ガルバリウム鋼板は、薄い鋼板にアルミ亜鉛合金メッキ(通称ガルバリウム)を施した建材です。
鉄鋼業者が製造し、コイル状(ぐるぐる巻き)になって建材メーカーや板金工事会社に供給されます。
工場や倉庫、戸建て住宅の屋根と外壁でよく使われます。
ホームセンターでも購入できる安価な角波ガルバ(波型)や、住宅向けの高価な断熱材一体型ガルバリウム鋼板など、多種多様な製品が存在します。
本記事では、ガルバリウム鋼板の価格相場、商品選びのポイント、工事費まで解説します。
ガルバリウム鋼板の屋根と外壁の工事ならテイガクへご相談ください。

【折板屋根の施工】材料費よりも労務費の方が高い
目 次
閉じるガルバリウム鋼板の価格が決まる要因
商品価格よりも工事価格が重要

この記事をご覧になっている人の多くは、ガルバリウム鋼板そのものの価格ではなく、ガルバリウム鋼板の屋根や外壁を仕上げる工事価格に興味があるはずです。
ガルバリウム鋼板の外壁や屋根を仕上げる工事は、次のように大きく分類できます。
①ガルバリウム鋼板の建材価格 25%
②職人さんがガルバリウム鋼板を張る労務費用 35%
③工事会社の請負工事費用(利益や諸経費等) 40%
「①の建材価格」や「②の職人さんの労務費用」は、相場が決まっています。
“ぼったくり”のようなものはなく、相応の価格が市場で設定されています。
したがって、「③請負工事費用」の、どこの会社に工事を依頼するかが、ガルバリウム鋼板の工事価格が高くなるか安くなるかの一番の要因になります。
たとえば、金属屋根や金属サイディングの工事を専門におこなう建築板金工事会社に直接依頼をすれば、工事価格を抑えることができます。
その一方、ハウスメーカーや塗装会社、リフォーム会社などにガルバリウム鋼板の工事を依頼をすると、中間マージンが発生し、工事価格は割高になります。
また、点検商法に代表される飛び込み営業をおこなう業者の中には、法外な価格で工事をする業者も存在します。
そのため、ガルバリウム鋼板の工事を安くおこないたい人は、どの業者に依頼をするかが最も重要です。
工事提供会社 | 工事価格 | 専門性 |
---|---|---|
建築板金工事会社 | 安い | 専門 |
ハウスメーカー | 高い | 外注 |
工務店 | 高い | 外注 |
訪問販売会社 | 高い | 外注 |

テイガクは、建築板金工事会社です。
自社でガルバリウム鋼板の屋根材や外壁材を購入し、当社の職人が直接お客様宅の屋根と外壁の工事をおこないます。
直接工事の会社をお探しの人は、是非、テイガクにご相談ください。
根拠のない「直接工事・直接契約」の宣伝に注意
実際は外注工事なのに、ホームページやチラシなどで直接工事をPRするリフォーム会社が多いです。
本当に直接工事の会社であるかどうかは、グーグルマップなどの地図で確認をすることができます。
グーグルマップのストリートビューで建築板金工事会社であるかどうか、確認してください。
ガルバリウム鋼板の製造・流通の流れ
鉄鋼メーカーがコイル状の鋼板を製造

ガルバリウム鋼板の元となる「鉄の板」は鉄鋼メーカーが製造します。住宅建材メーカーが原料鉄鉱石から作っているわけではありません。
代表的な鉄鋼メーカー
鉄鋼メーカー | 2023年売上 | 従業員数 |
---|---|---|
日本製鉄 | 7兆9,755億8,600万円 | 106,068名 |
JFEHD | 5兆2,687億9,400万円 | 64,241名 |
神戸製鋼所 | 2兆4,725億800万円 | 38,488名 |
建材メーカーがコイルを加工して市場へ

鉄鋼メーカーから仕入れたコイル状のガルバリウム鋼板を、建材メーカーが屋根材や外壁材に加工・成形して出荷します。
代表的な建材メーカー
建材メーカー | 2023年売上 | 従業員数 |
---|---|---|
アイジー工業 | 250億円 | 398名 |
ニチハ | 1,380億6,300万円 | 3,127名 |
ケイミュー | 1,062億5,700万円 | 1,823名 |
旭トステム | 143億1,800万円 | 270名 |
セキノ興産 | 796億円 | 1,243名 |
稲垣商事 | 135億円 | 215名 |
ガルバリウム鋼板などの金属建材の取り扱いを専業にしているメーカーは、「アイジー工業」や「セキノ興産」「稲垣商事」などが該当します。
こうした各メーカーが、シンプルなガルバリウム鋼板から、断熱材を一体化させた高性能商品まで多様なラインナップを展開しています。
他の屋根材や外壁材との価格差
この記事をご覧になっている人の中には、注文住宅の新築ですでに工事会社が決まっている人もいるはずです。
それでは、他の建材からガルバリウム鋼板の屋根や外壁にした場合、どのくらいの価格差が生じるか、筆者の経験から示します。
ガルバリウム鋼板の屋根にすると価格はどの程度変わる?

ガルバリウム鋼板の屋根は、スレート屋根よりもやや高く、瓦屋根よりも安いです。
しかし、ガルバリウム鋼板の屋根といっても複数の種類があり、どのガルバリウム鋼板の屋根を用いるかによって価格が変わります。
ちなみに、一番安い屋根材といえば、アスファルトを主成分にした「アスファルトシングル」です。
アスファルトシングルで屋根を張る工事が100万円だった場合の費用
屋根材 | 価格 | 耐久性 |
---|---|---|
アスファルトシングル | 100万円 | 20年 |
スレート屋根 | 110万円 | 25年 |
ガルバリウム鋼板(縦葺き) | 125万円 | 30年 |
ガルバリウム鋼板(石粒付) | 135万円 | 30年 |
ガルバリウム鋼板(国産・断熱材付) | 145万円 | 30年 |
瓦屋根 | 180万円 | 50年 |
ガルバリウム鋼板の外壁にすると価格はどの程度変わる?

ガルバリウム鋼板の外壁も多種多様です。
どのようなデザイン、あるいは張り方にするかで費用は変動します。
窯業サイディング15mmで外壁を張る工事が200万円だった場合の費用
外壁材 | 価格 | 耐久性 |
---|---|---|
窯業サイディング15mm | 200万円 | 35年 |
ガルバリウム鋼板(縦張・断熱材無) | 165万円 | 30年 |
ガルバリウム鋼板(横張・単色) | 220万円 | 35年 |
ガルバリウム鋼板(縦張・単色) | 250万円 | 35年 |
ALC | 300万円 | 35年 |
プレキャストコンクリート | 350万円 | 40年 |
タイル | 400万円 | 40年 |
ガルバリウム鋼板の商品価格と工事単価
1.最安値のガルバリウム鋼板の屋根と外壁

「波型ガルバ」は屋根でも外壁でも用いることができるおなじみのガルバリウム鋼板です。
ホームセンターでも扱われています。
材料費は1,500円/㎡前後(実勢価格)と比較的リーズナブルです。

「角波ガルバ」は主に、工場や倉庫などでよく使用されます。
こちらも安価で購入ができます。
【参考】最安値価格のガルバリウム鋼板屋根の工事価格
建築板金工事会社に波型ガルバを屋根に張る工事を依頼した場合のざっくりとした費用の相場です。
工事項目 | 数量/単位 | 単価 | 小計税抜 |
---|---|---|---|
波型ガルバ | 60㎡ | 1,500円/㎡ | 90,000円 |
副資材(棟板金等) | 一式 | 80,000円 | 80,000円 |
請負工事費用(工事費込) | 60㎡ | 6,000円/㎡ | 360,000円 |
合計 | 530,000円(税抜) |
2.断熱材一体型ガルバリウム鋼板の外壁と屋根

戸建て住宅では、ガルバリウム鋼板の裏側に断熱材を貼り合わせた「断熱材一体型」の屋根材・外壁材を用いることが主流となっています。
断熱効果が高い反面、材料価格は割高になります。
メーカーでは、アイジー工業やニチハが有名です。

断熱材一体型の金属屋根は、戸建て住宅の屋根リフォームにおいて最も普及している製品です。
日本製の製品は、屋根材本体だけでなく、板金部材の構造や性能が非常に優れているため、品質面で圧倒的な信頼性があります。
施工後の仕上がりや長期的な耐久性にも定評があり、安心してお使いいただける製品です。
【参考】断熱材一体型のガルバリウム鋼板屋根の工事価格
建築板金工事会社に断熱材一体型のガルバリウム鋼板を屋根に張る工事を依頼した場合のざっくりとした費用の相場です。
工事項目 | 数量/単位 | 単価 | 小計税抜 |
---|---|---|---|
断熱材一体型ガルバリウム鋼板屋根 | 60㎡ | 4,000円/㎡ | 240,000円 |
副資材(棟板金等) | 一式 | 150,000円 | 150,000円 |
請負工事費用(工事費込) | 60㎡ | 6,000円/㎡ | 360,000円 |
合計 | 750,000円(税抜) |
【参考】断熱材一体型のガルバリウム鋼板外壁の工事価格
建築板金工事会社に断熱材一体型のガルバリウム鋼板を外壁に張る工事を依頼した場合のざっくりとした費用の相場です。
工事項目 | 数量/単位 | 単価 | 小計税抜 |
---|---|---|---|
断熱材一体型ガルバリウム鋼板外壁 | 150㎡ | 4,000円/㎡ | 600,000円 |
副資材(棟板金等) | 一式 | 200,000円 | 200,000円 |
請負工事費用(工事費込) | 150㎡ | 6,000円/㎡ | 900,000円 |
合計 | 1,700,000円(税抜) |
3.石粒付き金属屋根

石粒付き金属屋根は、ガルバリウム鋼板の表面に天然石粒を付着させた金属屋根材です。
主に韓国製とニュージーランド製に分かれており、韓国製の商品は価格が手頃で、構造がシンプルであることが特徴です。ニュージーランド製の商品は、やや高価ですが品質面で優れています。
【参考】石粒付き金属屋根の工事価格
建築板金工事会社に石粒付き金属屋根を張る工事を依頼した場合のざっくりとした費用の相場です。
工事項目 | 数量/単位 | 単価 | 小計税抜 |
---|---|---|---|
石粒付き金属屋根 | 60㎡ | 3,500円/㎡ | 210,000円 |
副資材(棟板金等) | 一式 | 80,000円 | 80,000円 |
請負工事費用(工事費込) | 60㎡ | 6,000円/㎡ | 360,000円 |
合計 | 650,000円(税抜) |
4.立平葺き屋根

立平葺きは、ガルバリウム鋼板の屋根を縦方向に張り上げた屋根で、最近の新築戸建て住宅でよく採用されています。
横向きに張る横葺き金属屋根に比べると、施工の手間がかからず短時間で工事を終えることができ、価格も安価です。
断熱材は一体化されておらず、必要に応じて追加することができます。
断熱遮音ボードを張って対策することも可能です。
【参考】立平葺きの工事価格
建築板金工事会社に立平を屋根に張る工事を依頼した場合のざっくりとした費用の相場です。
工事項目 | 数量/単位 | 単価 | 小計税抜 |
---|---|---|---|
立平葺き | 60㎡ | 3,500円/㎡ | 210,000円 |
副資材(棟板金等) | 一式 | 80,000円 | 80,000円 |
請負工事費用(工事費込) | 60㎡ | 6,000円/㎡ | 360,000円 |
合計 | 650,000円(税抜) |
屋根と外壁の張り方で価格は変わる
ガルバリウム鋼板の屋根には「縦葺き」と「横葺き」があり、外壁には「縦張り」と「横張り」があります。
-
屋根の縦葺き:屋根勾配に沿って葺くため施工が比較的容易 → 価格は安め
-
屋根の横葺き:横方向に葺くため施工がやや複雑 → 価格はやや高め
-
外壁の縦張り:手間がかかる → 価格はやや高め
-
外壁の横張り:施工性が良い → 価格は安め
屋根/外壁 | 縦張り | 横張り |
---|---|---|
屋根 | 安い | 高い |
外壁 | 高い | 安い |
ガルバリウム鋼板の商品によって工事価格は変わります。
適切な工事価格やおすすめの商品が知りたい方は、
ぜひテイガクへご相談ください。
フリーダイヤル:0120-94-8807 年中無休(9:00-18:00)
ガルバリウム鋼板を用いたリフォーム費用
ガルバリウム鋼板の屋根と外壁は新築分野においてはもちろん、リフォームで採用されることが多いです。
ここでは、実際に建築板金工事会社へ直接依頼した場合の、屋根カバー工法・外壁カバー工法の目安相場を紹介します。
戸建て住宅のリフォーム相場
屋根面積80㎡、外壁面積150㎡を想定した場合の工事価格目安です。
屋根カバー工法
屋根材 | 価格相場 |
---|---|
断熱材一体型 | 約85万円 |
石粒付き金属屋根 | 約75万円 |
立平葺き | 約70万円 |
外壁カバー工法
外壁材 | 価格相場 |
---|---|
断熱材一体型 | 約180万円 |
断熱材一体型+フッ素 | 約200万円 |
工場の大規模改修工事価格
屋根面積200㎡、外壁面積350㎡程度の折板屋根や角波ガルバを想定した場合の工事価格目安です。
屋根カバー工法
屋根材 | 価格相場 |
---|---|
折板屋根(0.6㎜厚) | 約200万円 |
折板屋根(0.6㎜厚)+断熱材/ペフ | 約230万円 |
折板屋根(0.6㎜厚)+断熱材/グラスウール | 約260万円 |
外壁カバー工法
外壁材 | 価格相場 |
---|---|
角波ガルバ(0.7㎜厚) | 約350万円 |
断熱材一体型 | 約400万円 |
ガルバリウム鋼板のリフォームはテイガクで
ガルバリウム鋼板の屋根・外壁リフォームにご興味がある方は、ぜひテイガクへご相談ください。
お見積り作成まで無料で対応しております。
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建設業許可証のある工事会社
2025年に悪徳リフォーム会社の摘発がありました。高額な屋根と外壁の工事を行うには、建設業許可証が必要です。建設業許可は、請負金額が一定額(建築一式工事では1,500万円以上、その他の工事では500万円以上)を超える工事を請け負う際に必要とされるもので、会社の財務状況や過去の実績などの取得要件があります 。テイガクは、屋根工事業、板金工事業、塗装工事業などの建設業許可を取得しており、創業から25年、15,000棟以上の施工実績を積み重ねてきた信頼性の高い会社です。
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特許技術を活用した高品質施工
特許を取得した金属製の下地を用いることで、強風や台風などの厳しい気象条件にも強い、高い耐風性能を備えた屋根工事を提供しています。
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自社倉庫を構えた直接施工
材料の仕入れから施工までを一貫して管理し、高品質かつコストパフォーマンスに優れた工事を提供しています。
チャンネル登録者数 1万人
テイガク公式 Youtube はこちらYoutube撮影者 テイガク 代表 前川祐介
よくある質問(FAQ)
ガルバリウム鋼板の塗膜はフッ素がおすすめ?
ガルバリウム鋼板の表面仕上げ(塗膜)は、ポリエステル系・フッ素系・光触媒などメーカーによってさまざまです。なかでもフッ素塗膜は紫外線による退色や劣化に強く、20年以上経過してもほとんど色あせしないという実例もあります。
たとえば旭トステムのセルフッ素のように、セルフクリーニング機能を兼ね備えた商品も登場しており、ランニングコストや見た目の美しさを長く保ちたい方にはフッ素塗膜以上の製品がおすすめです。
ガルバリウム鋼板の寿命はどのくらいですか?
製品や施工方法、環境条件によって異なりますが、一般的に30年前後の耐久性が期待できます。塗膜のグレードや定期的な点検・メンテナンスを行うことで、さらに長持ちさせることも可能です。
ガルバリウム鋼板は錆びませんか?
亜鉛とアルミニウムの合金めっきによって錆びにくい性質を持っています。ただし、切断面やキズが生じるとそこから腐食が進むリスクがゼロではありません。こまめな点検・補修を行えば、問題なく長期間利用できます。
他の金属屋根(ステンレスやアルミ)と比べてどう違うの?
ガルバリウム鋼板は適度な耐久性とコストパフォーマンスを両立しており、特にリフォーム需要が高いです。ステンレスは錆びにくい一方でコストが高く、アルミは軽量ですが加工費・材料費が高い傾向があります。総合的なバランスから、ガルバリウム鋼板が選ばれるケースが多いです。
断熱材一体型のガルバリウム鋼板は効果がありますか?
はい、室内環境の改善や結露対策として効果的です。断熱性と軽量性を両立しているため、リフォームでの採用事例が増加しています。特に、石粒付き金属屋根と比較して屋根裏の表面温度が5℃低くなるデータが得られており、快適性が高まります。
屋根・外壁を同時にリフォームすると割安になりますか?
一度に施工すれば足場費用などの諸経費をまとめられるので、個別施工より総合的に安くなる傾向があります。屋根と外壁双方の劣化が目立つ場合は、同時にリフォームするのが効率的です。
まとめ:信頼できる業者への依頼が工事成功のカギ
ガルバリウム鋼板は、建材としての性能はもちろん、費用面でも優れた選択肢となります。
ただし、最終的な工事費を大きく左右するのは「どの会社に依頼するか」です。
・直接施工可能な建築板金工事会社へ依頼する
・施工実績や会社の沿革や歴史、建設業許可証取得、倉庫の有無など、会社の実態を見極める
これらのポイントを押さえて、後悔しないリフォームを実現してください。ガルバリウム鋼板のリフォームなら、テイガクへぜひご相談ください。見積もり依頼は無料で承っております。