この記事では屋根リフォーム業者であるテイガクが独自の経験で得た屋根リフォームの補助金について解説します。
補助金に必要な手続きの流れや屋根リフォーム業者の条件、業者の選定方法のポイントも紹介します。
※2024年8月の情報に基づく補助金・助成金の解説です。
屋根工事の補助金についての動画
【屋根工事の補助金】お客様からよくいただく質問への解答8選
屋根のリフォームは補助金でまかなえるか?
屋根の機能改善や経年劣化による雨漏りは補助されない
結論を先に述べると、経年劣化に伴う屋根の機能改善あるいは機能維持を目的とする場合は、ほぼ補助金による支援が期待できません。
たとえば、屋根カバー工法や屋根葺き替えなどの工事は、補助金が支給されることは難しいです。
耐震性能を上げることを目的とする「1980年以前の建築物の屋根葺き替え」や、エネルギー対策を目的とする「遮熱塗料を用いた屋根塗装」などは補助金の対象になることがあります。
貰えれば一見お得に感じる補助金制度。
しかし、隠れた問題点があります。
補助金をもらったが結局、屋根のリフォーム費用が高くなってしまった。
というパターンはよくあるはなしです。
補助金制度の裏事情を知ったうえで賢く屋根のリフォームをおこなってください。
補助金に関するよくある質問
テイガクのお客様からよく寄せられるご質問に対する回答です。
A
屋根工事や補助金事業の内容にもよりますが、金属屋根のカバー工法や葺き替え工事は、補助金を用いずに複数の専門工事業者に相見積もりを取った方が得になる可能性が高いです。
補助金事業には、公平性がなく、市場競争原理が働かないケースが多いです。
数万円の補助金にこだわり過ぎないようにしてください。
A
断熱材一体型の金属屋根や金属サイディングは、国が支援している2024年の補助金事業の対象になりません。
A
違います。
A
お住まいの自治体によっては異なります。
そのような補助金制度を設けていない自治体の方が多いです。
遮熱塗料もメーカーが指定されていたり、屋根塗装だけしけ認めていなかったり、自治体ごとに基準がバラバラです。
詳しくはお住まいの市区町村の窓口にお尋ねください。
A
お住まいの自治体によって異なります。
たとえば、足立区は屋根カバー工法でも補助金の対象としていますが、海老名市では屋根カバー工法は補助金の対象としていないです。
詳しくはお住まいの市区町村の窓口にお尋ねください。
A
構造計算をして、耐震強度が確保できる基準値を満たせば耐震改修として認められます。
ただし、工事にかかる費用は、葺き替える工事費用だけではなく、診断や設計の費用も発生します。
助成金が支払われても、経済的メリットが得られないことの方が多いです。
A
お住まいの市区町村の窓口にお尋ねください。
予算を設けている自治体やそうではない自治体が混在しています。
A
屋根塗装だけの工事では、発行ができないです。
屋根葺き替えや屋根カバー工法は建築士が判断した場合、増改築等工事証明書の発行ができます。
A
多くの場合、建築士事務所に所属している建築士が発行します。
実態として建築士事務所登録をしているリフォーム会社は少ないので、発行は期待できないです。
テイガクの経験に基づく補助金制度の可否
大規模な自然災害発生時は、屋根が最も被害を受けます。
たとえば、能登地震などの大きな地震が発生した場合、国や都道府県、あるいは市区町村は、壊れた屋根を応急処置をしたり、ブルーシートを負傷配布してくれたりします。
ただし、正常時では、公的機関の支援は期待できません。
自然災害が発生していない平常時
非災害時 | 補助金対象 |
---|---|
屋根の応急処置 | × |
屋根の雨漏り | × |
屋根の部分修理 | × |
棟板金交換 | × |
屋根塗装 | △(自治体による) |
屋根カバー工法 | × |
長期優良住宅リフォーム | 〇(リフォーム業者による) |
瓦屋根の葺き替え(耐震診断あり) | △(瓦屋根の構造による) |
瓦屋根の葺き替え(耐風診断あり) | △(自治体による) |
リフォームの少額補助 | △(自治体による) |
大規模な自然災害(激甚災害)発生時
災害時(台風・地震) | 補助金対象 |
---|---|
応急処置 | 〇 |
雨漏り | △(被害の程度による) |
部分修理 | △~〇(被害の程度による) |
屋根塗装 | × |
屋根カバー工法 | × |
屋根葺き替え | △~〇(被害の程度による) |
お見舞金 | △~〇(被害の程度による) |
都道府県と市区町村は住宅リフォーム助成金サイトを参考
一般社団法人住宅リフォーム推進協議会が運営しているホームページから、各自治体ごとの支援内容を確認できます。
ただし、台風や地震などの臨時で用意される補助金制度はリアルタイムに反映がされません。
最新情報は、お住まいの市区町村もしくは都道府県が運営しているホームページから確認しましょう。
国は国土交通省のサイトを参考
自治体とは別に国もリフォーム補助金制度を用意してくれています。
2024年度は、以下のような支援があります。
住宅リフォームの支援制度 ※令和6年5月2日時点 |
---|
住宅省エネ2024キャンペーン(国交省、経産省、環境省) |
長期優良住宅化リフォーム推進事業(国交省) |
子育て支援型共同住宅推進事業(国交省) |
住宅 建築物安全ストック形成事業(国交省)/都道府県と市区町村(窓口)共同事業 |
次世代省エネ建材の実証支援事業(経産省) |
既存住宅における断熱リフォーム支援事業(環境省) |
介護保険法にもとづく住宅改修費の支給(厚労省)/市区町村(窓口)共同事業 |
上記のなかで屋根リフォームと直接関わる支援事業は、長期優良住宅化リフォーム推進事業と住宅建築物安全ストック形成事業です。
テイガクのお客様対応状況
2024年度、テイガクは長期優良住宅化リフォーム推進事業及び住宅建築物安全ストック形成事業のサポート業務を承っておりません。
補助金事業を利用しないほうが得な場合がある
屋根修理や屋根リフォームの補助金事業は、診断や報告に関わる費用がかかったり、屋根リフォーム業者の選定に制限がかかっていたりします。
そのため、補助金を申請せずに自分で気になる業者を見つけて、屋根リフォームをしたほうが安くなることも少なくありません。
市場価格よりもはるかに上回る工事金額の契約で補助金を受け取っても意味がありません。
テイガクでは屋根リフォームの費用をホームページで公開しています。
本当に補助金を活用した方が安く工事ができるのか、あらかじめ屋根リフォームにかかる費用を把握しておくとよいでしょう。
5つに分類できる補助金・助成金の種類
屋根のリフォームや修理で、国や自治体が提供してくれる補助金事業は目的別に大きく5つに分けられます。
これらは補助金の額や申請手続き、目的などが全く異なります。
-
長期優良住宅化
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耐震性能の改善
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地球温暖化対策・エネルギー対策
-
大規模災害時の屋根修理や応急処置(臨時)
-
耐風性能の改善
1.長期優良住宅化の補助金事業
長期優良住宅化を目的とした屋根のリフォームの補助金の評価は?
主に瓦の葺き替えによる耐震性能向上や瓦の交換による耐風性能向上が補助金の対象。市区町村ではなくリフォーム業者が窓口となるため、消費者は相見積もりによる業者選定が困難。
長期優良住宅化リフォーム推進事業は、良質な住宅ストック(中古住宅)の保全や長寿命化、省エネ化等を目的にしたリフォームの支援事業です。
2023年の補助率は、1戸あたり最大80万円が支援されます。
支援を受けるには、インスペクション(建物診断)や、建物の維持保全計画やリフォーム履歴の作成などが必要になります。
主な窓口は施工会社であることが他の支援事業と異なります。
事業名 | 長期優良住宅化リフォーム推進事業 |
---|---|
補助要件 |
①1の階の床面積(階段部分を除く)が40㎡以上、かつ、延べ面積が55㎡以上 ②地区計画、景観計画、景観協定 等の区域内にある場合、これらの内容と調和が図られること ③維持保全の期間について、評価基準で求める内容を維持保全計画として定めること ④リフォーム実施後の住宅が、本事業が定める住宅性能に係る評価基準に適合するもの ⑤リフォーム工事着手前にインスペクション(現況検査)を実施 |
対象工事 |
住宅の性能向上工事に関する工事 ①特定性能向上リフォーム工事 既存住宅の性能項目が不適合の状態から性能基準まで上げる工事 例)外壁通気構造化工事、屋根の軽量化 ②その他性能向上リフォーム工事 ①以外の性能向上工事、インスペクションで指摘を受けた箇所の補修工事 例)外壁、屋根の塗装、外壁、屋根の張替え工事、雨樋の交換 ※外壁や屋根の塗替え工事のみを実施する場合は、本事業の補助対象外。耐震改修工事や、断熱改修工事等の性能向上工事と併せて実施する場合は補助の対象。 |
補助率 |
①評価基準型……1住戸につき80万円 ②認定長期優良住宅型……1住戸につき160万円 |
施工者 | 登録事業者 |
HP | 長期優良住宅化リフォーム推進事業 |
長期優良住宅化の補助金をもらって屋根の改修をおこなう問題点
申請して屋根や外壁工事をおこなうには、事前調査に該当するインスペクションなどを含め手間と時間がかかります。
リフォーム業者が窓口でおこなう事業であるため、ほぼ1社のリフォーム業者に申請業務を依存し、工事を依頼をするかたちとなります。
消費者は相見積もりをおこなわずにリフォーム業者を決定しがちなため、リフォーム業者の選定が難しいです。
直接、屋根工事業者に依頼をするといったことはなく、信用力や申請手順の経験が豊富な大手のハウスメーカーや工務店に依頼するケースがほとんどです。
また、長期優良住宅は10年一度、メンテナンスが義務化されています。
メンテナンスの費用も将来、発生するおそれがあります。
2.耐震性能の改善の補助金事業
耐震性能の改善を目的とした屋根のリフォームの補助金の評価は?
設計士や工務店などが間に入って関わるため、実際の屋根の葺き替え工事は高くつくことが多い。屋根の葺き替えだけが目的であれば、この補助金事業の利用はあまりおすすめしない。
法律で定められた耐震基準を満たすための補助金事業です。
国と都道府県、市区町村の3つのセクションが合同で用意する補助金制度です。
手続きなどの窓口は市区町村がおこないます。
補助額は市区町村の負担分があるため、各市区町村ごとに異なります。
昨年度までは、基本的に昭和56年5月末日以前に建築された建物が対象となっていましたが、今年度から、平成12年6月1日までの新耐震基準の建物についても対象としている自治体が増えています。
東京では、19の区で「新耐震」の住宅への助成がおこなわれています。
中でも土葺き屋根は、極めて耐震性能が悪いため、早期の改修が求められています。
補助内容(参考例:横浜市)
事業名 | 横浜市木造住宅耐震改修促進事業 |
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支援 | 耐震改修 |
対象工事 | 屋根葺き替え含む地震災害対策工事 |
補助率 | 100万円 |
施工者 | 登録事業者 |
対象 |
・昭和56年5月末日以前に建築された2階建以下の木造住宅 ・耐震診断の結果、点数が1.0未満と判定された住宅 |
担当 | 横浜市建築局建築防災課 |
HP | 横浜市ホームページ |
診断・設計・改修
耐震改修工事は原則、「耐震診断」と「耐震設計」「耐震改修」の実施がセットになります。
それぞれに補助金が用意されています。
ただし、屋根を葺き替える耐震改修だけを選択して補助金をもらうことはできません。
耐震診断
耐震診断士(建築士)による耐震診断をしてもらいます。
工事後の耐震判定値(耐震性能の基準値)が1.0以上を目指します。
5万円程度の補助が見込めます。
耐震設計
設計士(建築士)に耐震改修の図面を作成してもらいます。
10万円程度の補助が見込めます。
耐震改修
設計図を基に屋根のリフォームなどの耐震改修をおこないます。
40万円以上の補助が見込めます。
耐震改修の補助金をもらって屋根の改修をおこなう問題点
屋根の葺き替えを含めた耐震改修を補助金でおこなう場合、サポートしてくれるのは設計事務所や工務店になるはずです。
1社の屋根工事会社が最初から最後までサポートしてくれることはありません。
また、見積書の多くが設計事務所経由であったり、屋根工事会社は設計事務所(工務店などの)指定になるはずです。
屋根工事を施主様が相見積もりする機会はほぼできないと思ってください。
工務店がおこなう補助金事業の場合、屋根工事は下請けの屋根工事会社に発注され、競争原理も働かず、屋根工事の費用は割高になるおそれがあります。
直接、屋根工事会社に依頼をした方がはるかに安く済むかもしれません。
以下は筆者が昔いただいたお客様からの相談内容です。
【お客様からの相談メール】
「現在■■市の耐震補助制度を利用して耐震工事の見積もりを建築士を通し工務店から頂いております。屋根部分面積の見積もりを含め金額が似たような他物件と比べ(複数物件所有)工事費用が割高で他の業者様からも具体的な見積もりを頂けたらと思い問い合わせさせて頂きます。
築60年以上、20年以上空き家だったこともありかなりの傷みがあり野地板、垂木も損傷が激しい状態で全て葺き替えが必要かと思います。
以下詳細(税抜)
足場 294m2 単価1500
瓦撤去 166m2 単価7000
野地板/垂木撤去 166m2 単価2400
既存樋撤去 137m 単価500
野地板、垂木新設 115m2 単価4200
化粧野地板、垂木新設 51m2 単価5500
ゴムアスルーフィング貼 166m2 単価1200
カラーベスト コロニアル 166m2 単価4500
板金工事 34m 単価4550
軒/堅樋新設 137m 単価2600
屋根の葺き替え工事価格は470万円(税抜き)を超えています。(屋根材はコロニアル)
100万円の補助金を貰っても割高です。
補助金を受け取らずに屋根工事会社に直接、葺き替え工事を依頼するほうが賢明かもしれません。
3.地球温暖化対策・エネルギー対策の補助金事業
遮熱塗料を用いた屋根のリフォーム補助金の評価は?
手続きが煩雑で相見積もりを取得して業者を選択する余裕がなく、1社が出す見積り金額で判断せざる得なくなるケースが多い。依頼するリフォーム会社次第では割高になるケースも。
省エネを目的とするリフォーム補助金事業があります。
対象工事を手続き通りにおこなうことで、市区町村から補助金が支払われます。
遮熱塗料を用いた屋根塗装工事(もしくは外壁塗装)の費用を補助してくれる自治体が一部、存在します。
補助金事業の内容は毎年、更新されます。
多くは先着順(早い者勝ち)です。
断熱材一体型の金属屋根による屋根のリフォームは補助金事業の対象外となります。
遮熱塗料で屋根塗装をすると支給される補助金について
一部の市区町村では、日射反射率が高い遮熱塗料を用いて屋根塗装をおこなうことで、補助金を用意してくれます。
遮熱塗料の定義は自治体によって異なります。
東京都では日射反射率が60%以上の塗料を遮熱塗料として定義付けしていますが、50%以上でも遮熱塗料としてみなしている自治体も存在します。
遮熱塗料ではなくても、あるいは屋根塗装ではなく外壁塗装でも補助金を用意してくれる市区町村も存在します。
補助内容(参考例:世田谷区)
事業名 | 世田谷区エコ住宅補助金 |
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支援 | 省エネ改修 |
対象工事 | 屋根の高反射率塗装 |
補助率 | 上限13万円(外壁塗装と同時施工の場合) |
工事施工者 | 世田谷区内に店舗、営業所などを置く施工業者 |
対象 | 耐震性を有する建築物 |
担当 | 世田谷区環境政策部環境・エネルギー施策推進課 |
HP | 令和6年度 世田谷区エコ住宅補助金について |
※テイガクは世田谷区に店舗がないため、本事業は提供できません
遮熱塗料の補助金をもらって屋根のリフォームをおこなう問題点と注意点
市区町村のリフォーム補助金の手続きは、必要書類が多く、手間がかなりかかります。
“補助金申請の手間”を含めた見積り書が作成される可能性も十分にあります。
数万円の減額をしてでも補助金の申請書類作成の作業を避けたいと思う会社も存在するはずです。
そして、補助金事業で問題なのは、リフォーム会社の選択が制限されることです。
特に遮熱塗装のような補助金事業は、その地域に本社があるリフォーム会社の工事でしか補助対象とならない場合が多いです。
つまり、競争力が働かない出来レースに近い見積り書の作成になってしまうリスクがあります。
「補助金に頼って地元のリフォーム会社に工事を依頼をしたが、結果的に市場価格より屋根リフォームが高くなってしまった」。
このようなことは是非とも避けたいです。
4.大規模な自然災害の補助金事業
大規模災害時の屋根修理の補助金の評価は?
積極的に活用したい補助金事業。期間限定で支給されることが多いため、国と都道府県、市区町村の3つのホームページは細かくチェックが必要。
大きな地震や台風が発生した際、屋根修理や屋根の応急処置、お見舞金などが国や都道府県、市区町村から支給されることがあります。
はがれた屋根を指定する場所に持ち運べば、無料で処分をしてくれることもあります。
ブルーシートの給付やボランティアの派遣なども受けられることが多いです。
建物が全壊や半壊など、生活に著しい損害が生じた場合は、公的資金が別途投入されます。
平成30年台風第21号の際、わずか2週間だけの期間限定の補助金事業を開始した東京某区がありました。
ほとんど区民の方は知る機会がなかったと思われます。
筆者がお客様からリクエストを受けた補助金事業でしたが、終了の案内もなく、区のホームページで跡形もなく消え去った謎の補助金制度でした。
そのような臨時の補助金事業もあるため、市区町村のホームページは細かくチェックをしておくことをおすすめします。
補助内容(参考例:吹田市)
事業名 | 大阪府北部地震および平成30年台風21号にかかる一部損壊等住宅修繕支援制度 |
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支援 | 地震と台風による被災者支援 |
対象工事 | 被災した住宅の修繕 |
補助率 |
工事費30万円以上50万円未満は支給額3万円 工事費50万円以上は支給額5万円 |
工事施工者 | 制限なし |
対象 | 被災した住宅(共同住宅含) |
担当 | 吹田市都市計画部住宅政策室 |
ホームページ | 吹田市ホームページ |
火災保険の利用申請と合わせて申請しても大丈夫?
火災保険と補助金事業を同時に申請しても問題はありません。
火災保険の申請方法について詳しくはこちら
5.耐風性能の改善の補助金事業
耐風性能の改善の屋根改修補助金の評価は?
認知不足と自治体の準備不足により、ほとんど実践されていない補助金事業。ただし、対象の屋根が非常に多いため、準備が整えられ本格化されれば、たくさんの人が活用できる可能性が。
相次ぐ瓦屋根の台風被害により、国が設けた瓦屋根の耐風性能改善を目的にした補助金制度(屋根の耐風診断及び耐風改修に関する事業)です。
令和3年に開始された新しい補助金事業であり、ほとんどの人に知られていません。
しかし、多くの住宅が関わる事業のため、本格的に波及されることが望まれる屋根のリフォーム補助金制度です。
補助金の額は、屋根の耐風性能として最大2.1万円、そして、屋根の葺き替え費用として55.2万円が支給されます。
手続きなどの窓口は市区町村になります。
ガイドライン工法(耐風性能を高める瓦の仕上げ方)が取り入れられていない瓦の屋根が補助金の対象となります。
ほとんどの瓦屋根にはガイドライン工法が取り入れられていないため、かなりの数の住宅が補助対象となります。
しかし、補助金事業が始まってから取り組みをしている自治体が少ない実情があります。
補助内容(参考例:千葉市)
事業名 | 住宅の瓦屋根耐風診断・耐風改修補助制度 |
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支援 | 耐風性能の改善 |
対象工事 | 瓦屋根の全面改修 |
補助率 | 最大55.2万円 |
工事施工者 | 千葉市内に本店、支店、営業所等を開設している者等 |
対象 | 耐風診断の結果、基準に適合してないと判定された屋根 |
担当 | 千葉市建築指導課 |
ホームページ | 千葉市ホームページ |
補助金を受ける取るまでの流れ
補助金を受け取るフロー
補助金を受け取るフローは、補助金事業の内容や事業主(市区町村など)によって全く異なります。
ここでは一般的なフロー(長期優良住宅化リフォーム事業を除く)をご紹介します。
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市区町村のホームページから申請書類をダウンロード
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条件を満たすリフォーム業者に相談(注意:この時点でリフォーム業者が確定になりがち)
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リフォーム業者から必要な申請書(見積書等)を入手
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必要書類を市区町村に提出して申請
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リフォーム業者と工事契約
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契約書の写しを市区町村に提出
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屋根リフォーム開始~終了
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工事完了報告書をリフォーム業者に作成してもらう
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工事完了届を市区町村に提出
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補助金の振込
事前準備
市区町村によっては、以下のような条件がある場合があります。
補助金事業は、地域の経済や地域の工事会社の事業維持や成長を促すことを目的とする側面があります。
また、市区町村の財源にも大きく関わります。
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市区町村に本社(本店)があるリフォーム会社
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期限付きもしくは先着順
屋根修理業者を自治体は紹介してくれるのか?
自治体は屋根修理業者を紹介してくれません。
特に自然災害発生時は屋根修理業者を見つけることが困難になります。
日頃から安心して屋根修理の依頼ができる業者を抑えておきましょう。
テイガクがおすすめする補助金の申請方法
補助金を受けるためには、屋根リフォーム業者(設計士含)と二人三脚で取り組む必要があります。
補助金の申請手続きは煩雑な作業を要するため、”見積り段階で”積極的にサポートをしてくれる屋根リフォーム業者を見つけることは難しいでしょう。
したがって、多くの場合、消費者は相見積もりに頼ることができず、”見積書段階で”1社独占(確定)の業者選定になりがちです。
競争原理が働かないため、割高な見積り書で契約を結ぶといった結果を招くおそれがあります。
それでは、どのように屋根リフォーム業者を見つければよいのでしょうか?
テイガクでは以下のフローで補助金申請をすることをおすすめします。
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条件を満たすリフォーム業者を2~3社探す
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相見積もりをおこなう
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リフォーム業者を決定して契約を結ぶ
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補助金の申請手続きの相談をおこなう
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市区町村のホームページから申請書類をダウンロード
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契約書の写しを含む必要書類を市区町村に提出して申請
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屋根リフォーム開始~終了
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工事完了報告書をリフォーム業者に作成してもらう
-
工事完了届を市区町村に提出
-
補助金の振込
“後出しじゃんけん”で屋根リフォーム業者に補助金申請を相談する手順です。
工事契約が結ばれている中での申請であるため、屋根リフォーム業者は喜んで依頼主をサポートしてくれるはずです。
相見積もりで適正価格の屋根リフォーム業者を選ぶことを主とし、補助金を受け取ることを従(オマケ)とする考えがスマートです。
相見積もりをおこなえば、屋根工事の品質にも消費者は深く関わることができます。
そもそも、補助金に頼らずに屋根リフォーム業者を選定した方が、結果的に安く工事ができる可能性があることも知っておきましょう。
相見積もりに勝るモノはナシ!
相見積もりを取って
補助金をもらう人の目的は「屋根のリフォームや修理の費用を安くすること」ではないでしょうか。
「補助金をもらうこと」が目的ではありません。
むしろ「品質の高い屋根のリフォームをしてもらうこと」なのかもしれません。
しかし、多くの補助金事業は、リフォーム業者が前段階の手続きに深く関わることが求められる制度です。
したがって、相見積もりをおこなったうえで屋根リフォーム業者を決定することが難しくなります。
屋根リフォーム業者の担当者に丁寧に手続きに関する説明や手伝いをされてしまうと、消費者心理としては断るにも断りづらくなることでしょう。
「補助金をもらったラッキー!」と思って相見積もりもせずに業者を決定することは、賢明とはいえません。
補助金制度の手続きは煩雑な作業を要するため、屋根リフォーム業者は提出する見積費用に手間賃を上乗せしているかもしれません。
最近は助成金を武器に屋根や外壁塗装のリフォームを推し進める業者が増えています。
そもそも世間から認められ人気があるリフォーム業者は、そのようなものに頼らずとも健全な営業活動ができているはずです。
適正価格で適切な工事を提供してくれる屋根リフォーム業者の相見積もりを取ってから屋根工事業者を決定するといった、シンプルな考えに基づいた行動を意識してほしいです。
関東地域の工事拠点
東京本社 |
東京都杉並区高円寺北2-13-3 TEL:03-3338-8850 |
多摩・圏央工事センター |
東京都八王子市滝山町2-9-1 TEL:042-659-3502 |
東京・埼玉工事センター |
埼玉県川口市上青木1-19-2 TEL:048-229-2610 |
神奈川工事センター | 神奈川県横浜市都筑区池辺町4672 TEL:045-511-8559 |
湘南・相模工事センター | 神奈川県綾瀬市1-231-2 TEL:046-727-5303 |
千葉中央工事センター | 千葉県千葉市花見川区犢橋町149-14 TEL:043-215-8571 |
京葉工事センター | 千葉県市川市曽谷7-6-2 TEL:047-375-8912 |
テイガク東京中央店 |
東京都小平市上水本町2-8-16 TEL:042-312-4065 |
テイガクさいたま店 | 埼玉県さいたま市中央区鈴谷2-1245-1 TEL:048-714-5195 |