シンプルでモダンな金属サイディング。
最近は、「金属」と「木目」を取り入れた、オシャレな外壁デザインが人気です。今回は、金属サイディングに組み合わせる、代表的な木目調の外壁材と、外壁デザインに採用するポイントをご紹介します。施工例のユーチューブ動画もぜひ参考にしてみてください。
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金属サイディングの人気拡大
注文住宅において、金属サイディングの人気が高まっている理由の一つに、デザイン性があげられます。
無機質な金属の外壁材は、建物をかっこよく演出することができます。
たとえば、車メーカのショールームでは、金属サイディングがよく採用されています。
最近は、窯業(ようぎょう)サイディングの商品に、金属っぽいデザインも登場しているほどです。
設計士(建築士)のユーチューブチャンネルでは、たいてい金属サイディングがおすすめ外壁材の筆頭にあげられています。
一般受けする建材を好む大手ハウスメーカーでは、まだまだ窯業サイディングやALC、押し出しセメント版が採用されがちですが、金属サイディングのシェアは着実に拡大しています。
これからの注文住宅では、金属サイディングの存在感がますます高くなるはずです。
テイガクでは木目調の金属サイディングがおすすめ! 実際に改修した建物の動画はこちらをご覧ください。
木目調の外壁を求める声
金属サイディングの人気が高まる一方で、金属サイディングのデザインがシンプル過ぎるという声も聞こえます。
そのため、最近は木の質感と金属サイディングを組み合わせたデザインが人気です。
温かみのある「木」と無機質な「金属」は、シナジーを生み出して、シンプルなだけではない、どこかぬくもりのある雰囲気を創りあげてくれます。
では、金属サイディングに組み合わせる「木目調の外壁材」はどのようなものがあるのでしょうか。
代表的な3つの組み合わせ
床のフローリングにも無垢材と複合材があるように、木目調といっても様々な素材があります。
今回は、代表的な3つの組み合わせパターンをご紹介します。
パターン①「本物の木」×「金属サインディング」
1つ目は、「本物の木」と「金属サインディング」です。
外壁の質感や印刷技術(インクジェット)が進歩したとはいえ、やはり本物の木にはかなわないです。
しかし、本物の木の外壁材(木質サイディング)は細かなメンテナンスが必要でかつ、金属サイディングよりも寿命が短いです。
そのため、木の外壁材の面積を多く取ることについて、筆者は消極的です。
本物の木を取り入れる場合は、少ない面積もしくは外壁ではない部分をおすすめします。
パターン②「窯業サイディング」×「金属サインディング」
2つ目は、「木目調の窯業サイディング」と「金属サインディング」です。
最近の木目調の窯業サイディングは、本物の木と見間違うほどの出来栄えです。
窯業サイディングという外壁材を知らない人は、一見、外壁に本物の木を張っていると感じるはずです。
セメント製の外壁材なので、凸凹したデザイン(エンボス)も本物の木の肌触りに近いです。
窯業サイディングのデメリットとしては、外壁材が重いことと、断熱性能が金属サイディングに比べて劣ることがあげられます。
金属サイディングをメインにした外壁に、窯業サイディングを取り入れる場合は、玄関周りや4面ある建物の1面だけに用いることをおすすめします。
パターン③「木目調金属サイディング」×「金属サインディング」
3つ目は、「木目調の金属サインディング」と「金属サインディング」です。
最近の金属サイディングは印刷技術の進歩もあり、ひと昔に比べて木目調のデザインがより本物に近い雰囲気になっています。
木目調の金属サイディングの素材は、「ガルバリウム鋼板」と、「アルミサイディング」の2種類あります。
ガルバリウム鋼板
まずは、ガルバリウム鋼板の木目調金属サイディングです。
写真はテイガクの市川市にある京葉工事センターです。
昔は、ボロボロの木の外壁でしたが、木目調の金属サイディングとシンプルな金属サイディングを組み合わせて仕上げました。
使用した木目調金属サイディングは、旭トステム外装の商品で、「プレシャスウッド」と「ジオストライプ」です。
3種類(色)、木目調サイディングを縦張りで張って仕上げました。
窯業サイディングは基本的に横向きにしか張れないですが、金属サイディングは縦方向にも張ることができる商品が多いです。
アルミサイディング
続いて、アルミサイディング。ご紹介するメーカーは「YKK」です。
YKKはアルミのカーポートやフェンス、ポストなどのエクステリアメーカーとして有名です。
一方でアルミの金属サイディングを製造しているメーカーとしても知られています。
YKKもインクジェットの印刷技術を用いた木目調デザインの金属サイディングを取り扱っています。
ガルバリウム鋼板ではなくアルミなので、錆に強い耐久性と軽さを備えています。
YKKの木目調サイディングも筆者のお気に入りの商品のひとつです。
【まとめ】 基本はオールメタルの外壁がおすすめ
本物の木や窯業サイディングを組み合わせた金属サイディングの建物をよく見かけます。
しかし、筆者の本音としては、異素材でサイズ、メーカーが違う外壁材を組み合わせることは、おすすめしません。
異なる素材の外壁材を用いた際、それぞれの素材の耐久性だけではなく、メンテナンスに適した時期も異なります。
足並みをそろえた外壁リフォームをおこなうことができません。
また、外壁材の厚みが異なるので、各外壁材との取り合う部分の施工が難しく、言うまでもないことですが、異質の組み合わせは雨漏りのリスクが高くなります。
基本的には同一メーカー・同一厚み・同一素材で外壁材は仕上げることをおすすめします。
したがって、ワンポイントで木目調の外壁デザインを取り入れたい人は、まずはじめに木目調の金属サイディングを検討してください。