土葺き工法屋根瓦を和風金属屋根瓦に葺き替える理由

全記事 一覧 | 2016.02.19

日本古来の伝統的な家屋で使用される陶器瓦屋根は現在でも日本全国で数多く使用されています。
この陶器瓦は関東地方と関西地方で瓦を固定する方法が異なります。(例外あり)
一方、最近では新しい瓦の固定方法や和風金属屋根瓦も誕生しています。
今回は陶器瓦の固定方法と今後の瓦葺き屋根の未来について考察いたします。

1.土葺き工法

土葺き屋根

土葺き(つちふき・どぶき)工法、もしくは従来工法と呼ばれる工法です。
大量の土(床土)で瓦を固定すると同時に屋根を重くして台風に備える工法です。
明治時代からある瓦の固定方法です。
しかし、この瓦葺き工法は現在では使用されていません。
建物の基礎工事の進化により、必要がなくなりました。

かつては瓦を固定するための主流な瓦を葺く工法でした。
もちろん、メリットがあるからです。
・重い土の荷重で瓦が風で飛ばされにくい
・雨漏りの際に土が水を吸収してくれる
・断熱効果がある
・建物が台風で飛ばされにくい

しかし、大きな災害がきっかかで、この土葺き工法を用いることがなくなりました。
関東大震災と阪神大震災です。
土葺き工法は大量の土を必要とするため、屋根が重くなります。
そのため、地震に弱いといったデメリットがあります。
現在では台風より、地震による被害を最小限に抑えること、いかに屋根を軽量化させるかが最重要視されています。

関東大震災が発生して約100年近く経つため、壊滅した家屋の復興や建替えにより、現在では関東地方では土葺き屋根を見ることはほとんどありません。
一方、比較的地震が少ない関西地方では現存する陶器瓦屋根のほとんどは土葺き屋根です。
もちろん、阪神大震災で倒壊した家屋の多くが土葺き屋根です。
関西地方でも耐震性の認知や危機意識の高まりから、屋根の軽量化が年々取り組まれており、土葺き屋根は急速に減少しています。

 

2.引掛桟葺き工法

引掛桟葺き工法

陶器瓦屋根を固定する工法では最も採用されている工法です。
関東地方でよく見られます。
桟(さん)と呼ばれる薄い木の棒で瓦を引っ掛けます。
もちろん、釘からビスによる固定、桟を2重にするなど、時代の経過とともに工法自体は改良されています。

床土を使用していないので、屋根の重さは土葺き屋根より軽量ですが、屋根瓦自体に重量があるため地震による影響、耐震性能には注意が必要です。

 

3.充填材・化学接着剤

コーキング材

化学接着剤(充填材)を使用して、屋根瓦を固定する工法もあります。

ホームセンターに足を運ぶと、数多くの充填材が販売されているのを目にします。
充填材はコーキング材、シーリング材、シリコンなどとも呼ばれます。
ホームセンターのような一般消費者向けの小売店でもたくさんの種類があるので、どれを使用するべきか迷ってしまいます。
性能も様々で、「応急処置的」に屋根瓦を固定するものから「ポリフォーム」と呼ばれる強力な接着剤も販売されています。

ポリフォームは屋根瓦が飛散したり、崩れたりすることを最小限に抑えてくれる強力接着材で、ハリケーンの影響が大きいアメリカのフロリダ州などでは使用が義務付けられています。
日本でもポリフォームを使用して屋根瓦を固定するケースが増加傾向にあります。

一方、インターネットの影響で専門知識などが簡単に得ることができるため、業者に頼らずDIYで屋根修理を行うケースも増加しています。
充填材は年々新しいタイプの商品が登場しているので、今後、低価格で超強力な屋根瓦固定用の専門充填材が販売されることも期待できます。

 

4.和風の金属屋根

和風金属屋根

陶器瓦の葺き替えは、軽量金属屋根瓦で葺き替えが主流になっています。
ガルバリウム鋼板金属屋根です。
軽量金属屋根メーカーも,消費者のニーズに応えるべく、日本風の金属屋根瓦も製造・販売しています。

伝統的で厳かな雰囲気の日本家屋に、金属製の屋根瓦を使用することに抵抗を感じるお客様も多くいらっしゃると思います。
しかし、実際は「見掛け」より「質」であり、意匠性も遠目に見て陶器瓦と遜色がございません。
徐々にですが、金属屋根瓦も日本の伝統建築物にも使用され始めています。
2010年、浅草の浅草寺では清水建設により金属屋根瓦による施工がなされています。
「年間3000万人が訪れる日本有数の観光地であり、老朽化による災害被害を最小限に抑えるため」が主な理由です。
結果、屋根瓦の重量は5分の1に大幅に軽量化され、耐震性能が向上しました。

また、金属屋根メーカーの中には厚みのがあるもの、曲線があるもの、鬼瓦・棟瓦・軒先飾りなどの部材があるものなど、お客様の屋根に合わせたデザイン性の高い商品も販売しています。

 

5.和風の金属屋根 商品一覧

和風の金属屋根メーカーの商品一覧です。
下記の画像は金属瓦(雅除く)によるものです。
いかがでしょうか、日本建築物のもつ厳かな雰囲気はいずれも維持していると思います。
各社、形・色、様々なバリエーションがございます。
お客様の屋根にピッタリの和風金属屋根が見つかるはずです。
日新総合建材株式会社 月星タイトルーフ

月星タイトルーフ
中山化成株式会社 ニュールーフィックス

ニュールーフィックス
ケイミュー株式会社 ルーガ雅

ルーガ雅
株式会社ディートレーディング 風雅

ディートレーディング 風雅
福泉工業株式会社 クレスパルーフ

クレスパルーフ
ルーフシステム株式会社 瓦王

瓦王

 

6.定額屋根修理による和風金属屋根の施工例

定額屋根修理で施工した和風屋根の工事事例をご紹介いたします。
現場は兵庫県宝塚市で、和風金属屋根への葺き替え工事です。
屋根の形は入母屋屋根です。
使用屋根材は日新総合建材株式会社 月星タイトルーフです。
月星タイトルーフの施工

月星タイトルーフの施工

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既存の瓦を撤去しました。床土の画像です。
大量にあり、見るからに重そうです。
関西地方ではまだまだ土葺き屋根が多く現存しています。
月星タイトルーフの施工
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陶器瓦や床土による長年の重荷は、屋根全体を歪ませます。
下地合板が真っ直ぐになるよう、熟練の職人が下地調整いたします。
これで、真っ直ぐ綺麗に屋根材を葺くことができます。
月星タイトルーフの施工

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防水シート(下葺き材)の張り付けです。
ケイミュー株式会社の最高品質の高分子系下葺材を使用いたしました。
下葺き材はとても大切な部材です。
屋根のリフォーム会社が使用する下葺き材も必ず注目してください。
ノアガード

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屋根の葺き替え工事完成です。
今回は屋根の工事に合わせて、金属サイディングによる外壁工事のご注文もいただきました。
日本瓦のもつ格調高い佇まいも十分に感じられます。

和風金属屋根瓦

月星タイトルーフの施工

 

7.まとめ

・時代とともに瓦屋根を葺く工法や使用素材も変化しています。

・関東大震災や阪神大震災の影響により、土葺き屋根は年々減少しています。

・和瓦で特徴的な鬼瓦、棟瓦、軒先飾りなどの部材はもちろん、意匠性に遜色のない和風金属瓦屋根が販売されています。

・近年では伝統建築物でも軽量金属屋根瓦が使用されています。

定額屋根修理では和風金属瓦のサンプルを全てご用意させていただきます。
日本瓦の屋根工事をご検討のお客様は定額屋根修理に、一度、お問い合わせください。

 

 

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