屋根を支える下地材の野地板。
野地板の端である軒先の断面は、雨風にさらされると腐食が進行しやすいです。
この記事では、野地板の端に取りけられる広小舞板金についてご紹介するとともに、広小舞についても解説します。
目 次
閉じる広小舞とは?
屋根の下地には野地板が張られていますが、この野地板の端部分には、他よりも厚みがある板材が取り付けられている場合があります。
この板材を軒先部分では広小舞(ひろこまい)とよびます。
そして屋根の傾斜側では登り淀(のぼりよど)とよびます。
広小舞や登り淀の板材は、取り付けられていない屋根もたくさん存在しています。
野地板の軒先は、屋根の施工において重要な部位なので、施工現場では軒先に飛び出した野地板の部位自体を、広小舞と呼ぶことも多いです。
広小舞の役割
広小舞の板は、垂木の反りを抑えたり、野地板の端の切り口を雨風から守り腐食を抑える役割があります。
また、瓦屋根の場合は、広小舞があることで瓦の角度を均一に揃えることができます。
テイガクで撮影した広小舞の動画
【知らないと損】屋根の葺き替え工事で取り入れて欲しい追加工事「広小舞板金」
野地板の軒先や広小舞は腐食が進行しやすい
野地板の上には基本的にルーフィング、屋根材が張られているため、軒先にある広小舞の表面部分は保護されています。
しかし、広小舞の裏側部分は、常に雨ざらしの状態になっています。
吹き込むような雨風が吹いた場合、広小舞が腐食し、雨漏りをひき起こす原因にもなったりします。
軒先には雨どいがよく取り付けれているため、広小舞は雨どいに隠れて見えないことが多いです。
そのため、広小舞の状態を確認することが難しいです。
築年数が経過している場合は、広小舞の腐食が進行していることがあります。
特に雨どいがない部位、たとえば庇のような部位は、吹き込む雨の影響が受けやすいため、広小舞が傷みやすいです。
軒先に取り付けたい広小舞板金とは
広小舞を保護する板金部材に広小舞板金があります。
広小舞に被せて取り付けることで、雨風から守り耐久性が向上、見た目も綺麗になります。
屋根の傾斜側(登り淀)の軒先にも取り付けることが可能です。
屋根の葺き替え時は広小舞板金が必要になることも
屋根の葺き替え工事の場合、古い野地板の上に新しい野地板を張る「増張り」をおこないます。
野地板が2層になるため広小舞を取り付けずに仕上げることがほとんどです。
上に重ねた新しい野地板は、古いものよリも少しはみ出して(出幅をとって)張る場合があります。
その際、下から見ると新しい野地板がはみ出し、美観があまり良くない状態になることもあります。
野地板の裏部分が露出している状態になりますが、これは決して間違っている施工ではありません。
屋根の機能に影響がない場合は、そのまま仕上げることがほとんどです。
増し張りした野地板との間に隙間
この現場では、古い野地板の腐食が進行し、上に重ねた野地板との間に隙間が生じていました。
モルタル外壁と瓦屋根の組み合わせの場合、瓦をはがすと、モルタル外壁の頂点が一直線ではなく、波打っていることがしばしばあります。
この隙間に雨が降り込むと、雨漏りリスクが高くなります。
このように、経年劣化で腐食が激しい場合や、見た目が気になる場合は、広小舞板金で野地板を保護することをおすすめしたいです。
広小舞に注意を払いたい建物
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古い広小舞部分の劣化が激しい
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広小舞と外壁の間に隙間が空いている
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軒ゼロのように軒の出がない
テイガクで取り付けた広小舞板金の施工例
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広小舞板金の取り付けはテイガクにご相談ください
屋根のリフォームを検討している方は、雨どいの裏側にある広小舞の状態もチェックしてみてください。
腐食が進行している場合は、今回ご紹介した広小舞板金の取り付け工事がおすすめです。
テイガクは板金工事会社なので、広小舞や登り淀のような、板金加工が必要な箇所もご対応が可能です。
現地調査とお見積もりは無料で承ります。
ぜひお気軽にご相談ください。