【全9種】屋根(日本)瓦の葺き替え方法と工事費用

ブログ | 2017.01.23

目次

1.屋根瓦の改修方法と耐用年数
2.屋根瓦の葺き替えメリット
3.どの屋根材に葺き替えるか?
4.葺き替え工事の価格・相場
5.屋根の葺き替え工事は金属屋根の工事会社へ
6.最後に

瓦の葺き替え工事は高額です。
住宅リフォーム工事の中でも上位を争う金額です。
しかし、瓦には寿命があり、著しく耐久性能が低下した屋根は葺き替え工事しか修繕の手立てはありません。
その他、耐震性能向上を理由に葺き替え工事を希望するお客様も最近は増えています。
今回は瓦の葺き替え工事で最も多い、陶器瓦(日本瓦・洋瓦)とセメント瓦の葺き替え方法と費用について解説します。
(※このページではコロニアルや金属屋根の葺き替えについては省略します。)
屋根の葺き替え工事方法と費用

1屋根瓦の改修方法と耐用年数

1-1.葺き替えと葺き直しの違い

屋根瓦の葺き替えとは既存の瓦と野地板(下地)を新しいものに交換する工事のことです。
葺き替えの場合、既存の屋根瓦は撤去し、処分します。
新しい屋根材はガルバリウム鋼板製の瓦を用いるのが一般的です。
また、葺き替えを要する屋根は長年の屋根の重みの影響でたわみや歪みが生じているため野地板も交換します。

葺き直しは既存の屋根材を再利用して再施工する工事のことです。
陶器(日本)瓦は地震や台風などの影響で、ズレが生じやすい製品です。
葺き直しの際、釘や銅線、接着材、漆喰は新しいものを使用します。
瓦のヒビは局所的に差し替えたり、部分補修を行います。葺き替えと葺き直し

1-2.陶器瓦・セメント瓦の耐用年数 メンテナンス時期

屋根瓦の葺き替え工事費用は高額です。
しかし、耐用年数を過ぎた屋根瓦は全体の耐久性が低下し、部分補修の対処だけでは間に合わなくなります。
特に、雨漏りは建物全体の耐久性を低下させる威力があるため、早期に屋根瓦を葺き替える必要があります。
繰り返し行われる部分補修の費用も見逃すことができません。
屋根瓦の耐用年数が近づいている場合は葺き替えを検討してください。

陶器(日本)もしくはセメント系瓦の平均寿命は以下の通りです。

耐用年数
釉薬ありの陶器(日本)瓦 60年
釉薬なし陶器瓦(日本)瓦 40年
セメント瓦(無塗装の場合) 20年

陶器瓦の耐用年数

2.屋根瓦の葺き替えメリット

2-1.屋根の軽量化

大規模な地震が各地で発生し、屋根の軽量化を望まれるお施主様が増えています。
屋根の重さは住宅の耐震性能と大きく関わります。
戸建て住宅の主要な耐震改修工事は4つあります。
「接合部の補強」、「基礎の性能向上」、「耐力壁の増設」そして「屋根の軽量化」です。
具体的に屋根の軽量化とは陶器瓦から軽量金属屋根に葺き替えることを示します。
屋根の重さは1/10になります。
木造住宅の耐震改修(日本建築防災協会)
木造住宅耐震補強工法の紹介(大阪建築防災センター)

屋根の軽量化 優先順

 

 

2-2.その他の葺き替えメリット

葺き替えのメリットは雨漏り改善や耐震性能向上だけではありません
最近の屋根材はメンテナンス性に優れているため、繰り返し行う修繕回数は大幅に少なくなります。
漆喰の詰め替え工事も必要ありません。
その他、副資材(屋根本体以外の資材)の性能も向上しています。
例えば、固着具は「鉄製の釘はステンレス製のビス」へ、「下地材は木製から樹脂製」に代わっています。

なにより、屋根を葺き替えることで、屋根に関わるストレスから解放され健康的な生活を送ることができます。

棟下地

2-3.こんなケースのご相談も

・高齢の方が住む屋根瓦の葺き替え相談
高齢の方がひとりで住む戸建て住宅が増えています。
住宅の老朽化で地震による倒壊を心配したお施主様のご子息が葺き替えを望まれるご相談です。
長年住み慣れたお住まいなので引っ越しや建て替えに対し、お施主様は抵抗があるようです。

・空き家の屋根の葺き替え相談
全国的に空き家が増加し、社会問題になっています。
固定資産税の節税のために空き家として取り残しを希望される方や、賃貸用として活用される方もいます。
取り残しや賃貸、いずれにしても戸建て住宅の改修には屋根を最優先にすべきです。
雨漏りを放置した空き家は構造材の腐朽を招き、住宅全体の耐久性を低下させることになります。
台風時には屋根瓦飛散、地震時には住宅倒壊のリスクを高めます。

屋根の軽量化

3.どの屋根材に葺き替えるか?

昔に比べて、葺き替える屋根材の選択肢が広がっています。
各屋根材のポイントをご紹介します。
取り上げる屋根材は全8種類です。
工事価格や耐久性などのバランスを考慮した上では、成型ガルバリウム鋼板屋根材による葺き替えを推奨します。
成型ガルバリウム鋼板についてはこちら

3-1.成型ガルバリウム鋼板の特徴
施工性とメンテナンス性に優れている
価格のバランスも良く、葺き替えで最も使用されている
屋根瓦の形をした断熱材入りの成型ガルバリウム鋼板を用いるのが一般的
日本瓦風にデザインされた形も販売されている
2016年に耐久性がさらに向上した「スーパーガルバリウム鋼板」が販売されている
販売から20年近くが経過し、施工実績も積み重ねているため
評価も確立されている
素材は同質でもメーカーの商品ごとに塗料や塗膜、
断熱材の品質が異なるため注意を払う必要がある
成型ガルバリウム鋼板の特徴

 

3-2.天然石粒付き屋根(ジンカリウム鋼板)の特徴
屋根の表面に天然石が付着されている
屋根の色は天然石による発色なので色あせの心配がない
ジンカリウム鋼板と呼ぶことがあるがガルバリウム鋼板と品質に差はなし
注:素材はスーパーガルバリウム鋼板ではなくガルバリウム鋼板
輸入品(韓国製もしくはニュージーランド製)が多い
断熱材なし
天然石粒付き屋根(ジンカリウム鋼板)

 

3-3.ルーガの特徴
屋根材トップメーカーであるケイミューから販売されている厚型スレート瓦
洋風や和風どちらでも適応できる重厚感のあるデザインで
屋根の風格にこだわりたいお施主様におすすめ
瓦文化が根強い関西地区で人気
販売から10年が経過し、耐久性を含め評価が確立されている
ケイミュー独自の塗膜技術「グラッサコート」を採用
塗膜が長期間保たれるためメンテナンス性に優れている
重量があり工事価格は高額、工事期間も長い
ルーガの特徴

 

3-4.瓦棒の特徴
鋼板と木の棒(垂木たるき)を組み合わせた金属屋根
コイル状になった鋼板を現場に持ち込み、板金工が切り取り屋根に張る
耐久性や耐錆性が向上したガルバリウム鋼板が現在は使用されている
勾配の低い(角度のない)屋根で用いることができる
工事価格は他の屋根材より低額
遮音性や断熱性が他の屋根材に比べて劣る
瓦棒の特徴

 

3-5.立平の特徴
瓦棒の棒を無くしたシンプルな屋根
施工現場に合わせた長さや形に屋根を工場であらかじめカットし、
現場に持ち運んで施工できる
工事価格は他の屋根材より低額
瓦棒の人気が低迷し、立平による施工が増えている
遮音性や断熱性が他の屋根材に比べて劣る
狭小地や空き地のない現場で作業を行う点では瓦棒が有利
立平の特徴

 

3-6コロニアル(スレート瓦)の特徴
新築住宅でも最も使用されている薄型スレート屋根
商品ごとにグレードが異なる
ルーガと同じく「グラッサコート」を採用したメンテナンス性に優れた商品がある
重量があり(陶器瓦の半分)、断熱性に劣る
コロニアル(スレート瓦)の特徴

 

3-7.アスファルトシングルの特徴
アメリカで最も使用されているシート状になった屋根
アメリカでは居住者がDIYで屋根を補修する文化があり素人でも取り扱えるほど施工性に優れている
日本ではマンションで比較的多く用いられている
軽量で低価格
メーカーからのアナウンスはないが、耐風性が他の屋根材より劣る印象がある
(街中で良く剥がれたアスファルトシングルを見かける)
耐久性は屋根材に比べて低い
アスファルトシングルの特徴

 

3-8.陶器瓦の特徴
需要は年々減少傾向であるが、伝統的和風住宅の意匠には最も適している
新築住宅では平板タイプの陶器瓦の人気が高まりつつある
耐久性は60年と最長
ただし、瓦の飛散やズレなどの補修工事は継続的に必要になる
重量がかなりあり、耐震性能が悪い
工事価格は高額
陶器瓦の特徴

4.葺き替え工事の価格・相場

4-1.葺き替え時の屋根本体施工費

下記の表は葺き替え時の屋根本体施工費です。
ただし、各屋根材の中にもグレードがあるため、最も標準タイプの商品価格を示します。
(例:ガルバリウム鋼板では塗膜が2層と3層の製品があります)
その他「瓦の撤去費」・「仮設足場組立」・「下葺き材」・「板金取り付け」・「工事諸経費」「瓦の撤去」・「野地板新設」などが発生します。
詳しくは弊社の屋根工事価格表をご確認ください。
また、実際の工事は表記価格以下になりますので、お気軽にお見積もり依頼をしてください。
もちろん、お見積もりは無料です。

施工費
ガルバリウム鋼板(スーパーガルテクト) 6,500/㎡
石粒付きジンカリウム鋼板(エコグラーニ) 6,500/㎡
ルーガ(屋根勾配や仕様により価格が変動します) 8,500/㎡
瓦棒 4,900/㎡
立平 4,800/㎡
コロニアル(コロニアルクァッド) 5,500/㎡
アスファルトシングル(ただし専用下葺き材が割高) 4,800/㎡
陶器(日本)瓦

尚、定額屋根修理では陶器瓦の施工は行っておりません。一般的に平米当たり10,000円から12,000円と言われています。
詳細は陶器瓦の工事会社にお尋ねください。

よう

4-2.陶器(日本)瓦の撤去・処分費

陶器瓦を葺く方法は「湿式工法」と「乾式工法」に分けられます。
「湿式工法」は土を用いて、土の重さで瓦を固定します。
土葺き工法とも呼ばれています。
土がある分屋根が重くなるため、現在では湿式工法は行われていません。
「乾式工法」は瓦桟と呼ばれる細い木の棒を下地に取り付けて、釘を用いて瓦を固定します。
関西地区では「湿式工法」が多く、関東地方は「乾式工法」が多い傾向があります。
湿式工法は土を取り除く手間と処分費が発生するので撤去・処分費用は割高です。

瓦葺き工法 撤去・処分費
湿式工法(土葺き) 3,200円/㎡
乾式工法(土無し) 2,800円/㎡

その他、建築業界では人手不足が顕在化し、人件費が高騰しています。
産業廃棄物である陶器瓦の処分費も年々高騰しています。
消費税の増税も控えています。
葺き替え工事を先延ばしにすることは余計な出費を招くことになります。
できる限り早期に屋根瓦の葺き替え工事をご検討ください。

瓦の撤去処分費

5.屋根の葺き替え工事は金f属屋根の工事会社へ

現在、屋根の葺き替え工事は金属屋根への葺き替えが主流です。
定額屋根修理は金属屋根工事を専門とする会社です。
外壁では塗装とサイディング工事も承っております。

屋根の工事は金属屋根工事と陶器(日本)瓦屋根工事にカテゴリー分けでき、本質的にこの2つの工事は異なります。

しかし、屋根工事会社の多くが、金属屋根だけではなく陶器瓦の葺き直しや漆喰詰め工事を請け負っています。
施工できない工事を協力会社に仲介することで、仲介料金を受け取ることができるからです。

しかし、定額屋根修理はお客様との直接工事による定額制をポリシーにしています。
したがって、弊社では陶器瓦の葺き替えや葺き直し、漆喰詰めは行っていません。

不得意な工事(弱み)を明らかにすることで、お客様の信頼を得るつもりです。
金属屋根工事だけを専業にしているので、実績は豊富であり工事技術も一流です。

定額屋根修理だからこそできる、高品質で適正価格の金属屋根工事を私たちはお客様にご提供いたします。

屋根の葺き替えは金属屋根工事会社へ

 

6.最後に

・屋根瓦の葺き替えを行う際の材料はたくさんあり、成型ガルバリウム鋼板屋根(断熱材付き)がおすすめです。

・金属屋根の重量は日本(陶器)瓦の1/10であり、葺き替えは住宅の耐震性能向上につながります。

・屋根瓦の葺き替え工事は高額です。しかし、人件費や瓦の処分費が高騰し、消費税の増税も控えています。余計な出費を避けるためにもできるだけ早期に葺き替え工事をご検討ください。

・屋根の葺き替え工事は金属屋根を専門にしている工事会社に依頼してください。