【ニチハ】 パミールの正しいリフォーム方法

ブログ | 2016.07.09

「パミール(商品名)」と呼ばれる、屋根があります。
外壁材で圧倒的な市場を占有しているニチハが販売していたスレート屋根です。
1996年から2008年まで販売された商品で、現在では販売終了となっています。
施工後10年前後で不具合が見つかることの多い屋根で、最近ではテレビでも報道されました。
定額屋根修理でも「パミール」関連のご相談を毎月いただいています。
今回はスレート屋根材「パミール」の不具合例とリフォーム方法について解説いたします。
パミールのリフォーム

1.「ニチハ パミール」とGoogle で検索すると。。。

ニチハ パミールを検索

インターネット検索サイトで「ニチハ パミール」と検索すると「ニチハ パミールに関連するキーワード」がGoogleサイト上で表示されます。

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ニチハ パミール 不具合

ニチハ 屋根材 クレーム

どれも眉をひそめてしまうような検索結果です。
いわゆる、インターネット上における炎上状態とも言えます。
Yahoo!知恵袋でもエンドユーザーの悲痛な叫びが書き込まれています。

Yahoo!知恵袋より

築10年弱の住宅です。3年ほど前から屋根材(ニチハのパミールA)の表面が剥がれ触ってみるとかなりもろくなっている状況。

先日ハウスメーカの10年目点検でも原因は知らされず全て葺き替えと言われ唖然としております。製造メーカのニチハに問い合わせしても、経年劣化の一点張り。全く聞き入れてもらえずハウスメーカと交渉してくれとの事。今時こんな無責任な事があってよろしいのでしょうか。建築時、ニチハは一流会社でもあり、30年は持つということで信用し信頼して採用したノンアスベストのパミールA、だまされた自分がいけないのでしょうか。これからどのように交渉すらか悩んでおります。何かいい方法はないでしょうか。消費者センター、裁判・・・・・・。

 

2.パミールが販売された時代背景

パミールは1996年から2008年に販売された屋根です。
この時期は屋根にアスベストの使用が法律で禁止された直後の時代と重なります。

ニチハは外壁材における最大手のメーカーです。
しかし、屋根材市場ではクボタや松下などと比べ、規模が小さい会社でした。
得意の外壁材とアスベスト規制により改良した屋根材をセット販売することで、市場シェアを伸ばすマーケティング展開を考えていたのかもしれません。
このニチハによるノンアスベスト製品のスレート屋根第一号が「パミール」です。

この時期、ニチハだけでなく屋根メーカーは相次いでノンアスベストの屋根製品を開発し、販売しています。
ところが、ここで大きな問題が発生します。
多くのノンアスベスト製品が施工後数年で表面の塗装剥離や、ヒビ割れが発生するといった報告が消費者より相次いだのです。
中にはスレートの瓦がズレ落ちて、少しの振動で瓦が滑って落下してしまう状態の屋根もあります。
たくさんの商品がありますが、比較的クレームが多いのがこの「パミール」です。

この時期に開発、製造されたスレート屋根のはアスベストに代わるような粘着性能を期待されていた以上にもっていませんでした。
長期使用の検証も十分でなかったことも原因であると考えられます。
(※全ての製品が該当するわけではありません。十分な耐久性を示している製品もございます。)

メーカー側は製造責任を否定しています。
その背景にあるのはリコールを認めてしまうと、損害賠償で会社は存続できなくなるからかもしれません。
もちろん、ニチハ株式会社も原則、屋根本体の不具合は経年劣化によるものとした認識をもち、このスタンスを崩していません。

パミールの不具合

3.パミールでよく報告のある不具合例

パミールでよくある不具合についてのご案内です。
お客様から頂くパミールのご相談は主に2つあります。

3-1.層間剥離・基材湿潤・めくれ・浮き

層間剥離による不具合です。
屋根材の端部が剥がれたり、浮き上がる現象です。
層間剥離をミルフィーユと形容することがあります。
たしかに、フォークでサクッと刺すことができそうです。
塗膜が劣化し、そこに雨などの水分が基材へ浸水することが主な原因です。

 

3-2.釘の腐食によるズレ・落下

釘頭の腐食はパミールによくある不具合です。
パミールを保持するはずの釘が錆びて無くなってしまうことが確認されています。
釘がなくなるので、当然パミールはズレたり、最悪の場合、落下します。

この不具合は屋根本体ではなく、釘による不具合である見解をニチハは示しています。
ラスパート釘(屋根材「パミール」付属品)に関するお詫びとお知らせ

国民生活センターの広報でも案内されています。
ニチハ「屋根材付属釘【無償処置に関するお知らせ】」

釘の製造元・若井産業株式会社のリリースでは明確な責任が釘にあることの言及は避けています。
ニチハ株式会社納入のパミール釘に関するお詫びとお知らせ

果たして釘だけの問題なのか、疑問が残ります。
現在に至るまでで腐食の原因が解明していないことから、両社に見解の違いがあり、争いが継続されているのかもしれません。

パミール

4.パミールをリフォームする方法 パターン

パミールをリフォームする方法は主に2つあります。
カバー工法(重ね葺き)と葺き替えです。

4-1.カバー工法によるリフォーム

カバー工法は既存の屋根材を残しつつ、その上に新しい屋根材を張る方法です。
ニチハでも、パミールで不具合があった場合の提案として、アスファルトシングル「商品名アルマ」によるカバー工法を推奨しています。
条件によってはアスファルトシングル材を割り引いて納品してくれるケースがあります。
住宅を建設した会社に一度お問い合わせください。
(※ニチハに連絡をしても、商品売買の関係がないことを理由に取り次いではくれません。)

一方、お客様が建設会社やニチハとの信頼関係を損ねていることがあります。
既に、建設会社が廃業していることもあるでしょう。
インターネット上でもニチハを批判する書き込みがとても目立ちます。
そのような場合は、屋根工事会社をお客様自らお探しなるしかありません。
是非、定額屋根修理に一度ご相談ください。
弊社でもアルマによる施工はたくさんの実績があります。
もちろんカバー工法で使用する屋根材はアルマ以外でも可能です。
下記におススメの屋根材を紹介します。

使用屋根材 コスト おススメ度
アスファルトシングル
アルマ
まず、住宅を建設した会社に相談
ガルバリウム鋼板
スーパーガルテクト
ジンカリウム鋼板
エコグラーニ
瓦棒

 

4-2.葺き替えによるリフォーム

パミールの劣化が著しく進行し、雨漏りや下地材の腐食などがある場合はカバー工法によるリフォームは行えません。
パミールを全面撤去し、新しい屋根に葺き替える必要があります。
葺き替えは既存屋根の撤去費用が発生するため、通常のカバー工法に比べ1.3倍から1.5倍の費用がかかります。
パミールに代表される屋根材は放置せず、できる限り早期に対策を講じることが大切です。

使用屋根材 コスト おススメ度
スーパーガルテクト
コロニアルグラッサ
立平

 

4-3.パミールを塗装することはおすすめしません。

弊社の見解ではパミールの塗装は無意味と判断します。
屋根塗装は主に美観と品質の維持が目的になります。
パミールは基材そのものに問題があります。
塗装をしたところで、耐久性向上や雨漏り改善などには効果がありません。
高圧洗浄により、パミールの耐久性がより悪化することも考えられます。
実際に、パミールの塗装を行う塗装業者は保証期間を設けないケースが少なくありません。
一部、塗装会社の中にはパミールの塗装を断っている会社もあります。

5.定額屋根修理による「パミール」リフォーム工事事例

定額屋根修理で行ったリフォームの施工例をご紹介します。
12年前にパミールで屋根を葺いた現場です。
晴れた日に撮影したのですが、雨水が屋根の基質部分にまで浸水してます。
屋根と屋根の継ぎ目、屋根の端部の色が濃く変色していることが遠目でもわかります。
パミール屋根修理
矢印
こちらもパミールの画像です。
屋根の端部が所々、めくれています。
今回の現場では雨漏りが生じていました。
またパミールの劣化状況もかなり進行している状態であったため、葺き替えによるリフォームをご提案し、お客様にご採択いただきました。
もちろん、劣化が著しく進行していない場合はカバー工法によるリフォームが可能です。
パミールのリフォームをご検討中のお客様は、できる限り早期にカバー工法のリフォーム行うことをおすすめいたします。
パミール剥がれ
矢印
既存のパミールを撤去します。
画像は、よくパミールの問題として取り上げられている釘穴です。
釘が不良品で、錆びて無くなってしまうケースが多数、報告されています。
釘の保持力が無くなると当然、屋根瓦が脱落します。
パミール釘穴
矢印
パミールを撤去している画像です。
定額屋根修理の職人です。
パミールの現場はこれまで100棟以上の経験があります。
得意とする領域のリフォームです。
パミール撤去
矢印
緑のシートはルーフィングシート、下葺き材です。
雨漏りの原因はこのルーフィングシートの破れから発生します。
既存のルーフィングシートは「カラールーフ」です。
「アスファルトルーフィング940」に該当します。
最も使用されているシートで、耐久性能は約10年から20年と言われています。
この下葺き材は雨漏りにおいて、とても重要な役割を持った建材です。
詳しくはこちら「【その業者さんケチってませんか?】アスファルトルーフィングの種類【低品質から高品質】」をご覧ください。
ルーフィングシート カラーシート

矢印
「カラールーフ」の上に新しいルーフィングシートを張ります。
使用するシートは「改質アスファルトルーフィング」です。
通称「ゴムアス」とも呼ばれています。
「アスファルトルーフィング940」に比べ、はるかに耐久性が高く、10年経過しても耐久性能が大幅に劣化しないことが認められています。
改質アスファルトルーフィング

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お客様からは、コストを重視する要望をいただきました。
コスト重視のため、屋根材は立平、棟の下地材は木下地で施工しました。
定額屋根修理は屋根の専門工事会社であるため、お客様の事情に応じたご提案をさせていただくことが可能です。
立平

矢印
最後に棟板金を取り付けて、工事完了です。
板金の素材はガルバリウム鋼板です。
50年前のトタンに代表される金属素材に比べて、耐久性やメンテナンス性で優れた素材です。
これで屋根に関するストレスもなく、安心してお過ごしいただけます。
パミールのリフォーム完成

6.まとめ

・「パミール」と呼ばれる屋根材で、不具合の報告が相次いでいます。

・「パミール」のリフォーム方法は塗装ではなく、カバー工法が基本です。
しかし、パミール本体の劣化が著しく進行している場合は葺き替え工事になります。

・葺き替えはカバー工法の1.5倍費用がかかることがあります。
そのため、早期のリフォームをご検討ください。

・条件によっては「アスファルトシングルを割り引いて納品してくれるケースがあります。
住宅を購入したハウスメーカーや工務店等の建築会社にお問い合わせください。

定額屋根修理はお客様の利益になる情報をご提供し続けます。