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エスジーエル鋼板(SGL鋼板)とは、2013年に日鉄鋼板株式会社が開発した新しいタイプのメッキ鋼板です。
従来広く使われてきたガルバリウム鋼板をさらに改良したもので、ガルバリウムを「GL」、エスジーエルを「SGL」と略して呼ぶこともあります。
一般にガルバリウム鋼板よりも高い耐食性が期待でき、厳しい環境では3倍以上の耐久性が得られるとされる点から、屋根材・外壁材として注目されています。
ひと言で表現すると、「パワーアップしたガルバリウム鋼板」です。
ガルバリウム鋼板のメッキ層はアルミと亜鉛の合金で構成されていますが、SGL鋼板はそのメッキ層にマグネシウムを加えることで、防サビ性能を大幅に高めています。
表面に傷が付いた場合でもサビが広がりにくく、海沿いなど腐食リスクの高い環境でも高い防サビ性を発揮しやすいのが特長です。
耐候性やメーカー保証の面でも評価が高く、より長く安心して使える屋根・外壁の素材として選ばれています。
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テイガク公式 Youtube はこちらYoutube撮影者 テイガク 代表 前川祐介
エスジーエル鋼板の特長
ガルバリウム鋼板の3倍超の耐久性
エスジーエル鋼板は、従来のガルバリウム鋼板と比べて「3倍超の耐食性(錆びにくさ)」があることが、各種試験結果から示されています。
違いを生む最大のポイントは、表面を覆う金属コーティング(メッキ層)の構成です。
エスジーエル鋼板ではメッキ層にマグネシウムを加えることで、錆の発生や広がりを抑える働きがより強化されています。
従来の鋼板では、切断面などで基材の鋼板が露出しやすく、そこから錆が発生・進行するのが弱点でした。
エスジーエル鋼板は、端部や施工時に生じる細かなキズに対しても保護作用が働きやすく、錆が広がるスピードを抑えられるため、長期的な耐久性の向上につながります。
めっき鋼板の種類と成分比較表
| 鋼板 | めっき成分 |
|---|---|
| エスジーエル | アルミ + 亜鉛 + シリコン+マグネシウム |
| ガルバリウム | アルミ+亜鉛+シリコン |
| トタン | 亜鉛 |
海沿い・湿気の多い地域でも使いやすい
エスジーエル鋼板は、海の近くや湿気の多い環境でも、性能が発揮しやすい素材です。
実際、屋根材メーカーの保証条件を例に見ると、従来のガルバリウム鋼板では「海岸から一定距離以内は保証対象外」とされるケースが多く、たとえば沿岸から5km以内では保証が付かない条件が設けられていたこともあります。
一方で、エスジーエル鋼板を採用した製品の中には、沿岸500mまでが保証対象となるなど、塩害リスクの高いエリアでの採用を後押しする条件が整ってきています。
海に囲まれた日本では、立地によっては塩分や湿気の影響を受けやすいため、長期的な安心感という意味でもエスジーエル鋼板はガルバリウム鋼板に置き換わる有力な選択肢としておすすめできます。
スーパーガルテクトの保証例
エスジーエル鋼板を採用した屋根材の代表例として、アイジー工業の「スーパーガルテクト」が挙げられます。
アイジー工業の主力商品であるこの屋根材は、2016年にガルバリウム鋼板を使用していた「ガルテクト」から、エスジーエル鋼板を使用した「スーパーガルテクト」へとリニューアルされました。
素材の刷新により耐食性への期待値が高まり、ガルテクトと比べてスーパーガルテクトでは、穴あき保証や沿岸部における保証条件が強化されています。
保証期間の長さそのものが、メーカーがエスジーエル鋼板の耐久性に自信を持っていることの裏付けとも言えるでしょう。
「ガルテクト」と「スーパーガルテクト」の保証内容の違い
| ガルテクト | スーパーガルテクト | |
|---|---|---|
| 素材 | ガルバリウム鋼板 | エスジーエル鋼板 |
| 穴あき保証 | 10年 | 25年 |
| 沿岸部での保証適用 | 沿岸部から5km離れた場所 | 沿岸部から500m以上離れた場所 |
エスジーエル鋼板のデメリット
初期費用がやや高い
屋根本体価格 ※材料費と施工費合計価格
| 屋根材 | 単価 |
|---|---|
| エスジーエル鋼板 | 6,400円/㎡ |
| ガルバリウム鋼板 | 5,900円/㎡ |
テイガクでご提案している屋根材の価格をガルバリウム鋼板とエスジーエル鋼板で比較すると、エスジーエル鋼板に変更した場合、1㎡あたりおおよそ500円ほど高くなるケースが多いです。
たとえば屋根面積が100㎡であれば、材料費ベースで約5万円の差になりますので、できるだけ初期費用を抑えたい方にとっては、この点がデメリットに感じられるかもしれません。
一方で、エスジーエル鋼板は耐久性の高さが特長の素材です。
将来のメンテナンスや葺き替えまでの期間をできるだけ延ばしたい、長く安心して使いたいという考え方で見ると、5万円の差額は「長期的な安心を買うコスト」と捉えられます。
初期費用だけでなく、長い目で見たコストパフォーマンスまで含めて検討すると、エスジーエル鋼板は十分に魅力のある屋根材といえるでしょう。
エスジーエル鋼板ができた背景
日本の先端技術が生んだメッキ鋼板
エスジーエル鋼板は、金属屋根材の弱点を改良する中で誕生した素材です。
誕生の背景を知ることで、その価値や特長がより分かりやすくなります。
〜1970年代・トタン
1950〜1970年代まで、日本の金属屋根材はトタンが主流でした。
しかし、亜鉛だけでコーティングされたトタンはサビやすく、特に沿岸部では劣化が早いという弱点がありました。
1980~・ガルバリウム鋼板の登場
1980年代に入ると、アメリカで開発されたガルバリウム鋼板が日本でも普及し、従来のトタンに代わる「サビに強い金属素材」として一気に存在感を高めました。
その耐食性の高さから、金属屋根はもちろん、金属サイディングなど外装材の分野でも幅広く採用されるようになっていきます。
2000年~・スーパーダイマ/ZAM鋼板の誕生
2000年代に入ると、従来のガルバリウム鋼板よりさらに耐食性を高めた次世代めっき鋼板が登場します。
代表的なのが、亜鉛・アルミ・マグネシウムを組み合わせた合金めっきを採用した「スーパーダイマ」や「ZAM鋼板」です。
これらは高湿度な環境や塩害対策を目的に開発され、特に切断面や傷部のサビ進行を抑える性能が評価されました。
こうした技術の進化は、金属外装材の耐久性向上を大きく前進させ、後に登場するエスジーエル鋼板の開発につながる重要なステップとなりました。
2013年〜・エスジーエル鋼板の誕生
こうした高耐久素材への需要の高まりを受けて開発されたのが、エスジーエル鋼板です。
従来よりもサビに強く、沿岸部など過酷な環境にも対応できる素材として登場しました。
スーパーダイマやZAM鋼板に続く次世代めっき鋼板として、現在では屋根材をはじめ外装分野で採用が広がっています。
トタン・ガルバリウム鋼板・エスジーエル鋼板の違い
トタン、ガルバリウム鋼板、エスジーエル鋼板の違い
| 鋼板の種類 | トタン | ガルバリウム鋼板 | エスジーエル鋼板 |
|---|---|---|---|
| 登場時期 | 1950〜1970年代 | 1980年代 | 2013年〜 |
| 素材 | 亜鉛のみ | アルミ+亜鉛合金 | アルミ+亜鉛合金+マグネシウム |
| サビにくさ | × | ◯ | ◎ |
| 海沿いでの使用 | × | △ | ◎ |
| メンテナンス | 頻繁に必要 | 少ない | もっとも少ない |
| 現在の住宅での採用 | ほぼ使われていない | 広く使われている | 増えている |
トタン、ガルバリウム鋼板、エスジーエル鋼板はいずれも金属屋根材ですが、サビへの強さや耐久性に大きな違いがあります。
トタンは亜鉛のみでコーティングされた素材で、サビやすく、現在の住宅ではほとんど使われていません。
ガルバリウム鋼板はアルミと亜鉛の合金により耐久性が向上し、現在も多くの住宅で採用されています。
エスジーエル鋼板は、そこにマグネシウムを加えてさらに防サビ性能を高めた素材で、海沿いなどの厳しい環境にも対応できるのが特長です。
時代とともに屋根に求められる性能が高まるなかで、金属屋根材もこのように進化してきました。
エスジーエル鋼板はどんな家におすすめ?
-
新築、屋根リフォーム(カバー工法)を検討している家
-
長期的にメンテナンス費を抑えたい住宅
-
海沿いや塩害が心配な立地
エスジーエル鋼板は、新築にも屋根リフォームにも使いやすい屋根材です。
とても軽いため、建物への負担を抑えて施工できます。
サビに強く長持ちするので、塗装や補修の回数を減らしやすい点も魅力です。
海沿いなど、サビやすい環境でも安心して使えます。
エスジーエル鋼板のおすすめ屋根材・外壁材
スーパーガルテクト(アイジー工業株式会社)
アイジー工業のスーパーガルテクトは、エスジーエル鋼板を使用しています。
スーパーガルテクトは断熱性、防水性に優れているのに加えて、災害発生時の復興支援に貢献していることから、2022年には文部科学大臣表彰を受賞しています。
テイガクはこのスーパーガルテクトの施工実績が日本で一番です。
施工実績が十分あることも工事会社の評価のひとつになると思います。
スーパーガルテクトの施工をご検討のかたは是非一度、弊社にお尋ねください。
横暖ルーフαプレミアムS(ニチハ株式会社)
ニチハの横暖ルーフαプレミアムSもエスジーエル鋼板を使用しています。
横暖ルーフシリーズの最上級モデルです。
屋根材表面にはフッ素塗装が施されており、高い耐候性と美観の維持を両立しています。
横暖ルーフαプレミアムSは、屋根材同士が重なる横方向の部分に、雨水の侵入を防ぐ独自の防水構造を採用している点が特長です。
フッ素のエスジーエル鋼板の屋根をお求めのかたにおすすめの屋根材です。
外壁材
ジオストライプS (旭トステム外装株式会社)
現時点で、SGL鋼板を採用した外壁材は、旭トステム外装とアイジー工業の一部商品に限られているのが実情です。
金属サイディングの主流は依然としてガルバリウム鋼板やアルミで、見た目のデザインが同じなら「鋼板だけ差し替えて作れそう」と感じます。
しかし、SGL鋼板はガルバリウム鋼板と比べて硬さや成形時の挙動が異なり、単純な素材置換では同じ品質で量産しにくいという制約があります。
そのため、ロール成形や金型、搬送条件など製造ライン全体の見直しが必要になり、結果として大規模な設備投資が前提になりやすいのです。
とはいえ、新商品ではSGL鋼板を採用する製品が着実に増えており、この流れは年々強まっているといえます。
エスジーエル鋼板が用いられてる屋根と外壁材
| メーカー | 商品名 | 施工部位 |
|---|---|---|
| アイジー工業 | スーパーガルテクト | 屋根 |
| ニチハ | 横暖ルーフαプレミアムS | 屋根 |
| メタル建材 | リファーナ | 屋根 |
| ケイミュー | スマートメタル | 屋根 |
| アイジー工業 | ガルスクエア | 外壁 |
| アイジー工業 | ガルボウ | 外壁 |
| 旭トステム外装 | スパンサイディングS | 外壁 |
| 旭トステム外装 | ジオストライプS | 外壁 |
テイガクが手がけたエスジーエル鋼板屋根の施工事例
エスジーエル鋼板の屋根材「スーパーガルテクト」を使ってテイガクが工事した事例をご紹介します。
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この工事例の詳細はこちら
エスジーエル鋼板屋根へのリフォームならテイガクへ
エスジーエル鋼板の金属屋根リフォームなら、金属屋根工事を専門とするテイガクにお任せください。
テイガクは、エスジーエル鋼板屋根の人気製品「スーパーガルテクト」の施工実績が日本一です。
エスジーエル鋼板屋根は高い耐久性を誇りますが、その性能を最大限に発揮するには、正しい施工と高度な板金処理の技術が必要です。
テイガクでは、経験豊富な板金職人が施工を担当しており、2001年の設立以来、関東・関西で施工数2万棟以上の実績があります。
自社施工管理と職人による施工を徹底し、現地調査から施工後のフォローまで一貫して対応しています。
現地調査やお見積りは無料ですので、まずはお気軽にご相談ください。
エスジーエル鋼板に関するよくあるご質問(Q&A)
エスジーエル鋼板とは何ですか?
エスジーエル鋼板は、ガルバリウム鋼板を進化させた次世代金属素材です。
サビに強く耐久性が高いため、新築・リフォームに幅広く使われるようになりました。
ガルバリウム鋼板との違いは何ですか?
ガルバリウム鋼板に比べ、エスジーエル鋼板は硬度と耐久性が高く、サビに強いのが特徴です。
長期的なメンテナンスの手間を減らせます。
価格はどれくらいですか?ガルバリウム鋼板より高いですか?
ガルバリウム鋼板よりやや高めです。
ただし耐久性が高く、長期的なメンテナンス費用を抑えられるため、コストパフォーマンスは良好です。
耐用年数・メンテナンスはどのくらい必要ですか?
設計条件にもよりますが、屋根材として30年程度の耐久性が期待できます。
耐食性が高いため、塗装や補修などのメンテナンスは長期間不要な場合が多いです。
新築、リフォームどちらにも使用できますか?
新築にもリフォームにも対応可能です。
軽量のため、カバー工法にも適しています。
