人気の横葺き金属屋根、スーパーガルテクトは2種類あります。
表面の塗膜がポリエステル品とフッ素品です。
金属に焼付塗装されているフッ素は、20年経過してもほとんど色あせしないです。
それでは、フッ素の屋根の費用はいくらでしょうか?
このページでは、フッ素の屋根の性能と合わせて、人気の屋根材スーパーガルテクトのフッ素の工事価格をご案内します。
28年経過したガルバリウム鋼板のフッ素屋根の状態とメンテナンス
フッ素の屋根の驚くべき性能
焼付塗装について
金属屋根の塗膜は焼付塗装とよばれる方法で塗膜が形成されています。
焼付塗装とは、高温で塗装被膜を硬化させる特殊な塗装方法です。
焼付塗装は一般的なスプレーや刷毛で塗る塗装と違い、より金属に密着する緻密な塗膜層です。
そのため、手塗りで塗装するフッ素塗料の塗布よりも金属屋根のフッ素品には長持ちする塗装方法が取り入れられています。
「フッ素塗膜の金属屋根」と「フッ素の塗料で塗られた金属屋根」とでは、全く意味が違います。
メーカーが公開している数字
フッ素の屋根の製造しているメーカーと、フッ素の屋根塗料のメーカーが公開している数字を比べると一目瞭然です。
アイジー工業のスーパーガルテクトフッ素と、エスケー化研の屋根用フッ素塗料の期待耐候年数を示します。
メーカー | 商品 | 耐候年数 |
---|---|---|
アイジー工業 | スーパーガルテクトフッ素 | 20年 |
エスケー化研 | ヤネフレッシュF | 8~10年 |
18年経過したフッ素の屋根
画像は筆者が屋根の点検の際に撮影したフッ素の屋根です。
屋根材メーカーからは20年の色あせ保証が設けられている屋根です。
ほとんど色あせが進行していませんでした。
保証通り20年の色もちは十分に期待できます。
30年以上色もちするというのが、筆者の本音です。
屋根の美観を維持させたい人でかつトータルコストを抑えたい人には、フッ素の屋根、本当におすすめです。
供給制限されている
フッ素の原料を製造する過程で温室効果ガスが排出されます。
地球温暖化に対する国際的な試みから、現在、フッ素の製造量が抑制されています。
2,3年前はほぼ全ての金属屋根と金属サイディングにフッ素が取り入れられていました。
しかし、2022年のフッ素の供給制限の影響により、フッ素建材のラインアップが少なくなっています。
将来、フッ素の屋根がなくなってしまうおそれもあります。
ポリエステルとフッ素の性能差
ポリエステル品はどのくらいで色あせするのか?
スーパーガルテクトはポリエステルとフッ素の2つの商品があります。
価格はポリエステルの方が安いです。
それでは、ポリエステルは、どのくらいで色あせするのでしょうか?
ポリエステルは5年程度で色あせします。
屋根の耐久性への影響はないか?
屋根の耐久性の点において、色もちするフッ素のほうが優れている気がします。
しかし、塗料の質による屋根機能の影響は全くありません。
あくまでも美観維持だけの差です。
ポリエステルとフッ素の価格差
以下のような建物モデルを想定したご案内になります。
建物のモデル
階層 | 2階建て |
屋根面積 | 80㎡ |
屋根面数 | 4面 |
ポリエステルを0とした場合の追加料金
フッ素の屋根にグレードアップする価格差は約15万円です。
フッ素の塗料で屋根塗装をする可能性を考えると、コストパフォーマンスはかなり高いです。
追加費用
スーパーガルテクト ポリエステル | 0円 |
スーパーガルテクト フッ素 | +15万円前後 |
フッ素の塗料で屋根塗装 | +30万円 |
スレート屋根にスーパーガルテクトフッ素を被せる工事費用
工事内容
工事前の屋根材 | スレート屋根(アスベストなし) |
使用屋根材 | スーパーガルテク |
換気棟 | 取り付けあり |
棟下地 | 金属下地(エスヌキ) |
棟の工事仕様 | 立ち上げ(エスヌキ工法) |
工事金額の相場
価格 | 130~145万円(足場組立含) |
【注意】板金役物もフッ素に!
屋根本体だけではなく、屋根の周囲に用いる板金部材(板金役物)もフッ素品を用いてください。
例えば、棟板金や軒先板金、ケラバ板金などです。
屋根材メーカーがフッ素の板金部材も用意をしています。
屋根本体がフッ素品で、板金役物がポリエステル品の屋根をまれに見かけます。
フッ素の屋根のデメリット
傷がつきやすい
フッ素の屋根に限らず、フッ素鋼板は全て傷がつきやすいです。
傷が付くことを避けることはできません。
足場を屋根にのせることがあり、足場を屋根にのせた時、白いラインのような傷がうっすらと必ずつきます。
凹みが伴う傷ではない限り、屋根の機能に影響は及びません。
マニュキュアのように塗る補修液(タッチアップ)がメーカーから用意されているので、補修液を屋根の表面に塗布させます。
色のラインアップが少ない
高価格帯の商品のため、色数が少ないです。
以下はスーパーガルテクトの色のラインアップです。
ポリエステル品
ブラック | ブラウン | グレー | ブルー | レッド | グリーン |
フッ素品
ブラック | ブラウン |
なお、ニチハの横暖ルーフαプレミアムSは、グリーンの用意があります。
グリーンの色を長期に維持させたいお客様には、横暖ルーフαプレミアムSのグリーンがおすすめです。
フッ素の屋根工事は建築板金工事会社へ
スーパーガルテクトのフッ素の性能と費用について、解説をしました。
これから金属屋根の工事を予定されている人は、フッ素の屋根を是非、検討してください。
テイガクは、大型倉庫に屋根材と外壁材を保管し、直接、お客様に金属屋根と金属サイディングの工事を提供する建築板金工事会社です。
ポリエステルとフッ素、両方の屋根をお客様にご提案ができる会社です。
是非、ふたつの見積書を見比べて、お客様にとって有用性が高い屋根を選択してください。