太陽光パネルを撤去処分する費用はいくら?取り外しから廃棄までの価格を解説

  • 公開
太陽光パネルを撤去処分 太陽光パネルを撤去処分 太陽光パネルを撤去処分

太陽光パネルの寿命と処分費用

太陽光発電の撤去処分は約15万円前後

一般的に太陽光パネルの寿命は20~30年とされており、将来的に廃棄処分が避けられません。
太陽光パネルの処分費用は、運搬費を含めて1枚あたり約7,000円です。
例えば20枚処分する場合は、約140,000円が必要となります。
また、パワーコンディショナーや屋内配線の撤去には別途費用が発生します。
また、太陽光パネルの法定耐用年数は17年と定められており、FIT(固定価格買取制度)を利用している場合は、少なくとも17年間は撤去せず運用する前提で設計されているケースが一般的です。

太陽光パネルの撤去処分と脱着の相場

取り外し費用 約2,500円/枚
撤去処分費用 約4,000円/枚
運搬費 約30,000円
再設置費用(脱着時) 約4,000円/枚
金具費用(脱着時) 約4,000円/枚
足場費用 約4,000円/枚

太陽光パネル廃棄の社会的問題

2030年以降は大量のパネルが一斉に寿命を迎えることから、廃棄量の急増に伴い処分費用が大幅に上昇する懸念も指摘されています。
処分費用については、パネルメーカーの対応状況や地域ごとの廃棄受け入れ体制によって異なるため、今後さらに費用が上昇する可能性があります。
さらに、建設業に従事する職人の数は10年後に大幅に減少する見込みであり、労務費のさらなる上昇も避けられないでしょう。

太陽光パネル設置から20年過ぎていたら処分を検討

太陽光パネルを設置してから20年以上が経過している場合は、撤去処分を積極的に検討しましょう。
屋根のリフォーム工事に伴うパネルの脱着には、一般的に35~45万円程度の費用がかかります。
廃棄処分費の高騰により、パネル自体の処分に数十万円単位の追加費用が発生することになるかもしれません。
さらに、太陽光パネルは屋根に負荷をかけるため、屋根材の劣化を早めたり、耐震性に影響を及ぼしたりするリスクがあります。
安全面のリスクと将来的な費用負担を抑えるためにも、撤去処分を検討することをおすすめします。

太陽光パネルの性能低下と製品保証

一般的に太陽光パネルの耐用年数は、約20~30年程度です。
パワーコンディショナーは、約10~15年程度です。
パワーコンディショナーの寿命は太陽光パネルよりも短く、設置期間中に一度は交換が必要になるケースが多いです。

発電性能(経年劣化)の低下

太陽光パネルの発電量を調査

一般的に太陽光パネルは毎年0.5~1%程度性能が低下し、設置から20年経つと発電効率は新設時の約80%前後になります。
メンテナンスとしては、パネルの清掃が効果的です。
清掃により発電量が改善するだけでなく、鳥の糞などによるホットスポット現象(局所的な発熱)を防ぎ、火災リスクを低減することもできます。
清掃費用の相場は約20,000円程度です。

保証期間との関係

太陽光パネルが設置された屋根

太陽光パネルの一般的なメーカー保証は、製品保証が10~15年、出力保証が20~25年程度です。
筆者個人としては、これらの保証を過度に重視する必要はないと考えています。
近年国内の主要な太陽光パネルメーカーが事業を撤退したり、生産拠点を中国など海外に移転したりするケースが増えています。

業界の統廃合は今後さらに加速すると思われます。
さらに、近い将来、ペロブスカイト型などの新しいタイプの太陽電池が主流となる可能性もあり、現在採用しているメーカーが10年後や20年後に存在し、保証を受けられるかどうかは不透明です。

アイコン 太陽光発電の取り外しはかんたん!

「メーカーの専用IDがある業者でなければ取り外しできない」といった営業トークを用いる業者が一部存在しますが、これは事実とは異なります。
太陽光発電設備の取り外し作業には電気工事士などの資格は必要ですが、実際の作業は非常にシンプルで、驚くほど簡単です。
こうした顧客の囲い込みを目的とした営業トークには、十分注意しましょう。

屋根工事と合わせて太陽光パネルを撤去処分するメリット

屋根リフォーム業者に見積もり依頼をしましょう

テイガクは金属屋根専門の工事会社です。
屋根には耐用年数があり、リフォームのタイミングで太陽光パネルを取り外し、処分する機会が多くあります。
屋根工事の職人がパネルの撤去作業を行い、そのまま廃棄処理場へ運搬するため、作業が効率的でコスト削減にもつながります。
また、屋根工事の際には足場を組むため、安全にパネルを取り外すことができます。
太陽光パネルの撤去・処分を検討される場合は、屋根リフォーム業者へ依頼することをおすすめします。

屋根リフォームと同時に撤去をするメリット

1. コスト削減につながる

屋根のリフォーム(葺き替えやカバー工法など)を行う際は、足場を組んで施工するケースが一般的です。
そのタイミングで太陽光パネルの撤去・処分もおこなえば、足場費用を二重にかけずに済むため、結果的にトータルコストを抑えられます

2. 雨漏りリスクの低減

スレート屋根の場合、太陽光パネルの取り付けには屋根に穴をあける必要があり、劣化が進むと雨漏りリスクが高まります。
太陽光パネル撤去にあわせて屋根を金属屋根にリフォームしてあげると、屋根の防水性能が向上し、雨漏りリスクを抑えることができます。

3. 耐震性が向上する

屋根カバー工法などで既存屋根の上に新しい屋根材を被せる場合、屋根が重くなるデメリットがあります。
南面のみ太陽光パネルを載せると偏重になり、さらに耐震性能が悪化します。
太陽光発電を取り外して処分することで耐震性の向上を図ることができます

屋根カバー工法と屋根葺き替えの費用は高額

屋根の改修

太陽光パネルの処分費用に比べて、屋根カバー工法や屋根の葺き替え工事の費用は非常に高額です。
したがって、屋根全体の工事が必要な場合は、太陽光発電設備の販売だけを専業とする業者よりも、工事金額や技術力においてメリットが多い屋根専門の工事会社に依頼することが最適です。

太陽光発電専業業者の場合、屋根工事は専門の屋根業者への外注となり、屋根カバー工法や葺き替え工事には中間マージンが発生するため、コストが割高になってしまいます。

費用の種類 太陽光発電専門業者 屋根工事専門業者
太陽光発電撤去処分費用 安い 高い
屋根カバー工法費用 かなり高い 安い
屋根葺き替え費用 かなり高い 安い

金属屋根と太陽光パネルの相性

太陽光パネルの金具

太陽光発電を設置する際には、屋根の寿命が太陽光パネルの寿命より長くなる考えが大切です。
屋根の寿命が太陽光発電より短い場合、屋根の改修時にまだ使える太陽光パネルを取り外したり、処分したりする必要が出てきてしまいます。
実際、スレート屋根は太陽光パネルよりも耐久性が低く、太陽光パネルがのったスレート屋根の改修が必要になった事例が後を絶ちません。
そもそも、スレート屋根に太陽光発電を設置することに対して、筆者は懐疑的です。

最近は、耐久性に優れたガルバリウム鋼板などの金属屋根の評価が高まっています。
金属屋根に太陽光発電設備を設置することが望ましいです
ただし、金属屋根への太陽光パネル設置にも多くの注意点があります。
特に施工不良による雨漏りなどのトラブルが発生するリスクがあるため、撤去処分や脱着を検討している方は、施工方法を含めて慎重に検討することをおすすめいたします。
太陽光発電だけではなく、屋根に関する知識を高めることも必要です。

太陽光発電に適した屋根材は?スレートではなくガルバリウム鋼板がおすすめである理由

テイガクで施工した太陽光パネル撤去処分の工事

テイガクで施工した太陽光パネル撤去工事をご紹介します。

太陽光発電の撤去から廃棄処分はテイガクで

テイガクは、創業から25年、金属屋根に関する専門知識と豊富な施工実績を持つ屋根工事会社です。
長年培ったノウハウを活かし、様々な屋根材や施工方法に対応できます。
テイガクでは、専属の職人が太陽光パネルの撤去から処分、廃棄場への運搬まで一貫して行います。
複数の業者が間に入らないため、中間マージンが発生せずコストも最小限に抑えられます。

太陽光パネルの取り扱いでは、安全第一を徹底し適切な足場をしっかりと設置して、落下や事故のリスクを排除します。
太陽光パネルの撤去処分を検討している方は、屋根リフォームと時期を合わせて行うことで、費用を抑え、大切な屋根の寿命も延ばせます。
まずは、屋根とパネルの現状を把握するためにも、専門業者に相談するところから始めてみましょう。

太陽光発電についての記事一覧

記事をもっと読む

1.

太陽光発電に適した屋根

2.

太陽光発電の脱着

3.

太陽光発電の撤去処分

4.

太陽光発電の鳩よけ対策

記事をもっと見る

テイガクは現地調査からお見積りまで無料です。
お気軽にご相談ください。

フリーダイヤル:0120-94-8807 年中無休(9:00-18:00)
この記事を書いた人
著者 前川 祐介
前川 祐介 代表取締役社長
テイガク サイト制作責任者
宅地建物取引士
建築物石綿含有建材調査者
著者経歴

大阪府堺市生まれ。
千葉県立船橋東高校→法政大学経営学部→サノフィ(旧アベンティスファーマ)株式会社を経て、父親が経営する建築板金工事会社(昭和ルーフリモ株式会社)へ入社。
最終学歴、中央工学校夜間建築学科。
年間100棟以上の屋根と外壁工事に携わった経験を活かし、テイガク記事の執筆とユーチューブ動画撮影をおこなっています。趣味は日本史学。

運営会社

昭和ルーフリモ株式会社は2001年設立の板金工事会社です。
これまでの金属屋根と金属サイディング工事件数の合計は20,000棟を超えます。
板金工事は足場を組み立てるため、外壁塗装の工事事業にも注力しています。

国土交通大臣許可(般-5)第22950号
許可を受けた建設業:板金工事業/屋根工事業/塗装工事業 他

トップへ戻る
施工例 多数公開中