電車の線路沿いで足場を組み立てる際の注意点|鉄道会社へ申請の流れと工事例紹介

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線路沿い足場組立工事は鉄道会社への申請が必要

線路沿い住宅の工事は鉄道会社へ申請

線路沿いの家で新築住宅の着工や屋根や外壁のリフォームをする場合、工事の内容によって鉄道会社への申請が必要になります。

線路周辺で行う工事は「線路近接工事」に当てはまります。
足場を組むときに、線路に近い場所だと「物が落ちないか」「電車の運行に影響が出ないか」といった安全確保のために申請と許可が求められます。
万が一事故が起きた場合、復旧費用や遅延による損害など、大きな責任が発生するケースもあります。

申請をすると、鉄道会社による内容確認があり、必要に応じて安全対策の指示や立ち会いが行われます。
また、許可が下りるまでに数週間かかることもあるため、通常のリフォームよりも工期に余裕を持つことが大切です。

線路会社への手続きは図面の準備など、専門的な知識が必要になります。
そのため、業者を選ぶ際は線路沿い工事の実績があるかどうかを確認するのが大切です。

YouTubeではテイガクが行った線路沿い住宅の工事を解説しています

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Youtube撮影者 テイガク 代表 前川祐介

線路からどのくらい近いと対象になる?

路線近接工事の対象

明確に全国共通の距離が決まっているわけではなく、鉄道会社ごとに基準が設けられています。
ただし一般的には、線路からおおよそ2〜3m以内の範囲や、足場や作業スペースが線路側にはみ出す可能性がある場合は対象になるケースが多いです。

また、距離が多少離れていても、クレーン作業や長い資材の搬入などで線路上空に影響が出る恐れがある場合も注意が必要です。

敷地条件や工事内容によって変わるため、「近そうだから大丈夫」と自己判断するのは危険です。
見積もりの段階で業者が確認し、必要に応じて鉄道会社へ事前相談を行うのが一般的です。

線路沿いのリフォームで押さえるべきポイント

工事までに時間がかかる

工事までに時間がかかる

線路沿いの工事は、鉄道会社への申請と許可が必要になるため、すぐに工事を始めることができません。
提出書類の確認や協議が行われるため、着工までに時間がかかるのが特徴です。
社内調整や現場確認などが必要になり、許可が下りるまでに1ヶ月ほどかかるケースもあります。

追加費用が発生する可能性がある

追加費用が発生する可能性がある

線路沿いの工事では、鉄道会社の立会いや安全管理が必要になるため、追加費用が発生する場合があります。
目安としては2万〜3万円程度の管理費がかかることが多いです。
現場の状況によっては防護設備の設置などが必要となり、さらに費用が増えるケースもあります。

一度で長持ちする工事を選ぶ

カバー工法や葺き替え工事がおすすめ

線路沿いの住宅では足場を組むだけでも手間と費用がかかるため、できるだけ一度の工事で長く持つ施工を選ぶことが重要です。
例えば屋根のリフォームなら、塗装よりも金属屋根へのカバー工法や葺き替えを選ぶことで耐久性の高い屋根にすることができます。
初期費用だけでなく、将来的なメンテナンス回数まで考えて工事内容を選ぶことが大切です。

 線路側は劣化しやすい

線路側の面は劣化しやすい

線路側の外壁や屋根は、風や雨の影響を強く受けるため、他の面よりも劣化が進みやすい傾向があります。
特に築年数が経過した建物では、ひび割れや塗装の剥がれが起きやすくなります。
線路側は重点的に補修や防水対策を行うことが重要です。

鉄道会社への申請から工事までの流れ

鉄道会社への申請から工事までの流れをひとつずつ解説していきます。

申請から工事までの流れ
  • 現地調査・見積もり作成
    まずは業者が現地を確認し、線路との距離や工事内容をチェックします。
    「線路近接工事」に該当するかを判断し、必要な安全対策も含めて見積もりを作成します。
    内容によっては数日〜1週間ほどで提示されるのが一般的です。

  • 鉄道会社へ事前申請
    近接工事の可能性がある場合、業者が鉄道会社へ事前相談を行います。
    ここで申請の必要性や条件を確認します。
    簡単な内容であれば数日、調整が必要な場合は1週間程度かかることもあります。

  • 申請書類の作成・提出
    図面や工程表、安全対策資料などを準備し、正式に申請します。
    書類作成にはある程度時間がかかるため、2〜3週間ほど見ておくと安心です。

  • 鉄道会社との審査・協議
    鉄道会社が内容を確認し、安全面の審査を行います。
    修正指示が入ることもあり、そのやり取りを含めると2週間〜1ヶ月程度かかるケースが多いです。
    ここが一番時間がかかるポイントです。

  • 許可取得・工事スケジュール調整
    鉄道会社の許可取得後、工事日程を正式に決定します。
    必要に応じて立会いや警備の調整も行います。
    作業時間に制限が設けられる場合もあるため、天候予備日を含めて余裕を持ったスケジュールで着工準備を進めます。

  • 工事着工
    許可内容に沿って工事を開始します。
    屋根や外壁リフォームの場合、工事自体は数日〜2週間程度で終わることが多いですが、作業時間の制限があると多少延びることもあります。

  • 工事完了・確認
    工事完了後、必要に応じて鉄道会社への報告や最終確認を行います。
    問題がなければ引き渡しとなります。

主要鉄道会社の近接工事申請窓口

鉄道会社ごとに申請窓口やルールが異なります。
参考として主要鉄道会社の案内ページをまとめました。

テイガクが施工した線路沿い住宅の工事例

テイガクが工事を行った、東京都多摩市にある線路沿い住宅の工事例をご紹介します。

住宅の隣には京王電鉄の線路がありました。
京王電鉄の方と事前協議を行い、足場組立・屋根工事を行いました。

線路沿いの工事は申請など、通常の工事に比べて多くの時間がかかります。
何度も足場を組む手間やコストを省くべく、一度の工事で長持ちする工事を行うことをお勧めします。
今回ご紹介する工事例でも、金属屋根のカバー工法屋根周りの複数の工事を行いました。

工事内容
  • 屋根のカバー工法

  • 線路側の破風板板金の工事(板金巻き)

  • 外壁のシーリングの打ち替え、増し打ち

  • 軒天の塗装

  • 広小舞の塗装

工事内容の詳細

屋根工事について

数年ごとに塗装メンテナンスが必要となる屋根塗装ではなく、耐久性に優れた金属屋根カバー工法を行いました。

板金・塗装工事について

線路側の外壁や破風板は雨風の影響を受けやすく、築40年程度で劣化が進みます。
今回は線路側の破風板の板金巻き工事を行いました。

雨や風が入り込んで劣化しやすい広小舞は、黒く塗装して保護しています 。

外壁・シーリング工事について

シーリングの増し打ちと打ち替えも行いました。
外壁は旭トステム製の色あせにくい外壁材だったので、外壁自体の塗装は行いませんでした。

線路沿い住宅の工事は経験のある業者を選ぼう

線路沿いのリフォームは、通常の工事と違い申請や安全管理が非常に複雑です。
そのため経験の少ない業者に依頼すると、申請不備による遅延や、事故が発生する可能性があります。
鉄道会社との協議経験があり、実績のある業者を選ぶことでスムーズに工事を進めることができます。

線路沿い住宅の工事はテイガクにご相談ください

テイガクでは、線路沿いの住宅での屋根・外壁リフォームを多数行っています
「線路の近くで工事できるの?」「申請はどうするの?」と不安な方でも、申請から工事までまとめて対応していますので、安心してご相談いただけます。

また、テイガクは耐久性の高い金属屋根を専門とする工事会社です。
屋根カバー工法や葺き替え工事など、将来のメンテナンス負担を抑えやすい屋根・外壁リフォームを行うことが可能です。

線路沿い住宅のリフォームをご検討中の方は、お気軽にテイガクへお問い合わせください。

本記事の著者・監修者

著者 前川祐介
前川 祐介

株式会社テイガク 代表取締役社長
「屋根と外壁のリフォーム工事テイガク」Webメディア運営責任者

大阪府堺市生まれ。千葉県立船橋東高校→法政大学経営学部→サノフィ(旧アベンティスファーマ)株式会社を経て、父親が経営する建築板金工事会社(現・株式会社テイガク)へ入社。最終学歴、中央工学校夜間建築学科。2022年に代表取締役社長に就任。年間1,000棟以上ある現場での施工経験を活かし、Webメディア「テイガク」での記事執筆、YouTubeでの動画撮影をおこなう。2026年4月、初の著書となる『いちばんよくわかる 屋根の教科書』(クロスメディア・パブリッシング)を出版。趣味は日本史学。宅地建物取引士・建築物石綿含有建材調査者