太陽光発電のデメリットとトラブル事例|雨漏り・鳥害・落雪・近隣問題を屋根のプロが解説

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太陽光発電には、電気代の削減や停電時の備えといったメリットがある一方で、導入前に知っておきたいデメリットもあります。
東京都では2025年4月から、大手ハウスメーカー等が新築する住宅への太陽光パネル設置が義務化されるなど普及が進むなか、テイガクではこれまで、太陽光設置後の屋根のトラブルを数多く見てきました。
その経験からお伝えしたいのは、デメリットやトラブルの多くは、設置前の確認と業者選びで防げるということです。
金属屋根の専門工事会社テイガクは、メーカーを問わず太陽光パネルの設置に対応し、施工IDの保有や電気工事士の資格を持つスタッフの在籍により、屋根と電気の両面から施工できます。
この記事では、屋根と太陽光の両面から、太陽光発電のデメリット8つと、実際に起きたトラブル事例、その対策を解説します。
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太陽光発電はやめたほうがいい?よくあるトラブルとデメリット8つ

デメリットの多くは、設置前の確認と業者選びで防げる

太陽光発電を検討するうえで、あらかじめ知っておきたいトラブルやデメリットは8つあります。
導入前に対策できるリスクと、天候による変動など避けられない条件を分けて確認しましょう。
1〜4は屋根に関わるリスクなので、屋根の知識がある専門会社に依頼することでリスクを減らせます。

【導入前の対策で減らせるリスク】

【避けられない条件】

1. 雨漏りなど施工トラブルのリスクがある

太陽光発電の設置で注意したいリスクの一つが、工事に起因する雨漏りです。
スレート屋根やアスファルトシングルの場合、架台を固定するために屋根に直接穴を開けるため、防水処理が不十分だと雨漏りにつながるおそれがあります。

屋根に直接穴を開ける
スレート屋根やアスファルトシングルの場合
金属で挟み込んで固定(キャッチ工法)
金属屋根の場合

一方で多くの金属屋根では、屋根材の継ぎ目を金具で挟み込んで固定する「キャッチ工法」を使うため、屋根材に直接穴を開けずに設置できます。
ただし、取り付け位置を誤ったり、金具を締めすぎて屋根材を凹ませたりすると、継ぎ目から雨水が入りかねません。
テイガクのYouTubeでも誤った設置方法により、屋根をはがすことになった工事例を紹介しています。

【太陽光発電のデメリット】太陽光発電を取り付けた1週間後に屋根をはがす

【太陽光発電のデメリット】太陽光発電を取り付けた1週間後に屋根をはがす

【他社施工のトラブル事例】雨漏りにつながる太陽光パネルの取り付け方

嵌合部を切り欠いて金具を打ち込む
テイガクではない業者による施工です

テイガクの現場の近くで見かけた、他社が施工した住宅の屋根です。
石粒付き金属屋根の嵌合部(かんごうぶ:屋根材同士をかみ合わせる部分)を切り欠き、金具を屋根の内部に打ち込んで太陽光パネルを固定していました。
テイガクが自社の施設で同じ方法を再現して散水試験をおこなったところ、屋根の内部に大量の水が入り込みました。
業者選びでは、太陽光設備だけでなく、屋根の構造や防水についても専門的な知識を持っているかが重要です。

2. 屋根材のメーカー保証が失効する場合がある

見落とされやすいデメリットとして、太陽光パネルを設置すると、屋根材のメーカー保証の対象外になる場合があります。
保証が受けられなくなると、屋根材に不具合が起きても、メーカーの補償を受けられないおそれがあります。
一方で、太陽光パネルのメーカーによっては、雨漏りへの保証を含むものもあります。
契約前に、太陽光メーカーの保証と施工会社の工事保証が、それぞれ屋根のどこまでを対象にしているかを確認してください。

3. 配置の偏りによる耐震性の低下

太陽光パネルは重量のある設備のため、設置場所が偏ると建物の耐震性に影響するおそれがあります。
特に注意したいのが、発電量を優先して南側だけにパネルを集中させる配置です。
建物の中心にあたる「重心」と、建物の強さの中心である「剛心(ごうしん)」の位置がずれると、地震のときに建物がねじれやすくなります。

重心と剛心が離れると地震のとき建物がねじれやすい

【試算】屋根カバー工法で太陽光パネルを載せると屋根はどれくらい重くなる?

80㎡のスレート屋根に屋根カバー工法をおこない、太陽光パネル25枚を取り付けた場合、屋根の重さは1㎡あたり約43キロになります。

屋根カバー工法で太陽光パネルを載せた重さ

屋根の構成 1㎡あたりの重さ
古い野地板 10キロ
古いルーフィング 1キロ
古いスレート屋根 20キロ
新しいルーフィング 1キロ
新しい金属屋根 5キロ
PV金具(偏重) 1キロ
太陽光パネル(偏重) 5キロ
合計 約43キロ

多くの住宅は、太陽光パネルを後から取り付ける前提で構造計算されていません。
そのためテイガクでは、屋根カバー工法で太陽光パネルを取り付けることは基本的におすすめしておらず、葺き替えをおすすめしています。

4. 台風・積雪・落雪など自然災害のリスクがある

強風ではがれた屋根と太陽光パネル

屋外の屋根に設置する以上、自然災害への備えも欠かせません。
台風や強風のときには、施工が不適切だとパネルや屋根材が飛ばされるおそれがあります。
屋根の下地である野地板(のじいた)が劣化していると、金具を固定するのに必要な強度を確保できない場合もあります。
地域の風の条件や屋根の状態に合わせて、架台・金具の設計と施工方法を確認することが重要です。

【落雪トラブルの対策】太陽光パネル用の雪止めを設置した事例

太陽光パネル用の雪止め

積雪や落雪にも注意が必要です。
パネルの表面は滑りやすく、パネルから落ちる雪は通常の屋根より遠くまで届きます。
テイガクでも、落雪を心配されたお客様のご要望を受けて、太陽光パネル用の雪止めを設置した事例があります。
自治体でも注意喚起をおこなっており、たとえば東京都町田市は、落雪で隣家の物置やサンルームの屋根が壊れた例や、家族の頭に雪が落ちてけがをした例を挙げ、パネルを設置する際は雪止めを検討するよう呼びかけています。

5. 初期費用が高く、まとまった費用がかかる

太陽光発電の導入には、まとまった初期費用が必要です。
経済産業省の有識者委員会(調達価格等算定委員会)の資料によると、2025年に設置された住宅用太陽光発電システムの費用は、1kWあたり新築で平均28.9万円、既築で平均30.1万円でした。
一般的な戸建て住宅では4〜5kW程度の設置が多いです。
この平均単価から計算した、設置容量ごとの費用の目安は下の表のとおりです。

区分 1kWあたりの平均費用 3kWの場合 4kWの場合 5kWの場合
新築 28.9万円 約87万円 約116万円 約145万円
既築 30.1万円 約90万円 約120万円 約151万円

屋根・外壁の工事や蓄電池まであわせて検討する場合は、費用はさらに大きくなります。
テイガクの単価表と施工実績をもとにすると、屋根面積70㎡・外壁面積160㎡程度の住宅で、屋根の葺き替え、外壁塗装、太陽光発電、蓄電池をまとめておこなった場合の総額は、約525万〜695万円程度が目安です。

屋根のリフォーム
工事の内容 費用の目安
屋根の葺き替え 約155万〜175万円
外壁塗装 約50万〜70万円
足場 約20万円
太陽光発電+蓄電池 約300万〜430万円
合計 約525万〜695万円

外壁を塗装ではなく金属サイディングで改修する場合は、総額は635万〜865万円程度になります。
何をどこまで同時におこなうかで総額は大きく変わるため、必要な工事の範囲を整理して見積もりを取りましょう。
なお、太陽光発電と蓄電池には国や自治体の補助金を利用できる場合があり、特に東京都は補助が手厚く、費用の多くをまかなえるケースもあります。
ただし、補助金の多くは工事が終わった後に支払われるため、いったんは費用を用意しておく必要があります。

6. メンテナンスや撤去に費用がかかる

太陽光発電は設置して終わりではなく、長く使うほど点検や交換の費用がかかります。
主な費用と時期の目安は、下の表のとおりです。

項目 時期・費用の目安
定期点検 設置後1年目、その後は4年に1度が推奨
パワーコンディショナーの交換 耐用年数は10〜15年。5kWの設備で交換費用は約38.4万円
太陽光パネルの寿命 約20〜30年。20年ほどで発電効率は新設時の約80%前後に低下
清掃・鳥害への対応 鳥のフンや巣作り、砂ぼこりによる汚れの清掃
脱着・撤去 屋根の改修時は脱着費用、設備の処分時は処分費用
太陽光パネルを外した屋根 鳥のフンで広範囲に汚れが発生

鳥のフンなどの汚れを放置すると、発電量の低下や局所的な過熱(ホットスポット)の原因になります。
また、パネルと屋根のすき間は雨風をしのげるため、鳩などが住み着くことがあります。
住み着かれると、屋根や雨どいに大量のフンがたまり、悪臭や衛生面の問題が起きるほか、雨どいが詰まる原因にもなります。
被害が大きくなる前に、パネルの周りを防鳥ネットなどでふさぐ鳩よけ対策を検討しましょう。

また、改修時期の近い屋根にそのまま設置すると、後の屋根工事で脱着費用や足場代が重複する場合があるため、設置前に屋根の改修時期も確認しておきましょう。
テイガクの施工実績では、パネルの脱着費用は1枚あたり約18,000円(取り外しと再設置)で、約20枚なら約36万円が目安です。

7. 天候・季節・屋根の向きで発電量が変動する

太陽光発電は太陽の光で発電するため、発電量は天候や季節、屋根の条件によって変わります。
夜間は発電できません。
都市ガス大手の京葉ガスの公式Q&Aでは、晴天時と比べた発電量の目安を、曇りの日は3分の1〜10分の1程度、雨の日は5分の1〜20分の1程度としています。
ただし、雲の厚さや日射の強さによって変わり、どの家庭でも同じ倍率になるわけではありません。

晴天時と比べた発電量
都市ガス大手の京葉ガスの公式Q&Aより作成

屋根の向きや傾きも発電量を左右します。
日本では一般的に南向きが発電に適しており、北向きでは発電量が少なくなる傾向にあります。

【近隣トラブル】太陽光パネルの反射光による「まぶしさ」に注意

北面に設置したパネルはまぶしい

太陽光パネルの表面はガラスでできているため、太陽の光を反射します。
現在は、表面に細かな凹凸をつけて光を拡散させる「防眩パネル(アンチグレアパネル)」の開発・普及が進み、反射光によるまぶしさは以前より抑えられるようになりました。
一方で、防眩性能のないパネルを使った場合や、設置する方角・角度、周りの建物との位置関係によっては、反射光が近隣住宅の窓に差し込み、クレームにつながるケースがあります。
特に、北面や東西面に設置したパネルは、太陽の位置によって反射光が近隣に向かいやすいため注意が必要です。
設置前に、パネルの防眩性能とあわせて、周りの住宅への反射光の影響も確認しておきましょう。

8. 導入のタイミングを判断しにくい

売電価格

太陽光発電は、技術の進化や制度の変化が早く、いつ導入するのが正解なのかを判断しにくい側面があります。
近年は、日本で生まれた技術である「ペロブスカイト太陽電池」が注目を集め、国も普及に向けた取り組みを進めています。
太陽光パネル自体の価格も、長期的には下がってきました。
一方で、売電価格は2012年度の1kWhあたり42円から、2026年度は最初の4年間で24円まで下がっています。
補助金の金額や条件も、国や自治体によって毎年のように見直されています。
判断に迷う場合、テイガクがおすすめしているのは、屋根の改修時期に合わせて検討することです。
屋根工事と同時に設置すれば足場を共用でき、将来の脱着費用もかかりにくくなります。

デメリットだけではない太陽光発電のメリット5つ

太陽光発電には、電気代の削減や停電時の備えといったメリットもあります。
ただし、初期費用や屋根の条件、電気の使い方によって効果は異なるため、ご家庭の条件に当てはめて考えることが大切です。
デメリットと比較して判断できるよう、メリットを5つに整理しました。

太陽光発電の5つのメリット

1. 電気代を削減できる

太陽光発電のメリット

太陽光発電のメリットの一つは、発電した電気を自宅で使い、電力会社から買う電気を減らせることです。
東京電力エナジーパートナーの試算例では、5kWの設備で年間発電量6,515kWh、自家消費率35.2%、電気の購入単価を1kWhあたり31円とした場合、電気代の削減額は年間で約7万1千円です。
なお、この試算には、基本料金・燃料費調整額・再エネ賦課金を含めていません。
実際の削減額は、地域や屋根の条件、契約している料金プラン、日中の電気使用量によって変わります。
オール電化やEVを利用している場合も、発電している時間帯にどれだけ電気を使えるかを確認しましょう。

2. 電気代高騰の影響を受けにくい

電気料金は、燃料価格や再エネ賦課金などの影響で変動します。
資源エネルギー庁の「日本のエネルギー2025」では、2022年度に燃料輸入価格の高騰で電気料金が上昇した一方、その後は高騰時より低くなったとされています。
毎年上がり続けているとは限らず、将来の価格も確定していません。

家庭向け電気料金の平均単価の推移(円/kWh)
出典:資源エネルギー庁「日本のエネルギー2025」
https://www.enecho.meti.go.jp/about/pamphlet/energy2025/03.htmlを加工して作成

太陽光発電で自家消費する電気を増やせれば、購入する電気を減らせます。
その分、使った量に応じてかかる電力量料金の値上がりの影響を受けにくくなります。
ただし、基本料金や、夜間などに購入する電気の料金までなくなるわけではありません。

3. 余った電気を売電収入にできる

自家消費で使いきれずに余った電気は、買取事業者に売って収入にできます。
住宅用(10kW未満)では、FIT(固定価格買取制度)を利用するのが一般的です。
FITは、再生可能エネルギーで発電した電気を、国が定めた価格で電力会社などが一定期間買い取る制度で、住宅用の買取期間は10年間です。

売電収入の目安

2026年度に認定を受けた場合、買取価格は最初の4年間が1kWhあたり24円、続く6年間が8.3円です。
先ほどの東京電力エナジーパートナーの試算と同じ条件で、年間発電量6,515kWhのうち約65%(約4,222kWh)を売電すると、売電収入は最初の4年間が年約10万1千円、5年目以降が年約3万5千円で、10年間では約62万円が目安です。

4. 停電・災害時の備えになる

蓄電池

太陽光発電は、停電時の備えにもなります。
停電中でも、パワーコンディショナーを自立運転に切り替えれば、日中に発電している範囲で専用コンセントから電気を使えます。
一般的な機種で同時に使える電力は最大1,500W程度で、スマートフォンの充電や照明、テレビでの情報収集などに役立つでしょう。
夜間や雨の日は発電しないため、夜も電気を使いたい場合は蓄電池との組み合わせが必要です。
冷蔵庫のように起動時に大きな電力を使う家電は動かない場合もあるため、停電時に使いたい機器を決め、対応できるかを事前に確認しておきましょう。

5. 発電時にCO2を出さず環境にやさしい

太陽光発電は、発電するときに二酸化炭素(CO2)を排出しない再生可能エネルギーです。
石油や石炭、天然ガスを燃やす火力発電と違い、発電時に大気汚染物質も出しません。
日本は原油やガスなどの化石燃料の輸入に、年間約24兆円(2024年)を充てています。
自宅の屋根でつくった電気を使うことは、輸入燃料に左右されにくいエネルギーを増やすことにもつながります。
一度設置すれば20年以上にわたって発電を続けられるため、家計の節約と環境への配慮を長く両立できる点が、太陽光発電の特徴です。

太陽光発電が向いている人・やめたほうがいい人

太陽光発電のデメリットと対策を踏まえると、効果を発揮しやすいご家庭と、慎重に検討したほうがよいご家庭に分かれます。
ご自宅がどちらに近いかを、屋根の条件・電気の使い方・検討の進め方の3つの軸で確認してみてください。
無理に導入して後悔しないためにも、当てはまる項目をチェックすることをおすすめします。

判断軸① 屋根の条件

向いている人 慎重に検討したい人
・南向き・東西向きで一定の広さ、日陰が少ない
・屋根材・形状・下地に適合する固定方法が採用可能
・屋根の改修とあわせて検討できる
・北向き一面・極端に狭い・終日日影が多い
・築年数が古く荷重に不安がある
・屋根の劣化が進んでいる、または改修時期が近い(先に屋根工事を検討したい)

判断軸② 電気の使い方

向いている人 慎重に検討したい人
日中の在宅や家事、EVの日中充電など、発電する時間帯の電気使用が多い 日中はほとんど家に人がおらず、電気使用量が極端に少ない

判断軸③ 検討の進め方

向いている人 慎重に検討したい人
補助金を活用でき、複数社を比較して適正価格で契約できる。初期費用が確保できる 予算にまったく余裕がない。訪問販売の提案だけで即決しようとしている

上記はあくまで一般的な目安です。
北向きの屋根でも設置できないわけではなく、築年数が経っていても屋根の状態しだいで導入できる場合もあります。
ご自宅の屋根で発電に向いているかどうかは、屋根の状態を実際に確認したうえで判断することが大切です。
判断に迷う場合は、屋根の状態と発電量の両方を見てくれる会社に相談するとよいでしょう。

太陽光発電で後悔・失敗しないための5つのポイント

太陽光発電によるトラブルや費用の見込み違いを減らすには、契約前の確認が大切です。
後悔しないために、導入前にやっておきたいことを5つにまとめました。

5つのポイント

1. 屋根の専門知識と施工実績のある会社を選ぶ

太陽光パネルの設置実績 屋根の専門知識と工事の実績

太陽光発電で起きるトラブルには、雨漏りや屋根材の破損など、屋根に関係するものが少なくありません。
そのため、太陽光パネルの設置実績だけでなく、屋根の専門知識と工事の実績がある会社を選ぶことが大切です。
屋根のプロでありながら、電気工事士の資格を持つスタッフが在籍している会社、または電気工事会社と提携して屋根工事と電気工事をセットで請け負える会社であれば、屋根と配線の両面から安心して任せられます。
屋根と太陽光のどちらか一方しか見られない会社だと、設置後にトラブルが起きたとき、原因が屋根なのか太陽光なのかで責任があいまいになりがちです。
業者を選ぶときは、次の点を確認してみてください。

業者を選ぶポイント
  • 屋根工事の施工例を見せてもらえるか

  • 自宅の屋根材に合った取り付け方法を、理由とあわせて説明できるか

  • 電気工事は自社でおこなうのか、どの会社がおこなうのか

  • 工事保証が、屋根と太陽光のどこまでを対象にしているか

太陽光発電の設置工事が原因で雨漏りが起き、屋根を張り替えることになった事例を、テイガクの動画で紹介しています。
屋根の構造を理解しないまま工事をすると、どのような問題が起きるのかを確認してみてください。

 太陽光発電を設置するビス1本のために雨漏りが生じて屋根を張り替え

太陽光発電を設置するビス1本のために雨漏りが生じて屋根を張り替え

訪問販売による契約トラブルに注意

太陽光発電の訪問販売では、補助金や電気代の節約を強調されて契約し、後から契約内容に不安を感じたという相談が、消費生活センターにも寄せられています。
その場で即決せず、複数社の見積もりや説明を比較することが大切です。

2. 複数の会社から相見積もりを取る

太陽光発電の導入費用は、機器の構成や工事範囲、施工条件によって変わります。
テイガクが東京都内の同じ住宅に提案した例では、長州産業とカナディアンソーラーで、工事金額に約100万円の差がありました。
会社が違えば、提案される機器や工事の範囲はさらに大きく変わります。
複数の会社から見積もりを取り、内容をそろえて比べましょう。
また、補助金の対象になる製品かどうかや申請の時期によって、実際の負担額は大きく変わります。
価格に加え、機器による性能や保証の違いなど、説明の分かりやすさも比較することが大切です。

項目 長州産業 カナディアンソーラー
太陽光 3.76kW(17枚) 3.81kW(11枚)
蓄電池 16.4kWh 13.3kWh
工事金額(税込) 約398万円 約296万円
パネルの製品保証 15年 25年
蓄電池の製品保証 15年 15年
※2026年10月1日以降に事前申込をする場合、カナディアンソーラー製の蓄電池は東京都の助成金の対象外です。

3. 屋根の状態・屋根材・築年数を確認する

割れやすいノンアスベストのスレート屋根(パミール)

設置前には、屋根材の種類や築年数、屋根の劣化具合を確認することが欠かせません。
ひび割れや雨漏りの有無に加え、屋根材の下にある防水シートや下地の状態は、専門会社に点検を依頼しましょう。
色あせやコケだけでは、屋根全体の耐久性を判断できません。
なお、屋根の上は危険なため、自分で上らないでください。
割れやすいノンアスベストのスレート屋根(パミールなど)や、屋根の劣化が進んでいる場合は、先に屋根の改修工事をおこないましょう。
スレート屋根に太陽光パネルを取り付けるリスクや、屋根リフォームのときの注意点をまとめた動画も、ぜひ参考にしてください。

【太陽光発電のデメリット】スレート屋根に取り付ける将来的リスクと屋根リフォーム後に待ち受けているリスク

【太陽光発電のデメリット】スレート屋根に取り付ける将来的リスクと屋根リフォーム後に待ち受けているリスク

4. 発電量や費用のシミュレーションは前提条件まで確認する

契約前には、発電量や電気代の削減額、費用回収の見通しについてシミュレーションを受けます。
その際、数字だけを見て判断せず、どのような前提で計算されているかまで確認してください。
特に、次の点は結果を大きく左右します。

シミュレーションで見るポイント
  • 年間発電量は、屋根の向き・角度や周囲の影を反映しているか

  • 自家消費率を何%で計算しているか

  • 売電単価は、5年目以降の8.3円や、卒FIT後の単価まで反映しているか

  • パワーコンディショナーの交換費用や定期点検の費用が含まれているか

  • 補助金の金額が、最新年度の制度にもとづいているか

「必ず○年で元が取れる」といった断定的な説明には注意が必要です。
前提条件が明示された、現実的なシミュレーションを出してくれる会社を選びましょう。

5. 国や自治体の補助金を活用する

東京都の太陽光発電・蓄電池の助成金の申請を代行

太陽光発電や蓄電池には、国や自治体の補助金を利用できる場合があります。
たとえば東京都では、令和8年度の「家庭における太陽光発電導入促進事業」で、既存住宅に設置する場合、3.75kW以下は1kWあたり15万円(上限45万円)、3.75kWを超える場合は1kWあたり12万円の助成が受けられます。
仮に既存住宅へ4.5kWを設置すると、最大で54万円の助成が目安です(助成対象経費の合計額が上限)。
まずは、お住まいの都道府県と市区町村の公式サイトで、対象設備や申請期間、予算、併用の条件を確認してください。
東京都の場合は事前申込が必須で、申請に不備があると、契約や着工の後でも助成を受けられないことがあります。
申請の順序や必要な書類も、あらかじめ確かめておきましょう。
テイガクでは、東京都の太陽光発電・蓄電池の助成金の申請を代行しています。

屋根と一緒に考える太陽光発電のご相談はテイガクへ

太陽光発電には、電気代の削減や停電時の備えといったメリットがある一方で、雨漏りや初期費用、メンテナンス費用などのデメリットもあります。
太陽光パネルは屋根の上に20年以上載り続けるため、屋根とセットで考えることが、施工のトラブルや将来の費用を抑えることにつながります。
後悔しないために大切なのは、屋根の専門知識があり、太陽光パネルの設置や電気工事にも対応できる会社を選ぶことです。
テイガクは金属屋根の専門工事会社として、屋根の状態に適した工法で太陽光発電をご提案します。
太陽光メーカーの施工IDを保有し、電気工事士の資格を持つスタッフも在籍しているため、屋根と電気の両面からご相談いただけます。
太陽光発電を検討している方、ご自宅の屋根に載せて大丈夫か不安な方は、まずはご自宅の屋根が太陽光発電に向いているかを、一緒に確かめてみませんか。

太陽光発電のデメリットに関するよくある質問

太陽光発電は何年で元が取れますか?

A

費用を回収できる年数は、初期費用、補助金、発電量、自家消費量、売電価格、点検・修理費用などによって異なり、一律には言えません。
2026年度に新規認定を受ける住宅用太陽光発電(10kW未満)の売電価格は、最初の4年間が24円/kWh、続く6年間が8.3円/kWhです。
回収を考える際は、卒FIT後の売電条件に加え、パワーコンディショナーの交換や、屋根工事のときに必要になる脱着の費用も含めて試算しましょう。

太陽光発電は環境に悪いと聞きますが本当ですか?

A

太陽光発電は発電時にCO2を排出しませんが、パネルの製造や廃棄などにも環境への影響があります。
太陽光発電協会によると、パネルの製造に使ったエネルギーは、発電によって取り戻せるとされています。この期間を「エネルギーペイバックタイム」といいます。
ただし、これはエネルギーの量だけを見た評価で、廃棄などによる環境への影響がなくなるわけではありません。
導入するときは、長く使える施工と定期的な点検、撤去するときの適正な処理まで考えておきましょう。

FITの買取期間が終わると売電はどうなりますか?

A

住宅用太陽光発電(10kW未満)でFIT認定を受けた場合、売電を始めてから10年で固定価格での買取が終わります。これを「卒FIT」といいます。
卒FIT後も、電力会社などと契約すれば売電を続けられます。
ただし、買取価格や条件は契約先によって異なり、今から10年後の買取価格は決まっていません。
売電先の条件と、自家消費で減らせる電気代を比べて、使い方を検討しましょう。
蓄電池を後から追加する場合は、導入と将来の交換にかかる費用も含めて判断しましょう。

太陽光発電のトラブルは、どこに相談すればいいですか?

A

雨漏りや機器の不具合など、工事や設備に関するトラブルは、まず設置した会社に連絡し、あわせてメーカーの保証窓口にも確認しましょう。
訪問販売の契約内容など、契約に関するトラブルは、消費者ホットライン「188」に電話すると、お近くの消費生活センターにつながります。
設置した会社と連絡が取れない場合や、雨漏りの原因が屋根なのか太陽光なのか分からない場合は、屋根と太陽光の両方に詳しい専門会社に点検を依頼するのも一つの方法です。

太陽光発電を設置すると固定資産税は上がりますか?

A

一般的な住宅の太陽光発電であれば、通常は固定資産税は上がりません。屋根に架台で取り付ける10kW未満の設備で、使い切れなかった電気を売る「余剰売電」の場合です。
ただし、屋根材と一体になったタイプのパネルは家屋の一部とみなされ、固定資産税の対象になります。
また、売電する10kW以上の設備や事業に使う設備は、償却資産として申告が必要です。
設置方法や使い方によって扱いが変わるため、お住まいの市区町村の固定資産税の窓口で確認しましょう。

既存の住宅にも太陽光パネルの設置が義務づけられますか?

A

既存の住宅に設置の義務はありません。
東京都で2025年4月から始まった制度は、都内で年間に一定以上の住宅などを供給する大手ハウスメーカー等に、新築する建物への太陽光発電の設置などを義務づけるものです。
義務を負うのはハウスメーカー等の事業者で、住宅を建てる人や購入する人ではありません。
すでに住んでいる住宅に太陽光を載せるかどうかは、屋根の状態や費用、補助金などを踏まえて自由に判断できます。

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本記事の著者・監修者

著者 前川祐介
前川 祐介

株式会社テイガク 代表取締役社長
「屋根と外壁のリフォーム工事テイガク」Webメディア運営責任者

大阪府堺市生まれ。千葉県立船橋東高校→法政大学経営学部→サノフィ(旧アベンティスファーマ)株式会社を経て、父親が経営する建築板金工事会社(現・株式会社テイガク)へ入社。最終学歴、中央工学校夜間建築学科。2022年に代表取締役社長に就任。年間1,000棟以上ある現場での施工経験を活かし、Webメディア「テイガク」での記事執筆、YouTubeでの動画撮影をおこなう。2026年4月、初の著書となる『いちばんよくわかる 屋根の教科書』(クロスメディア・パブリッシング)を出版。趣味は日本史学。宅地建物取引士・建築物石綿含有建材調査者