屋根裏(小屋裏)を換気することは、住まいの快適さを維持する上において、とても重要なポイントになります。
屋根裏換気の代表的な方法のひとつに換気棟の設置があります。
換気棟は寒い冬では結露対策になり、暑い夏では室内温度上昇を抑制してくれます。
最近は金属(ガルバリウム)屋根のリフォームが主流になっている背景もあり、同じ素材(ガルバリウム)の金属製換気棟は違和感なく自然に取り付けれます。
今回のコラムでは換気棟の重要性と取り付け費用についてご案内いたします。
換気棟とは
換気棟とは屋根裏の湿気や熱気を排出するために、屋根の棟部に設けた換気(排気)部材のことです。
この棟から換気するシステムのことを棟換気と呼びます。
通常、外気の取り入れは軒下に設けた換気口(吸気口)から取り入れます。
熱は上部に集まるので、電気を使わず、屋根裏にこもる熱気を自然排出してくれる換気棟は、換気をする上ではとても理にかなった方法です。
むしろ、妻換気や軒先換気だけで換気を行うことは不十分とも言えます。
しかしながら、日本の屋根を見ていると、ほぼ9割以上、換気棟を設置している住宅はありません。
これには大きな理由があります。
換気棟が人気のない理由
ほとんどの住宅では換気棟を取り入れていません。
これには明らかな理由があります。
雨漏りの可能性を避けるためです。
雨漏りによる経済的な被害は甚大であり、雨漏りひとつで丸々一棟分の利益が簡単に吹き飛びます。
ビルダー(大工)やハウスメーカー、建築事務所はリスクを最小限に抑えるため、換気棟の設置を避ける傾向があります。
もちろん、熟練の職人が所属する屋根専門工事会社が適切に施工を行えば、全く問題がないことです。
残念ですが依然、棟換気は人気がなく、軒先換気が主流になっているのが現状です。
屋根裏換気の方法
屋根裏(小屋裏)換気を行う方法は4つあります。
設置可能であれば、設置高さ(位置)が異なる2種類を換気口を設け、併用することをおススメします。
3-1.棟換気
屋根の頂部に取り付けます。
直接大量の雨が当たる箇所に、穴を開けて設置工事を行うので、当然雨仕舞いに高い専門技術が必要になります。
軒先換気と組み合わせると効果は2倍以上になるデータがあります。
3-2.妻換気
直接外気を取り込める切妻の妻側に取り付ける換気方法です。
「ガラリ」と呼ばれる金物を取り付けます。
軒下換気と組み合わせて行うのが理想です。
垂直面に取り付けますが、雨が直接当たる箇所であるため、雨仕舞いに注意が必要です。
3-3.軒先換気
軒先の軒天側に取り付ける換気口です。
住宅で最も普及している屋根裏換気方法です。
屋根のてっぺんにこもった熱を排出する棟換気と組み合わせるのが理想ですが、残念ながらほとんどの住宅が軒先換気だけで換気を行っています。
最近は軒先の短い住宅が増加しているため、軒先の先端、軒天の中心、軒先と壁の際に取り付けるタイプなどがあり、バリエーションが豊かです。
3-4.施工性
棟換気や妻換気は雨に直接影響を受ける箇所なので、雨仕舞いに十分な注意が必要になります。
各項目 | 換気効果 | 雨仕舞いの施工難易度 |
---|---|---|
棟換気 | ◎ | × |
妻換気 | ○ | △ |
軒天換気 | △ | ○ |
屋根裏換気の効果
これまでの住まいづくりは気密性や断熱性を重視し、追求してきました。
多くの住宅では天井断熱工法による天井に断熱材を敷き詰めているはずです。
しかし、気密性が高まった住宅において、屋根裏(小屋裏)に閉じ込められた空気は様々な悪影響を及ぼします。
4-1.冬は結露が問題に
寒い冬にエアコンを付けると天井裏が急速に暖まります。
低い温度のままの屋根裏は飽和状態になり、水滴となり、結露を発生させます。
結露は構造物の劣化、シロアリなどの害虫を呼び、カビやダニなどの健康にも影響を及ぼします。
4-2.夏は室内温度が高くなる
暑い夏、コロニアル屋根の場合、屋根の表面温度は80度になるといわれています。
太陽光から直接照射された熱は、屋根を伝わり屋根裏は60度から70度まで上がります。
ここまで上がると、いくら天井の断熱効果を高めても限界があり、熱は室内にまで伝わります。
結果、2階の室内が高温になり、冷房の効果が弱まります。
屋根裏の換気性能を高めると、このような室内の悪影響を改善し、冷暖房費用の節約などの効果が期待できます。
屋根裏換気の法整備
住宅の気密性や断熱性は品確法や省エネルギー法の整備で、性能が昔に比べ高まっています。
気密性が高い住宅であればあるほど、そのメカニズムから屋根裏の換気は必要になります。
しかし、屋根裏の換気については、法律による義務付けは必要とされていません。
フラット35融資を行う住宅金融公庫が発行している木造住宅工事仕様書にだけ、換気口の大きさの最低基準が記載されています。
暑い夏のお寺をイメージしてください。
お寺の軒下は涼しさを感じないでしょうか。
これは大きな屋根裏の風通しの良さと深く関わっています。
屋根裏(小屋裏)を換気することは、住まいの快適さを維持する上において必要なことです。
換気棟の種類と取り付け費用
換気棟は屋根の種類、屋根の形ごとに商品が用意されています。
素材はガルバリウム鋼板製の換気棟が中心です。
ただし、換気棟だけの取り付けのために屋根工事を行うことはありません。
通常、屋根の新築工事、もしくはリフォーム工事にあわせて換気棟を取り付けます。
これから新築工事が控えている方は、必ず換気棟を取り付けてもらいましょう。
スタンダードなタイプの屋根であれば、大幅な予算オーバーにならずに取り付けが可能なはずです。
テイガク屋根修理では換気棟は1台あたり(900mmごとに)、28,000円(税抜)を頂戴いたしております。
商品、設置代込の値段です。
1棟あたり、1台から2台を取り付けるケースが多いです。
ただし、急勾配や特殊な屋根の場合は、特殊な形の換気棟になるため受注生産になり、価格は異なります。
テイガク屋根修理では屋根のリフォーム工事にあわせて換気棟の設置を行うことをおススメいたしております。
なぜなら、省エネ効果により電気代の節約が実現できるので、設置費用は3年から4年で回収できるからです。
テイガク屋根修理の換気棟取り付け費用 | 価格 |
---|---|
1台あたり(900mmごと) | 28,000円 |
換気棟の設置は屋根専門工事会社に
換気棟を取り付ける際は屋根の頂部に穴を開けます。
屋根に穴を開けることは、当然、雨漏りのリスクがあり、無謀なことです。
しかし、熟練の職人が所属する屋根専門の工事会社が施工すれば雨漏りが発生することは絶対にありません。
テイガク屋根修理では、10年以上の実務経験のある板金職人(親方)が必ず指揮を執り、換気棟を取り付けます。
換気棟の施工実績もたくさん経験しております。
もし、これから屋根のリフォームをご検討中で、換気棟による屋根換気にご興味があるお客様がいらっしゃれば、是非、弊社にご相談ください。
金属屋根のリフォームが主流になっている近年、同じ素材である金属の換気棟は屋根に違和感なく、自然に取り付けられるのでおススメです。
換気棟 施工例
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まとめ
・屋根裏上部に集中する熱を放出してくれる棟換気は、屋根裏(小屋裏)換気において最も理想的な換気方法です。
・屋根裏換気は寒い冬では結露対策になり、暑い夏では室内温度上昇を抑制し、冷暖房費の節約になります。
・換気棟の取り付け方法は3パターンあり、いずれも高額なものではございません。
・軒天換気だけによる換気方法に比べ、軒天換気と棟換気の併用は2倍の換気効果があります。
・熟練の職人が所属する屋根専門の工事会社が施工すれば雨漏りが発生することは絶対にありません。
換気棟の取り付け実績のある会社に換気棟の取り付けを依頼しましょう。
テイガク屋根修理は常にお客様の利益に適う正しい情報をご提供することをお約束いたします。