飛び込み屋根修理業者の業務停止命令事例と注意点

消費者庁(国民生活センター)に最も多く寄せられるリフォーム関連の相談は、屋根修理に関する相談です。
20年前から令和の現在に至るまで、屋根修理の飛び込み訪問販売の営業は一向に無くなる気配がありません。
飛び込み営業の方法も多様化しているからです。
この記事では社会問題になっている最近の飛び込みの屋根修理業者の傾向について解説をします。

屋根修理の飛び込み営業

好青年の飛び込み訪問

飛び込み営業の屋根修理業者がよく指摘する浮いた棟板金の修理方法
11:46

飛び込み営業の屋根修理業者がよく指摘する浮いた棟板金の修理方法

「近く工事をしている者です。お宅の屋根がはがれているから知らせるよう親方に言われて伺いました」。
こんなセリフで訪問をする好青年が来たら、以下のことを実施してください。

  • 名刺をもらう

  • 近くで工事をしている場所を教えてもらう

飛び込み営業担当者の話しを聞いたら、実際に工事をおこなっている工事現場に立ち寄り、名刺に書いてある会社が工事をしているのか確かめましょう。
名刺がないなら社名を聞き出してください。

もちろん、親切心で訪ねくれたと思い、簡単に屋根にのぼらせることは避けましょう。
あなたが「丁寧な人だ」と感心をする思いを利用した、飛び込み営業の可能性があるからです。

最近増加している訪問パターン

足場をかけている工事現場

最近増加しているケースは、実際に足場をかけて工事をおこなっている周囲の建物に手当たり次第に飛び込み営業をするパターンです。

悪質なのは、その足場をかけた工事をおこなっている社員に成りすまして飛び込み営業をすることです。
言うまでもないことですが、屋根が正常な状態でも、最近リフォームをしたとしていても飛び込み営業をします。

訪問を受けた者は隣近所で”本当に”工事をしている人からの訪問だと思い込み、安心して屋根にのぼってもらい屋根の点検と簡単な修理をお願いします。
そして2~3万円の費用を支払います。
これを1日4,5件おこなえば、1日で10万円の売り上げです。
お人好しの人だと見計らって、より法外な請求をする人もいることでしょう。

特に台風や雹などの自然災害が発生した直後などは特に被害が多くなります
自然災害発生時は屋根修理の担い手が不足するため、被災地での飛び込み営業で何百万と稼ぎます。
もちろん、屋根の痛みがひどい場合は、50万円、60万円といった多額の修理費用を請求します。

市場価格の10倍上の金額が請求されることも

契約書

屋根の修理相場は屋根の状況によって大きく変動します。
そして、消費者も屋根に関する知識はほとんどありません。
したがって、屋根を診断したものの「言い値」によって工事金額が決まる恐ろしい実態があります。

なかには「そんなものなのか」と、市場価格の10倍上の金額を支払う消費者もいます。
最近では火災保険が適用されることを利用し、多額の火災保険請求とセットで屋根修理を推し進める業者も存在します。

このように大きなお金の入手という成功体験をした業者の活動はどんどんエスカレートしていきます。
インターネットで情報化社会が発達していますが、20年前30年前と現在は何も変わっていません。

屋根修理の費用と方法

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多い指摘は棟板金(むねばんきん)の浮き

棟板金が浮いた屋根

屋根で最も不具合が発生しやすいのは、屋根のてっぺんにある棟板金の浮きです。
多くの飛び込み訪問業者は棟板金の浮きを口実に訪問をします。

国民生活センターに寄せられた事例

突然来訪したリフォーム業者と屋根工事等の契約をしたが施工後の請求額が見積額と異なり高額だ。納得いかないので支払いたくない。

出典: Googleの検索より

父が突然訪ねて来た業者に、屋根瓦がずれていると言われ高額な屋根修理工事の契約をした。キャンセルできるか。

出典: Googleの検索より

突然事業者が訪れ「風水害や雪害などが原因で家屋に壊れたところはないか。損害保険で負
担なく修理ができる。当社で見積もりを出し、保険適用されれば保険金が出る」と言われたの
で、数年前の大雪でベランダの屋根がゆがんだことを話した。後日その事業者の調査員が来る
と言われ、申込書にサインした。
その後、契約している保険会社に問い合わせてみたら「あやしい話ではないか」と言われ、
心配になった。申込書をよく見たら「保険会社に認定された保険金額が、見積金額より大幅に
減額され修理工事が困難な場合は、30%の手数料を払う」と記載されていた。30%の手数料の
話は聞いていないし、保険金額によって修理工事をするかどうかが決まるのも不審なので、こ
の事業者への申し込みをやめたい。

出典: 国民生活センター

もちろん善良な訪問販売も存在します

ここまでの流れを読み解くと、「訪問販売=悪徳業者」と感じてしまいます。
中にはそのようにハッキリと主張をされる人もいます。
しかし、筆者は訪問販売業者を悪徳と決めつける発言には慎重になってほしいという立場です。
大規模な自然災害が発生する直前に、訪問販売会社が進めた屋根の改修工事のおかげで被害が抑えられ、命も守られた人もいるはずです。

街中にある建物を見回って屋根の不具合に気づき、大事になる前に提案をおこなう営業行為には何も問題はありません。
善良な訪問販売会社や使命をもって仕事をしている人もたくさん存在することに、社会は一定の理解を示す必要はあると思います。

業務停止命令の事例

特定商取引に関する法律

悪質な屋根修理業者に対する業務停止命令は主に都道府県の自治体がおこないます。
特定商取引に関する法律に基づき、3か月以上の業務停止命令がくだされます。

社名を変えて同様の営業をおこなういたちごっこ

最近はインターネットで社名を簡単に調べることができる時代です。
そのため、行政処分を受けるほど悪質な飛び込み営業会社は減る傾向ではないかと思っている人も多いはずです。
しかし、それは大きな間違いです。

消費者庁から営業停止や社名公表などの行政処分を受けても、飛び込み営業をおこなう会社への影響は軽微です。
現在、新しい法人を設立することは1日ででき、M&Aで事業継承も容易にできます。
看板や名刺を変えて、すぐに同様の営業活動が再開できます。

火災保険で屋根修理はできるのか?

火災保険を利用して屋根修理ができるのか、興味関心がある方が多いです。
結論をのべると、屋根の不具合が風災害として認められれば、火災保険会社から修理費用が保険金としております。
一方、「わざと屋根を壊して風災による被害を受けたとして演出」したり、「過大請求」をしたりする業者が問題視されています。
最近は火災保険会社も審査請求が厳しくなっています。
客観的な証拠適切な修理費用による保険申請が不可欠となっています。

火災保険を利用して屋根修理をおこなう方法

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誰でもなれる屋根修理業者

屋根修理業者の定義はない

屋根修理業者の定義はありません。

私は屋根修理業者です」。
と名乗ればその人はその時点でその人は屋根修理業者です。
このような定義がない業界だから、屋根修理に関するトラブルが絶えません

消費者庁(国民生活センター)に最も多く寄せられるリフォーム関連の相談は屋根修理に関する相談です。

屋根修理業者とは

屋根修理業者をテイガクなりに定義をすると、次のいずれかに当てはまる会社もしくは人が、正しい屋根修理業者です。

  • 屋根材を保管して日常的に工事を行なっている会社

  • 屋根工事業の建設業の許可を取得している会社

  • 屋根のリフォームを行なっている会社もしくは人(板金工事会社・瓦葺き工事会社)

日常的に屋根工事をおこなっている会社もしくはこそが屋根修理業者であると評価できます。

屋根修理業者とは?
05:33

屋根修理業者とは?

屋根修理業者の探し方

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屋根修理トラブルの相談窓口

公的機関

屋根修理でトラブルに遭ってしまった場合は、公的機関に相談しましょう。
消費生活センター等では、商品やサービスなど消費生活全般に関する苦情や問合せなど、消費者からの相談を専門の相談員が受け付け、公正な立場で処理をおこなっています。

消費者ホットライン(全国統一番号 188)

消費者ホットラインは、「誰もがアクセスしやすい相談窓口」として開設されたもので、日本全国で、地方公共団体が設定している、身近な消費者生活相談窓口をご案内するサービスです。

【消費者ホットライン(全国統一番号 188)】
・年末年始を除く
・TEL:188(局番号なし)

【消費者ホットラインの使い方に関するお問い合わせ先】
・消費者庁 地方協力課
・TEL:03-3507-9174

国民生活センター 平日バックアップ相談

「消費者ホットライン」へ電話をかけた際に、都道府県や政令市の消費生活センター等が話中でつながらない場合、国民生活センターの「平日バックアップ相談」の電話番号がアナウンスされます。
国民生活センターでは、最寄りの相談窓口に電話がつながらない場合に相談を受けています。

【国民生活センター 平日バックアップ相談】
・10時~12時、13時~16時(土日祝日、年末年始を除く)
・TEL:03-3446-1623

国民生活センター 休日相談

国民生活センターでは、土日祝日、10時~16時の間、都道府県や市区町村の消費生活センター等が開所していない場合、消費者ホットライン(188)にて相談が可能です。
来訪での相談は受け付けていません。

各地の消費生活センター

消費者ホットライン(188)のほか、直接、各地の消費生活センター等に相談することもできます。
各地の消費生活センターや消費生活相談窓口については、参考サイトをご覧ください。

テイガクの施工エリアにお住まいのお客様

テイガクの神奈川工事センター(屋根材と職人さんを管理する拠点)
テイガクの神奈川工事センター(屋根材と職人さんを管理する拠点)

飛び込み営業の屋根修理業者に棟板金の浮きの指摘など、屋根のことで不安を覚えられた方はテイガクにご相談ください。
テイガクは創業20年以上続く、板金工事会社です。
棟板金を含む金属の建材のプロフェッショナルです。
テイガクのスタッフがお客様に安心できる屋根修理のご提案をいたします。

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関東地域の工事拠点

東京本社 東京都杉並区高円寺北2-13-3 03-5364-9762
東京・埼玉工事センター 埼玉県川口市上青木1-19-2 048-229-2610
神奈川工事センター 神奈川県横浜市港北区新羽町1960 045-717-6562
テイガク横浜店 神奈川県横浜市都筑区池辺町4774 045-482-9681
テイガクさいたま店 埼玉県さいたま市南区関1-7-3 2F 048-753-9707
千葉中央工事センター 千葉県千葉市花見川区犢橋町149-14 043-215-8571
テイガク東京中央店
東京都小平市上水本町2-8-16 042-312-4065

お見積もりまでは無料です。
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