【折板屋根】のカバー工法費用と4つの改修方法比較

全記事 一覧 | 2016.10.09

折半屋根の改修工事についてご案内いたします。
2種類あるカバー工法の費用対効果なども合わせて解説いたしますので、施工方法を決定する際の参考にしてください。
定額屋根修理では住宅屋根リフォームの他、工場や倉庫などの大規模建築物の屋根改修工事も承っております。

目次

1.折半屋根が普及した背景
2.折板屋根のメンテナンス時期
3.折板屋根 4つの改修工事方法
4.シート防水と重ね葺きのメリットとデメリット
5.工事における重要なポイント
6.定額屋根修理の工事事例
7.まとめ

折板屋根の大規模改修

1.折半屋根が普及した背景

折板屋根はガルバリウム鋼板でできた大型金属屋根のことです。

1964年の東京オリンピックの諸施設で使用されることで折板屋根は好評価を受け、現在では工場や倉庫などの大型建築物を中心に使用されています。
それまでの大型建築物の屋根は波型スレート屋根が主流でした。
しかし、波型スレート屋根は1975年のアスベスト規制に伴い新規に使用されることが少なくなり、現在では折板屋根が主流です。
現在販売されている波型スレート屋根はアスベストを含んでおりませんが、「スレート屋根=アスベスト」のイメージが強く残り、普及が進んでおりません。
折板屋根は50年以上も昔から使用されてきた実績があり、評価も確立されています。

その一方、建築後数十年を経過したことによる老朽化のため、大規模な改修工事(葺き替え・カバー工法)を必要とする折板屋根も増加しています。

折板屋根のリフォーム

2.折板屋根のメンテナンス時期

10年から15年ごとに錆除去及び塗装によるメンテナンスを行います。
穴が開いた場合や激しい劣化が認められる場合にはカバー工法による改修になります。

折板屋根カバー工法

 

3.折板屋根改修工事方法

折板屋根の改修工事は塗装・シート防水カバー工法・重ね葺きカバー工法・葺き替えの4つです。
雨漏りがない場合は塗装によるメンテナンス、雨漏りがある場合はカバー工法によるメンテナンスが用いられます。
カバー工法は次の2種類あります。
既存折板屋根の上にシート防水を張る工法と新しい折板屋根を重ね葺きする工法です。

3-1.塗装

金属屋根は錆に弱く、一度発生すると急速に拡がります。
錆は穴あき破損の原因です。
特にガルバリム鋼板が登場する以前で使用されていた亜鉛メッキ鋼板は錆が拡大しやすい素材でした。
そのため、折板屋根は10年から15年程度ごとにケレン(錆の除去)と塗り替えが推奨されています。

3-1-1.折板屋根の係数

折板屋根の塗装工事で注意して欲しいのは塗装面積の算出方法です。
見積もり内の塗装面積と平米単価が工事会社によって大きく異なることがあります。
この原因は面積の計算方法の違いによるものです。
見積もりを塗装面積で計算する会社と、屋根面積で計算する会社があります。
折板屋根は形の通り、山型の斜面があります。
斜面を平らに伸ばした状態が塗装面積になります。
斜面を含んだ長さから算出した係数を屋根面積にかけて塗装面積は求めることができます。
折板屋根の係数は1.4から1.7です。
一方、屋根面積は水平投影面積のことです。

3-1-2.塗装工事の手順

折板屋根の工事手順は以下の通りです。
折板屋根はケレン工事を必要します。
ケレンは重労働であり、ナットやボルトなど細かなところでは丁寧な錆処理を施します。
塗装後では錆の除去の確認が困難になるため、しっかり施工中の写真を撮影してもらいましょう。

①ケレン(錆の除去)
②高圧洗浄
③下塗り
④上塗り

3-2.カバー工法 シート防水

既存折板屋根の上にシート防水を張る工法です。
シート防水の下に葺く、断熱材が下地の役割を担います。
また、デザイン上、屋根面は平らになります。

カバー工法 シート防水

3-3.カバー工法 重ね葺き

既存折板屋根に同じ金属製の折板屋根を重ね葺きする工法です。
素材はガルバリウム鋼板が主流です。
断熱材を敷き込むことも、敷かずに葺くことも可能です。
厚みは0.6mmから1.2mmまであり、塗料も高耐久のフッ素タイプがあります。
商品ごとに品質が異なります。カバー工法 重ね葺き

3-4.葺き替え

カバー工法で対処できない場合は葺き替え工事になります。
既存の折板屋根を撤去し処分する費用や労務費が発生することに加え、工事中は建物を使用することができません。
また、対象建物の周囲の状況により既存の折板屋根の撤去ができない場合もあります。
このため、葺き替え工事はほとんど実施することはありません。

 

4.シート防水と重ね葺きのメリットとデメリット

シート防水と重ね葺きによるカバー工法にはそれぞれメリットとデメリットがあります。
読者の方はどの項目を優先にするかで、工事を選択してください。
ただし、重ね葺きの耐用年数などを考える上では、既存屋根の実績が一番の参考基準になります。
また、現在の重ね葺きで使用する折板金属はガルバリウム鋼板であり、20年以上昔の折板屋根に比べて耐久性能は向上しています。

シート防水 金属重ね葺き
初期費用 安い 高い
維持費 高い 安い(塗装)
重量 軽い 重い
耐用年数 約13年 約25年
山岳地帯 ×
沿岸地域 ×
天窓がある ×

工事価格は塗装>シート防水>重ね葺き>葺き替えの順番になります。
メンテナンスではシート防水は13年ごとで張り替え、金属屋根は15年ごとで塗り替えが推奨されています。

シート防水はカラスなどによる鳥害が報告されています。
山が近い場所ではカラスなどの鳥からシートに穴を開けられる被害が多いです。
一方、沿岸における塩害地域では金属屋根は不適応とされています。

明り採りや天窓,壁との取り合いがある場合はシート防水による施工ができないケースがあります。
カバー工法により屋根の厚みが増えるため、シートの立ち上がり幅を十分に確保できなくなります。
そのため、施工不良による雨漏りが生じやすい構造になります。

折板屋根壁際

 

5.工事における重要なポイント

5-1.重ね葺き時の搬入

折板屋根の搬入方法は2つあります。
メーカーで加工した長尺の折板を現場で持ち込むか、コイルと折板成型機を建設現場に持ち込んで折板を現場成形するかです。
長尺の折板である場合、車で運搬することができないため現場で折板屋根を製造します。
屋根は継ぎ目のない長尺物(一枚物)である方が、漏水などの問題で有効に働きます。
そのため、長尺の屋根を保管する場所の確保も重要なポイントです。
また、電源の確保も必要です。
一方、JFE鋼板などの大手メーカーでは短尺折板屋根を開発しています。
JFE鋼板の折板屋根「タイトロック」の改修工事専用屋根材「だんだん」が2016年に販売予定です。
短尺折板屋根の登場で、これまでの施工方法にも変化の兆しが現れています。

5-2.工事は計画的に

工事は急を要するケースもありますが、大規模建築物の場合は銀行からの借入審査や工期の調整、断熱材の有無などの施工方法などを計画的に決定するためのスケジュール管理が必要です。
実際に相見積もりから契約、工事着工に至るまで、半年以上期間を要することは少なくありません。

工事は計画的に

 

6.定額屋根修理の工事事例

定額屋根修理のホームページでは住宅屋根の施工事例を中心に制作していますが、折板屋根の工事実績もたくさんあります。

6-1.現場調査

現場調査 折板屋根ブルーシート2000㎡を超える折板屋根の改修工事のご案内です。
屋根の劣化が進行しており、雨漏りがところどころ発生しています。
ブルーシート敷きは応急処置です。
台風や強風で簡単に吹き飛ばされてしまいます。
雨漏りは工場内の備品や商品に損害を与え、工場の生産性も低下させるため、できる限り早期の改修工事が望まれます。
横浜市の沿岸地域にある工場です。
専門家やメーカーからは折板屋根は沿岸地域に不適切であるとインフォメーションされていますが、実際に沿岸地域にも折板屋根は多く使用されています。
使用実績があるため、今回のお客様はガルバリウム鋼板の折板屋根の重ね葺きをご希望されました。
「論より証拠」が判断基準になります。

6-2.金具取り付け

折板屋根金具取り付け新しい折板屋根を受けるための金具を取り付けます。

6-3.折板屋根の製造

折板屋根の製造今回の現場はかなり大規模な工場であったため、トラックでメーカー既製品を運搬することができません。
このような条件の場合は、既存の屋根に適合する折板屋根を現場で制作します。
板金コイルを折板成型機に差し込み、屋根の形に型取りします。
機械と出来上がる折板の長さを合わせて約40メートルです。
製造や保管場所、電源の確保も必要です。

6-4.折板屋根の荷揚げ1

折板屋根の荷揚げ完成した折半屋根をクレーンを使用して持ち上げます。
危険を伴うため、安全に作業します。

6-5.折板屋根の荷揚げ2

折板屋根を屋根の上に持ち上げました。折板屋根を屋根の上に持ち上げました。
屋根材を張る作業に移ります。

6-6.折板屋根材の取り付け

折板屋根材の取り付け折板屋根を防水シートと同時に張ります。
現在の折半屋根はガルバリウム鋼板製です。
既存屋根である亜鉛合板と比べ、耐久性やメンテナンス性において優れています。

6-7.壁際の雨仕舞

壁際の雨仕舞外壁との取り合い部に、雨押え板金を取り付けます。

 

6-9.明かり採りの波板交換

明かり採りの波板交換明かり採りの波板を交換しました。

6-10.棟板金取り付け

棟板金取り付け最後に棟板金を取り付けて、折半屋根の改修工事完了です。
住宅屋根と折半屋根を工事する職人はそれぞれ異なります。
折半屋根は住宅屋根とは全く異なる方法で屋根資材を張りつけます。

6-11.折板屋根工事完成

折板屋根工事完成折板屋根の工事完成です。
定額屋根修理ではオーナー様の工事計画やご予算にあわせた改修工事のご提案をさせていただきます。

 

7.まとめ

・折板屋根の改修工事は塗装・シート防水カバー工法・重ね葺きカバー工法・葺き替えの4つです。

・塗装工事では錆の除去などをしっかり行っているか、写真を撮るなどして確認しましょう。

・折板屋根の改修工事は計画的なスケージュール管理体制で推し進めましょう。

・定額屋根修理では住宅屋根のリフォームだけではなく、折板屋根の工事も承っております。
もちろん、点検・お見積りは無料です。お気軽にお問い合わせください。

 

 

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