ALC外壁のマンションに外壁カバー工法をおこなう方法

ALC外壁とは「軽量気泡コンクリート」の略式名称のこと。
お住まいの建物がALC外壁で、築30年以上経過している方も多いのではないでしょうか。
ALC外壁の外壁カバー工法についてご紹介します。

ALCの外壁に外壁カバー工法はできるのか?

古いALCの外壁の上に外壁カバー工法をおこなうことは可能です。
軽い金属サイディングをALCの外壁に被せて外壁を改修します。
ALCのシーリング打ち替えを含めた塗装工事をおこなうよりも、外壁カバー工法のほうが費用対効果に優れる場合もあります。

中でも築後35年以上経過したALCの改修に関するお問い合わせが近年、増えています。
1980年代半ばまでは、ロッキング工法とよばれる建物の揺れに追従する今では標準的な施工がおこなわれていないため、是非、外壁カバー工法を含めた外壁改修工事を検討して欲しいです。

画像中央の アイコン アイコンを左右に移動すると、画像の比較ができます

テイガクによるALC外壁に金属サイディングを張ったカバー工法例

基本は金属サイディング張り

金属サイディング、窯業サイディング共に重ね張りが可能です。
耐震性施工性を考慮すると、軽い金属サイディングを張ることをおすすめしたいです。
築年数が相当年数、経過している建物は施工前にサイディングが固定できるかの引抜試験をおこったうえで工事に臨むことをおすすめします。

ALC外壁の改修方法耐久性価格耐震性
外壁塗装だけ
外壁塗装+シーリング打ち替え △~〇
外壁カバー工法(金属)△~〇
外壁カバー工法(窯業)
ALC外壁の改修方法

外壁カバー工法の費用はこちらをチェック

ALC外壁をカバー工法するメリット

ALC外壁をカバー工法する一番のメリットは、外壁本来の機能を向上させることができます。
また、目地が多いALC外壁のメンテナンスでは、シーリング打設の費用がかかりやすいです。
カバー工法の場合、シーリングを打つ箇所が少ないので、これからも住み続けることを考慮すると、将来的なメンテナンス費用が安くなります。

【ALC外壁をカバー工法するメリットまとめ】
・カバー工法により新しい外壁デザインへ。新築のような仕上がりに
・断熱性や遮音性、耐震性を改善させる
・雨漏りの解消
・メンテナンスにかかる費用の軽減

テイガクによる外壁カバー工法例

築35年が経過したALCの鉄骨マンション

築35年が経過したALCの鉄骨マンションです。
築後相当年数が経過した外壁は塗装では長期的な維持が難しいです。
そのため、今回は金属サイディングによるカバー工法をおこないます。

工事前のALCのサイディング

工事前のALCのサイディングです。
これまで1度、塗装による改修歴があります
前回の塗装時は目地は何も処置をしませんでした。

ALCの外壁材はサイズが小さいため、目地がかなり長いです。
古い目地を取り除いてシーリングを打ち直す、目地の打ち替え費用はかなり高額です。
そのため、外壁カバー工法で外壁を仕上げる方がコストパフォーマンスに優れる場合があります。
塗装だけではなく、外壁カバー工法も是非、検討してみてください。

古いALC外壁目地の上にシーリングを打つ

古いALC外壁目地の上にシーリングを打ちます。
目地は外壁の弱点なので、雨水が入り込まないよう止水性能を高めます。
見た目が汚いですが、金属サイディングを被せてしまうので、気にする必要はありません。
シーリング補修後、胴縁とよばれる金属サイディングの下地を取り付けます。

レーザー器具を用いて金属サイディングをまっすぐ張る

金属サイディングを張ります。
地盤沈下外壁のゆがみの影響で、金属サイディングをまっすぐに張ることができない場合がります。
レーザー器具を用いて、金属サイディングを適切に張っていきます。

サイディングの裏側にチップを挟んで外壁の厚みを均一にする

外壁のゆがみは立体的です。
左右だけではなく、前後にもゆがみが生まれます。
サイディングの裏側にチップを挟んで外壁の厚みも均一にさせます。
金属サイディングを張る場合は、ALC専用のビスで金属サイディングを固定させます。

金属サイディングの役物を折り曲げる

金属サイディングの役物を折り曲げることで、外壁内部に雨水が入らないよう加工します。

シーリング打設前に養生する

こちらはシーリング打設前の画像です。
窯業サイディングほどではないですが、金属サイディングもシーリングを打設する箇所があります。

ケラバ部を塗装する

屋根と外壁の接合部位です。
金属サイディングがはれないケラバ部などは塗装で仕上げます。
もちろん、塗装工事もテイガクは得意です。

ALC外壁のマンションをシャドーラインでカバー工法

ALCに金属サイディングでカバー工法をおこなう改修工事、完成しました。
使用した金属サイディングはアイジー工業シャドーラインです。
単色デザインのベーシックな金属サイディングです。

ALCの外壁カバー工法は板金工事会社へ

外壁カバー工法で用いる金属外壁は板金工事会社が施工をおこないます。
金属の屋根や金属の外壁材を発注し、職人さんを管理しながら工事をすすめていきます。
ALCにカバー工法ができるかどうかの判断は経験豊富なものでなければ判断が難しいです。

これから金属サイディングによるカバー工法をご検討の方は、是非、板金工事会社にご相談ください。
テイガクは関東と関西を中心に金属サイディングを用いた改修工事を得意とする会社です。
お見積りは無料ですので、お気軽にお問い合わせください。

テイガクのベテランのサイディング職人さん

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この記事を書いた人
著者 前川 祐介
前川 祐介 代表取締役社長
テイガク サイト制作責任者
宅地建物取引士
建築物石綿含有建材調査者
著者経歴

大阪府堺市生まれ。千葉県立船橋東高校→法政大学→サノフィ(旧アベンティスファーマ)株式会社を経て、父親が経営する板金工事会社である昭和ルーフリモ株式会社へ入社。
中央工学校夜間建築学科卒業。年間100棟以上の屋根と外壁工事に携わった経験を活かし、テイガク記事の執筆とユーチューブ動画撮影をおこなっています。趣味は日本史学。

運営会社

昭和ルーフリモ株式会社は2001年設立の板金工事会社です。
これまでの金属屋根と金属サイディング工事件数の合計は20,000棟を超えます。
板金工事は足場を組み立てるため、外壁塗装の工事事業にも注力しています。

国土交通大臣許可(般-25)第22950号
許可を受けた建設業:板金工事業/屋根工事業/塗装工事業 他

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