窯業サイディングによる外壁カバー工法の施工例とデメリット

窯業サイディングで外壁カバー工法はできるのか?

木目調の窯業サイディングでカバー工法をしたテイガクの現場
木目調の窯業サイディングでカバー工法をしたテイガクの現場

窯業サイディングでも金属屋根同様、外壁カバー工法をおこなうことは物理的には可能です。
テイガクでも施工実績があり、問題なくお客さまにお過ごしいただいています。

ただし、全面張りではなく部分張りをおすすめします。
これから窯業サイディングで外壁カバー工法をおこなう予定の人は、デメリットを把握したうえで工事にお望みください。

デメリット

窯業サイディングによる外壁カバー工法のデメリットは、耐震性能に影響が及びます。

まずはじめに窯業サイディングの重さを再確認してください。
金属サイディングと比べて、窯業サイディング方が重いことが分かると思います。

窯業サイディング17.3kg/㎡
金属サイディング(ガルバリウム)3.6kg/㎡
金属サイディング(アルミ)1.9kg/㎡
各サイディングの重さ

戸建て住宅の外壁面積の平均は約200㎡弱です。
そのため、3,500kgほどの重量負荷が外壁にかかります。

また、建物の耐震性能を考える時、以下の3つの時期を考慮する必要があります。

旧耐震基準1981年5月31日以前に建てられた建物
新耐震基準1981年6月1日以降に建てられた建物
2000年耐震基準2000年6月1日以降に建てられた建物
耐震基準と建築時期

2000年耐震基準は、建物の柱や壁のバランス、地盤などを考慮したうえで建物を建てることを義務付けた建築基準法に基づく法律です。

旧耐震基準や新耐震基準の建物の場合は、耐震性能の観点から窯業サイディングのカバー工法をおこなうことは控えたいです。
2000年基準を満たしている建物、たとえば耐震等級を取得している建物の場合は、旧耐震基準や新耐震基準に比べて耐震性能への影響は軽微です。

しかし、外壁重量が重くなることに心配が残るようでしたら、できれば金属サイディングで外壁カバー工法をおこなうことを検討してほしいです。

窯業サイディングのメリットは本物に近い質感

窯業サイディングの外壁材をセレクトされたいお客さまは、窯業サイディングの質感を評価されているからだと思います。
たしかに、窯業サイディングは金属サイディングと異なり、マットな質感であるため、木目調やレンガ調などの質感は窯業サイディングのほうが本物に近いです。
さまざまな質感のデザインを選択できるのは、窯業サイディングのメリットといえるでしょう。

部分張りがおすすめ

モルタル外壁に金属サイディングと窯業サイディングを重ね張りしたテイガクの現場

もし窯業サイディングを用いたい場合、基本的には金属サイディングと組み合わせて張ることをおすすめします。
張り分け」とわたしたちはよんでいます。
外壁全体の重量負荷をおさえつつ、窯業サイディングの質感の良さを取り入れることができます。
組み合わせ次第で、多様なデザインが可能なので、ぜひ検討してみてください。

テイガクによる外壁カバー工法

既存の外壁

モルタル外壁でひび割れ箇所が散見されます。
塗装による改修工事よりも長く安心でき、デザイン性に優れた窯業サイディングと金属サイディングでリフォームすることになりました。

ひび割れがあるモルタル外壁
ひび割れがあるモルタル外壁

胴縁(どうぶち)取り付け

サイディングの下地にあたる胴縁とよばれる木の板を取り付けます。
胴縁は通気層確保の役割もあります。
空気の層が形成され、外壁の断熱性能が向上します。

胴縁を取り付けたテイガクの現場
胴縁を取り付け

金属サイディング張り

金属サイディングを外壁に張ります。
縦張りのシンプルなデザインが人気の商品です。
胴縁にビスどめしてサイディングを張ります。

金属サイディングを外壁に取り付け
金属サイディングを外壁に取り付け

窯業サイディング張り

窯業サイディングを取り付けます。
胴縁に金具を固定させて窯業サイディングを引っかけて張ります。

昔はで窯業サイディングを打ち込んで張っていました。
しかし、地震の際に釘頭からヒビが生じるリスクがあり、窯業サイディングの釘打ち固定は避けられるようになっています。

窯業サイディングを取り付け
窯業サイディングを取り付け

木製ドアと一体感がある仕上がり

玄関周りの様子です。
金属だけだと冷たいイメージが残りますが、部分的に木目調で仕上げると温かみのある雰囲気が再現できます。
毎日帰宅すると心が柔らぎます。

ドアと一体感のあるサイディング
ドアと一体感のあるデザインへ

軒天と破風板は黒で塗装

軒天破風板などはサイディングを張ることができません。
そのため、塗装で仕上げることになります。
今回は外壁カラーに合わせて黒で統一させました。

サイディングが張れない箇所を塗装するテイガクの現場
サイディングが張れない箇所を塗装

雨どいも黒に統一

雨どいは交換ではなく、再利用する形で塗装仕上げいたしました。

雨どいを塗装したテイガクの現場
雨どいを塗装

【注意!!】金属屋根と金属サイディングの同時施工

金属屋根と金属サイディングを同時に施工する場合は、屋根を先行して施工してください。
屋根工事を先におこなうことで、画像のように外壁と屋根の壁際に取り付ける雨押え板金を外壁に隠すことができます。
雨仕舞においても有効です。
できれば外壁だけの単体工事は避けてほしいです。

テイガクの工事で雨押えを外壁へ綺麗に隠す
雨押えを外壁へ綺麗に隠す

窯業サイディングを用いた外壁カバー工法のビフォーアフター

窯業サイディングを組み合わせた外壁カバー工法が完成です。
元々のモルタル外壁と比べて、洗練されたデザインでかつ木目調の暖かさも調和しています。
部分的に張る程度であれば、耐震性の不安は大きく改善されますね。
窯業サイディングを用いた外壁カバー工法はテイガクにご相談ください。
お見積りは無料です。

画像中央の アイコン アイコンを左右に移動すると、画像の比較ができます

工事前のモルタル外壁 テイガクによる工事後の外壁

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この記事を書いた人
著者 前川 祐介
前川 祐介 代表取締役社長
テイガク サイト制作責任者
宅地建物取引士
建築物石綿含有建材調査者
著者経歴

大阪府堺市生まれ。千葉県立船橋東高校→法政大学→サノフィ(旧アベンティスファーマ)株式会社を経て、父親が経営する板金工事会社である昭和ルーフリモ株式会社へ入社。
中央工学校夜間建築学科卒業。年間100棟以上の屋根と外壁工事に携わった経験を活かし、テイガク記事の執筆とユーチューブ動画撮影をおこなっています。趣味は日本史学。

運営会社

昭和ルーフリモ株式会社は2001年設立の板金工事会社です。
これまでの金属屋根と金属サイディング工事件数の合計は20,000棟を超えます。
板金工事は足場を組み立てるため、外壁塗装の工事事業にも注力しています。

国土交通大臣許可(般-25)第22950号
許可を受けた建設業:板金工事業/屋根工事業/塗装工事業 他

代表前川が本音で解説「板金工事会社とは?」

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