【その業者さんケチってませんか?】アスファルトルーフィングの種類【低品質から高品質】

全記事 一覧 | 2016.07.22

ルーフィングシートとは屋根本体の下に敷く防水シートのことです。
屋根下葺き材とも呼びます。
定額屋根修理の施工例で必ず登場する建材です。
屋根修理方法 施工例一覧はこちら

屋根の下に敷くシート(目に見えない建材)なのであまり重視されていません。
お施主様は施工会社や設計会社が指定するシートを使用することがほとんどです。
しかし、このルーフィングシートは屋根本体と同じもしくは屋根本体以上に「超」重要な建材です。
そして、ルーフィングシートはさまざまなタイプの製品が販売されています。
今回はルーフィングシートについて詳しく解説いたします。
ルーフィングシートの種類

1.ルーフィグシート(下葺き材・防水シート)とは

1-1.「アスファルト」が語句の頭に付く建材について

ルーフィングシートとは屋根仕上げ材(屋根本体)の下に敷く防水シートのことです。
主な原料は「アスファルト」です。
(※一部、高分子系ルーフィングと呼ばれる原料が異なるルーフィングシートがあります。)

まず、以下の4つの建材がしばしば混同されて語られることがあるので整理します。
「アスファルトルーフィング」「改質ゴムアスファルトルーフィング」「アスファルトシングル」「アスファルトフェルト」です。
頭に「アスファルト」が付くので紛らわしいですね。もちろん、いずれも全く異なる建材です。

アスファルトルーフィング・・・広く用いられているルーフィングシート(屋根の防水シート)です。
ルーフィングシートの中ではグレードが低く、施工後約10年で耐久性が大幅に低下します。
「アスファルトルーフィング940」と呼ばれるタイプの製品が最も流通しています。
ほとんどの新築住宅では「アスファルトルーフィング940」が使用されています。

改質ゴムアスファルトルーフィング・・・耐久性の高いルーフィングシートです。
「改質アスファルトルーフィング」「ゴムアス」「ゴムアスファルトルーフィング」とも呼ばれています。

アスファルトシングル・・・屋根仕上げ材(屋根本体)の一種です。
シート状になった屋根仕上げ材で、原材料はアスファルトです。
アスファルトシングルについて詳しくはこちら

アスファルフェルト・・・外壁の下葺き材として使用します。

コロニアル直張りルーフィングシート

1-2.雨漏りの原因はルーフィングシート(下葺き材)の破れ

戸建て住宅の雨漏りを防ぐためには二つの対策を講じます。

ひとつは屋根本体や板金処理の雨仕舞です。
水の流れを読み、雨が建物内部に浸水しないよう排水を図ります。
これを一次防水と呼びます。

しかし、屋根本体だけで雨水を防ぐには限界があります。
雨が四方八方から降り逆流した雨水は屋根の隙間から侵入します。
そこで、ルーフィングシートを屋根本体の下に敷きます。
最終的にルーフィングシートが屋根の雨漏りを防いでくれます。
これを二次防水と呼びます。
つまり、雨漏りはアスファルトルーフィングの破れが原因とも言い換えられます。
ルーフィングシートの劣化

2.アスファルトルーフィング(防水シート)の種類

多くの住宅メーカーやディベロッパー、設計者はルーフィングシートにこだわっていません。
施工側や設計側からしてみれば、新築後の瑕疵担保責任がなくなる10年さえ保たつことができればいいのです。
工事契約と工事費抑制の方が大切なはずです。
また、仕上がりが見えないため、お施主様の関心自体が低いのも事実です。

しかし、ルーフィングシートは最終的に雨漏りを防ぐ「超」重要建材です。
㎡あたり数百円で防水性能(品質)向上が見込めます。
コストパフォーマンスが極めて優れた建材です。
最大手メーカーの田島応用化工株式会社では17種類ものルーフィングシートを取り扱っています。
それぞれ価格設定が異なり、一般的に高価格なものほどハイグレードです。

これから屋根工事を控えている読者の方は工事見積書内にある防水シートの項目を確認してください。
見積書が「ルーフィングシート」のみの記載であれば注意を払う必要があります。
このような会社はルーフィングシートの重要性を認識している私たちからすると「良い会社」とは言えません。
ルーフィングシートには品質の異なる製品がたくさんあるのです。
以下によく用いられるルーフィングシートをご紹介します。

アスファルトルーフィング940

2-1.アスファルトルーフィング940とは

一般的に使用される屋根の防水シートは「アスファルトルーフィング940」です。
940を省いて「アスファルトルーフィング」とも呼びます。
940とは単位面積質量のことで、その他に1500があります。
「アスファルトルーフィング940」は数あるルーフィングシートの中でもグレードが低い製品に位置します。
設計事務所や大手住宅メーカー、建売住宅の屋根の防水シートは特に事前説明がない限りこの「アスファルトルーフィング940」を使用しているはずです。

「アスファルトルーフィング940」は約10年で大幅に耐久性能が低下します。
下記のデータでは5,6年で耐久性が著しく低下しています。
自社製品の調査結果であるため信頼性の高いデータです。
参考:田島応用化工株式会社

アスファルトルーフィング経年劣化

2-2.改質ゴムアスファルトルーフィング

「改質」されたアスファルトルーフィングです。
「アスファルトルーフィング940」と比べ寿命が長く、一般的に20年から30年と言われています。
「改質アスファルトルーフィング」「ゴムアスファルトルーフィング」「ゴムアス」とも呼ばれます。

定額屋根修理は改質ゴムアスファルトルーフィングを主に使用します。
価格表の設定も改質ゴムアスファルトルーフィングを使用した金額になっています。
定額屋根修理 屋根修理費用 価格表 参照

改質アスファルトルーフィングと同等以上の品質がある製品の使用を強くお勧めします。

改質アスファルトルーフィング

2-3.マスタールーフィング

最高品質のルーフィングシートをご紹介します。
田島応用化工株式会社のマスタールーフィングです。
60年近い耐久性が期待できます。
耐久性の高い屋根本体と併用することで長期わたり屋根全体の耐用年数が高まります。
改修や管理にかかるコストが軽減できます。

マスタールーフィング

2-4.粘着層ルーフィングシート

粘着シールが片面に施されたルーフィングシートです。
粘着シールによりシート全体の連続性能が向上します。
雨漏りが発生しているコロニアル屋根のカバー工法に有効です。
緩勾配での施工を余儀なく行う場合や、崖上等の立地で常時強風が吹いているような悪条件の現場の場合にも使用します。
シートの張り直しができる「遅延型粘着層ルーフィングシート」もあります。
「遅延型粘着層ルーフィングシート」は複雑な形をした屋根で用いると作業効率が向上します。

粘着ルーフィング

2-5.その他のルーフィングシート

その他、合成樹脂を主原料とした「高分子系ルーフィング」があります。
「高分子系ルーフィング」は改質アスファルトルーフィングと同等の耐久性能がありながら、重量が1/3と軽量であるのが特徴です。
ケイミュー株式会社の「ノアガードⅡ」が有名です。
遮熱機能が備わったシートや和瓦(陶器瓦)専用のシートもあります。
ルーフィングシートは使用する屋根の環境や目的に応じて使い分けることが大切です。

高分子ルーフィング

3.ルーフィングシートを施工する際の注意点

定額屋根修理の現場監督が特に注意している施工上のポイントを解説します。

3-1.水下から水上に向かって張る

当然のことですが、水下から水上に向かって張ります。
過去、雨漏りのご相談をいただいたお客様の現場で、屋根を剥がすとシートを反対方向に張っていた不良現場がありました。
ルーフィングシート張り方

3-2.ルーフィングシートを重ねる幅

平部の重ね幅は水平方向に100mm以上、垂直方向は200mm以上重ねます。
重ね幅もお客様の屋根の状況によって、余分に厚みをもたせるなど、適宜調整します。
ルーフィングシートの重ね張

3-3.タッカーの浮き

通常、ルーフィングシートはタッカー(ホッチキスの芯)でシートを固定します。
屋根は水平にはなっていないので、タッカーを直角に打ち付けるには技術が必要です。
タッカーが浮いてしまうとタッカの穴に雨が侵入する恐れがあります。
一方、強く打ちすぎすると、今度はシートを痛めてしまい破れの原因になります。
タッカーの芯ひとつにも職人の技術力が問われます。

ルーフィングシートのタッカー

3-3.雨が漏れやすい部位への配慮

屋根の平面部から雨漏りすることはほとんどありません。
屋根の「谷部」や「棟」、「下屋根と壁の取合い部」で雨漏りが生じます。

これらの部位にはルーフィングシートの施工方法を考慮する必要があります。
例えば、シートを2重に張ります。
雨水が滞留しやすい緩勾配の屋根には、緩勾配用ルーフィングに変更したり、天窓には天窓専用の防水テープを張るなどの工夫をします。

また、ルーフィングシートを張った直後に雨が降った場合、下地とシートの吸着が不安定なため、雨漏りの恐れがあります。
ルーフィングシートの雨漏り

3-4.メーカーが推奨するシートの使用

屋根材によってはメーカー指定のルーフィングシートを使用します。
メーカー指定の製品でなければ製品保証の対象にならないからです。

ノアガード2

5.目に見えないところこそ注意が必要

ルーフィングシートは目に見えない建材であるためコストダウンの対象になっているかもしれません。
施工業者が使用するシートの商品名や材質は工事が始まる前に確認しましょう。
また、工事中の様子は施工業者に必ず写真を撮ってもらいましょう。
屋根仕上げ材が張られてしまうとシートの施工状況は確認できません。

安心できる住まいづくりのためにも、ルーフィングシートの品質には念入りにご検討ください。

ルーフィングシート

6.まとめ

・工事会社の見積り書に記載されているルーフィングシート(防水シート)の商品名やメーカー名、材質を確認しましょう。

・工事会社から指定がないルーフィングシートは「アスファルトルーフィング」の可能性があります。アスファルトルーフィングは耐久性が約10年のシートです。

・リフォームでは「改質アスファルトルーフィング」と同等以上の製品を使用してください。

・ルーフィングシートは平米単価、数百円程度(弊社基準)で耐久性能が大きく変わるコストパフォーマンスに優れた建築材です。

・1つのメーカーでシートの種類は17種類もあり、品質がそれぞれ異なります。

・仕上げ材が張られてしまうと確認ができません。工事会社に写真を撮ってもらいましょう。

 

 

定額屋根修理では屋根に関する様々な情報を記事形式でご案内し、各記事をカテゴリー別に整理しています。
上記カテゴリーから気になるジャンルをご選択ください。