屋根の部分補修の費用
※80平米の比較的シンプルな屋根を想定
DIYで修理
補修内容 | 補修費用 |
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コーキング補修 | 3~5千円 |
台風・地震による応急処置
補修内容 | 補修費用 |
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テープ補修 | 2~4万円 |
ブルーシート補修 | 2~8万円 |
屋根の接着補修
補修内容 | 補修費用 |
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ひび割れ接着補修 | 2~6万円 |
屋根の接着補修 | 2~6万円 |
屋根の部分差し換え・部分張り
補修内容 | 補修費用 |
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スレート屋根差し替え | 4~20万円 |
瓦の差し替え | 4~20万円 |
瓦の葺き直し | 20~30万円 |
トタンの部分張り | 8~15万円 |
棟部の補修
補修内容 | 補修費用 |
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棟板金の交換 | 4~15万円 |
棟瓦の積み直し | 4~15万円 |
棟瓦の交換 | 8~30万円 |
漆喰の詰め直し | 4~20万円 |
その他
補修内容 | 補修費用 |
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足場組立 | 20~30万円 |
雨どいの部分補修 | 2~8万円 |
雨どいの部分交換 | 4~15万円 |
軒天の部分補修 | 2~8万円 |
軒天の部分張り | 4~20万円 |
トタンの錆止塗装 | 8~30万円 |
「火災保険で無料で屋根修理ができます」。
「屋根がはがれているのを見かけてうかがいました」。
「屋根補修10,000円~!」
このようなセールストークを多用したウェブサイトや飛び込み営業に注意をしてください。
あたかも保険申請のプロでなければ審査がおりないような言い回しをよく見かけます。
火災保険の申請は特定の業者でなければおこなえないものではありません。
そもそも、火災保険の申請をおこなうことが目的ではなく、安心できる屋根修理をおこなうことが目的であるはずです。
50万円の保険金がおりて、原価5万円の工事をおこなのか、原価30万円の工事をおこなうかで、屋根機能は大きく異なります。
保険金を目的にするのではなく、適切な工事ができる屋根修理業者であるかを重視してほしいです。
飛び込み営業による屋根修理詐欺が社会問題になっています。
比較的多いパターンは、若い営業担当者が訪問し、簡単な屋根補修をおこなうと同時に親切丁寧に説明をし、そのきっかけを切り口にして多額の屋根工事を結ぶというパターンです。
「今すぐ工事をしないと雨漏りする」。と時にこのようなセリフで不安をあおることもあります。
屋根補修の相場をしっかりと把握したうえで本当に適正価格であるのか判別してください。
もちろん、屋根補修の技術も大事です。
インパクト重視の安い金額を全面に押し出す広告は、高い屋根工事を売り出すためのきっかけづくりの宣伝の可能性があります。
そもそも屋根からの雨漏りは屋根のルーフィングとよばれる防水シートの劣化から引き起こります。
ルーフィングを貼り直す工事は最低でも100万円近くかかります。
安い価格に引き込まれて屋根の部分補修の依頼をしたものの、結局、屋根修理業者から法外な金額を請求されるといった結果を招くかもしえません。
まずは自宅の屋根がどういう屋根なのか、屋根の寿命や修理方法を知ることが何よりも大事な第一歩です。
部分補修の例
事例1:はがれたスレート屋根の接着
スレート屋根の釘の腐食により、屋根の一部がはがれました。
10枚程度であれば半日で終わります。
屋根の差し替えは4~20万円が相場です。(足場無し)
釘で留め直すことはできないので、シーリング材を用いて屋根を接着補修します。
この手順で新しいスレート屋根に差し替えることも可能です。
テイガクのシーリング剤について
テイガクでは2024年10月より、工事に使用するシーリング材に、耐候性・速乾性に優れた「SRシール H100」を採用いたします。(SRシール H100の詳細はこちら)
ご希望のシーリング材がございましたら変更は可能ですので、担当の施工管理士にご相談ください。
事例2:棟板金の交換
古い棟板金の木下地が腐っています。
強風で棟板金がはがれてしまいました。
棟板金の交換は4~15万円が相場です。(足場無し)
新しい下地(金属下地)と棟板金をステンレスのビスで固定します。
テイガクオリジナルの金属下地(エスヌキ)を用いました。
腐食も変形もないため、長期間の棟板金の耐久性が期待できます。
棟板金の交換は1日~2日で終わります。
テイガクが推奨する金属下地(エスヌキ)の強度について
テイガクが推奨する金属下地(エスヌキ)は「価格の安いガルバ」と「錆に強いアルミ」の2種類からお選び頂けます。
アルミは、異種金属接触の腐食を考慮した板厚(1.3mm)で設計し、表面にはアルマイト処理(絶縁処理)を施しています。
これまでの数多くの失敗と経験から生まれたテイガクのオリジナルの下地材です。
詳細はこちら
事例3:軒天の増し張り
軒天材をお客様宅の軒の出に合わせて切断します。
軒天の増し張りは2~8万円が相場です。(足場無し)
軒天を張り付けます。
軒天の部分張りは半日、全面の張り付けは丸々3日はかかります。
バランスがが取りにくい難しい作業です。
事例4:トタンの錆び留め塗装
機械式のサンダーを用いて錆除去作業(ケレン作業)をおこないます。
トタン屋根の塗装は15~25万円が相場です。(足場無し)
錆止め塗料を塗布して錆の進行を抑えます。
仕上げの塗料を塗装して完成です。
工事期間は3日~5日です。
棟瓦と棟板金の補修
屋根のてっぺんを棟(むね)とよびます。
最も風の影響が受けやすい部位であるため、棟の瓦が崩れたり、棟の板金部材がはがれたりすることがとても多いです。
温暖化の影響で風の強さが増してきています。
棟のメンテナンスと補修は定期的におこなってほしいです。
瓦屋根の棟の不具合はビスで固定されていないことが原因です。
2022年に建築基準法が改正され、全ての棟瓦はビス(ねじ)で固定することが義務化されました。
スレート屋根や金属屋根、アスファルトシングルの棟の不具合は木下地の腐食が原因です。
テイガクでは棟の長寿命化を図るために金属製の下地を用いて棟板金を仕上げています。
自分でDIY補修するメリット
ホームセンターで購入できる道具で補修をおこなえば5千円程度の費用で屋根を修理できます。
ただし、屋根上の作業は危険を伴う作業です。
屋根の修理を自分でおこなったことで、屋根から転落し、命を落とされる人が後を絶ちません。
十分な安全確保を図ったうえでDIYの作業をおこなってください。
部分補修のデメリット
屋根には寿命があります。
屋根の寿命は「屋根材」と「防水シート」「野地板」の3つが関わります。
そのうち、屋根の雨漏りを最終的に防いでくれるのが「ルーフィング」とよばれる屋根の防水シートです。
瓦の屋根やスレート屋根にもルーフィングは敷かれています。
屋根材表面の補修だけおこなっていても、ルーフィングを回復することはできません。
屋根の雨漏りを解消させるためには、ルーフィングを貼り直す必要があります。
そのため、屋根の部分補修は短期間の屋根機能維持を目的にするものです。
長期間の屋根機能維持は期待ができません。
部分修理と全面改修の費用差
平均的な工事費用
補修内容 | 補修費用 |
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部分修理 | 2~40万円 |
全面改修
補修内容 | 補修費用 |
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屋根塗装 | 15~25万円 |
屋根カバー工法 | 80~100万円 |
屋根葺き替え | 100~140万円 |
10年以上の屋根機能の維持を期待するには、新しいルーフィングを敷く屋根カバー工法もしくは屋根葺き替え工事をおこなう必要があります。
部分補修では、大きな台風や地震が発生するたびに再び屋根のことで悩まされることになるでしょう。
長く安心できる屋根機能を実現するためにも、屋根の全面改修工事も検討してください。