通気見切り役物とは?
外壁の土台と軒天部分には、「土台水切り」や「軒天見切り」とよばれる金属製の見切り材(役物)が取り付けられています。
「土台水切り」が外壁内部に入り込んだ雨水の排水させる部材、「軒天見切り」は外壁材の固定に用いられる部材です。
今回のテーマである通気見切り役物とは、外壁内部の通気性を高めるために開発された見切り材です。
具体的には、見切り材に2センチ程度の穴があけられている見切り材です。
サイディングのオプションとして採用される特殊部材のため、一般的に用いる機会が少ないです。
しかし、より快適かつより耐久性の高い外壁を追求する場合、是非、通気見切り役物は取り入れて欲しい部材です。
通気役物とは?金属サイディングの通気効果を高める部材
一般的な軒天見切り
通常、軒天と外壁の取り合いは、シーリングで塞がれています。
外壁内部に入り込んだ温かい空気は軒天の換気口もしくは、屋根の換気棟から排出されます。
しかし、空気の流れるルートが長くなるため、スムーズな排出とはいえません。
通気軒天見切り(通気見切縁)
小さな穴がたくさん空いた部材である通気軒天見切りを取り付けることで、外壁内部の温かい空気の排出が促進されます。
外壁内部の熱が放出されやすくなるため、室内が快適になります。
また、湿気による結露も抑制されるため、外壁の耐久性能が高まります。
通気土台水切り
基礎と外壁の接合ヶ所にも”穴があけられた”通気土台水切りを取り付けます。
基本的に通気軒天見切りと通気土台水切りはセットです。
通気見切り役物の必要性と費用
全く通気ができなくなるわけではない
通気見切り役物を採用しないと、外壁内部の通気が全くできなくなるといったことにはなりません。
あくまでも通気を促進させるための部材です。
通気見切り材役物のメーカー
サイディングのメーカーは、外壁材専用の通気見切り役物の用意をしています。
特殊な形状の通気見切り役物もあり、建築板金部材メーカーから販売されています。
建築板金部材メーカーサイト
通気見切り役物の取り付け費用
30坪程度の建物において、土台水切りと軒天通気見切りのセットでおよそ100,000円程度の値上がりとなります。
室内の生活環境がより良くなるため、決して高くはない投資金額だと思います。
最近は温暖化の影響で、夏の暑さを少しでも軽減させたいといったお客様の希望が高まっています。
これから外壁を新たに新設やリフォームをされる人は、ひとつのオプションとして通気見切り役物の取り付けを検討してください。