ホームセンターで手に入る屋根材を使ってDIYで屋根修理や屋根づくりを検討している人も多いはずです。
屋根材には、機能性や耐久性、見た目によってさまざまな選択肢があります。
今回は、ホームセンターで入手可能な屋根材と、DIYによる施工の難易度について解説をします。
ご注意
このページは素人の方に屋根工事を推奨することを目的とする記事ではありません。
屋根工事は常に危険が伴います。
毎年、多くの方がDIYによる屋根工事や屋根修理作業で怪我をされたり、命を落とされたりしています。
安全性の確保や安全装備品の用意がなされていることが前提となる記述となります。
購入できる屋根材と特徴
某大手ホームセンターの大型店舗にいって、購入できる屋根材を調べました。
部分修理の難易度と、新しく小屋づくりをする難易度もテイガク独自で評点します。
★が多いほど「簡単」となります。
なお、各屋根材のより詳細な情報は下記ページを参考にしてください。
アスファルトシングル
材料価格 約1,500円/㎡
張り方 横葺き
部分修理 ★★★★★
新設 ★★★
持ち運び ★★★★★
アスファルトを主成分としたシート状の屋根材。
アメリカでは90%以上のシェアを占めています。
素人でもDIYで修理や張り付けができることから、アメリカでは圧倒的なシェアを獲得しています。
コストパフォーマンスや持ち運びにも優れています。
最も筆者が評価していることは、石粒が表面に付着していることです。
石粒があるおかげで滑りにくく、他の屋根材よりも比較的、安定して屋根張りができます。
シングル釘とシングルセメントとよばれる接着剤で屋根を固定させます。
スレート(コロニアル・カラーベスト)
材料価格 約3,000円/㎡
張り方 横葺き
部分修理 ★
新設 ★★
持ち運び ★
セメントを固めた屋根材。
日本の新築戸建て住宅で用いられています。
部分修理で差し替えすることも可能ですが、屋根上でスレートを扱う作業は素人では困難です。
ホームセンターで売られている理由はDIYではなく、プロ向けとして販売しています。
波型金属屋根
材料価格 約2,000円/㎡
張り方 縦葺き
部分修理 ★★★
新設 ★★★
持ち運び ★★
屋根の流れに沿って縦に張る金属屋根。
素材はトタンやガルバリウム鋼板、エスジーエル鋼板などがあります。
昔はトタンしかなったので、この屋根材のことを波型トタン屋根と呼ぶ人が多く、ついつい波型トタンを購入しがちです。
素材による価格差はほとんどないため、耐久性に優れたエスジーエル鋼板がおすすめです。
屋根は継ぎ目がないほうが防水性能が高くなるため、できるだけ長い尺(長さ)の商品を購入しましょう。
尺の換算
尺 | ミリメートル |
---|---|
1尺 | 303mm |
6尺 | 1,820mm |
7尺 | 2,170mm |
8尺 | 2,420mm |
9尺 | 2,730mm |
波型ポリカ
材料価格 約1,500円/㎡
張り方 縦葺き
部分修理 ★
新設 ★★★★
持ち運び ★★★★
ポリカーボネート製の屋根材。
軽くて加工がしやすく塩ビよりも耐久性があるため、DIYの屋根造りには最もおすすめの屋根材です。
小さな物置小屋やテラスなどの造作に適しています。
波型塩ビ
材料価格 約1,200円/㎡
張り方 縦葺き
部分修理 ★
新設 ★★★★
持ち運び ★★★★
ポリカよりも低価格で購入できる昔から素材です。
寿命は3~5年程度で短命です。
オンデュリン
材料価格 約3,000円/㎡
張り方 横葺き
部分修理 ★★★
新設 ★★
持ち運び ★★★
日本では知名度が低いですが、外国、特にヨーロッパではよく知られている屋根材です。
瓦風のデザインで、意匠性にこだわりたい方にはおすすめです。
横葺き金属屋根
材料価格 約4,000円/㎡
張り方 横葺き
部分修理 ★
新設 ★
持ち運び ★
現在、屋根のリフォームで最も用いられている屋根材は横葺き金属屋根です。
ガルバリウム鋼板製の屋根材をホームセンターでも入手できます。
施工には高い技術レベルが必要なため、DIYでの施工は容易ではありません。
時間と労力のことを考えると、プロにお願いした方がよい屋根材です。
その他購入できる屋根部材
ルーフィング
屋根用の防水シートです。
屋根にとって一番大事なものはこのルーフィングです。
横葺きの屋根は横のつなぎ目部分から雨水が浸入するため、ルーフィングを貼ってから屋根を仕上げます。
雨どい
規模の大きなホームセンターでは、「パナソニック」「エスロン」「タキロン」と主要な雨どいメーカーの製品が取り揃えられていました。
雨どいの部分修理の際は、安心してホームセンターに頼ることができます。
後付け用の雪止め
雪止め金具はもちろん、後付け用の雪止め金具も取り扱いがありました。
棟板金
屋根でもっとも不具合が多い、棟板金。
もちろん、棟板金もホームセンターで購入することができます。
1本(約2m)当たりの価格は約1,500円です。
下地材
屋根の下地で用いる「野地板」「垂木」「貫板」などはもちろん、ホームセンターで購入できます。
安全確保と事前準備の重要性
ユーチューバーによる屋根修理動画
ユーチューブで古い空き家の屋根を張り替える本格的な改修工事をおこなう動画を見かける機会が増えています。
見る人によっては見よう見まねで自分でも簡単に再現ができるだろうと思う人もいるはずです。
閲覧者の人が思っている以上に、DIYを紹介するユーチューバーは計画的に改修工事の準備をおこなっています。
もちろん、プロ級の工事をおこなっている人もいます。
しかし、日常的に屋根工事をおこなっている人ではないです。
肝心なところで疑問に感じる作業や安全衛生作業(ヘルメット着用等)を怠っているシーンも見かけます。
これからホームセンターで屋根材をDIYで仕上げる人は、メーカーが用意したマニュアルや動画などからも参考にして、安全に留意したうえで屋根工事に臨んでください。
DIYで造作する屋根材についてよくある質問
A
はい、ホームセンターによっては軽トラックを貸出している店舗もあります。
詳しくはお近くのホームセンターにお尋ねください。
A
ポリカ波板が最も加工がしやすく軽量でおすすめです。