セメント瓦の葺き替え・リフォームで注意するポイント

全記事 一覧 | 2017.03.25

目次

1.セメント瓦とは
2.セメント瓦が生産されなくなった理由
3.セメント瓦のリフォーム方法は2つ立平葺きよる屋根
4.金属屋根の葺き替えが主流
5.セメント瓦の葺き替え工事価格
6.新しいタイプのセメント系の瓦
7.最後に

セメント瓦と呼ばれる屋根材があります。
現在、セメント瓦は販売されていません。
しかし、屋根の葺き替えリフォーム工事が必要なセメント瓦の屋根が増加傾向にあります。
セメント瓦の耐久年数である30年(無塗装の場合は20年)が経過している屋根が増えているからです。
このページではセメント瓦のリフォーム工事で注意して欲しいポイントや、葺き替えの工事価格について解説します。

セメント瓦の葺き替えと工事費用

1.セメント瓦とは

セメント瓦はセメントを主成分とした屋根瓦です。
コロニアル(カラーベスト)を「薄型スレート瓦」と呼ぶ一方、セメント瓦を「厚型スレート瓦」と呼ぶことがあります。
「モニエル瓦」もセメント瓦の一部として分類されます。
モニエル瓦は「乾式洋瓦」と呼ばれることがあります。
セメント瓦は見た目を自由に成型することができるため、「陶器瓦(日本瓦・粘土瓦)」と区別が付きにくく似ています。
しかし、見分け方は簡単です。
陶器瓦の角は丸みを帯びており、一方セメント瓦の角は角ばっている特徴があります。
セメント瓦は日本瓦と同じく重量があり、建築基準法で定める「重い屋根」に分類されています。
陶器瓦と比べて初期費用が安いため、今より30年から40年程昔に全国の戸建て住宅でセメント瓦は普及しました。
現在、新築の戸建て住宅でセメント瓦を用いることはありませんが、建築後相当年数が経過し、葺き替えの必要が迫られたセメント瓦の戸建て住宅が増加傾向にあります。
定額屋根修理が現場調査に伺う際、30軒中1軒の割合でセメント瓦の住宅がある印象です。
セメント瓦とは

2.セメント瓦が生産されなくなった理由

セメント瓦は現在、生産されていません。
他の屋根材に比べて、デメリットが大きかったからです。

2-1.耐久年数は日本瓦の半分以下

陶器瓦に比べて耐久性能の点でセメント瓦は劣ります。
陶器瓦は60年から100年の耐用年数が認められていますが、セメント瓦の耐用年数は約30年です。

2-2.古いセメント瓦にはアスベストが含有されている

アスベストが含有されたセメント瓦があります。
国土交通省と経済産業省が運営している下記のホームページで確認することができます。
石綿(アスベスト)含有建材データベース
アスベストが含有されたセメント瓦の耐久性能は優れていますが、葺き替え時には高額のアスべスト処分費用が発生します。
尚、アスベストの処分費用は右肩上がりに年々高くなっています。

2-3.日本瓦と違い塗装によるメンテナンスが必要

陶器瓦と異なり、セメント瓦は塗料で着色されています。
塗膜のコーティングが剥がれてしまうと、雨水をセメントが含水してしまい、セメント瓦の耐久性能が低下します。
そのため、定期的な塗装メンテナンスが望まれます。

2-4.耐震性に悪影響を及ぼす

相次ぐ大型地震の影響で、お施主様の耐震性能への関心が高まり、リフォームに限らず新築でも重い屋根の使用は減少傾向にあります。

セメント瓦 デメリット

3.セメント瓦のリフォーム方法は2つ

セメント瓦のリフォーム方法は2パターンあります。
「塗装」と「葺き替え」です。
経年劣化したセメント瓦は割れやヒビが発生し、強風時にカケが飛散するリスクがあります。
このような不具合(耐久性の低下)が発生した場合は、「葺き替え工事」が必要です。
尚、定額屋根修理では塗装によるメンテナンスをお勧めしていません。
重量があり、不具合の発生しやすいセメント瓦は、繰り返し行う「塗装」より「葺き替え」の方が明らかに費用対効果の面で優れているからです。

4.金属屋根への葺き替えが主流

セメント瓦は金属屋根(ガルバリウム鋼板)による葺き替えが主流のリフォーム工事方法です。
一般的に、葺き替える屋根材は金属屋根を用います。
金属屋根は軽量であり、メンテナンス性能が良い屋根材です。
金属屋根には「成型ガルバリウム鋼板」「瓦棒」「立平」などがありますが、定額屋根修理では屋根の裏側に断熱材が充てんされた「成型ガルバリウム鋼板」を推奨しています。
アイジー工業の「スーパーガルテクト」、ニチハの「横暖ルーフα」が有名です。
成型ガルバリウム鋼板屋根について詳しくはこちら

金属屋根への葺き替え

5.定額屋根修理のセメント瓦の葺き替え工事価格と工事方法

5-1.セメント瓦の工事価格

セメント瓦の葺き替え工事価格は陶器瓦の工事価格と同じです。
アスベスト含有製品の場合、処分費用が異なります。

各工事項目 工事価格
足場工事 750円
既存セメント瓦撤去(アスベストなし) 2,800円/㎡
既野地板板増し張り 2,200円/㎡
改質ゴムアスファルトルーフィング 600円/㎡
ガルバリウム鋼板(断熱材付一体型) 6,500円/㎡
管理諸経費 15,000円/日
搬入費・駐車場代 必要時

5-2.セメント瓦の葺き替え工事手順

定額屋根修理によるセメント瓦の葺き替えリフォーム工事をご紹介いたします。

5-2-1.既存セメント瓦 確認

建築後50年が経過したセメント瓦です。
色があせ、セメントの基材が露出しています。
既存セメント瓦 確認

5-2-2.既存セメント瓦の撤去

既存のセメント瓦と下葺き材を処分します。
画像は既存の野地板の様子です。
昔の野地板は幅の狭い木の板(バラ板)を使用していました。
現在では畳位の幅と大きさがある構造用合板を野地板に使用します。
既存セメント瓦の撤去

5-2-3.野地板張り

野地板(構造用合板)を張ります。
野地板張り

5-2-4.下葺き材張り

下葺き材を張ります。
定額屋根修理が用いる下葺き材は「改質アスファルトルーフィング」です。
下葺き材を張り

5-2-5.成型ガルバリウム鋼板張り

成型ガルバリウム鋼板屋根を張ります。
使用する商品は「スーパーガルテクト」です。
軒先から屋根本体を張り、2段目と3段目には雪止め金具を取り付けます。
成型ガルバリウム鋼板張り

5-2-6.屋根葺き替え工事 完成

屋根葺き替え工事、完成です。
屋根葺き替え工事 完成

6.新しいタイプのセメント系の瓦

新しいタイプのセメント系の瓦も販売されています。
ケイミュー株式会社のルーガです。
ルーガは樹脂とセメントによるハイブリットタイプの屋根材で、販売開始から2017年で10年を迎えます。
一般名称は「樹脂混入繊維補強軽量セメント瓦」です。
ルーガは施工実績もあり検証もされ、専門家からも高い評価を得ています。
今後、リフォームで屋根を葺き替える際の選択肢のひとつに成り得る製品です。
ルーガについて詳しくはこちら
ルーガ 屋根

6.最後に

・セメントを主成分にした屋根瓦はデメリットが大きく、現在では販売されていません。
・セメント瓦のリフォーム方法は「塗装」と「葺き替え」がありますが、費用対効果を考慮すると「葺き替え」をお勧めします。
・葺き替えには「断熱材付き成型ガルバリウム鋼板」がお勧めです。
・「ルーガ」のような耐久性やメンテナンス性に優れたハイブリット屋根材(樹脂とセメント)も開発、販売されています。

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