【2026年最新】外壁塗装が中東情勢の影響によりできなくなる恐れ|塗料・断熱材の値上げと材料入手困難・出荷停止について

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外壁塗装の実施困難になるリスク

屋根用塗料などは溶剤系のため影響が受けやすい
屋根用塗料などは溶剤系のため影響が受けやすい

屋根リフォームや外壁塗装の工事をご検討中のお客様に、今すぐお伝えしなければならない情報があります。
驚くほどのスピードで業界全体が変化しています。
先週まで普通に手に入っていた材料が、今週には入手困難になる。そんな事態が、現実のものとなり始めています。

2026年3月現在、中東情勢の緊迫化を背景に、塗料やシンナーの原料となる石油化学製品の供給が世界的に不安定な状態となっています。
石油輸送の要衝であるホルムズ海峡が事実上の封鎖状態に陥ったことで、その影響は塗料・シンナーにとどまらず、テイガクが使用する断熱材やシーリング材にまで及んでいます。
さらに、建材費の上昇だけでなく、輸送費や工事車両のガソリン代といった施工コスト全体に波及する可能性も高まっています。

加えて、テイガクが外壁塗装で推奨しているフッ素系塗料「ボンフロン」については、塗料メーカーより使用予定数量のヒアリングの依頼が届いており、今後の供給に何らかの調整が入る可能性を示唆しています。

本記事では、テイガクが現在把握している状況を、包み隠さずお伝えします。

現在テイガクに届いている建材メーカーからの通知

テイガクでは現在、複数の建材メーカーから以下の通知を受けています。
これはすべて実際にテイガクが受け取った情報です。

① 塗料・シーリング材の価格改定
塗料およびシーリング材について、メーカーより価格改定の通知を受領しています。

② 断熱材の価格が4月から約40%値上げ
最も大きな衝撃を受けたのがこの通知です。2026年4月からの断熱材の約40%値上げが、わずか1週間前に突然通知されました。
今後も同様の短い予告期間での価格改定が繰り返される可能性がある、とメーカーから示唆されています。

③塗料の受注影響の可能性
高耐久フッ素系塗料として人気のボンフロン塗料については、メーカーから「現在の契約数のヒアリング」を受けています。これは受注量の調整・制限を行う可能性を示すものであり、今後の供給に影響が出る可能性があります。

④ 運送費・ガソリン代等の経費上昇
原油高騰の影響はそのまま運送費にも直結します。
工事に使用する車両のガソリン代を含む経費全体の増大が懸念されます

外壁塗装では特にシンナーの問題が深刻化

外壁塗装・屋根塗装を行う上で、シンナーは欠かせない材料です。
塗料には大きく分けて「水性」と「油性(溶剤系)」がありますが、シンナーが必要なのは主に油性塗料です。シンナーは粘度を調整して塗りやすくする、塗膜を密着させる、乾燥速度をコントロールするという役割を果たします。
油性塗料は主に、屋根、鉄部、床、木部に使われます。
つまり、屋根や外壁の工事では水性・油性の両方の塗料を使い分けており、シンナーが手に入らなければ施工品質に直結します。

現場ではすでに制限が始まっている

塗装業界ではかなり深刻です。
業界最大手の日本ペイントは突然、「シンナーの価格を75%値上げ」と案内したことは、業界に大きな衝撃を与えました。
現在「業者1社につきシンナー1缶まで」という制限情報も一部、出ています。
このまま進むと、塗料値上げ、塗料入荷遅延、溶剤塗料の出荷停止が起きてもおかしくない状況です。

断熱材一体型金属屋根材の値上げの可能性

塗料だけではありません。断熱材の価格にも、これまでにない異変が起きています。
大手メーカーより、断熱材の原材料コスト急騰を理由に2026年5月から約40%という大幅な値上げが突如通知されました。
通知から実施まで、わずか1ヶ月。
これまでも円安や物流コストの上昇を背景に段階的な値上げは続いてきましたが、1ヶ月前の突然の通知で40%という値上げ幅は、業界でも前例のない水準です。
断熱材一体型の金属屋根材やルーフィングについても、同様に価格が引き上げられる可能性があります。

「突然の値上げ・出荷停止」がなぜ起きるのか

今回の一連の動きには、構造的な理由があります。

石油→ナフサ(精製)→シンナー・塗料原料・断熱材原料(化学処理)→建材メーカー(製造)→建材販売店(流通)→工事会社(テイガク)→お客様

このサプライチェーンの中で、最上流にある石油の供給が滞ると、その影響は下流に向かうほど遅れて、しかしより大きな衝撃となって到達します。
加えて、石油は食料品や衣料などの人命や主幹産業への供給が最優先されるため、塗料や断熱材といった建材への分配は後回しになりやすい構造があります。

2020年以降、コロナ禍・円安・物流問題が重なるなかで、塗料価格はすでに数回の値上げを経験してきました。
しかし今回の原油問題は、その規模と速度において、これまでとは次元が異なる影響をもたらす可能性があります。

テイガクとしてのお客様へのお願い

こうした状況を受け、テイガクでは2026年4月以降の新規お見積もりから、有効期間を14日間とさせていただきます。
これまでは一定の余裕を持った有効期間を設けてきましたが、断熱材のように「1か月前の通知で40%値上げ」が現実に起きている以上、それ以上の期間のお見積もりを保証することが難しくなりました。
お客様への不利益を避けるために、あらかじめ正直にお伝えすることが誠実な対応と考えています。

① すでにお見積もりをお持ちの方

現在有効なお見積もりをお持ちの方は、その有効期間内にご契約いただくことで、ご提示した金額が適用されます。

② 工事をご検討中の方

「今年か来年に工事したい」「そろそろ劣化が気になる」という方は、早めのご相談が結果的にお得になる可能性が高いです。
・価格が上がる前に施工できる
・ご希望の塗料・屋根材が選べる
・工事スケジュールを確保しやすい
早く塗るほど安く済むケースが多いです。
これは外壁塗装に限らず金属屋根でも同様です。

③ 材料の供給について

万が一、ご契約後に材料の入手が困難になった場合は、速やかにお客様にご連絡し、代替案をご提案いたします。テイガクは倉庫に建材を一定量ストックしている強みがありますが、状況次第では影響が及ぶ場合もございます。
あらかじめご了承ください。

最後に

この記事で取り上げた内容は、テイガクが実際に受け取ったメーカーからの通知と、業界内で流通している情報をもとにしています。
不都合な情報も含めてお伝えすることで、お客様に正しい判断材料を提供することがわたしたちの責任と考えています。
状況は日々変化しており、随時更新します。

本記事の著者・監修者

著者 前川祐介
前川 祐介

株式会社テイガク 代表取締役社長
「屋根と外壁のリフォーム工事テイガク」Webメディア運営責任者

大阪府堺市生まれ。千葉県立船橋東高校→法政大学経営学部→サノフィ(旧アベンティスファーマ)株式会社を経て、父親が経営する建築板金工事会社(現・株式会社テイガク)へ入社。最終学歴、中央工学校夜間建築学科。2022年に代表取締役社長に就任。年間1,000棟以上ある現場での施工経験を活かし、Webメディア「テイガク」での記事執筆、YouTubeでの動画撮影をおこなう。趣味は日本史学。宅地建物取引士・建築物石綿含有建材調査者