この記事では、2025年の最新トレンドを反映した人気屋根メーカーを、リフォーム、新築、価格重視といった目的別にランキング形式でご紹介します。
さらに、近年特に注目を集める「金属屋根」が選ばれる理由も解説していきます。
目 次
閉じる屋根リフォームで人気の屋根材メーカー3選
屋根リフォームで人気の屋根材メーカーは、「アイジー工業株式会社」「ニチハ株式会社」「株式会社ルーフタイルグループジャパン」の3社です。
近年、屋根リフォームではカバー工法や葺き替え工事という工事方法がよく選ばれています。
カバー工法は、今ある屋根材の上に新しい屋根材を重ねる方法です。
葺き替え工事は、古い屋根材をすべて取り外して、新しい屋根材に取り替える方法になります。
そんな屋根リフォームで人気の屋根材が「金属屋根」です。
金属屋根は他の屋根材に比べて錆びにくく、30年以上長持ちする屋根材です。
また、屋根材自体が軽いので、地震のときに揺れを抑えてくれます。
この金属屋根材で人気の3社の特徴と、おすすめしたい屋根材をご紹介します。
1位 アイジー工業株式会社
山形県に本社を置くアイジー工業は、金属建材のトップメーカーです。
長年にわたり、金属屋根と金属外壁材の分野で国内トップのシェアを誇っています。
高い品質と技術力が評価され、多くの建築板金工事会社から絶大な信頼を寄せられています。
アイジー工業の主要な屋根材
商品名 | 特徴 |
---|---|
スーパーガルテクト | 主力商品・断熱材一体型エスジーエル鋼板 |
スーパーガルテクトフッ素 | スーパーガルテクトの上位商品・フッ素塗膜 |
スーパーガルテクトC | スーパーガルテクトを短くした商品 |
おすすめ屋根材:スーパーガルテクト

アイジー工業の主力製品である「スーパーガルテクト」は、横葺き金属屋根の中で日本で最も採用されている屋根材です。
その人気の理由は、軽さ・高い耐久性・優れた防水性にあります。
屋根の雨漏りは、板金部材(下地含)の劣化や施工不良からもたらされます。
アイジー工業は、雨漏りの原因を徹底研究し、独自の雨仕舞い技術で高い防水性と耐久性を備えた屋根材「スーパーガルテクト」を製造しています。
なお、テイガクは、スーパーガルテクトの工事実績において、2019年から2024年まで日本一を誇っています。
スーパーガルテクトを使用した屋根修理例
2位 ニチハ株式会社
窯業系サイディングで国内トップシェアを誇るニチハは、外壁材だけではなく屋根材においても高い技術力と製品企画力を備えています。
ニチハの主要な屋根材
商品名 | 特徴 |
---|---|
横暖ルーフα プレミアムS | フッ素塗装・SGL鋼板・シリーズの最上位モデル |
横暖ルーフ プレミアムS | 断熱材が薄いGL鋼板・スタンダードモデル |
横暖ルーフα S 窯変 | デザイン性を重視・SGL鋼板・グラデーションが特徴 |
アスファルトシングル アルマ | 価格重視のアスファルトシングル屋根材 |
おすすめ商品:横暖ルーフαプレミアムS

ニチハの「横暖ルーフαプレミアムS」は、耐久性・断熱性・遮音性に優れた横暖ルーフシリーズの最高級モデルです。
フッ素塗膜の超高耐久ガルバリウム鋼板(SGL)と断熱材にあたる硬質ウレタンフォームが一体成型されており、色あせや錆び、そして断熱性にも優れています。
屋根材保証は、塗膜変色・褪色20年・穴あき25年の超長期保証となっています。
断熱材が他社製品よりも分厚く、陰影をもたらす立体感があり、屋根が上質な印象に仕上がります。
横暖ルーフαプレミアムSを使用した屋根修理例
3位 株式会社ルーフタイルグループジャパン
ルーフタイルグループジャパンは、輸入屋根材を専門に取り扱うメーカーです。
海外で人気のデザインと機能性を、日本の住宅に合うようにアレンジして、独自の製品を提供しています。
おすすめ商品:セネター(石粒付き金属屋根)

ルーフタイルグループジャパンが扱っている「セネター」は、ニュージーランドのAHI ROOFING LIMITEDという会社が製造した屋根です。
セネターは、瓦のような重厚なデザインと、金属屋根の軽さを両立した屋根材です。
金属板の表面に天然の石粒をコーティングしており、独特の美しい風合いを持っています。
また、石粒の効果で雨音を吸収する遮音性も高く、静かな住環境を求める方にもおすすめです。
筆者は、他の石粒付き金属屋根商品に比べて板金部材の止水設計や排水設計が綿密な点を高く評価しています。
セネターを使用した屋根修理例
新築戸建て住宅で人気の屋根材メーカー3選
新築戸建て住宅で、人気の屋根材メーカーは、「株式会社鶴弥」「ケイミュー株式会社」「稲垣商事株式会社」の3社です。
新築住宅における屋根材選びは、コストだけではなく、デザインや将来的なメンテナンスを総合的に考慮したい人が多いのではないでしょうか?
初期コストを抑えるならスレート屋根、シャープなデザインと太陽光発電の設置を検討するなら立平葺き、メンテナンスの手間を極力省きたいなら瓦屋根が候補に挙がります。
1位 株式会社鶴弥
鶴弥は、日本で最も大きな瓦メーカーです。
愛知県三河地方で採掘される良質な土を用いた「三州瓦」の製造で知られています。
伝統的な瓦の美しさを継承しつつ、現代の住宅に求められる機能性を取り入れた製品開発を行っています。
鶴弥の主要な屋根材
商品名 | 特徴 |
---|---|
スーパートライ110 smart | フラットな形状の瓦屋根 |
スーパートライ110 TypeI Plus | 業界初の2.0寸勾配に対応 |
防災J形瓦 Super Ace J2 | 和瓦・風や揺れに強い |
レコルーフ | 天然石粒付きの金属屋根 |
おすすめ商品:スーパートライ110(瓦屋根)

鶴弥の「スーパートライ110」は、伝統的な瓦の美しさを保ちながら、軽量化と防災性能を徹底的に追求した製品です。
屋根材の中でも瓦の屋根が最も長持ちするため、新築時に屋根材を選ぶ機会があるならば、瓦も選択肢の候補に入れてみてはいかがでしょうか。
スーパートライの特徴は、2寸勾配(約11度)という非常に緩やかな勾配の屋根でも施工が可能な点です。
デザイン性も高く、シンプルモダンな住宅にも馴染む瓦屋根です。
2位 ケイミュー株式会社
ケイミューは、日本の屋根材市場を牽引する大手建材メーカーで、スレート屋根分野では事実上のトップシェアを有しています。
スレート屋根だけではなく、これまで培ってきた高い技術力で、新しい製品も生み出しています。
ケイミューの主要な屋根材
おすすめ商品:ルーガ(瓦屋根)

ケイミューのルーガは、瓦のような風合いと軽さを両立した新世代の屋根材です。
セメントと繊維質を主原料とした軽量瓦であり、一般的な陶器瓦の約半分の重さしかありません。
これにより、瓦の重厚感を残しつつ、自宅の耐震性を維持させることができます。
もちろん、瓦の構造がもたらす断熱性も有しています。
また、独自の素材と製法により、ひび割れや衝撃に非常に強いのが特長です。
ルーガを使用した屋根修理例
テイガクはルーガの認定ショップです
ルーガを使用して屋根工事ができる業者は、ケイミューからルーガショップとして認定されている必要があります。テイガクはルーガショップなので、ルーガを使用した屋根工事が可能です。
3位 稲垣商事株式会社
稲垣商事は、長年にわたり金属外装材の卸売業を営んできた実績と経験を持つ企業です。
市場のニーズを熟知しているからこそ、本当に求められる製品を自社でプロデュースしています。
稲垣商事の主要な屋根材
おすすめ商品:スタンビー(縦葺き金属屋根)

稲垣商事のおすすめの屋根材は立平葺き屋根の「スタンビー」です。
縦のラインが強調されるデザインは、建物をすっきりと見せ、都会的で洗練された印象を与えます。
また、縦葺きは雨水をスムーズに流すことができるため、緩い勾配の屋根にも適しており、豪雨にも強いのが特徴です。
太陽光パネルも、屋根に負担をかけずに、より多く設置できます。
スタンビーを使用した屋根修理例
価格重視ならこの屋根材メーカー3選
屋根の工事費用は、材料費と施工費によって大きく変動します。
初期費用をできるだけ抑えたい方におすすめの屋根材メーカーは、「ケイミュー株式会社」「ニチハ株式会社」「伊藤忠建材株式会社」の3社です。
それぞれの特徴とおすすめの商品をランキング形式でご紹介します。
1位 ケイミュー株式会社
新築住宅で人気のケイミューは、安価でありながら高い耐久性を実現した製品を多く提供しており、コストパフォーマンスにも優れています。
おすすめ商品:コロニアルグラッサ(スレート屋根)

ケイミューのスレート屋根である「コロニアルグラッサ」は高耐久な無機塗膜が施されているのが特徴です。
これにより、紫外線による色褪せや劣化が起きにくく、次の塗装までの期間が大幅に延長されます。
初期費用は抑えつつ、メンテナンス費用を考慮した費用対効果がとても高い屋根材製品です。
また、筆者の経験上、同社の「コロニアルクァッド」は塗膜性能面で劣るため、長期的な視点ではおすすめできません。
メーカーは10年の色あせ保証を設けていますが、無機塗料の塗膜であれば20年近く色あせを感じることはないはずです。
また、「コロニアルグラッサ」と「コロニアルクァッド」は価格が大きく変わりません。
屋根材費用3~4万円程度の価格差で色あせにくい製品を選択ができるメリットがあります。
2位 ニチハ株式会社
ニチハは、建材メーカーとして、様々なニーズに応える製品を開発しています。
特に、アスファルトシングルにおいては、日本の気候に合わせた高品質な製品を提供しています。
おすすめ商品:アルマ(アスファルトシングル)

北米で広く普及しているアスファルトシングルは、手頃な価格と優れた施工性が魅力の屋根材です。
ニチハの「アルマ」は、そのアスファルトシングルを日本の住宅環境に合わせて改良した製品です。
非常に軽量で、複雑な屋根の形状にも沿って簡単に施工できるため、工事費を安く抑えることができます。
表面に施された石粒の独特なテクスチャは、温かみのある風合いで、洋風や北欧スタイルの住宅にぴったりです。
3位 伊藤忠建材株式会社
伊藤忠建材株式会社は、建材の専門商社として、国内外の高品質な建材を幅広く取り扱っています。
多様な製品の中から、日本の住宅に最適なものを厳選して提供しています。
おすすめ商品:スカイメタルルーフ ウッド(石粒付き金属屋根)

伊藤忠建材株式会社が輸入・販売している「スカイメタルルーフ ウッド」は、価格とデザイン性の両方を重視する方におすすめの屋根材です。
石粒が生むあたたかみのある質感に加え、一般的なガルバリウム鋼板屋根と比べて求めやすい価格が特長。
ニュージーランド製のセネター(ルーフタイルグループジャパン)ではなく、韓国製のコスト重視ラインで、ディートレーディング社のエコグラーニ(韓国製)と同系形状です。
横葺き金属屋根での改修を価格重視で検討する方におすすめです。
伊藤忠建材の主要な屋根材
商品名 | 特徴 |
---|---|
スカイメタルルーフ | 石粒付き金属屋根・天然スレートや木目調など豊富なデザイン |
オークリッジスーパー | アスファルトシングル屋根・曲がった屋根にも施工可能 |
金属屋根が人気な理由
ガルバリウム鋼板やSGL鋼板などの金属屋根は、現在では屋根材の主流となりつつあります。
なぜこれほどまでに人気なのでしょうか?
その理由を以下にまとめました。
軽量性で耐震性を高める
金属屋根の最大のメリットは、圧倒的な軽さです。
屋根は建物の最も高い位置にあるため、重ければ重いほど、地震の揺れを増幅させてしまいます。
屋根を軽くすることで、揺れを抑え、家全体の倒壊リスクを減らすことができます。
特に地震が多い日本では、この軽量性は非常に重要な要素です。
高い機能性
日本で企画された金属屋根商品の多くは、断熱材と一体になっています。
そのおかげで、夏の暑さや冬の寒さを防ぐ高い断熱・遮熱効果を発揮します。
また、雨音を吸収する効果もあり、雨の日でも静かに過ごすことができます。
優れた耐久性
金属屋根は、錆びに強い素材でできています。
ガルバリウム鋼板は、亜鉛とアルミニウムの合金メッキが鋼板を保護し、高い防錆性を発揮します。
フッ素樹脂塗料などで塗装された商品もあり、紫外線による色褪せや劣化にも強く、長期間美しい外観を保つことができます。
デザイン性の高さ
金属特有のシャープで洗練されたデザインは、和風から洋風まで、どんな住宅スタイルにもマッチします。
豊富なカラーバリエーションがあり、外壁とのコーディネートも自由に楽しむことができます。
金属屋根の工事は建築板金専門会社のテイガクへ

金属屋根の工事は、ミリ単位の正確さが求められる、難易度の高い工事です。
だからこそ、金属屋根へのリフォームは、専門知識をもった職人・施工管理者がいる「建築板金工事会社」に依頼することをおすすめします。
テイガクは創業から25年、建築板金工事の専門会社として、金属屋根や金属サイディングのリフォームをおこなってきました。
屋根リフォームで人気の屋根材「スーパーガルテクト」の施工実績は、5年連続で日本一を達成しています。
また、中間業者を挟まずにお客様と直接取引をすることで、仲介手数料のない低価格の工事料金で工事が可能です。
現地調査、お見積りは無料で承っております。
屋根・外壁でお困りの方はお気軽にテイガクへご相談ください。
屋根材メーカー・商品でよくあるご質問
屋根材メーカーはたくさんあるけど、どうやって選べばいいの?
まず「どんな屋根にしたいか」という目的で絞り込むのがおすすめです。
例えば、耐震性を重視するなら軽くて丈夫な金属屋根のメーカー、デザイン性を優先するなら瓦や石粒付き屋根のメーカーといった選び方があります。
メーカーや屋根工事会社のウェブサイトで施工事例を見たりするのもおすすめです。
「瓦」と「スレート」と「金属屋根」って、結局何が違うの?
それぞれ材質や特徴が大きく異なります。
瓦(陶器瓦)
粘土を焼き固めたもので、重厚な見た目と耐久性が高いのが特徴です。
他の屋根材に比べて重いため、耐震性に不安があります。
スレート屋根
セメントを固めて作った屋根材です。
カラーバリエーションが豊富で安価ですが、定期的な塗装が必要です。
金属屋根(ガルバリウム鋼板など)
非常に軽いため耐震性が高く、屋根リフォームで人気の屋根材です。
錆びにくく、デザイン性も高いです。
屋根材の「保証」ってどういうもの?メーカーと施工会社で違うの?
保証には大きく分けて「製品保証」と「工事保証」の2種類があります。
製品保証:屋根材メーカーが発行する保証で、製品自体の不具合(穴あき、変色など)が対象です。
工事保証:施工会社が発行する保証で、施工不良による雨漏りなどが対象になります。
両方の保証内容をしっかり確認しましょう。
評判のいいメーカーでも、施工する会社によって仕上がりが変わるって本当?
本当です。
いい屋根材でも、施工する職人の技術力が低ければ、屋根本来の性能を発揮できません。
特に金属屋根は、継ぎ目の処理や金属の加工など、高い技術力と専門知識が求められます。
そのため、金属屋根の工事は建築板金の専門会社に依頼するのが一番安心です。
施工実績や資格を持った職人がいるかどうかをチェックしてみてください。