アパートなどで雨漏りが発生した場合は速やかな対処が求められます
雨漏りが発生した場合の借主の損害賠償請求は高額におよびます
賃貸住宅の屋根のメンテナンスは定期的におこないましょう
賃貸しているアパートやマンションで雨漏りが発生した場合、オーナー様が多額の損害賠償金の支払いを求められることがあります。
賃借人様とトラブルに見舞われたオーナー様からのご相談をテイガク屋根修理ではたくさん頂戴しています。
こちらのページでは「アパートなどの集合住宅の雨漏りの被害とトラブル解決」についてご案内します。(以下、敬承略)
雨漏りや雨漏り修理方法に関してはこちらをご覧ください。
目 次
インターネットを利用した情報収集が常識の時代
インターネットやスマートフォンを活用することで、借主は賃貸関連のトラブルに関する専門的な情報を簡単に収集できます。
現代は借主が自己の権利を主張しやすい時代とも言い換えられます。
住宅関連のトラブルは80%が雨漏りと言われています。
雨漏りに関してトラブルに見舞われるオーナーや借主が多いということです。
雨漏り関連のトラブルについて調べる時、以下のサイトを活用して情報収集する人が多いでしょう。
これらのサイトのコンテンツには過去の判例に基づいた見解があったり、弁護士による見解もも含まれていたりするので、とても参考になります。
しかし、これらのサイト内の相談や回答は「借主サイドの内容ばかり」です。
もちろん不動産会社やオーナーをサポートする見解もあります。
しかし、世の中は借主の絶対数の方ががはるかに多いため、不動産会社やオーナーサイドの見解は巨大サイトの意見に埋もれてしまっているのが実情です。
過度に借主を保護するサイトもあります。
たとえば、争い(訴訟)ありきで語るサイトや敷金の全額返済ありきで語るサイトもあります。
これまでの慣例や経験に基づいて賃貸経営をしていたオーナーや不動産会社が、突如、借主から思いもよらない要求をされることが現代では発生するということです。
貸主と借主がお互いの見解を主張し合い、見解の相違を理解して歩み寄ることが本来のあるべき姿です。
しかし、両者の落としどころをバランス良く見つけることが困難な時代に益々なっています。
雨漏りが発生した賃貸住宅(アパート)の民法解釈
民法の確認をいたします。
「民法606条1項」において、貸主は貸す物を使える状態にする義務があります。屋根の破損による雨漏りは修繕する義務が生じます。
「民法415条」において、借主の家財に被害が発生した場合には、借主は貸主に損害賠償の請求できます。
「民法611条1項の類推適用」において、貸主が修繕義務を履行しなかった場合、借主は雨漏りによって生じた損害部分の按分に応じて、賃料の減額を請求できます。
雨漏りによる経済的負担
賃貸契約の集合住宅で雨漏りが生じた場合、貸主が負担する費用
賃貸契約の集合住宅で雨漏りが発生するした際、以下のような負担を借主は強いられる可能性があります。
・屋根修理費用
金額の目安:150万円〜
雨漏りは致命的な大きな不具合です。
屋根表面の部分的な穴埋めなどの応急処置で雨漏りの修理は済まされないことが多いです。
屋根材とその下のルーフィング材(防水シート)を全面的に張り替える必要があります。
「葺き替え」による屋根全体のリフォーム工事が必要です。
・内装修繕費用
金額の目安:3万円〜
クリーニング程度で済むこともありますが、天井やクロス、床などに雨染みがついた場合は数十万円の内装工事費用を要します。
・損害部分の家賃
金額の目安:5万円〜
雨漏りの修理が終わるまで、借主は使用できない損害部分(損害面積割合)の賃料を減額請求できます。
その他借主が請求できる権利
・水濡れによる被災物の損害賠償請求(2次被害)
金額:1万円〜
家具や衣類などが水濡れした場合、借主は損害賠償請求ができます。
特にパソコンや携帯などの端末が被災した場合は要注意です。
中のデータも損害賠償請求の対象になります。
驚くほどの高額な請求になる可能性があります。
・クリーニング代金
・引越し(運搬)代金
・引越し先の敷金や礼金、不動産仲介手数料、家賃保証会社への保証料
・ホテル代
・慰謝料
・雨漏りが原因で仕事ができなくなった場合などの機会損失
・裁判費用や弁護士費用
借主が住宅賃貸時に契約する火災保険には弁護士特約が付いていることが多いです。
つまり、借主は弁護士を相談しやすく、裁判しやすい環境が整っています。
争い(裁判)になった場合、裁判費用や弁護士費用が発生することになります。
さらに争いには反証するための労務が求められます。
ストレスや時間を費やすことになります。
「賃貸住宅運営」前に「屋根の状態確認」
雨漏りが発生したら1年間分の家賃が吹き飛ぶだけではなく、たちまち建物の価値がゼロになる可能性がはらんでいます。
投資目的で中古の賃貸物件や賃貸目的の空き家を購入したが、購入後数年で雨漏りが発生して多額の借金を背負うといった事例もあります。
屋根の経年劣化による雨漏りは経済的に助けてくれる人は誰もいません。自己責任です。
これから賃貸住宅や空き家を中古で購入することを感がている方は、まずは「屋根の状態」を確認しましょう。
新築で賃貸住宅を建設する方は屋根の素材、特に屋根仕上げ材とルーフィング材はできるだけ高品質のものを使用しましょう。
そして屋根の状態が良好かを定期的に診断することも大切です。
賃貸住宅の火災保険
台風による風の災害で屋根に不具合が発生したとき、火災保険を使って屋根を修理するための費用が保険会社から支払われます。
アパートなどの集合住宅も対象です。
ただし、屋根の経年劣化による雨漏りは保険の対象になりません。
火災保険の申請について注意してほしいことがあります。
保険会社への申請は施主様自身でおこなうようにしましょう。
申請の際、屋根修理会社の見積書が必要なでし。
そのため、見積書は屋根専門の工事会社に作成してもらいましょう。
一方、保険会社への申請を代行で請け負う会社が存在します。(ただし屋根の修理を代行会社がおこなうことが前提)
現在、代行会社に任せてしまうことで発生するトラブルが社会問題になっています。
代行会社に任せは様々な不利益が生まれます。
たとえば代行会社が保険会社へ過大請求していた場合、保険契約の解除される可能性もあります。
当然、火災保険会社も代行会社による申請を避けるよう注意喚起しています。
賃貸物件の雨漏りトラブルは利害関係者が多い事情があります。
「貸主」「借主」「保険会社」「不動産会社」「屋根修理会社」「火災保険会社」「保険改定会社」に「保険申請代行会社」が加わることになります。
全くの第三者である「保険申請代行会社」が加わるとスムーズに行くはずの話しが余計にこじれてしまいます。
「火災保険の申請を誤ると本来もらえる修理費用が支払われなくなります。だから私たち保険申請を任せてください。0円で屋根の修理ができる可能性があります。」と代行会社は宣伝します。
火災保険の申請が難解なものだと植え付けるためのフレーズです。
「実際の火災保険の申請」は「交通事故時の申請」よりも「簡単」です。
お客様が思っている以上にスムーズに保険金は受け取れます。
トラブルになる前に
雨漏りが発生したときは借主保護を最優先にしてください。
雨漏り修理が長引くと、借主の被害者心理は悪くなる一方です。
明らかな経年劣化による雨漏りであるのに、長期に及んで火災保険会社と交渉される方がいます。
「保険会社からの修理費用」も大切ですが、「貸主の初期対応の遅れ」がその後の流れに大きく左右されてしまうこともあります。
即座に経年劣化として判断し、火災保険の申請を諦めて屋根の葺き替え工事をおこなう度胸も時には必要です。
雨漏りの修理工事会社はどう探せばいい?
屋根から雨漏りが発生した際は屋根専門の工事業者に相談してください。
建物増改築や内装、水回りなどもおこなっているリフォーム業者ではなく、屋根に特化して会社が望ましいです。
屋根を専門とする業者や職人さんに直接対応してもらう方が、適切かつ早急な対処が得られます。
予算内で修理する方法や将来発生するメンテナンス費用などの質問にも即座に答えてくれるはずです。
屋根専門の工事業者であるかは、屋根材を保管するための倉庫の有無で確認できます。
工事業者であれば当然、屋根資材を保管するための倉庫設備を整えているはずです。
テイガク屋根修理 アパート集合住宅屋根改修工事事例
テイガク屋根修理は直接工事で屋根の修理を請け負う会社です。
関東地区では埼玉県川口市、神奈川県横浜市、千葉県市川市に工事センター(倉庫)があります。
関西地区では大阪府堺市に工事センター(倉庫)があります。
下記はテイガク屋根修理が手がけたアパート集合住宅のリフォーム現場の一部です。
世田谷でアパートの屋根修理 – テイガク
日付:2015年1月
世田谷でアパートの屋根修理 – テイガク
世田谷区でアパートの屋根修理、雨漏り修理を施工致しました。集合住宅で雨漏りが発生しているため、早急なご対応が必要で、お問い合わせいただいた翌週に施工を開始いたしました。 世田谷区で施工したカバー工法リフォーム BEFOR…
日付:2015年1月
アパート 屋根リフォーム 大阪市
日付:2015年10月
アパート 屋根リフォーム 大阪市
大阪市でアパート屋根、マンション屋根の修理、リフォームをお考えのお客様はテイガクへご相談ください。定額制で屋根のリフォームをご提供いたします。外壁塗装や金属サイディング工事も承っております。 大阪市住吉区で施工した葺き替…
日付:2015年10月
アパート屋根修理 リフォーム 横浜市
日付:2015年11月
アパート屋根修理 リフォーム 横浜市
神奈川県横浜市泉区で雨漏り修理のご注文をいただきました。既存の家屋は築40年を超えるアパート、集合住宅です。これまでは屋根瓦の一部補修工事などで対応していましたが、雨漏りの影響が激しくなり葺き替え工事を行うことになりまし…
日付:2015年11月
まとめ
重要なポイント
賃貸関連のトラブルについて、借主は自ら様々な情報を収集し、自己の権利が主張できる(しやすい)時代になっています。
雨漏りが発生した際、借主による賠償請求額は高額になる可能性が高いです。
大問題になる前に屋根は定期的にメンテナンスをおこなってください。
屋根から雨漏りが発生した場合は屋根専門の工事業者に依頼してください。
火災保険の申請は被保険者(オーナー)自身が行ってください。火災保険の申請手続きはとても簡単です。