解決金は期待できません
メーカー保証が切れている
パミールの補償はアスファルトシングル「アルマ」などの提供程度に留まります。
「うまく交渉をすれば」といったテクニックが気になるところですが、過度な期待はできません。
良い条件の前例をつくってしまうと、ニチハは全ての住宅に同じ補償を負わなければならないからです。
したがって、できることとできないことの線引きがニチハ内なされています。
冷蔵庫と同じで屋根材にもメーカー保証が存在します。
10年が経過したパミールは保証切れです。
そのため、メーカー側に強く主張することが難しいです。
気持ちを切り替えのアドバイス
たしかに、パミールは不良品と評価できる屋根です。
しかし、その当時に製造されたスレート屋根のほとんどに当てはまる特性でもあります。
パミールに限らず、2000年代前半に住宅を購入されたスレート屋根の人は全員、この問題に悩まされています。
また、スレート屋根自体の寿命はというと30年程度です。
40年が経過すると、葺き替え工事は避けられなくなります。
なお現在、スレート屋根の葺き替え工事を検討されている人の中にはアスベストが含まれていることで、驚くほど高額な費用負担が迫られています。
筆者がお客様対応をする際、凄まじい熱量でパミールについて語られるお客様がいます。
パミールの屋根にお住まいの人は、「いずれおこなう予定だった屋根のリフォームが早まっただけ」。と気持ちを切り替えていただければうれしいです。
相見積もりに熱量を
相談窓口は?
・屋根修理会社
・建物を建築した住宅会社(ハウスメーカーや工務店)
・ニチハのお客様相談室
・ニチハの支店
などがあげられます。
注意してほしいいことがあります。
建材の保証先は、住宅会社に対して建材メーカーが保証をおこないます。
消費者個人に直接、保証をおこなうことは原則ありません。
住宅会社築した会社経由で消費者対応をすることになります。
つまり、「ニチハに連絡しても住宅会社に尋ねてください」。と言われる可能性があります。
住宅会社が倒産している場合は、保証ができなと言われる可能背があります。
囲い込みに注意
「ニチハとの交渉はお任せください」。
このような屋根修理業者の言葉を頼りにし、安易に肩入れされることは避けた方が賢明です。
深い関係性を構築してしまうと、その業者への屋根工事発注が決定的になります。
断りづらくなるということです。
相見積もりで他の屋根修理業者と比較する機会を損失することになります。
たとえばもし、ハウスメーカーの援助で解決金を得られた場合、あなたはハウスメーカー価格で工事をすることになるでしょう。
これほど無意味なことはありません。
相談される側(屋根修理業者)にとって、相談者はお金を生んでくれる存在でしかないことを理解しておきましょう。
相見積もりが賢明
ニチハからの解決金を得ることは目的になり得ません。
ニチハとの交渉はあくまで手段であり、「安い工事価格」と「高い品質の屋根材」「高い品質の工事」この3つを満たすことが真の目的ではないでしょうか。
・低い品質の屋根材で屋根工事をする
・低い品質の技術力の会社で屋根工事をする
これらのことは、ふたたび屋根のことで頭を抱える結果を招きます。
3つの目的を果たすには複数の会社に相見積もりをする方法しか手段はありません。
これからパミールの改修工事を検討されている人は、時間と熱量を相見積もりにかけられることをおすすめします。