓦はほぼ性質や耐久性、形は同じものとして理解いただいて問題ありません。(アスベストの有無を除く)
セメント瓦はセメントが主成分ですが、コンクリート瓦はモルタルを主成分としています。
一方、モニエル瓦は日本モニエルという外資系企業と取り扱っていたセメント瓦のことを言います。

これらの瓦は現在作られておらず、入手が困難です。
そのため、部分的に新しい瓦に交換できません。

セメント瓦の耐用年数

セメント瓦の耐用年数はメーカーや種類にもよります。
一般的には陶器瓦よりも割れやすいとされており、耐久性は30年~40年程度と評価されています。
ただし、テイガク屋根修理の感覚では40年~50年程度の耐久性は期待できると評価しています。
テイガク屋根修理の経験上、そこまで陶器瓦とセメント瓦の耐久性は変わらないと思っています。

樹脂セメント瓦

ルーガ(セメント系瓦)
ルーガ(セメント系瓦)

新しいタイプのセメント系の瓦として、ケイミュー株式会社が取り扱うルーガという商品があります。
ルーガは樹脂とセメントによるハイブリットタイプの屋根材で、2007年に販売が開始されました。
一般名称は樹脂混入繊維補強軽量セメント瓦で、樹脂セメント瓦、樹脂繊維セメント瓦と呼ばれることもあります。
ルーガは販売から10年以上が経過し、専門家からも高い評価を得ています。
見た目も陶器瓦と違いが分からないほど、よくできています。
↓ ルーガの詳細やリフォーム例については詳しくはこちらをどうぞ。

関連記事 ルーガ 屋根

樹脂繊維セメント瓦の特徴

樹脂繊維セメント瓦のメリットは、大きく2つあります。

最初は耐震性が高い点です。
樹脂繊維セメント瓦は陶器瓦と厚さは同じですが、重量は半分です。
そのため、従来の陶器瓦にくらべて地震時の揺れが少なく、耐震性を高められます。

2つ目の特徴は割れにくく丈夫な点です。
瓦に含まれている繊維材料は補強材の役割があります。

↓ 樹脂繊維セメント瓦 ルーガの詳細やリフォーム例についてはこちらもご覧ください。

関連記事 ルーガ 屋根

樹脂繊維セメント瓦の耐用年数

ルーガの期待対応年数は、メーカーのカタログを見ると30年を目安としています。
30年という数字はケイミューがほぼ独占して販売しているスレート(コロニアル)と変わりません。
2007年の発売であるため、30年維持できるかの実績と評価がないことが理由としてあげられます。
しかし、ルーガはケイミューが販売しているスレート(コロニアル)よりもはるかに厚みがあり、繊維を含ませて補強している屋根材です。
スレートと同等以上の耐用年数は期待できるとテイガク屋根修理は評価しています。

さいごに

今回は瓦について解説しました。
瓦は厳かな風合いがあり、伝統的な日本の住宅には欠かせない屋根材です。
その瓦も日進月歩、進化しています。
ルーガなどの軽くて丈夫なユニークな瓦も登場しています。
施工方法もガイドライン工法とよばれる耐震や耐風性能を考えた新しい工法も生み出されています。
良質な瓦屋根の工事をおこなうには「瓦屋根の素材」と「施工方法」、特にこの2つに注目してください。

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この記事を書いた人
著者 前川 祐介
前川 祐介 テイガク サイト制作責任者
宅地建物取引士
著者経歴

大阪府堺市生まれ。船橋東高校→法政大学→サノフィ(旧アベンティスファーマ)株式会社を経て、父親が経営する板金工事会社である昭和ルーフリモ株式会社へ入社。年間100棟以上の屋根と外壁工事に携わった経験を活かし、テイガク屋根修理の記事を執筆しています。

運営会社

昭和ルーフリモ株式会社は2001年設立の板金工事会社です。
これまでの金属屋根と金属サイディング工事件数の合計は10,000棟を超えます。

国土交通大臣許可(般-25)第22950号
許可を受けた建設業:板金工事業/屋根工事業/塗装工事業 他

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  1. 瓦のシェア
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