わたしたちは断られることに慣れています

結論を言うと、リフォーム会社の営業担当者にとって、お客様から断られる精神的負担は「ゼロ」です。
リフォーム会社は断られることに慣れています。
断ることに気兼ねしている優しい心の人は、是非、安心してください。
「せっかく調査してもらったのに悪いことをした」。
「 こんなに丁寧に接してくれたのに申し訳ない」。
といった、後ろめたさを感じる必要は全くありません。
はっきりキッパリ断りましょう!!
わたしたちが助かる断られ方
見積書を受け取ったタイミングで断る

「他の会社に決めました」。
「今回は見送ることにしました」。
このようにはっきりとリフォーム会社に伝えてください。
はっきり言われたほうが、わたしたちは諦めがつき、他のお客様にエネルギーを使おうという気分になります。
ただし、断るタイミングは大事です。
見積書を受け取ったタイミングで断るのがベストです。
「人は見た目が9割」という本がベストセラーになりましたが、現地調査に来た担当者の人となりや会社の信頼性は、見た目とは言わないまでも、ファーストインプレッションで9割は把握できるはずです。
中途半端に見積書の詳細を確認したり、再現調を依頼したりすると、リフォーム会社の営業マンは成約できる可能性があると勘違いしますし、お客様もリフォーム会社との関係を深め過ぎてしまい、余計に断りづらくなってしまいます。
理由は伝えなくてもいい
断る理由を伝える必要はありません。
断りは電話でもメールでも、どちらでも大丈夫です。
話しをすることに抵抗がある人は、ショートメールで断りの連絡をしても問題はありません。
筆者である私もどちらかというと小心者なので、直接電話で断りの連絡を入れることが苦手なタイプなので、断る場合はメールやショートメールではっきりと意向を伝えます。
以下のような文章でかまいません。
断りの文例
○○様
このたびは、現地調査ならびに見積書作成をいただきまして、誠にありがとうございました。
複数社の見積書からいただき検討した結果、今回は他社様で工事をおこなうことにいたしました。
またの機会がございましたら、ぜひよろしくお願いいたします。

もちろん、断りの連絡をしないで放置することは避けてほしいです。
わたしたちリフォーム会社は、現地調査から見積書の提出までにお客様が思っている以上に時間と経費をかけています。
これはリフォーム会社の本音です。
断りづらい雰囲気を出すリフォーム会社の特徴
工事金額に自信がない会社ほどしつこい
一方で、無理な営業をして成約をあげようとするリフォーム会社も存在します。
筆者の経験上、工事金額に自信がない会社や歩合制のリフォーム会社ほど、断りづらい雰囲気を作る傾向があります。
・家の隅々まで時間をかけて調査
・ドローンを用いて点検
・分厚い報告書や図面を作成
・地域のコミュニティセンターでセミナーを開催
上記のような手段を用いてアピールをし、お客様との関係を深めようと働きかけます。
自分の子供と同じ年頃のリフォーム会社の営業担当者に熱心に語られると、うっかり気を許してしまうものです。
断りづらいと思うようになったら、彼らの目的は達成です。
もちろん、アピールするスキルはリフォーム会社の営業力として評価できます。
決して悪いことではありません。(もちろん、 行き過ぎた営業活動は犯罪です 。)
しかし、リフォーム会社を選ぶ基準は、「営業担当者の営業力」ではなく「見積書の質」で決定してほしいです。
見積書の中身が何よりも大事
筆者にとって、リフォーム会社が作成する点検報告書は「断りづらくさせる道具」に過ぎません。
点検報告書はご自宅の現状を示すものであり、未来を示すものではありません。
ご自宅の未来(リフォーム後の姿)を示すものは「見積書」以外にありません。
「見積書」に書かれている工事項目や金額こそがリフォーム工事の成功を導くものです。
「あの人の残念そうな顔を想像すると気が引ける」。と思う必要はありません。
むしろ、できる営業マンほど、断られても何とも思わないタフな精神を持っています。
違和感を覚えたなら、物怖じせず、はっきりと断りましょう。
火災保険の申請代行ビジネス
「火災保険を使って屋根を修理しませんか?」といったリフォーム会社の宣伝をよく目にします。
火災保険の申請を伴うリフォーム会社の営業は、リフォーム会社にとってオイシイ商売(ビジネスモデル)です。
なぜなら、火災保険会社に提出する書類をリフォーム会社が作成した時点で、お客様とリフォーム会社との関係がズブズブ(運命共同体)になるからです。
火災保険の申請を手伝うという行為は、リフォーム会社にとって相見積もりを避けることができる有効な手段です。
以下のパターンは避けてほしいパターンです。
避けるべき行為
リフォーム会社から火災保険利用の提案を受け、そのままそのリフォーム会社に火災保険の申請手続きの資料作成などをお願いする
火災保険会社に提出する資料を作ってもらった以上、お客様がよほどの図太い神経でない限り、リフォーム会社を断ることができないでしょう。
以下のような手順が理想です。
望ましい行為
①複数のリフォーム会社から相見積もりを取る
↓
②リフォーム会社を決定する
↓
③決定したリフォーム会社に火災保険の申請について相談する

ハウスメーカーの囲い込み商法

ハウスメーカーはブランド力とメーカー保証を武器に営業活動をおこないます。
アメ(ブランドと保証)とムチ(工事金額)を使い分けています。
基本的に他業者が少しでも建物に手を加えると、ハウスメーカーが発行する保証は解除されてしまいます。
そのため、新築から改修までハウスメーカーに費用を支払い続けることになります。
なにより、小さな工務店やリフォームショップと比べて、ハウスメーカーの営業力は洗練されています。
長期保証の解除を犠牲にされると、断りづらいはずです。
しかし、結局はハウスメーカーの下請け工事会社がリフォーム工事をおこないます。
ここでも見積書の金額が適正であるか、よく検討したうえ、将来に渡ってハウスメーカーにお金を払い続けるのが賢明なのか判断してほしいです。
筆者より読者の方へ


リフォーム会社には、「営業活動を主体にする会社」と「工事を主体にする会社」のふたつに分かれます。
世の中は営業活動を主体にするリフォーム会社のほうが多いです。
営業で成約した工事は工事会社に外注されるので、 営業活動を主体にする会社の営業力は日々磨かれます。
一方、工事会社は営業活動より工事を主体にしているので、営業力はほぼありません。
テイガクは金属屋根と金属サイディング、外壁塗装を得意とする工事会社です。
テイガクは営業力のない会社です。
設立から20年以上が経つ会社ですが、過去の15年間は下請け工事会社でした。
もちろん、営業担当者が会社の顔となるので、お客様が営業担当者の能力を重視されることは大事なポイントです。
しかし、テイガクのように営業力はないけれども、見積書に力を入れている会社が存在することも知ってほしいです。
是非、テイガクの営業力のなさは欠点ではなく良い点として、共感いただければ嬉しいです。