【2025年最新】屋根材の種類と特徴|リフォーム・新築のおすすめと注意する屋根材

屋根材 種類と特徴 屋根材 種類と特徴 屋根材 種類と特徴

「屋根材は一生もの」と誤解されがちです。
しかし、それは大きな間違いです。
屋根には寿命があり、歴史を振り返ると、驚くような問題が過去にあったことに気づかされます。
そして、工事会社側の基礎知識不足により、施工不良を含むトラブルも続出しています。
これから屋根工事を予定されている人は、屋根材の価格だけではなく、耐久性や構造、断熱性といった性能の理解を深めて欲しいです。
本ページでは、過去から現在までに使われてきた屋根材を50種類以上取り上げ、耐久年数や工事価格を含めてその特徴を詳しくご紹介します。

屋根材の種類と特徴

各屋根材を更に10のカテゴリーに細分化し、それぞれの特徴と長所・短所を整理しました。

屋根材比較表

①スレート系屋根材

特徴

  • セメントを固めて製造加工した屋根材
  • コロニアルやカラーベストとも呼ばれる
  • 建築図面では平板スレートや平板瓦とも表記される
  • 住宅供給不足の高度成長期に、生産効率の背景から普及が拡大
  • 主に都心や郊外の新築の建売戸建で用いられているが、近年のシェア率は低下傾向
  • 昔のスレート屋根にはアスベストが含まれている
  • 製造年代別に第1世代から第3世代に分類ができ、それぞれ耐久性が異なる
  • 古くなったスレート屋根は、軽量金属屋根を上から被せる屋根カバー工法での改修が主流
長所施工が簡単
短所リフォームで不向き

②横葺き金属屋根(断熱材一体型)

特徴

  • 屋根材の裏側に断熱材が付着された日本製屋根材
  • 屋根リフォーム分野でシェア率No1
  • 屋根カバー工法でよく採用されている
  • 金属の素材は主にガルバリウム鋼板
  • ガルバリウム鋼板を改良した日本発のSGL鋼板が人気が高まっている
  • 断熱効果が高く夏が過ごしやすい
  • 施工が難しく建築板金工の高度な技術が求められる
  • 商品ごとに性能が異なるため十分な比較検討が必要
長所断熱性能に優れる
短所施工が難しく品質低下を招きやすい

③縦葺き金属屋根

特徴

  • 屋根の流れに沿って縦方向に張る金属屋根
  • 昔はトタンだが、現在の素材は主にガルバリウム鋼板
  • 価格が安く工事期間も短い
  • 切妻や片流れなどシンプル形状の屋根に向いている
  • 太陽光パネル設置に向いている
  • ガルバリウム鋼板の耐久性高さの影響から、新築戸建の主流になりつつある
  • 昔の瓦棒トタン屋根の悪いイメージと異なり、人気が高まっている
  • 断熱性と遮音性が低い一方、対策は用意されている
長所緩勾配で施工が可能
短所断熱性能に劣る

④石粒付き金属屋根(外国製)

特徴

  • 韓国やニュージーランド、中国などの外国製の比較的安価な屋根材
  • 屋根材の表面に小石が付着していて、小石が遮音性を担保
  • 屋根の裏側に断熱材はなく、断熱性能は一体型金属屋根を下回る(アイジー工業調べ)
  • 一部ではジンカリウム鋼板の名称で販売(組成はガルバリウム鋼板と同じ)
  • 屋根本体の長さは約1.3mと短尺で搬入が容易
  • 施工が簡単なために、建築板金工ではなく瓦屋根職人でも施工が可能
  • 低価格ゆえに成約ハードルが低く、塗装会社主体での市場浸透が進んでいる
  • メーカーだけではなく商品ごとに性能が大きく異なるため、十分な比較検討が必要
長所屋根にのぼりやすい
短所止水設計がスレート屋根に近い

⑤アスファルトシングル

特徴

  • アスファルトを原料にしたシート状の屋根材
  • 北米の戸建て住宅での普及率は約7~8割(北米でも金属屋根のシェアが拡大中)
  • 価格が安いことから日本では建売住宅を中心に普及が拡大中
  • 屋根材の表面に小石が付着していて、小石が遮音性を担保
  • 最も安価(韓国製)な屋根材だが、耐久性も低い
  • 北米では耐久性の短さから地球温暖化問題が指摘されている(北米で金属屋根のシェアが拡大中)
  • 短尺で持ち運びが楽なことから高層マンションの屋根にも採用されている
  • 日本製と外国製で性能が異なるため、比較検討が必要
長所価格が安い
短所比較的耐久性が短い

⑥瓦屋根

特徴

  • 既存住宅では、日本全国では最も多く普及している屋根材
  • 陶器瓦は60年近い耐久性が期待できる
  • 価格は高価格帯に属する
  • 地震や台風の影響が受けやすく、悪いイメージが定着し、シェアは低下傾向
  • 2022年1月に50年ぶりに法律が改訂され、瓦を強固に固定する方法が義務化
  • 重量はスレート屋根の2倍、金属屋根の約10倍
  • 重量を軽くさせた軽量瓦の開発が進んでいる
長所耐久性に優れている
短所価格が高い

⑦工場や倉庫で用いる屋根材

特徴

  • 昔はセメントを固めた波型スレートがよく用いられていた
  • 昔の波型スレートはほぼアスベストが含まれている
  • 現在はメンテナンス性と施工性に優れた折板屋根が大型建築物の屋根の主流
  • 古くなった波型スレートに折板屋根を被せる屋根カバー工法での改修需要が高まっている
長所工期が短い
短所事前準備に時間がかかる

⑧波板などの短尺の屋根材

特徴

  • カーポートや小さな小屋で用いられる小さいサイズの屋根材
  • ホームセンターで購入し、DIYで張り付ける人も多い
  • 価格は安いが耐久性は低い傾向
長所DIYで施工可能
短所耐久性が短い

⑨補修用の屋根材

特徴

  • アスベストが含まれていない第2世代のぜい弱なスレート屋根の補修用屋根材
  • ガルバリウム鋼板の板材をボンドで付着させるだけで済み、工数や費用を大幅に削減できる
長所部分修理が簡単
短所屋根の長期維持は期待できない

⑩その他(陸屋根や銅板屋根等)

特徴

  • マンションの屋上で採用されている防水層(陸屋根)
  • 寺社仏閣で用いらる伝統的な金属屋根の銅板屋根
  • ガルバリウム鋼板やアルミよりも耐久性に優れたステンレス製の屋根材
  • 粘板岩を用いた本物の天然スレート屋根

屋根材市場の素材別シェア

SGL鋼板 主な製造時2023年度の屋根材市場の素材別シェア(新築・改修の合算、面積ベース)は、下記のとおりです。
既存住宅では瓦屋根がシェアナンバーワンですが、直近の新築・改修の市場では金属屋根が他の屋根材をはるかに上回っています。
その背景には、金属屋根はガルバリウム鋼板をはじめとする高い耐久性、瓦の1/10の重量の耐震性の点が高く評価されているからです。
なお、下記データは大型建築物も含まれるため、戸建て住宅だけに限定した場合は、金属屋根のシェアはおおむね45%前後となります。

2021年度の屋根材市場の素材別シェア

金属屋根 63.2%
スレート 15.0%
陶器瓦 13.4%
アスファルトシングル 5.6%
石粒付き金属屋根 2.9%
出典:株式会社矢野経済研究所調べ 屋根材市場に関する調査(2022年)

※1位の金属屋根は石粒付き金属屋根を除く金属屋根の総量です。

【YouTube動画】工事現場の周りにある屋根材の解説
10:06

【YouTube動画】工事現場の周りにある屋根材の解説

屋根材一覧表・各屋根材の評価

一般に思われている以上に、屋根材は多くの種類があります。
同じカテゴリーに属する屋根材でも、現在と昔とでは、性能やメンテナンス性に大きな違いがあります。
また、製品開発も進んでおり、おすすめの屋根材も時代の流れと共に変化しています。

① スレート系屋根材

スレート屋根は、日本の高度成長期に広く普及した薄板状(平べったい形状)の屋根材です。
都市部・郊外の新築建売で今も採用例が多く見られます。

第3世代スレート/アスベストなし 主な製造時期:2006年〜

現在流通しているスレート屋根は、無石綿化初期(第2世代)で指摘されたぜい弱性の課題を踏まえ、材料配合や製造工程を見直して改良された製品です。

コロニアルグラッサ
商品名 コロニアルグラッサ
商品画像
特徴 無機塗料が塗布。10年の塗膜保証。クァッドと比べて1㎡当たりの商品価格差はわずか400円前後。
製造 〇 商品サイト
耐用年数 25~30年
重さ やや重い
メーカー ケイミュー
新築/改修 新築
職人 主にスレート工
市場価格 安い(5,000~6,000円/㎡)
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コロニアルクァッド
コロニアルクァッド
商品名 コロニアルクァッド
商品画像
コロニアルクァッド
特徴 現代の新築戸建て住宅で最も汎用されているスレート屋根。ホームセンターでも入手可能。
製造 〇 商品サイト
耐用年数 25~30年
重さ やや重い
メーカー ケイミュー
新築/改修 新築
職人 主にスレート工
価格 安い(5,000~6,000円/㎡)
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第2世代スレート/アスベストなし
主な製造時期:1990年代半ば〜2000年代半ば

2000年代初頭、アスベストによる健康被害の問題を受けて非アスベスト化のうえ再発売されたスレート屋根で、第2世代に分類されます。
発売当初は「次世代の屋根材」として高く評価されました。
しかし、築後10~15年程度で多くの製品に不具合が顕在化し、評価は一転しました。
築20年を待たず、状態が悪化する前に葺き替え、または屋根カバー工法の検討をおすすめします。
※ 個別の劣化状況は使用環境や施工品質によって異なるため、まずは専門点検をご依頼ください。

コロニアルNEO
コロニアルNEO
商品名 コロニアルNEO
商品画像
コロニアルNEO
特徴 築後10年が過ぎるとひび割れや欠けが発生しやすい。塗装をしてはいけない屋根であるにもかかわらず、屋根の知識が乏しい塗装会社が塗装をおこなっており、2次被害が拡大している。
製造 販売中止
耐用年数 15〜25年
重さ やや重い
メーカー 旧クボタ(現ケイミュー)
新築/改修 主に新築
職人 主にスレート工
市場価格 販売中止
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パミール
パミール
商品名 パミール
商品画像
パミール
特徴 不具合が多発し、リコール措置が実施。代表的な症状は層間剥離(層がはがれる現象)。リフォーム時は葺き替えがおすすめ。屋根塗装や太陽光発電設置はお金を無駄にするばかりか、屋根の耐久性を低下させる恐れあり。
製造 販売中止
耐用年数 15〜20年
重さ やや重い
メーカー ニチハ
新築/改修 主に新築
職人 主にスレート工
価格 販売中止
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レサス
レサス
商品名 レサス
商品画像
レサス
特徴 2008年までに製造販売されていた屋根。見た目以上に割れやく、人の重みだけで簡単にパリパリと割れるため、屋根にのぼった調査はNG。もちろん屋根塗装もNG。
製造 販売中止
耐用年数 15〜20年
重さ やや重い
メーカー 旧松下電工(現ケイミュー)
新築/改修 主に新築
職人 主にスレート工
価格 販売中止
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第1世代スレート/アスベスト入り
主な製造時期:〜1990年代半

スレート屋根が普及し始めた初期の商品は、アスベストが含まれています。
アスベストが含まれたスレート屋根は長寿命である一方、葺き替えの際は、多額のコストがかかります。

ニューコロニアル
ニューコロニアル
商品名 ニューコロニアル
商品画像
ニューコロニアル
特徴 現存する戸建て住宅で最も多く用いられているスレート屋根です。丈夫でありながら葺き替え時の処分には多額の費用が発生。40年を過ぎる屋根の維持は困難。
製造 販売中止
耐用年数 30〜35年
重さ やや重い
メーカー 旧クボタ(現ケイミュー)
新築/改修 主に新築
職人 主にスレート工
市場価格 販売中止
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アーバニー
アーバニー
商品名 アーバニー
商品画像
アーバニー
特徴 タイル調のフォルムが美しいアスベスト入りのスレート屋根。スレートの厚みが6㎜と分厚い。カバー工法時は板金部材の選定に注意が必要。
製造 販売中止
耐用年数 30〜35年
重さ やや重い
メーカー 旧クボタ(現ケイミュー)
新築/改修 主に新築
職人 主にスレート工
価格 販売中止
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瓦風スレート

瓦のフォルムに形成されたスレート系屋根材です。
ケイミュー株式会社のルーガが有名です。
瓦の文化や景観を重視する地域では、近年、見かける機会が増えています。

セキスイかわらU(石綿あり)
セキスイかわらU(アスベストあり)
商品名 セキスイかわらU(アスベストあり)
商品画像
セキスイかわらU(石綿あり)
特徴 屋根カバー工法の有用性を証明させて大ヒットした屋根材。アスベストの問題を受け、1990年8月に販売中止に。
製造 販売中止
耐用年数 25~30年
重さ やや重い
メーカー 旧積水化学工業
新築/改修 新築と改修
職人 スレート工/板金工/瓦葺き工
市場価格 販売中止
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セキスイかわらU(石綿なし)
セキスイかわらU(アスベストなし)
商品名 セキスイかわらU(アスベストなし)
商品画像
セキスイかわらU(アスベストなし)
特徴 アスベスト入りのセキスイかわらUの後継品。アスベストを含めなかったことで不良報告が相次ぎ販売中止に。
製造 販売中止
耐用年数 15〜20年
重さ やや重い
メーカー 旧積水化学工業
新築/改修 主に改修
職人 スレート工/板金工/瓦葺き工
価格 販売中止
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ルーガ
商品名 ルーガ
商品画像
特徴 樹脂繊維が配合された瓦デザインの屋根材。本物の瓦の半分の重量でありながら、ハンマーで叩いても割れないほど頑丈。無機塗料が塗膜。販売から15年以上経過で実績◎。
製造 〇 商品サイト
耐用年数 25〜40年
重さ やや重い
メーカー ケイミュー
新築/改修 新築と改修
職人 スレート工/板金工/瓦葺き工
価格 高い(7,000~8,000円/㎡)
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② 横葺き金属屋根(断熱材一体型)

断熱材を裏貼りした国産の金属屋根です。
夏は遮熱性と断熱性が向上することで、日本では断熱材一体型の横葺き金属屋根が最も高い支持を得ています。
屋根裏の表面温度は、瓦屋根や石粒付き金属屋根と比べても優位であることが、試験体比較でも示されています。(アイジー工業・スーパーガルテクト2025年カタログ・P8より
アイジー工業とニチハの2社は、毎年のように屋根周囲に用いる板金部材のラインナップを増やしたり、改良したりしています。

SGL鋼板 主な製造時期:2016年~

SGL鋼板(エスジーエル)は、めっき層にマグネシウムを含む日鉄鋼板が製造する鋼板です。
従来のガルバリウム鋼板に比べ、同条件の促進腐食試験で赤さびの進行が約3倍以上抑えられるなど、高い耐食性が評価されています。
同系統の材料としては、日本製鉄の「スーパーダイマ」や日新製鋼の「ZAM」などがあり、屋根材だけではなく、橋梁や土木の分野でも採用されています。
屋根・外壁向けの高耐久グレード素材として、近年、普及が拡大しています。

スーパーガルテクト
商品名 スーパーガルテクト
商品画像
特徴 2025年現在、日本で最も用いられている金属屋根。屋根カバー工法や葺き替え時に特に人気。屋根本体だけではなく、断熱性や板金部材の止水性能などの点で評価されている。断熱材は難燃のポリイソシアネートを採用。高品質な屋根工事を求めている人におすすめ。
製造 〇 商品サイト
耐用年数 25~40年
重さ かなり軽い
メーカー アイジー工業
新築/改修 主に改修
職人 板金工
市場価格 普通(6,000~7,000円/㎡)
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エテルナ
エテルナ
商品名 エテルナ
商品画像
エテルナ
特徴 SGL鋼板を製造しているグループ会社が生産している断熱材一体型の金属屋根。綺麗な千鳥張り仕上がるデザインが特徴。ハウスメーカーの使用実績が多い。
製造 〇 商品サイト
耐用年数 25~40年
重さ かなり軽い
メーカー メタル建材
新築/改修 主に改修
職人 板金工
価格 普通(6,000~7,000円/㎡)
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横段ルーフ・プレミアムシリーズ
横段ルーフ・プレミアムシリーズ
商品名 横段ルーフ・プレミアムシリーズ
商品画像
横段ルーフ・プレミアムシリーズ
特徴 エスジーエル鋼板+フッ素塗膜の最高級グレードの屋根材。10年の塗膜保証付きだが、実際は20年経過しても色あせしない。なかでもαプレミアムSは断熱材の厚みが分厚く断熱性能にも優れている。
製造 〇 商品サイト
耐用年数 25~40年
重さ かなり軽い
メーカー ニチハ
新築/改修 主に改修
職人 板金工
価格 高い(7,000~8,000円/㎡)
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ガルバリウム鋼板 主な製造時期:2000年頃~

ガルバリウム鋼板は、従来の金属屋根の〈錆びやすい・暑い〉というイメージを大きく塗り替えた素材です。
たとえば、断熱材一体型の屋根「横暖ルーフ」のように25年以上の歴史と販売実績を持つ製品もあり、評価が定着した安心して採用できる屋根材です。

横暖ルーフαS
横暖ルーフαS
商品名 横暖ルーフαS
商品画像
横暖ルーフαS
特徴 販売から25年以上続く、日本初の断熱材一体型の屋根材。実績による信頼は確立されています。断熱材の厚みは業界最厚の17mmで仕上がりのフォルムがかっこいい。日射反射率は黒でも40%超えの優れた遮熱機能付き。
製造 〇 商品サイト
耐用年数 20~35年
重さ かなり軽い
メーカー ニチハ
新築/改修 主に改修
職人 板金工
市場価格 普通(6,000~7,000円/㎡)
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シルキーG Ⅱ
シルキーG Ⅱ
商品名 シルキーG Ⅱ
商品画像
シルキーG Ⅱ
特徴 屋根材同士のジョイント部の接合処理の評価が高い断熱材一体型の金属屋根。断熱材の下には空気層があり、空気が流れるよう設計。屋根1枚当たりの長さは2m弱でガルテクトや横暖ルーフに比べると短尺。
製造 〇 商品サイト
耐用年数 20~35年
重さ かなり軽い
メーカー 福泉工業
新築/改修 主に改修
職人 板金工
価格 普通(6,000~7,000円/㎡)
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ニュールーフィックス
ニュールーフィックス
商品名 ニュールーフィックス
商品画像
ニュールーフィックス
特徴 瓦風の金属屋根。高耐候フッ素の商品があり、20年経過しても色あせしていないことを筆者は確認済。軒先から棟にかけて空気が流れる通気層が形成できる。寺社仏閣の屋根におすすめ。
製造 商品サイト
耐用年数 20~35年
重さ かなり軽い
メーカー 中山化成
新築/改修 主に改修
職人 板金工
価格 高い(7,000~8,000円/㎡)
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③ 縦葺き金属屋根

屋根の流れに沿って縦のラインに張って仕上げる金属屋根です。
低勾配でも雨仕舞いを確保でき、勾配を小さくできる分、材料・施工費を抑えやすくなります。
非貫通の金具で太陽光パネル設置にも適しています。

立平 主な製造時期:2000年代以降~

現在の縦葺きの主流は立平(縦ハゼ)。
昔のように芯木を用いない金属ハゼ構造で、材質はガルバリウムまたはSGL鋼板が一般的。
新築・リフォームともに採用例が多いです。
基本的には鋼板一枚の屋根なので、雨音や断熱対策として、断熱材や断熱ボードを敷いてから屋根を仕上げることをおすすめします。

立平葺き(たてひらぶき)
商品名 立平葺き
商品画像
特徴 金属だけで仕上げた縦葺き金属屋根。シンプルなフォルムデザインも人気で、最近の新築戸建て住宅、特に注文住宅で多く採用。太陽光パネル設置に最も適している。
製造
耐用年数 25~35年
重さ かなり軽い
メーカー なし
新築/改修 新築と改修
職人 板金工
市場価格 安い(5,000~6,000円/㎡)
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デネブエアルーフ
デネブエアルーフ
商品名 デネブエアルーフ
商品画像
デネブエアルーフ
特徴 通気層を有した通気立平とよばれる新しいタイプの縦葺き金属屋根。屋根本体だけではなく、野地板の耐久性、そして断熱性を向上させる効果が期待大。
製造 〇 商品サイト
耐用年数 25~35年
重さ かなり軽い
メーカー ハウゼコ
新築/改修 新築と改修
職人 板金工
価格 普通(6,000~7,000円/㎡)
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トタン  主な製造時期:~1990後半

昔の縦葺きの素材は、トタンが主流。
なかでも、瓦棒(かわらぼう)葺きと呼ばれる、芯木(しんぎ)に薄鋼板を被せる構造が代表的です。
現在も瓦棒葺き自体は使われていますが、板材はトタンから、より耐食性の高いガルバリウム鋼板(場合によってはSGL鋼板)へと置き換わっています。

瓦棒(トタン屋根)
瓦棒(トタン屋根)
商品名 瓦棒(トタン屋根)
商品画像
瓦棒(トタン屋根)
特徴 現存する縦葺き金属屋根の多くがトタン製の瓦棒葺き。トタンはガルバリウム鋼板よりも寿命が短く、錆が発生するとまたたく間に拡大するため、定期的な屋根塗装が必要。
耐用年数 15~30年
重さ かなり軽い
メーカー なし
新築/改修 新築
職人 板金工
市場価格
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瓦棒(ガルバ)
瓦棒葺き(ガルバ)
商品名 瓦棒葺き(ガルバ)
商品画像
瓦棒(ガルバ)
特徴 縦葺き屋根の中でも瓦棒葺きは狭小地でも施工が可能。そのため、現代でも工事をおこなう機会があり、その場合はガルバリウム鋼板を採用。
耐用年数 20~30年
重さ かなり軽い
メーカー なし
新築/改修 主に改修
職人 板金工
価格 安い(5,000~6,000円/㎡)
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芯木なし瓦棒(三晃式)
芯木なし瓦棒(三晃式)
商品名 芯木なし瓦棒(三晃式)
商品画像
三晃式
特徴 三晃式とは東証一部上場企業の屋根工事会社、三晃金属工業が開発した縦葺き金属屋根の構造です。見た目は瓦棒葺きに見えるが、凸部の中に芯木を入れずに仕上げることが可能。葺き替え時の作業負担が大きい。
耐用年数 20~35年
重さ かなり軽い
メーカー 三晃金属工業
新築/改修 主に新築
職人 板金工
価格 安い(5,000~6,000円/㎡)
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④ 石粒付き金属屋根(外国製)

表面に石粒を焼き付けた、外国製が中心の金属屋根(石粒付き金属屋根)です。
価格訴求と施工性の高さを背景に、塗装会社を中心に国内で普及が進んでいます。
とりわけ瓦職の方が扱う金属屋根としては、比較的少ない知識・経験でも施工しやすく、入門的に選ばれることがあるタイプです。
石粒のコーティングのおかげで、塩害地域でも利用可能となっています。
発祥としてはニュージーランドのDECRA(デクラ)が知られますが、製造国や製品によって板金部材の性能・コーティング・凹みやすさ・通気各方法などの性能差があります。

オーバーラップ式

オーバーラップ式は、石粒付き金属屋根における一般的な施工法で、重ね代を専用ビスで屋根の内側と外側で屋根を固定させます。
なかでも、屋根材と下地の間に厚みのある通気層を確保できるタイプ(例:クラシックタイル)の商品があります。
デクラの公開資料では、アスファルトシングル比で石粒付き金属屋根(通気層なし)は約15%、さらに通気構造を加えると約30%の熱流入低減が報告されています。
日射時の熱こもりを抑えやすくおすすめです。
通気層がない空気層だけの(通気層のない)タイプの商品もあります。

セネター(デクラ屋根)
セネター(デクラ屋根)
商品名 セネター(デクラ屋根)
商品画像
セネター(デクラ屋根)
特徴 屋根と屋根の継ぎ目の安定性、板金役物の止水性能において高評価。他石粒付き製品と異なり鋼板が硬く凹みにくい。石粒は色あせの可能性があるセラミックではなく、色あせしない天然石。世界で最も多く販売されているニュージーランド製の商品。
製造 〇 商品サイト
耐用年数 25~35年
重さ かなり軽い
メーカー ルーフタイルジャパン
新築/改修 主に改修
職人 板金工/瓦葺き工
市場価格 普通(6,500~7,500円/㎡)
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クラシックタイル
クラシック
商品名 クラシックタイル
商品画像
クラシックタイル
特徴 空気層の厚みが20mmあり、かつ屋根の軒先から棟にかけて通気が確保できる瓦屋根の構造に近い屋根材です。立体感があり、美観にも優れています。
製造 〇 商品サイト
耐用年数 25~35年
重さ かなり軽い
メーカー ディートレーディング
新築/改修 主に改修
職人 板金工/瓦葺き工
価格 普通(7,000~8,000円/㎡)
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スカイメタル/ウッド
スカイメタル/ウッド
商品名 スカイメタル/ウッド
商品画像
スカイメタル/ウッド
特徴 鋼板は韓国製。伊藤忠建材の屋根材は、下り棟の止水性能を高める板金部材を取り付ける仕様になっている。凹みやすいため施工時は要注意。類似商品にエコグラーニ がある。
製造 〇 商品サイト
耐用年数 25~35年
重さ かなり軽い
メーカー 伊藤忠建材
新築/改修 主に改修
職人 板金工/瓦葺き工
価格 安い(5,000~6,000円/㎡)
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かん合式

上下をハメ合わせて留める”かん合式”の石粒付き金属屋根。
オーバーラップ式より施工がシンプルで、価格重視の選択肢として適しています。
横葺き金属屋根の中では、低価格帯グレードに位置します。
オーバーラップ式に比べて空気層の厚みが薄く、通気層確保タイプがありません。

ディプロマットスター/Ⅱ
ディプロマットスター/Ⅱ
商品名 ディプロマットスター/Ⅱ
商品画像
ディプロマットスター/Ⅱ
特徴 部材点数と工程が少なく比較的簡単に施工が可能。石粒付き金属屋根の中でも比較的価格帯が抑えめで、棟・ケラバなどの役物を無石粒の金属品にすると、さらに屋根材価格はリーズナブルに。施工を誤ると継ぎ目にすき間が生じやすい。
製造 〇 商品サイト
耐用年数 20~35年
重さ かなり軽い
メーカー ディートレーディング
新築/改修 主に改修
職人 主に瓦葺き工
市場価格 安い(5,000~6,000円/㎡)
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スカイメタル/スレート
スカイメタル/スレート
商品名 スカイメタル/スレート
商品画像
スカイメタル/スレート
特徴 屋根本体に穴を空けずに下り棟の板金部材を納める工事方法を施工マニュアルで明記。一定の止水性能が担保された施工法として評価。凹みやすく、継ぎ目部にすき間が生じやすいため要注意。
製造 〇 商品サイト
耐用年数 20~35年
重さ かなり軽い
メーカー 伊藤忠建材
新築/改修 主に改修
職人 主に瓦葺き工
価格 安い(5,000~6,000円/㎡)
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⑤ アスファルトシングル

アスファルトシングルは、表面に石粒を圧着したシート状の屋根材です。
施工が容易で、米国ではDIY改修が広く行われ、戸建ての屋根市場で最大シェアを占めます。
価格は屋根材の中でも最も低い水準にあり、日本の建売住宅でも採用が増加傾向にあります。
比較的軽量で破片が小さいため、落下時の被害が生じにくいとされ、マンションの庇や塔屋など勾配部位で採用される例もあります(地域の風荷重やメーカー仕様により可否が異なります)。

アスファルトシングル(外国製)

低価格帯のアスファルトシングルは輸入品が中心です。
石粒付き金属屋根と同様に、韓国製の比率が高い傾向があります。

アルマ
アルマ
商品名 アルマ
商品画像
アルマ
特徴 セラミックコートの石粒が付着した最も安いシート状の屋根材です。韓国製。
製造 〇 商品サイト
耐用年数 15~25年
重さ 軽い
メーカー ニチハ
新築/改修 主に新築
職人 主にスレート工と防水工
市場価格 安い(5,000~6,000円/㎡)
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オークリッジスーパー
オークリッジスーパー
商品名 オークリッジスーパー
商品画像
オークリッジスーパー
特徴 40年以上の長期保証が特長の、世界的に知られるアスファルトシングルです。ピンクパンサーでおなじみの米国ブランドですが、日本向け流通品は韓国製が中心です
製造 〇 商品サイト
耐用年数 15〜25年(?)
重さ 軽い
供給会社 オーウェンスコーニング
新築/改修 主に新築
職人 主にスレート工と防水工
価格 安い(5,000~6,000円/㎡)
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リッジウェイ
リッジウェイ
商品名 リッジウェイ
商品画像
リッジウェイ
特徴 アメリカ製造のアスファルトシングル。物価高と円安の影響で2022年に価格が50%値上がり。
製造 〇 商品サイト
耐用年数 15~25年
重さ 軽い
輸入元 旭ファイバーグラス
新築/改修 主に新築
職人 主にスレート工と防水工
価格 普通(6,000~7,000円/㎡)
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30年前のアスファルトシングル
30年前のアスファルトシングル
商品名 30年前のアスファルトシングル
商品画像
30年前のアスファルトシングル
特徴 昔のアスファルトシングルは、現行品ほどガラス繊維基材や改質ゴムの性能が低く、築後20年前後で膨れや浮き上がりなどの不具合が生じることが多い。
製造
耐用年数 15〜20年
重さ 軽い
メーカー 多数
新築/改修 主に新築
職人 主にスレート工と防水工
価格 安い(5,000~6,000円/㎡)
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アスファルトシングル(日本製)

日本仕様のアスファルトシングルは、専用接着剤や下葺き材の指定など施工要領が厳格です。
品質管理や試験(屋根飛び火・耐風など)、保証条件も国内基準に沿って運用されており、汎用的な輸入品とは設計思想や要求性能が異なります。
したがって、同じ「アスファルトシングル」でも別物として評価すべき場面が多いと言えます。
※ただし、海外製でも上位機種や国内認定取得品は性能が近い場合があります。

シングル
シングル
商品名 シングル
商品画像
シングル
特徴 外国産のアスファルトシングルと同様、セラミックコートの石を付着させた屋根材です。
製造 〇 商品サイト
耐用年数 15~25年
重さ 軽い
メーカー 田島ルーフィング
新築/改修 主に新築
職人 主にスレート工と防水工
市場価格 安い(5,000~6,000円/㎡)
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ロフティ
ロフティ
商品名 ロフティ
商品画像
ロフティ
特徴 色あせしない天然石砕石仕上げの屋根材。同社下位グレードの「アスファルトシングル」の1.85倍の耐久性能が認めらており、主に高層建築物で用いられる。防水工事会社でなければ購入と施工ができない。
製造 〇 商品サイト
耐用年数 20~25年
重さ 軽い
メーカー 田島ルーフィング
新築/改修 主に新築
職人 防水工のみ
価格 普通(6,000~7,000円/㎡)
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⑥ 瓦屋根

かつてのわが国の屋根は瓦屋根が主流で、全国の既存住宅の採用比率は約50%で、最も多く採用されている屋根材です。
近年はスレートやガルバリウム鋼板の台頭により、新規採用は主として注文住宅に偏っています。
そのため、出荷量は年々、減少傾向です。

陶器瓦

耐久性を重視して屋根材を葺くなら、耐久性の高い陶器瓦を筆者はおすすめします。
陶器瓦は色あせの心配もなく、断熱性や通気性にも優れています。
ただし、既存住宅の瓦屋根は注意が必要です。
2020年12月の告示改正を経て、2022年1月1日以降に新築(等)する建物では、瓦屋根を全数固定(くぎ・ねじ等)とすることが義務化されました。
実務上は「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン(いわゆるガイドライン工法)」準拠の緊結が基準とされています。
背景には、台風・地震時の飛散や落下被害の抑制といった防災強化があります。
一方で、既存の瓦屋根には、当時の基準や施工により固定が不十分なものが残っている可能性があり、改修時はガイドラインに沿った緊結強化を検討するのが安全です。

軽量防災瓦
商品名 軽量防災瓦
商品画像
特徴 従来の陶器瓦より10%程軽量化させた瓦。これから新築住宅を建設される人に是非採用して欲しい屋根材。日本の最大生産地は愛知県。
製造 〇 商品サイト
耐用年数 30〜60年
重さ 重い
メーカー 鶴弥・新東等多数
新築/改修 新築
職人 瓦葺き工
市場価格 高い(7,000~8,000円/㎡)
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いぶし瓦
いぶし瓦
商品名 いぶし瓦
商品画像
いぶし瓦
特徴 いぶし銀のくすんだ風合いが特徴の瓦。耐久性は陶器瓦よりは若干劣り経年と共に割れやすくなる。淡路瓦が多く、地理的な関係で関西地区で多く見かける。
製造 〇 商品サイト
耐用年数 25〜45年
重さ 重い
メーカー 昭和窯業・光洋製瓦等多数
新築/改修 新築
職人 瓦葺き工
価格 高い(7,000~8,000円/㎡)
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本瓦
本瓦
商品名 本瓦
商品画像
本瓦
特徴 1500年前から続く日本の伝統的な瓦の葺き方(丸瓦と平瓦を交互に組み合わせた構造)。手間と費用がかかるため、伝統建築物での採用が中心。
製造 〇 
耐用年数 20〜45年
重さ 重い
メーカー 多数
新築/改修 新築
職人 瓦葺き工
価格 とても高い(8,000円/㎡以上)
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土葺き屋根
土葺き屋根
商品名 土葺き屋根
商品画像
土葺き屋根
特徴 瓦を釘ではなく土で固定させた構造の屋根。土を用いない工法を乾式工法に対し、土葺きは湿式工法とよばれる。重量が重く自然災害に弱いため、早期に改修工事を検討。
製造 × 
耐用年数 0年
重さ かなり重い
メーカー なし(葺き方)
新築/改修 新築
職人 瓦葺き工
価格
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セメント瓦

セメントを硬化させて瓦形に成形した屋根材です。
陶器瓦より低価格で製造もしやすいことから、住宅不測の高度成長期に広く普及しました。
特に海外からの輸入品であるモニエル瓦の採用が目立ちます。
一方、陶器瓦に比べ耐久性・退色耐性が劣り、美観維持には屋根塗装が必要です。
テイガクでは現在、建物の老朽化に伴い、セメント瓦から軽い金属屋根への葺き替えを希望されるお客様が増えています。

モニエル瓦
モニエル瓦
商品名 モニエル瓦
商品画像
モニエル瓦
特徴 世界的なセメント瓦のメーカーであるモニエル社の屋根材。国内で普及しているセメント瓦の多くがモニエル瓦で、裏面の「M」刻印が識別の目安に。モニエル瓦にはアスベストは含まれていない。
製造 ×
耐用年数 35~40年
重さ 重い
メーカー モニエル
新築/改修 新築
職人 瓦葺き工
市場価格
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⑦ 工場や倉庫で用いる屋根材

工場や倉庫などの大型建築物では、かつては波型スレートが主流でした。
現在は、新築・改修ともに「折板(せっぱん)屋根」と呼ばれる金属屋根での施工が一般的です。

波型スレート

波型スレートは、断面が波状「〜」形状をしています。
施工が比較的容易で高度な技能を要しないため、高度成長期に日本で広く普及しました。
2004年以前に製造された波型スレートは石綿(アスベスト)を含む製品が多い可能性が高く、葺き替え時にはアスベスト処分費が加わるため、総工事費が大きくなりやすいです。
そのため、既存の波型スレートの上に金属製の折板屋根を重ねるカバー工法を採用する例が、テイガクでも増えています。
もっとも、多くの屋根が築後30~40年近く経過しており、経年劣化による割れや剥がれなどの不具合が生じやすくなっています。
現在製造されている波型スレートは無石綿品です。
規格は一般に「小波」と「大波」に分かれ、屋根には山高・ピッチが大きい「大波スレート」を用いるのが通例です。

波型スレート/アスベスト入り
波型スレート/アスベスト入り
商品名 波型スレート/アスベスト入り
商品画像
波型スレート/アスベスト入り
特徴 工場や倉庫でよく目にする屋根材。一般に、屋根には耐荷重に優れる大波スレート、外壁には小波スレートを用いるのが通例。ただし、監理が現在ほど厳格でなかった昔の建物では、屋根に小波スレートが使われている例も多数見られる。強度や耐風性の面で不利になりやすいだけではなく、点検や改修の際に踏み抜き事故が発生しやすく要注意。
製造 × 
耐用年数 30〜35年
重さ やや重い
メーカー 多数
新築/改修 新築
職人
市場価格 × 
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波型スレート/アスベストなし
波型スレート/アスベストなし
商品名 波型スレート/アスベストなし
商品画像
波型スレート/アスベストなし
特徴 アスベストの健康問題を受けた開発された波型スレート。波型スレートはサイズが規格化されているので、古いスレート屋根の部分修理用(差し替え用)としても利用する機会が多い。
製造 〇 
耐用年数 30〜35年(?)
重さ やや重い
メーカー 多数
新築/改修 新築
職人
価格 安い(5,000~6,000円/㎡)
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折板屋根

折板屋根(せっぱんやね)は、工場・倉庫・体育館などの大型建築で多用される金属屋根です。
鋼板を山形(台形リブ/富士山の形状)に折り曲げた断面が特長です。
屋根の頂部の棟から軒先までを1枚物の金属をクレーンで持ち上げて張っていくため、長尺(ちょうじゃく)屋根に分類されます。
素材はガルバリウム鋼板を用いることが多く、住宅用の鋼板よりも厚みは厚く、0.5~0.6mmの厚みが一般的です。
太陽光発電の設置にも優れている屋根です。

折板屋根
折板屋根
商品名 折板屋根
商品画像
折板屋根
特徴 折板屋根は新築だけではなく、重ねて屋根を改修するカバー工法でもよく採用されている。折板屋根の上に折板屋根、波型スレート屋根の上に折板屋根を張って屋根を改修。
製造
耐用年数 35~40年
重さ かなり軽い
メーカー 多数
新築/改修 新築と改修
職人 板金工
市場価格 普通(6,000~7,000円/㎡)
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⑧ 短尺縦葺き屋根材

短い長さの縦葺き屋根材は、納戸などの小さな小屋で用いられることが多いです。
また、バルコニーのテラスやカーポートなどのエクステリア製品でもよく用いられます。
いずれもホームセンターで購入ができ、専門業者に頼らず、DIYで屋根を張ったり修理したりする人が多いです。(高所作業は転落などの危険を伴います。安全対策は徹底してください。)

短尺縦葺き屋根

波板トタン
波板トタン
商品名 波板トタン
商品画像
波板トタン
特徴 波型の断面形状をしているトタン屋根。簡易的な屋根として小さな倉庫やバックヤードなどでよく用いらている。
製造
耐用年数 15〜20年
重さ 軽い
メーカー 多数
新築/改修 新築と改修
職人
市場価格 とても安い(5,000円/㎡以下)
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波板エスジーエル
波板SGL
商品名 波板SGL
商品画像
波板SGL
特徴 ガルバリウム鋼板の改良版であるSGL鋼板製の波形屋根。筆者がホームセンターを訪れた際、金属製波形屋根材はSGL系が主流を占めていた。※店舗や地域で状況は異なる。
製造
耐用年数 30年前後
重さ 軽い
メーカー 多数
新築/改修 新築と改修
職人
価格 とても安い(5,000円/㎡以下)
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ポリカ
波板ポリカ
商品名 波板ポリカ
商品画像
ポリカ
特徴 アクリル板よりも耐久性が高いポリカーボネート製の屋根材。主にカーポートやベランダテラス、サンルームなどで用いらる。
製造
耐用年数 30〜35年
重さ 軽い
メーカー 多数
新築/改修 新築
職人
価格 とても安い(5,000円/㎡以下)
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オンデュリン
オンデュリン
商品名 オンデュリン
商品画像
オンデュリン
特徴 フランスの企業、オンデュリンは波板屋根材トップメーカー。天然繊維にアスファルトを染み込ませた自然素材の屋根材。
製造 〇 商品サイト
耐用年数 20~30年
重さ やや重い
メーカー オンデュリン
新築/改修 新築
職人
価格 安い(5,000~6,000円/㎡)
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⑨ 補修用の屋根材

本製品は、主にアスベストを含まない第2世代スレートの補修を目的に開発された屋根材です。
一部で屋根カバー工法と同等に“屋根機能を回復する”かのように紹介されることがありますが、一般的な屋根カバー工法は既存屋根の上に新しいルーフィング(防水シート)と仕上げ材を重ねて二次防水を更新する工法です。
本製品は目的・適用範囲が異なり、防水層自体を更新するものではありません。
したがって、総合的な機能回復というよりも、延命や局所補修に近い位置づけとなります。

補修用屋根(ノンアスベスト屋根用)

リコロニー本
Cガード/リコロニー
商品名 Cガード/リコロニー
商品画像
リコロニー
特徴 割れたり欠けたりしたスレート屋根を補修するために用いる差し込み式の屋根材。コの字型のガルバリウム鋼板を接着剤で差し込んで固定して仕上げる。短工期で低コスト、専門技術もない施工が可能。
製造 〇 商品サイト
耐用年数 不明
重さ かなり軽い
メーカー オークマ/ケイミュー
改修 改修
職人
市場価格 安い(5,000~6,000円/㎡)
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FRP
FRP
商品名 FRP(ファイバージャケット)
商品画像
FRP
特徴 FRP(繊維強化プラスチック)でセキスイかわらUの形に製造した補修用屋根材。接着剤で劣化したセキスイかわらUに貼り付ける簡易施工が可能。
製造 〇 商品サイト
耐用年数 不明
重さ かなり軽い
メーカー 晴晴企画
新築/改修 改修
職人
価格 安い(5,000~6,000円/㎡)
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⑩その他の屋根材

その他の屋根材

陸屋根(りくやね)
防水層(ウレタンやFRP)
商品名 防水層
商品画像
防水層
特徴 マンションの屋上など傾斜のない平坦な屋根(陸屋根)では、防水層を形成させて雨水の侵入を防ぐ。防水層はウレタンやシート防水、FRPなどが代表的で、下地条件や排水計画に応じて選定。施工の担い手は原則防水工だが、戸建て住宅のバルコニーの床下などの小面積では塗装工。
耐用年数 15~25年
重さ
メーカー 多数
新築/改修 新築と改修
職人 防水工/塗装工(小面積時)
市場価格 普通(6,000~7,000円/㎡)
銅板屋根
銅板屋根
商品名 銅板屋根
商品画像
銅板屋根
特徴 寺社仏閣の中でも神社でよく見かけることができる屋根材。新築時はブロンズの色から次第に鎌倉の大仏のような緑青色に変色する。一般住宅では製品価格が高額であるため、在来工法の玄関など部分的な採用にとどまる。
耐用年数 30~40年
重さ かなり軽い
メーカー タニタハウジングなど
新築/改修 主に新築
職人 板金工
価格 とても高い(8,000円/㎡以上)
ステンレス
ステンレス屋根
商品名 ステンレス屋根
商品画像
ステンレス
特徴 新国立競技場など長期の耐久性を重視した大規模な建築物では、ガルバリウム鋼板ではなくステンレス製の屋根が採用されている。熱の吸収(熱伝導率)が極めて低いことも特徴。材料費が高額であるため、テイガクの施工実績でも年に1度あるかないか。
耐用年数 40~50年
重さ かなり軽い
メーカー
新築/改修 主に新築
職人 板金工
価格 とても高い(8,000円/㎡以上)
粘板岩(天然スレート)
粘板岩(天然スレート)
商品名 粘板岩(天然スレート)
商品画像
粘板岩(天然スレート)
特徴 本来、スレートとは粘板岩のことを示す。日本で広く認知されて普及しているスレート屋根はセメントを用いて粘板岩の屋根を似せて製造している。ヨーロッパの城郭などで用いられており、製品価格は高額。
耐用年数 30~40年
重さ やや重い
メーカー
新築/改修 主に新築
職人 スレート工
価格 とても高い(8,000円/㎡以上)

リフォームでおすすめの屋根材と商品

リフォームでは、住宅、非住宅問わず、軽量でかつ耐久性の高い金属屋根(SGL鋼板やガルバリウム鋼板)を用いた改修工事をおすすめします。
金属屋根の中でも、テイガクが定めた基準を元に、おすすめしたい屋根材と商品をランキング形式で示します。
施工実績数や長年の経験と元に選定しました。

新築でおすすめの屋根材と商品

これから建物を建築される予定の方におすすめしたい屋根材と商品をランキング形式で示します。
コストパフォーマンスも含めたランキングです。

屋根工事会社について

屋根工事会社は、屋根材の仕入れから職人手配・施工管理までを一貫して担います。
工事は大きく「瓦葺き工事会社」と「建築板金工事会社」に分かれ、原則として瓦屋根は前者、金属屋根は後者が担当します。
それぞれ、求められる技能や資格(かわらぶき技能士建築板金技能士)、用いる工具、所属する団体(全瓦連や全板連)、施工管理の考え方が異なります。
医療にたとえるなら、アレルギーを診る耳鼻咽喉科と心臓血管外科ほど専門分野が違うと言えます。
ハウスメーカーや工務店が請け負う屋根工事は、これらの専門会社への外注工事となります。
近年、「屋根工事は何でも対応」と掲げる業者や、塗装会社が金属屋根工事まで扱う例が増え、これは消費者に誤解を招くだけではなく、施工品質のばらつきやトラブルを招きかねません。
本来、屋根材ごとに専門の会社と職人がいることを知っておいてください。
なお、「瓦葺き工事会社」と「建築板金工事会社」の他に、新築専業の屋根会社(主にスレートやアスファルトシングル)や、陸屋根の防水を専門として活躍をしている専門業者も存在します。
テイガクは建築板金の専門会社です。
そのため、瓦屋根やマンション屋上の防水工事はお断りし、専門性の貫徹と業界の健全化を重視しています。

屋根工事会社の種類

施工業者 専門に取り扱う屋根材
瓦葺き工事会社 瓦屋根・※石粒付き金属屋根
建築板金
工事会社
断熱材一体型横葺き金属屋根・縦葺き金属屋根・工場や倉庫で用いる金属屋根・※石粒付き金属屋根
防水工事会社 陸屋根の防水層
塗装工事会社 なし(工事は屋根塗装のみ)
※石粒付き金属屋根は施工が簡単なため、近年、瓦葺き工事会社でも取り扱いの普及が拡大しています

テイガクにおける金属屋根の品質評価基準


テイガクは屋根専門の建築板金工事会社です。
社内ポリシーにより瓦屋根工事はお受けしていません。
専門外を請け負わないことで、品質の確保と適正価格の維持、
さらに消費者リテラシーの向上と業界の透明化に貢献するためです。
金属屋根の性能はメーカーや製造国で大きく異なり、
仕上がりや耐久性は屋根本体だけでなく、
棟・ケラバ・谷などの板金役物によっても左右されます。
テイガクでは、25年・累計2万棟の実績にもとづく独自の評価基準を整備し、
実物に触れて施工性まで検証したうえで、中立・公正な立場から選定と提案を行っています。

1:メッキ鋼板の質
2:板金役物で用いるメッキ鋼板の質
3:ケラバ水切りの止水構造
4:軒先板金の止水構造
5:棟板金下地(下り棟)の取付構造
6:雨押え板金下地の取付構造
7:各役物板金の折り曲げ回数と長さ
8:本体篏合部の折り曲げ数
9:本体篏合部の深さ
10:本体横ジョイントの止水性能
11:屋根の継ぎ目の数(屋根1枚当たりの長さ)
12:屋根本体を固定する留め具の質(鉄釘orステンレスビス)
13:製造物の均質性
14:消費者への施工マニュアル公開有無と内容
15:換気棟の取付構造
16:記載されているカタログの信頼性
17:屋根本体の折り曲げ加工のしやすさ
18:実際の不具合報告

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屋根材に関するよくある質問

最も安い屋根材は?

A

韓国製のアスファルトシングルです。
ニチハのアルマやオーウェンスコーニングのオークリッジプロが当てはまります。

最もコストパフォーマンスに優れた屋根材は?

A

耐久性と工事期間、コストに優れたガルバリウム鋼板の立平葺きです。

最も耐久性がある屋根材は?

A

陶器瓦です。
ガイドライン工法で仕上げることで60年近い耐久性が期待できます。

最も断熱性能が高い屋根材は?

A

断熱材一体型の金属屋根です。
熱貫流率1.43W/㎡Kの数値が示されているアイジー工業のスーパーガルテクトは、最も高い断熱性能が認められている屋根材のひとつです。

この記事を書いた人
著者 前川 祐介
前川 祐介 代表取締役社長
テイガク サイト制作責任者
宅地建物取引士
建築物石綿含有建材調査者
著者経歴

大阪府堺市生まれ。
千葉県立船橋東高校→法政大学経営学部→サノフィ(旧アベンティスファーマ)株式会社を経て、父親が経営する建築板金工事会社(昭和ルーフリモ株式会社)へ入社。
最終学歴、中央工学校夜間建築学科。
年間100棟以上の屋根と外壁工事に携わった経験を活かし、テイガク記事の執筆とユーチューブ動画撮影をおこなっています。趣味は日本史学。

運営会社

テイガクは、昭和ルーフリモ株式会社が運営する直販事業用のWEBメディアです。
昭和ルーフリモ株式会社は2001年設立の建築板金工事会社です。
下請けを含めたこれまでの金属屋根・金属サイディングの施工実績は20,000棟を超えています。
また、建築板金工事に伴い足場を組み立てるため、外壁塗装事業にも積極的に取り組んでいます。
2025年7月現在、東京都に4拠点、大阪府・埼玉県に各3拠点、神奈川県・千葉県に各2拠点、兵庫県に1拠点の工事および営業拠点を展開しています。

国土交通大臣許可(般-5)第22950号
許可を受けた建設業:板金工事業/屋根工事業/塗装工事業 他