広小舞とは?屋根の葺き替えで取り入れたい広小舞板金

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屋根を支える下地材の野地板。
野地板の端である軒先の断面は、雨風にさらされると腐食が進行しやすいです。
この記事では、野地板の端に取りけられる広小舞板金についてご紹介するとともに、広小舞についても解説します。

屋根の構造について詳しく知りたい人はこちら

屋根の構造について

広小舞とは?

屋根の部位のイラスト

屋根の下地には野地板が張られていますが、この野地板の端部分には、他よりも厚みがある板材が取り付けられている場合があります。
この板材を軒先部分では広小舞(ひろこまい)とよびます。
そして屋根の傾斜側では登り淀(のぼりよど)とよびます。

野地板の軒先
野地板の軒先

広小舞や登り淀の板材は、取り付けられていない屋根もたくさん存在しています。
野地板の軒先は、屋根の施工において重要な部位なので、施工現場では軒先に飛び出した野地板の部位自体を、広小舞と呼ぶことも多いです。

広小舞の役割

広小舞の板は、垂木の反りを抑えたり、野地板の端の切り口を雨風から守り腐食を抑える役割があります。
また、瓦屋根の場合は、広小舞があることで瓦の角度を均一に揃えることができます。

野地板の端に取り付けた広小舞
野地板の端に取り付けた広小舞

テイガクで撮影した広小舞の動画

【知らないと損】屋根の葺き替え工事で取り入れて欲しい追加工事「広小舞板金」
04:40

【知らないと損】屋根の葺き替え工事で取り入れて欲しい追加工事「広小舞板金」

野地板の軒先や広小舞は腐食が進行しやすい

広小舞

野地板の上には基本的にルーフィング屋根材が張られているため、軒先にある広小舞の表面部分は保護されています。
しかし、広小舞の裏側部分は、常に雨ざらしの状態になっています。
吹き込むような雨風が吹いた場合、広小舞が腐食し、雨漏りをひき起こす原因にもなったりします。

腐食した広小舞
腐食した広小舞

軒先には雨どいがよく取り付けれているため、広小舞は雨どいに隠れて見えないことが多いです。
そのため、広小舞の状態を確認することが難しいです。
築年数が経過している場合は、広小舞の腐食が進行していることがあります。
また、広小舞が取り付けられていない屋根の場合は、野地板の切り口が腐食している可能性もあります。
屋根のリフォーム時には、軒先が傷んでいないかよく確認してほしいです。

軒先に取り付けたい広小舞板金とは

広小舞板金

広小舞を保護する板金部材に広小舞板金があります。
広小舞に被せて取り付けることで、雨風から守り耐久性が向上見た目も綺麗になります。
広小舞が取り付けられていない、野地板の軒先にも取り付けることができます。
この場合も、野地板の切り口の腐食を防ぐことができます。
屋根の傾斜側(登り淀)の軒先にも取り付けることが可能です。

屋根の葺き替え時は広小舞板金が必要になることも

軒先からせり出した野地板
軒先からせり出した野地板

屋根の葺き替え工事の場合、古い野地板の上に新しい野地板を張る「増張り」をおこないます。
野地板が2層になるため広小舞を取り付けずに仕上げることがほとんどです。
上に重ねた新しい野地板は、古いものよリも少しはみ出して(出幅をとって)張る場合があります。
その際、下から見ると新しい野地板がはみ出し、美観があまり良くない状態になることもあります。

野地板の裏部分が露出している状態になりますが、これは決して間違っている施工ではありません。
屋根の機能に影響がない場合は、そのまま仕上げることがほとんどです。

増し張りした野地板との間に隙間

新しい野地板に隙間がある


この現場では、古い野地板の腐食が進行し、上に重ねた野地板との間に隙間が生じていました。
モルタル外壁と瓦屋根の組み合わせの場合、瓦をはがすと、モルタル外壁の頂点が一直線ではなく、波打っていることがしばしばあります。
この隙間に雨が降り込むと、雨漏りリスクが高くなります。
このように、経年劣化で腐食が激しい場合や、見た目が気になる場合は、広小舞板金で野地板を保護することをおすすめしたいです。

広小舞板金
広小舞板金で隙間を塞ぐ
広小舞板金で隙間を塞ぐ

テイガクで取り付けた広小舞板金の施工例

広小舞板金の取り付けはテイガクにご相談ください

屋根のリフォームを検討している方は、雨どいの裏側にある広小舞の状態もチェックしてみてください。
腐食が進行している場合は、今回ご紹介した広小舞板金の取り付け工事がおすすめです。
テイガクは板金工事会社なので、広小舞や登り淀のような、板金加工が必要な箇所もご対応が可能です。
現地調査とお見積もりは無料で承ります。
ぜひお気軽にご相談ください。

この記事を書いた人
著者 前川 祐介
前川 祐介 代表取締役社長
テイガク サイト制作責任者
宅地建物取引士
建築物石綿含有建材調査者
著者経歴

大阪府堺市生まれ。千葉県立船橋東高校→法政大学→サノフィ(旧アベンティスファーマ)株式会社を経て、父親が経営する板金工事会社である昭和ルーフリモ株式会社へ入社。
中央工学校夜間建築学科卒業。年間100棟以上の屋根と外壁工事に携わった経験を活かし、テイガク記事の執筆とユーチューブ動画撮影をおこなっています。趣味は日本史学。

運営会社

昭和ルーフリモ株式会社は2001年設立の板金工事会社です。
これまでの金属屋根と金属サイディング工事件数の合計は20,000棟を超えます。
板金工事は足場を組み立てるため、外壁塗装の工事事業にも注力しています。

国土交通大臣許可(般-25)第22950号
許可を受けた建設業:板金工事業/屋根工事業/塗装工事業 他

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