


老朽化が進んだ工場や倉庫の屋根を改修する案件が増加しています。
高度経済成長期に建設された屋根、中でも波型スレート屋根は劣化が著しく、築30~40年を目安に大規模な修繕が必要となります。
屋根の耐用年数は永久ではありません。
適切なタイミングでの改修が建物の安全性や寿命を大きく左右します。
このページでは、工場・倉庫の屋根修理やカバー工法による改修方法、使用する屋根材や費用について、建築板金専門工事会社であるテイガクが専門的な立場から詳しくご紹介します。
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工場倉庫で用いられる屋根材の種類と寿命

工場の屋根を改修するテイガクの現場
はじめに、リフォーム対象である工場や倉庫の屋根がどんな屋根材であるのか把握しましょう。
主に工場倉庫で用いられる屋根材の種類は、「波型スレート」「折板」「縦葺き」の3つです。
当てはまる屋根材のボタンをクリックすると該当の説明箇所に遷移します。
波型スレート屋根

波型スレート屋根は、セメントを主成分とした波状の屋根材で、主に工場や倉庫、農業施設などの産業用建物で広く使用されています。
施工の容易さや経済性から、高度経済成長期に全国で数多く採用され、現在でも多くの大型建築物で使われています。
一方で、経年劣化が進んだ波型スレート屋根は、近年の台風や強風の増加により破損や雨漏り被害が多発しています。
また、古い波型スレート屋根にはアスベスト(石綿)が含まれているため、修理や改修工事をおこなう際には専門的な知識と適切な安全対策が必要です。
波型スレートの構造
波型スレートは、構造を知っていれば、簡単に取り付けることができます。
そのくらい、シンプルで施工性の良い屋根材です。
波型スレートは、鉄骨造の建築物で採用されます。
鉄骨の母屋(もや)に波型スレートを並べて設置し、スレート屋根材を固定する際には「フックボルト」という専用金具を使用します。

フックボルトは、スレートの波形状に合わせて加工されたJ字型のボルトで、屋根材を上から押さえるように固定します。
スレート材の上部からボルトを貫通させて母屋に締結し、波型スレートが強風で浮き上がることやズレることを防ぎます。
このように、鉄骨の母屋、波型スレート材、フックボルトの3つがセットで、波型スレート屋根の基本的な構造は形成されています。
大波スレートと小波スレート
波型スレートには主に「大波スレート」と「小波スレート」の2種類があります。

大波スレートは、名前の通り波の高さが高く、排水性能や強度が高いため大型建物の屋根に適しています。
小波スレートは大波スレートに比べて波の高さが低く、細やかな仕上げに適しているため外壁に使用されます。
本来、工場や倉庫の屋根では大波スレートを用います。
しかし、建築コストの削減や屋根材に対する意識の低さから、小波スレートが使用されているケースも少なくありません。
種類 | 波の高さ(山の間隔) | 主な用途 | 特徴 |
---|---|---|---|
大波スレート | 約130mm〜150mm | 工場・倉庫の屋根など |
大型建物向け 排水性能・強度が高い |
小波スレート | 約63.5mm〜75mm | 壁材など |
小規模建物向け 細かな仕上げに適する |
屋根には絶対にのぼらない
波型スレート屋根からの転落事故は毎年複数発生しています。
転落事故というと戸建住宅の屋根から落ちるイメージを抱きがちですが、実際には古い波型スレートの「踏み抜き事故」が最も多いのです。
波型スレートの裏側は空洞になっているため、劣化した部分を誤って踏み抜いてしまうと、そのまま落下し地面に叩きつけられる危険があります。
踏んではいけない箇所を理解せず屋根に上ることは非常に危険です。
専門知識がない方は絶対に波型スレート屋根にのぼらないようにしてください。
波型スレート屋根の石綿(アスベスト)含有について
ここからは、波型スレート屋根のアスベスト有無について解説します。
波型スレート屋根にアスベストが含まれているかどうかは、屋根材の製造された年代で確認することができます。

2004年より前に製造された波型スレート屋根
2000年代前半に製造された波型スレート屋根には、強度や耐火性能を高めるため「アスベスト(石綿)」が含まれていました。
営業活動がなされているアスベストが含まれた屋根の解体や改修では、事前調査だけではなく、工事中の飛散防止、倉庫内の養生や無塵工法の検討など、厳重な安全対策が求められます。
工事会社は専門的な知識と綿密な計画が必要です。
2004年以降に製造された波型スレート屋根
2004年、法律によりアスベスト含有製品の製造が禁止されました。
アスベストが健康被害を引き起こすことが社会的に問題視されたことで、現在はアスベストが含まれていない波型スレートが製造されています。
2023年からアスベスト調査者による調査が義務化
アスベスト調査者とは、建築物や工作物の解体・改修工事の前に、アスベスト(石綿)の含有の有無を専門的に調査する資格を持った者のことです。
2023年10月1日より、建築物の解体や改修工事をおこなう際は、有資格者による事前調査が義務化されました。
これは「両罰規定」であるため、改修工事の依頼者側も、事前に工事会社がアスベスト調査者資格を保有しているか確認する必要があります。
テイガクの施工管理者は全員、アスベスト調査者の有資格者です。
波型スレート屋根の耐久性と改修方法

小波スレートと大波スレートでは耐久性にも違いがあります。
小波スレートの寿命はおよそ20~30年程度、大波スレートの場合は30~40年程度が目安です。
基本的に、波型スレートの改修工事では屋根カバー工法を検討します。

一方、工場や倉庫の屋根の全面改修は費用が多額の工事となるため、テイガクでも部分的な修理をおこなう機会が多いです。
なお、屋根塗装は主に美観を維持するために行うものであり、スレート屋根の耐用年数を大きく延ばす効果は限定的です。
折板屋根

折板屋根(せっぱんやね)は、鋼板を山型に折り曲げて成型した金属製の屋根材です。
富士山のような山型の断面形状をした製品が主流です。
従来の波型スレートに代わり、近年は工場や倉庫、大型店舗などの建物で多く採用されています。
強度や排水性能に優れているため、傾斜が緩い屋根でも使用可能です。
また軽量であることから、経年劣化した波型スレート屋根や折板屋根にそのまま重ねて施工する「屋根カバー工法」にも広く用いられています。
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折板屋根の構造
折板屋根は、主に鉄骨造の建築物で広く採用されています。
折板屋根の施工では、「タイトフレーム」と呼ばれる専用の下地金具を使用します。
タイトフレームは、折板屋根材を母屋に確実に固定するための部材で、折板屋根材の断面形状に合わせて設計されています。
折板屋根材をタイトフレームに重ねて、ボルトで締め付けるのが一般的な施工方法です。
ただし、従来の施工方法ではボルトの周囲に錆が発生しやすいことから、近年ではボルトを使用しない「ボルトレス工法」が採用されるケースも増えています。

基本は長尺屋根(ちょうじゃくやね)

基本的に折板屋根は、「長尺折板」(長尺屋根)と呼ばれる継ぎ目のない長い一枚物の屋根材を用いて施工します。
長尺屋根を採用することで、屋根材同士の継ぎ目が少なくなり、雨漏りのリスク低減や施工期間の短縮が可能です。
ただし、長尺屋根材は運搬や設置の際にクレーンを用いての持ち上げ作業が必要となったり、施工現場で専用の成型加工機を使った屋根材の加工が求められたりするなど、施工時の特別な対応が必要になります。
悪環境には短尺屋根(たんじゃくやね)

電線が張り巡らされているなど、建物周囲の環境が悪い場合は、屋根が短く、屋根と屋根をジョイントさせて張り上げる短尺屋根を採用します。
暑さや結露対策が求められる

折板屋根は金属製のため、夏場の暑さや冬場の結露が発生しやすいという特性があります。
そのため、一般的には「ペフ」と呼ばれる薄い断熱シートを屋根材の裏面に貼り付けて、断熱・結露対策を行います。
また最近では、工場や倉庫などの労働環境改善のため、「インシュレーション工法」と呼ばれる断熱性能に優れた施工方法が普及しています。
この工法は、2枚の折板屋根材の間に厚みのある断熱材を挟んだサンドイッチ構造にすることで、断熱効果や結露防止効果を大幅に向上させることができます。
折板屋根に折板屋根を重ねて仕上げるカバー工法をおこなう際は、断熱材を付加して仕上げる施工を強くおすすめします。
折板屋根の耐久性と改修方法

折板屋根に使われる鋼板は、以前は主にトタン(亜鉛メッキ鋼板)が使用されていました。
しかし、トタンは耐久性や耐食性が十分でなく、錆が発生しやすいという課題がありました。
そのため近年では、より防錆性能や耐久性に優れたガルバリウム鋼板が主流となっています。
トタン屋根の寿命は20~30年程度、ガルバリウム鋼板の寿命は30~40年程度です。

改修方法は、折板屋根の上に折板屋根を張り上げる屋根カバー工法を検討します。
折板屋根に使用されるガルバリウム鋼板の厚みは、0.5mm~0.6mm厚の製品を用いることが多いです。
公共施設では0.8mmの厚みが採用されています。
用途や求められる強度に応じて、適切な厚みを選定します。

予算が限られている場合には、部分補修をおこなうこともあります。
ただし、局所的な補修の効果は限定的であるため、築後30年以上経過している場合は、大規模な全面改修も検討してください。
定期的な屋根塗装メンテナンスを検討
金属屋根は錆の発生リスクがあるため、10年から20年に一度を目安として屋根の点検・メンテナンスを行い、必要に応じて塗装を施すことをおすすめします。
特に沿岸地域は塩害の影響を受けやすく、また工場地域では排煙などの影響により錆が発生しやすい環境にあります。
トタン屋根の場合、一度錆が発生すると急速に広がる傾向があるため、早期発見と適切な対応が重要です。
縦葺き

縦葺き屋根は、屋根の勾配方向(縦方向)に合わせて長尺の金属屋根材を施工した屋根の総称です。
継ぎ目部分の仕上げ方によって『立平葺き』『瓦棒葺き』『三晃式葺き』などの工法があります。
折板屋根と異なり、見た目はフラットでシンプルです。
新築戸建て住宅で採用されるケースが増えています。
縦葺きの構造
縦葺き屋根は、鉄骨造よりも木造施設でよく採用されています。
折板屋根とは異なり、タイトフレーム(金具)を使用せず、屋根材同士をジョイント部分で直接つなぎ合わせて固定する施工方法です。
この構造の特性上、縦葺き屋根は折板屋根よりも急な勾配が必要です。
一般的には最低でも2寸(約11度)以上の傾斜が求められ、排水性を保つために屋根材は折板屋根よりもさらに長尺となります。
そのため、広い面積の屋根を低勾配で施工することが求められる大規模建築物よりも、中小規模の施設や倉庫などでの使用が適しています。
縦葺き屋根の耐久性と改修方法

縦葺き屋根はカバー工法よりも葺き替え工事を検討することをおすすめします。
一般的に用いられる縦葺き屋根の厚みは、鋼板の厚みが約0.35mmと薄く、折板屋根と比較すると耐久性が劣り、寿命も短いです。
その一方で、薄い鋼板のため軽量で撤去しやすく、撤去した屋根材はスクラップとして売却・処分が可能です。

また、屋根材を剥がすことで内部の下地の状態を確認でき、傷んだ下地の修繕も同時に行えるため、屋根カバー工法ではなく、屋根の張り替え工事を検討するメリットが十分にあります。
テイガクでは工場・倉庫などの
大型建物専門のスタッフが所属しています。
現地調査からお見積りまでは無料です!
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工場倉庫の屋根の改修方法
工場や倉庫の屋根は、規模が大きく構造も多様なため、適切な改修方法を選ぶことが重要です。
ここでは主な改修方法を解説します。
以下の表は、工場や倉庫の屋根改修方法と、それぞれのコストや工期などをまとめた表です。
改修方法 | コスト | 工期 | 寿命 | 既存屋根の劣化状況 |
---|---|---|---|---|
カバー工法 |
◎ 低 |
◎ 短 |
○ 中〜長期 |
劣化が 軽~中程度 |
張り替え |
△ 中~高 |
△ 中~長 |
◎ 長期 |
劣化が激しい 下地の補修が必要 |
塗装・防水 |
○ 低~中 |
◎ 短 |
△ 短~中期 |
劣化が軽度 |
改修方法を選ぶ場合、コストや工期だけではなく、既存の屋根の劣化状況や、今後どれぐらい建物を維持したいかも念頭に置いて判断しましょう。
屋根の劣化状況が中規模であれば、屋根カバー工法が総合的におすすめです。
屋根の劣化が軽度で工期を短くしたい場合は塗装、屋根の劣化が激しい場合は、張り替え工事も含めて検討しましょう。
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ガルバリウム鋼板の屋根
工場や倉庫の屋根改修で検討されている工事として屋根カバー工法があります。
屋根カバー工法で用いられる屋根はガルバリウム鋼板の屋根が多いです。
ガルバリウム鋼板はアルミニウムと亜鉛を合金化した鋼板で、従来のトタンと比べて耐食性が3~6倍程度も向上しています。
屋根カバー工法(重ね葺き)
既存の古い屋根の上から、新しい軽量の金属屋根を重ねて施工する方法です。
既存屋根の撤去や処分にかかる費用が不要なため、費用対効果が高いことが特長です。
一般的には折板屋根を使用して仕上げられ、雨漏りの解消にも効果的です。
施工期間の目安としては、屋根面積が約200㎡の場合、1週間程度で完了します。
既存屋根 | 重ね屋根屋根材 | 素材 | 厚み |
---|---|---|---|
波型スレート | 折板屋根 | ガルバリウム鋼板 | 0.5㎜~ |
折板屋根 | 折板屋根 | ガルバリウム鋼板 | 0.6㎜~ |
縦葺き屋根 | 原則不可 | ガルバリウム鋼板 | 0.35㎜~ |
屋根張り替え
古い屋根材をすべて撤去・処分した後、新しい金属屋根を張り替える工法です。
既存屋根をそのまま覆うカバー工法とは異なり、屋根を一度取り外すため、屋根下地部分へのホコリや破片の落下、雨天時の雨水浸入などのリスクが生じます。
特に波型スレート屋根の場合、アスベストが建物内部に飛散する危険性もあり、建物内での営業活動や操業に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、養生や安全対策、工程管理をより慎重かつ徹底的に行う必要があります。
施工費用も屋根カバー工法に比べて高額です。
既存屋根 | 葺き替え工事 |
---|---|
波型スレート | 施工困難 |
折板屋根 | 施工困難 |
縦葺き屋根 | 施工しやすい |
屋根塗装
屋根塗装は波型スレート屋根と金属屋根で考え方が全く異なります。
波型スレート屋根に塗装を施しても、屋根の機能を長期的に維持することは難しいのが現実です。
10年程度の短いサイクルで定期的な塗装メンテナンスを繰り返せば一定の効果は得られますが、費用や工事期間を考えると現実的とは言えません。
また、波型スレート屋根は老朽化による踏み抜き事故のリスクがあるため、塗装作業には大きな危険を伴います。
そのため、塗装職人の安全面を配慮し、塗装工事を引き受けない業者も多いです。
一方、折板屋根は金属製のため、常に錆の発生リスクが伴います。
そのため、高圧洗浄をはじめとした適切な下地処理を行ったうえで、定期的な屋根塗装メンテナンスを推奨します。
定期的に塗装を行うことで、折板屋根の錆や腐食を予防し、良好な屋根状態を長期間にわたり維持することが可能になります。
既存屋根 | 屋根塗装 |
---|---|
波型スレート | 価値がほぼない(非推奨) |
折板屋根 | 価値がある(推奨) |
縦葺き屋根 | 価値がある(推奨) |
工場倉庫の屋根カバー工法の費用
工場や倉庫の屋根は原則、屋根カバー工法による工事をおすすめします。
しかし、屋根カバー工法の良い点だけがフォーカスされがちです。
屋根カバー工法の費用
工場や倉庫の屋根カバー工法は、屋根面積や屋根形状によって変わります。
屋根カバー工法の費用は、一般的に小規模であれば1㎡12,000円前後、中規模では1㎡10,000円前後です。
たとえば、シンプルな三角屋根、切妻屋根の屋根工事は比較的安く施工することができます。

1㎡あたりの工事費用が変動する要素
屋根の厚み | 鋼板が厚いほど費用は高くなる |
屋根面積 | 屋根面積が小さいほど費用は高くなる |
屋根形状 | 屋根の形状が複雑なほど費用は高くなる |
断熱性能 | 断熱対策を講じると費用は高くなる |
耐風性能 | 耐風性能を講じると費用は高くなる |
折板屋根によるカバー工法の費用と相場
小規模施設のカバー工法(〜200㎡程度)
既存屋根 | 屋根1㎡あたりの工事費用 |
---|---|
波型スレート | 12,000~15,000円 |
折板屋根 | 13,000~16,000円 |
中規模施設のカバー工法(200㎡〜1000㎡程度)
既存屋根 | 屋根1㎡あたりの工事費用 |
---|---|
波型スレート | 10,000~13,000円 |
折板屋根 | 11,000~15,000円 |
折板屋根によるカバー工法の見積金額例
工事項目 | 単価 | 数量 | 小計税抜 |
---|---|---|---|
解体工事 | |||
屋根フックボルト切断 | 100円/㎡ | 300㎡ | 30,000円 |
既存雨樋撤去処分 | 1,000円/m | 80m | 80,000円 |
スレート一部解体処分(アスベスト含有) | 80,000円 | 1式 | 80,000円 |
屋根工事 | |||
KBカバールーフ650(GL鋼板t0.5) | 5,250円/㎡ | 300㎡ | 1,575,000円 |
屋根下地1山サドル | 500円/個 | 550個 | 275,000円 |
安全対策落下防止エステネット | 800円/㎡ | 300㎡ | 240,000円 |
水上エプロン面戸(GL鋼板) | 1,500円/m | 30m | 45,000円 |
軒先ケミカル面戸中間用 | 500円/m | 30m | 15,000円 |
棟包み(GL鋼板)t0.5曲げ加工 | 5,000円/m | 12m | 60,000円 |
ケラバ包み(GL鋼板)t0.5曲げ加工 | 3,000円/m | 20m | 60,000円 |
雨どい交換 | |||
軒樋前高165WIDE | 3,000円/m | 30m | 90,000円 |
吊り金具 L170 SUS | 2,500円/m | 30m | 75,000円 |
軒樋伸縮接手 | 2,500円/m | 6m | 15,000円 |
落し口自在ドレン100φ | 2,500円/m | 4m | 10,000円 |
竪樋VU100φ(エルボ、ソケット支持金物共) | 5,000円/m | 50m | 250,000円 |
耐風・結露対策(オプション) | |||
棟包み下地(GL鋼板)t0.8曲げ加工 | 5,500円/m | 12m | 66,000円 |
屋根下地材5連タイトフレーム(軒先) | 2,500円/m | 30m | 75,000円 |
ケラバ包み押え金物 | 3,000円/個 | 8個 | 24,000円 |
ポリフォーム t3 | 400円/㎡ | 300㎡ | 120,000円 |
諸経費 | |||
搬入搬出費(クレーン楊重共) | 250,000円 | 1式 | 250,000円 |
現場管理費 | 150,000円 | 1式 | 150,000円 |
小計 | 3,585,000円 | ||
消費税 | 358,500円 | ||
端数調整 | -500円 | ||
費用合計(参考) | 3,943,000円(税込) |
大規模建築物改修工事のポイント!
以下の点を考慮した工事を検討しましょう。
1:雨どいは住宅用ではなく大規模建築物用の製品を取り付け
2:台風対策を図った施工法を検討
3:断熱や結露対策を考えた施工法を検討
工場倉庫の屋根の状態、お客さまの予算に応じた
適切な工事をご提案いたします。
お気軽にご相談ください。
フリーダイヤル:0120-94-8807 年中無休(9:00-18:00)
屋根工事会社の探し方と選び方
建築板金工事会社に工事依頼

金属屋根を用いる工事は、専門工事会社である建築板金工事会社への依頼をおすすめします。
建築板金工事会社とは、金属屋根や金属サイディング工事を専門に取り扱う会社です。
実際に施工を行う専門業者に直接依頼することで、費用面や専門的な施工方法の提案、充実したアフターサービスなど、多くのメリットを得ることができます。
なお、テイガクは建築板金工事会社です。
お客様と直接契約、直接工事のかたちで金属屋根や金属サイディングの工事をご提供いたします。
建設会社や不動産会社の依頼は外注
屋根や外壁のトラブルが生じた場合、建物を建てた建設会社や管理を担当する不動産会社にまず相談をする人が多いです。
しかし実際には、具体的な工事内容の提案や見積り作成は建築板金工事会社が行い、建設会社や不動産会社は、その見積金額に手数料を上乗せして提示する商習慣が根付いています。
インターネットの普及により、専門工事会社を直接探し、比較・検討することが容易になりました。
中間業者を介さず、自ら信頼できる施工会社を選ぶことが、賢く工事を進めるためのポイントです。

手抜きや安全意識の低い業者に注意
筆者の経験から、折板屋根のカバー工法は最も手抜き工事が多い施工の一つだと認識しています。
街中の折板屋根を見ても、必要な部材が省略されているなど、不適切な施工事例が非常に多いのが現状です。
工事会社を費用の安さだけで選ぶことは、大きなリスクを伴うため注意が必要です。
また、足場を設置しない、転落防止ネットを張らないといった、安全管理が不十分な業者に依頼することも絶対に避けなければなりません。
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耐火や防火に関する知識がある業者に工事依頼
消防法など、火災に対する建築物の規制は以前よりも厳しくなっています。
せっかく費用をかけて施工を行っても、法令に適合しないと判断されてしまうケースも珍しくありません。
そのため、耐火・防火に関する正しい知識と実績をもつ建築板金工事会社へ依頼することが重要です。
建設業の許可(都道府県許可と国土交通省許可の違い)

工事金額が500万円以上の場合は、「建設業の許可」を取得している会社に依頼する必要があります。
建設業の許可には、「都道府県知事許可」と「国土交通大臣許可」の2種類があります。
都道府県知事許可を取得した会社は、本社(本店)の所在地である都道府県内でのみ工事を請け負うことができます。
そのため、隣接する他県で500万円以上の工事を請け負うことはできません。
一方、国土交通大臣許可を取得した会社であれば、全国どの地域でも工事を請け負うことができます。
工事会社を選ぶ際は、許可の種類や施工可能な地域範囲を確認するとともに、依頼する会社のコンプライアンス意識も重要な判断材料となります。
2社以上から相見積りを取得
ウェブサイトで施工実績をしっかりと確認しましょう。
そして、複数の会社から相見積りを取ることで、工事の適正な相場を把握できるだけでなく、各会社の提案力や実際の施工力を比較検討することが可能になります。
火災保険を利用
風災被害が認定される場合、火災保険を利用して屋根の修繕費用を賄うことができます。
ただし、保険が適用されるのは原則として部分修理に限られます。
屋根全体をカバー工法で施工する場合には、屋根の半分以上が被災しているなど、部分修理だけでは屋根の機能維持が難しいと判断されるケースでないと認められません。
火災保険を利用した屋根修繕は想像以上に簡単に手続きできますので、まずは保険会社や屋根工事会社へ相談することをおすすめします。
補助金を利用
中小企業の設備投資や災害時の事業継続(BCP)対策を支援するため、補助金を活用して屋根の修理をおこなうことが可能です。
ただし、補助金の申請から採択までには一定の期間を要し、専門的な知識や煩雑な手続きが伴うことに注意が必要です。。
工場倉庫の屋根改修工事の流れ
屋根カバー工法の工事工程
一般的な折板屋根によるカバー工法(波型スレート屋根に折板屋根を被せ葺き)の手順を解説します。
工場倉庫で採用を検討したい屋根工事
波型スレート屋根には無塵工法(むじんこうほう)を検討

折板屋根の無塵工法とは、アスベストなどの有害物質が飛散しないようにする屋根カバー工法のことです。
古い波型スレートなどの屋根材にアスベストが含まれている場合、撤去工事を行うと粉塵が飛散する恐れがあります。
一般的な屋根カバー工法はスレート屋根にビスで穴を空けて新しい屋根を張り上げます。
無塵工法を取り入れることで、室内側のアスベスト飛散を抑制することができます。
断熱材を付加する工事を検討

断熱材を付加することで、室内への熱の流入を大幅に抑えることができます。
これにより、工場や倉庫の空調費用を削減できるだけでなく、そこで働く従業員の快適性や活力向上にも良い影響をもたらします。
断熱材の施工方法としては、折板屋根の裏側に「ペフ」を貼り付ける方法と、屋根内部に「グラスウール」を充填する方法の2つがあります。
特に、厚みのあるグラスウールを充填する方法は断熱効果が高いため、基本的にはグラスウール敷による施工方法をおすすめします。
【テイガクYouTube】折板屋根の台風対策として取り入れたい工事
テイガクのYouTubeから「折板屋根の台風対策として取り入れたい工事」について解説した動画をご紹介します。
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工場倉庫の屋根工事でよくある質問
屋根カバー工法における耐震性への影響は?
主流となっている金属系の軽量屋根材を使用したカバー工法の場合、重量増加は比較的軽微であり、建物の耐震性能に与える影響はほとんどありません。
太陽光パネルを取り付けた場合の耐震性への影響は?
波型太陽光パネルを屋根に設置する場合、屋根への荷重増加により耐震性能に影響が生じる可能性があります。
事前に建築士や構造設計士による耐震診断・構造計算を実施することを推奨します。
築40年以上経過した大型建築物は、建築前の地盤調査が義務化されていなかった背景から、建物が傾いていることがあります。
折板屋根を重ねる場合の建築確認申請は必要か?
波型スレート屋根に折板屋根を重ねる(カバー工法)工事については、基本的に「建築確認申請」は不要です。
ただし、防火地域や準防火地域など特定地域の場合、使用する屋根材の仕様(耐火・防火性能)を満たす必要があります。
また、地域特有の規定もあるため、管轄する自治体に事前相談することをおすすめします。
屋根の長さが15m以上あるがどうやって屋根を用意するのか?
現場成型といって、鋼板コイルと成型機を現場敷地に配置し、折板屋根を現場で作成します。
工期はどのくらいかかるのか?
小中規模施設で約2週間、1,000㎡以上の大規模施設の場合は、1か月以上、期間を要します。
工事着工までは材料手配や図面作成等の期間を要するため、2週間以上、期間を要します。
搬入搬出の混雑は営業活動中に避けてもらいたいが可能か?
足場組み立てや搬入搬出を工場や倉庫が稼働していない土曜日もしくは日曜日、祝日に実施することも可能です。